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二十一話 王都への帰還

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 私が目を覚ますと、再び馬車の中だった。
 外は既に日が高く登り、間もなく王都を見下ろす、あの丘のあたりだと見当がつく。

「目が覚めたか。イセリナ。」

「……私は……いったい……? 」

「最後に私に放った一撃は見事だった。ただ、全ての魔力を使いきってしまうのは感心出来ん。戦場で気を失うのは、死んだ事と同じだ。」

「はい……。」

 父に言われて、私は最後の渾身の一撃が全く通用しなかった事を思い知った。
 それに、戦闘中に気を失うのは、これで何度目だと、自分の不甲斐なさを呪いたくなる。

 見事だと誉めてもらえたものの、結局私の望みは叶わないと理解が出来て、沈んだ返事を返すしか出来なかった。

「だから、これからも冒険がしたいのなら、本格的な訓練をマーサから受けなさい。私からも申し添えておく。」

「え……では……。私は冒険者を続けても……? 」

「まずは学園でしっかりと勉強をしなさい。それで余った時間は、イセリナの好きにつかうといい。」

「あ……ありがとうございます! お父様! 」

 私が父に抱きつくと、その大きな手が、私の頭を撫でてくれる。
 久しぶりにこうして父に撫でられた気がする。
 小さな頃は苦手だった、父の手のひらの剣ダコがたまに髪の毛に引っかかるのも、今はとても嬉しい。

「気が付かない間に、君たちは大人になって行くのだな。」

「……お父様……。」

「あと、お母さんは自分自身で説得しなさい。私は彼女に苦労を掛けてばかりだから……。」

 私は、このオルコット伯爵家が父の代までは取り潰し寸前だった事も知っている。
 騎士学校を優秀な成績で卒業し、学生時代から付き合っていた母と結婚してから、父がどれほど頑張って来たか、そして母がどれだけ苦労をして来たかも知っている。

「いえ。私はお父様とお母様みたいになりたかったんです。」

「私たちのように……? 」

 私の言葉が理解出来なかったようで、父は少しだけ眉根にシワを寄せた。

「お父様はお父様の戦場で、お母様はお母様の戦場で、ずっと肩を並べて戦って来られていた事を見てきました。
……だから、私もただ守られる存在ではなく、自分で戦えるようになりたかったのです。」

 私は、ずっと思っていた事を、一気に父に話した。

「……そうか。ありがとう。」

 言ったきり、父は無言になった。
 私は、横を向いた父の目に光るものが浮かんでいる事に気が付かない振りをする事にした。

 ふと、馬車から外を見れば、私の大好きな、王都を見下ろすあの風景が目に飛び込んで来た。
 ただ、その景色は、今までと少しだけ違って見えた。



「イセリナ……。」

 私が家に入ると、玄関ホールにリビングから母が飛び出て来た。
 その後から、兄が姿を表す。

「良く無事で戻ったね。イセリナ。」

 私にだきついて、おいおいと泣く母と、ずっと緊張していただろう肩を、ほっと撫で下ろして、いつもの微笑みを浮かべた兄を見て、私もやっと帰って来られたと言う実感と共に、涙が溢れて来た。

 私は、どれだけ家族に心配を掛けたのかを、この時にやっと思い知った気がした。
 軽い気持ちで始めた事では無かったが、今さらながら申し訳なく思う。

「お母様、お兄様……。心配を掛けて本当に申し訳ありませんでした。」

 母を抱き返しながら、私もボロボロ涙を流しながら、家族に謝る。
 私たちを見ていた執事さんや女中メイドさんたちの中にも、目にハンカチを当てている人がいて、自分がどれだけの人に心配を掛けたのかを、さらに理解する事になった。

「本当です! もう二度とこんな事は許しませんからね! あなたからもきつく申し付けてください! 」

 やっと泣き止んだ母が、厳しい口調で言い、父を見る。
 いつもなら、ここで父からも然られて、場合によってはげんこつが落ちて来るところだ。

「それなんだか……。私はイセリナの希望を尊重することにした。」

「……あなた……何を言ってるんです!? 」

 ただ、今回は父は私のしたい事を認めてくれている。
 だから、母は信じられないと言った表情で絶句してから、父に食って掛かって行った。

「私はお母さんと話があるから、お前たちは、先に話をしていなさい。学園の準備も、そろそろ始めなくてはならないだろう? 」

 母の肩を優しく抱いて、今から説明をするから、少し待ってくれと言ったあと、父は私たちにそう告げ、母の腰に手を当てて、二階へと上がって行く。

「それでは、久しぶりに庭の東屋でお茶にしよう。ハンス、お茶の準備を頼むよ。」

 私は、兄に誘われるまま、我が家の庭にある小さなガーデンハウスへと向かった。



「……それで、やっとの思いで森を抜けたところで、同行していたウィルさんが雷魔法を放ってくれて、それに気が付いた仲間の方に助け出され、私は村へと戻る事が出来たのです。」

 さすがに、兄にもエシュタルの事を話すことは出来ず、転移装置ポータルに巻き込まれた事だけを話して、そこから嘆きの森からの脱出行だけを話した。

「そうか。やはり先に聞いておいて良かった。母上にそのまま話したら、きっと外にはもう出してくれなくなるだろうね。」

「はい……。ですから、どうやって解って貰おうかと……。お母様に私の剣術をお父様にも認めてもらえたと言っても、聞いてはくれないでしょうし……。」

 荒事とは無縁な母に、今回の事を正直に話してしまえば、さすがに父がいくら取りなしてくれようとも、二度と冒険は許さないと言われるだろう事は、簡単に想像出来た。

「それだけじゃなくて、さすがに何日も男性と二人きりだったとは言ってはダメだろうね。たとえイセリナに疚しい事が無かったとしても……だ。」

 兄に言われて、はたと気が付いた。
 ウィルは、この冒険の間、ずっと私を守ってくれていた。
 だけど、一応は男女だ。

 疚しいこと……と言われて、サデリナ村の丘で見た夜空が思い出されて、そう言われても否定は出来ないと思いながらも、兄の言葉に頷く。

「はい。それでは、一緒に巻き込まれたパーティーと脱出したと説明します。」

 少しだけ考えて、母にはそう説明をすることにした。
 パーティーとだけ言っておけば、全員女性だと勘違いをしてくれるかもしれない。

「それが良いだろうな。それで、そのウィル君は、イセリナの恋人なのかい? 」

「……ぶっ……。い……いえっ! まだそういう訳では……。」

 突然投げ掛けられた、兄の爆弾発言に、私は持っていたティーカップを落としそうになりながら、慌てて答えた。

「まだ……か。イセリナは自分の立場をちゃんと解っているのかな? 」

「……はい。それは解っているつもりです。」

 いつも優しげな兄の目が、今日に限っては私を凍らせるように冷たい。

「どうかな? 貴族と言う身分の責任と、自覚があるとは思えないけど……。」

「それは……どういう……。」

「僕たちは、一体誰に生かされていると思う? 」

「……国に居るみなさんです。」

「そうだ。だから僕たちには、彼らに何かあった場合に、この身を捧げる義務がある。それを放り出すつもりかい? 」

「それでも……。それでも私にも出来る事があるはずです! 」

 私は、サデリナ村の人々の顔を思い出しながら、冒険者だと言っても皆の為に出来る事はあると考え始めていた。
 兄は、このままだと、私が貴族の身分を捨てて、恋人の下に走ってしまうのではないかと、釘を刺しているのだろう。

「わかった。では、一体何が出来るのか、それが決まったら教えてくれ。それを聞くまでは、君たちの事は応援は出来ないな。」

「……わかりました。きっとお兄様を納得させられるような理由を見つけてみせます。」

 これは、兄からの謎かけなのだと、私には理解が出来ていた。
 こうして、兄が言う時には、きっと何か解決方法がある。
 ただ、それを敢えて答えは言わずに、こうしてヒントを与えてくれる。
 自分で答えを見つけられたのなら、兄は味方になってくれると言っているようなものだ。
 だから、私は兄に強く頷いた。
 
「お坊っちゃま。お嬢さま。食事の準備が整いました。旦那さまも奥さまも、もうお待ちになっています。」

 見つめあっていた私たちに、屋敷の方から声が掛かった。

「わかった。いま行くよ。あと、僕はもう成人してるんだから、お坊っちゃまはいい加減止めてくれ。」

 呼びに来た執事さんに着いて、苦笑する兄と私は、屋敷の食堂へと戻った。



 食堂に戻った私たちは、お化粧を涙でボロボロにしたままの母を何とか宥め、一応は納得をしてもらう事が出来た。
 どうやら、父がなんとか母を納得させてくれていたらしい。

『でも、私はまだ認めた訳ではないですからね。危ない目に遭うような真似は、もう絶対に許しませんから。』

 自室のベッドに座り、足をぶらぶらと揺らしながら、母に言われた事を思い出す。
 私の部屋は、さながら戦闘でもあったかのように散らかっている。

 王都の自宅に帰って来て、次の日からは、なんとか家族も日常にもどり、私は学園の生活に向けての準備を始めていた。
 荷造りをしながら、寮に持って行く着替えをクローゼットから引っ張り出したところで集中力が切れ、今はちょっと休憩をしていたところだった。

「これだけは、忘れないようにしないと……。」

 女中メイドさんが、洗濯が終わりましたと持って来てくれた、冒険者装備一式に目が行く。
 ちゃんとシャツやパンツは畳んであり、革鎧も丁寧に拭きあげた上に、上等なオイルが染み込ませてあった。 

「よし! やりますか! 」

 気合いを入れ直して、冒険用の装備は、直ぐに持ち出せるように、箱詰めする着替えやら日用品とは別に、行李トランクに詰めて、いつでも持ち出せるようにする。 

 もしかしたら、寝室のベランダから騎士が迎えに来るかもしれないからだ。
 実現する事は無いだろうが、それくらい、夢想くらいしたって良いだろう。

 そして、二時間ほどの時間を掛けて、やっと部屋の中が片付いて来た。

 最後に、剣は自分で手入れをしたが、父と戦った時に打ち合った箇所が多少刃こぼれしていたので、執事のヨハンさんに頼み込んで、研ぎだけはお願いすることにして、我が家の武器庫へと向かった。



「お嬢様は、こちらの剣をどちらで? 」

 地下にある武器庫で、ヨハンさんに刃こぼれの研ぎ直しを何とか了承してもらい、剣を見せた時にそんな事をまた言われた。

「知り合った冒険者の方に譲ってもらいました。」

「……そうですか。」

 納得が行かなさそうなヨハンさんの顔に、私は不安になる。

「何か問題でもありましたか? 」

「いえ。こちらは先代の勇者さまが使われていたもののレプリカで、陛下に認められた者に下賜されるものに良く似ているので……。」

「……まさか……。」

「……いえ、そうですよね。冒険者の方が簡単に譲れるようなものでは無いので、多分勘違いでしょう。」

 そう言ってヨハンさんは笑い、早速私の剣から目釘を外して、刀身だけにしてから研ぎ始めてくれた。

 まさか、刀剣に関しての目利きには絶対の信頼があるヨハンさんが、勘違いだと言うなら間違いないなと、私はホッと胸を撫で下ろした。



 そんな準備を二日間ほどで済ませ、私は冒険者組合ギルドに赴いた。

 送ってくれたフランクには、本屋に寄りたいからと言って近くの馬車だまりで待っていてもらい、冒険者組合ギルドへは、私一人で向かう。

 王都では、貴族が依頼をしに来る事も多く、依頼者用の入り口と、冒険者用の入り口は別れている。
 だが、私は迷うことなく、冒険者用の入り口から、窓口へと向かった。
 入ってすぐのホールは、冒険者たちでごった返していた。
 ちょうど夕方に掛かる頃合いだったので、依頼の達成報酬を受け取りに来る者が帰ってくる時間だからだ。

「お嬢さん。こっちはあんたみたいなのが来るところじゃ無いぞ? 」

 大きな斧を担いだ冒険者とぶつかりそうになり、困ったような顔で言われた。
 私は、会釈を返しながら、頭を掻いているその冒険者の横を素通りする。

───確かに場違いだよね……。

 革や金属の鎧を身に付けている者の中に、フリルだらけのドレスを着た娘がいれば、それは目立ってしまう。
 ただ、母の目が光っている今、冒険者組合ギルドに行って来ますと、革鎧に動きやすいシャツやパンツなんて着て家を出たなら、もう買い物すら一人で出歩けなくなるのは明らかだ。

「あの。昇格審査の結果を伺いに来たんですけど……。」

 空いている窓口に向かってそう告げて、銅等級ブロンズの冒険者証を窓口に置くと、受付にいた女性の笑顔が引き攣る。

「依頼の受付は、反対側の入り口……じゃなくて、昇格審査ですか!? 」

 用意していた答えと違って、お姉さんはあたふたと段取りを換え始めた。
 テーブルの上に置いてあった筆記用具や書類などを撒き散らしながら、私の冒険者証を魔道具に嵌めて確認しだす。

「あ……お名前は……セリナさんですね。ええと……石等級ストーンから鉄等級アイアンの飛び級!? 」

「あの……声が……。」

 ホールに響き渡る受付のお姉さんの声に、周りが静かになる。
 ただでさえ目立っているのに、これ以上注目を浴びるのは勘弁して欲しかった。

「すみません……びっくりしてしまって……。とてもそんな風には……って銀狼フェンリル五十二頭とうばつ!!? 」

「…………。」

 二度目の大声が、満員に近いギルドのホールに響き渡る。
 その時点で、私はもう諦めることにした。

「マジかよ……あのドレスって古代遺物アーティファクトか? 」

「ああ、リズのやつ完璧にテンパってんな……。」

「無理もないさ、銀狼フェンリルを群れで相手するなんて、正気の沙汰じゃねぇし。」

「私あの子知ってるよ。確か騎士団の団長さんの娘さん。」

 周りからひそひそと話す声が、なぜか私の耳に良く届く。
 微妙に違っている話もあったが、わざわざ訂正して回るのも、さらに目立つ事になりそうで、諦めるしか無い。

 なぜこの窓口だけが、こんなに空いていたのか、もう少し考えるべきだった。

「すぐに確認してまいります! 」

 私の返事を待たず、リズさんは、文字通り直ぐに奥へと引っ込んでしまったので、私一人が好奇の視線に耐え続ける事になってしまった。
 たぶん、その時間は数分だったのだろうが、私には半日にも感じられた。

「はい。審査結果は合格でした。冒険者証も鉄等級アイアンに変更してあります。」

 どうだと言わんばかりに、新しい冒険者証を返して来るが、私の精神力はもう枯渇寸前だった。
 だが、他にもまだ聞きたい事があって、本当はそちらがメインなのだ。
 周りを見れば、他の窓口には長蛇の列が出来てしまっている。

「あの……こちらで登録をされている冒険者さんと連絡が取りたいんですが……。」

「それは……何かトラブルでも……? 」

「いえ……そういう訳では無いんですが……。」

 そして、リズさんは、目の前の魔道具を確認して、びくりと困ったように眉を歪めた。

「大変申し訳ありませんが、そう言った個人的な連絡は、冒険者組合ギルドでは取り次げないことになってるんです。」

「そうですか……。」

 今までとは違う頑なな雰囲気を出しているリズさんに、何かあるのだと感じて、私はそれ以上深く追及するのは諦めた。
 もしかしたら、このリズさんは冒険者組合ギルドへの要求を諦めさせるプロなのかもしれない。

 そして、私は失意のまま、銀狼フェンリル討伐の報酬を受け取り、出口へと向かう。

「よう。お嬢さん! 今日は儲かったから、一緒に飲まねぇか? 」

 ちょうど扉から入って来た冒険者の一団に、私はそう言ってからかわれた


「間に合っておりますので、それでは。」

 私は、そう口にしながら、腹立ち紛れに殺気を彼らに向けた。
 彼らは何も言わずに道を開けてくれたが、解ってくれて良かったとその時は思ったが、この事が後に私につく不名誉な二つ名の原因となる。

───鋼鉄の乙女アイアン・メイデンってなんなの!?



 そんな中、第四騎士団から呼び出しを受ける。
 騎士団本部に行くと、顔見知りの騎士さんから声を掛けられる。
 ただ、一部の騎士さんたちが、私をまるで化物のような目で見ることが気になった。

「やあいらっしゃい。」

 予想どおり、フェルミさんが私を出迎えてくれた。
 聴取とは言っても、一通り流れを確認した後は、ただの世間話だった。

 どうやら、規定上、封印指定の掛かった遺跡に触れた者は、聴取と身体検査をしなくてはならないらしい。
 私の場合には、身元がこれ以上ないほどしっかりしているので、本来なら聴取の必要すら無いらしい。

「お役所仕事って嫌だよね。じゃあ、こうしていてもつまらないから、ちょっと手合わせをしてみない? 」

 そして、フェルミさんが暇だからと、私と手合わせしてみたいと言い出した。

「いえっ! 私なんて父にまだまだだと言われたくらいで……。騎士の男性の方に手合わせをしていただくなんて、とても……。」

 父に完膚なきまでに叩きのめされたばかりの私は、男性には敵わないと固辞しようとした。

「失礼な。僕は女だよ? 」

「え……? 」

 私は今度は騎士団の訓練着に着替えさせられて、騎士団本部の道場でフェルミさんと対決する事になった。

 木剣である事にホッとしたのも束の間、目にも止まらない早さの突きの連撃が私を襲う。
 上体を反らし、後方へ二回ほど宙返りをして間合いを取る。
 後ろから木の板が割れた音がしたが、気にしない。

 後ろにあった壁を蹴り、直線的にフェルミさんへと向かう。
 当然、フェルミさんは、私をその場で迎え討つ体制を取る。
 これでは、マンティコアと戦った時の焼き直しだ。

───しめた! 

 私は、フェルミさんが攻撃の予備動作に入った事を見て取り、剣を持った腕がピクリと動き始めるのを見て、魔力を左足に集中させ、急激に真横にステップする。

 攻撃動作に入っていたフェルミさんの連撃は、私が急に方向を変えた事で空を切る。

 私は、すり抜けざまにフェルミさんを横薙ぎに斬ろうとするが、彼女は身体を捻るようにして回避する

 そして、再び間合いが開く。

「……いやあ驚いた。まさか本気で命を取りに来るとは……。」

「騎士に手加減は絶対にしてはいけないと、父に言い含められていますので。」

「それは良い。君たちもこの気迫を見習え。」
 
 フェルミさんは、ニヤリと笑ってから、周りの騎士に発破を掛け始めた。

「え……あの……? 」

「よし、君の気持ちは良く解った。今からは本気で行かせてもらう。」

「…………。」

 そして私は、何度も道場の木の床の感触を味わう破目になった。
 貴族の令嬢とは何かと、私はその冷たい木の床に転がりながら考える事になった。
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