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第一章二周目:チンポジも歴史も直そうと思えば直せるものだ
新・第四話:帝国暦55年から555年まで続いた執着心
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【帝国暦555年・魔王軍アジト】
「逃げましょう」
「さーて、どうしようかねえ」
「逃げましょうって!さっきの話しだと、時の大精霊と繋がっている存在は皆、この世界を二周目だと自覚してるんでしょ?」
「そうだよ?」
「じ、じゃあリーンはここを知っている!来る前に逃げましょう!」
ゲンの言う事はゲンにとっては正しい。彼の目的はリーンと人類への復讐だが、それは自らが手を下す事とイコールでは無い。
一方、時の魔導師はリーンとの直接対決こそが最大の目的だった。リーンに敗れ死した後、死に戻りの様な状態で目覚めた彼が思ったのは、『もう一回遊べるドン!』だった。
「よーするに、万全の状態でリベンジマッチ出来るって事だ。リーンとまたやりあえるなら、世界や俺やゲンの命なんて安いもんさ」
「人の命を勝手にベットしないで下さい!」
「いい加減、腹をくくれよ。世界を動かせる特異点、バートって奴が頑張らねーと、どうあがいても世界は全部終わるんだ。そうなったら、もう逃げる場所なんて無い。大賢者リーンとバートとお前のせいで、そうなっちまったんだからな」
そう言われたゲンは肩を落として座り込んだ。覚悟を決めて留まったのでは無い。下手にここから逃げ出すよりも、ここに残り時の魔導師に庇ってもらうのが一番安全と結論付けたからだ。
「一緒に待とうぜ。ゴン先生に会いたいんだろ?」
相手に居場所を知られているなら、宣戦布告の必要も無い。時の魔導師は動かないと決め眠りについた。この日も彼は夢を見る。彼が暮らしていた時代の夢を。
【帝国暦55年・魔法学園】
リーンは未来へと転生し、その魂はここには無い。空っぽになった肉体は死人と見なし埋葬された。
ゴンから詳細を聞いたヒースは、ガクリと肩を落とした。
「戦ってみたかったんだけどなぁ、俺が生まれてくるのが五年遅かったか」
十五歳の頃、ヒース・バルサミコスには文字通り敵は居なかった。魔族最強と人間の最強はこの世を去り、学園長や教頭も全盛期を過ぎ、ゴンも前線で戦うよりは他者の回復や壁役をこなすサポーターだったので頂点を競う相手にはならなかった。
ダントツトップで魔法学園に入学し、そのままトップをひた走り卒業したヒースは、その実力に惹かれた名家の娘と結婚し、子供を何人も作った。その間も魔術の研磨は続けていたが、ライバルと呼べる存在が居なかった為モチベーションを保てず、次第に息子達の教育と政財界での仕事に時間を割く様になっていった。
平和になった時代に殺し合いの才能は要らない。そんな風に考えても良いと思った頃、異変が起こった。
「ただいま、…あれ?お前なんだその格好は」
ある日、長期の仕事から帰ると玄関で妻と子供達が喪服姿で出かける準備をしていた。
「あなた、遅いよー!今日は早く帰ってこいって言ったじゃない!」
「ムネナイ、今日誰かの葬式なのか?」
「はあ!?バート君の三回忌だよ!君とゴン先生が今日やるって言ったんでしょ!」
「いや、ちょっと待ってくれ。俺には何の話か…ぐっ!」
知らない奴の葬儀、しかも自分か段取りを決めたらしいと妻の口から語られた時、ヒースの脳内に存在しない記憶が流れ込む。脳内の記憶はそれが正しき歴史だと叫んでいた。
「な、何だこの記憶は」
帝国暦55年、ヒースは一人の男に敗北し魔法学園には最下位での入学となった。大賢者リーンの隠し子で、常に仮面を着けてフルチンで通学していたその男は、ヒースでも習得が不可能だった時の魔術の使い手だった。
「違う、そんなはずは、俺は同期に自分より強い奴なんて、いや!そもそもこんな変態が居たら絶対覚えてるだろ!俺はこんなフルチン仮面胴上げした事なんてねえよ!」
「あなた、どうしたの!?」
「す、すまない。出張先で変な病気を貰ったかもしれない。葬式はお前達だけで、それと、ゴン先生に会ったら謝っておいて欲しい」
咄嗟に仮病を使い家族を送り出すと、ヒースは自室のベッドに飛び込み震え上がる。
「なんだこれは。本当にヤバイ病気にでもかかってしまったのか俺は?」
頭の中で二つの記憶がせめぎ合う。孤高の最強だった学生時代の記憶。フルチン仮面の腰巾着をしていた学生時代の記憶。卒業後、魔術の研究はそこそこに、バートの背を追い、彼の死期が近い事を知らされ、その最期を。
「違う違う違う違う違う!」
過去が、過去が消えていく。過去が生まれてくる。頭の中で、汚いヒゲマッチョが早く忘れろとばかりに耳に息を拭きかけてくる。
「うっわぁ、何だお前!?」
「おや、もう少しでしたのに気づかれてしまいましたか。ならば認めざるを得ませんぞ。吾輩はしのぶ!貴方が若き日に一度は到達しかけた時の魔術を司る大精霊ですぞ~!」
大胸筋をピクピクさせながらの自己紹介を聞くやいなや、ヒースは無言でしのぶのヒゲを力いっぱい引っ張った。
「時の精霊!お前か!お前が過去の記憶いじってこうなったのか!ふざけんな、戻せ!」
「痛いですぞ、タンマですぞ!吾輩は精霊、人間が操る自然の力に形が与えられたもの。故に、吾輩を使役する人間こそが元凶であり、吾輩は無実なのでヒゲを抜かないで欲しいですぞー!」
ヒースが手を離すと、しのぶは後ろにゴロゴロと転がり、そこからプロレスラーの様な動きで起き上がった。
「吾輩復活!」
「で、犯人は?」
「それは特異点ですぞ!時の魔術を極めし者は時を超越し支配する存在となりますぞ。それが特異点!よーするに自分に都合よく過去や未来を書き換えられるゲームマスター兼主人公的な存在。真のゲームマスターである世界の創造者からしたらあってはならない存在、それが特異点!吾輩一押しの御主人様バート様がその特異点であり元凶なのですぞー!」
その後、ヒースは自分の記憶に出てくるバートこそがその特異点である事、バートを受け入れる事を拒んだ世界がパラレルワールドを生み出しそちらにバートが行った事、それでもなおバートが居る世界の影響で本来の過去世界が歪み上書きされている事、特異点の条件にギリギリ入っていたヒースだけは幸か不幸か記憶が書き換えに抵抗出来てしまった事を告げられた。
「成歩堂、つまり俺の居る世界をAの世界で大賢者リーンが行った未来がBの世界だとしたらバートって奴は平行世界のC世界に居る」
「ぞ」
「で、本来は別世界の住民となったバートの行動はこちらに影響を及ぼさないが特異点として最強なそいつを中心に世界が回ろうとするから俺の居る世界の現実も、その未来にあるリーンが行った555年の世界も歪んてしまい、最終的にはボン!」
「ぞ」
「やっぱリーンは凄いな。一度は諦めていたけど、また殺したくなってきたよ」
「ぞ?」
「後たった470年ぐらい待てばリーンに直接喧嘩を売れる。それさえ分かれば十分だ」
既にヒースの震えは完全に止まっていた。理由さえ分かればこの現象も恐れる物では無い。長生きすればリーンに必ず会える。そして、時の魔術を極めていけは不老に間違いなく辿り着くという確信がヒースにはあった。
「よし、明日から、いや、今日から時の魔術の特訓だ。奴に会う日まで根性で鍛え続け、ド根性で長生きしてやる」
「正直、ヒースさんは吾輩のタイプではありませんが、その向上心と決断の速さは嫌いでは無いですぞ。吾輩は力添え出来ませんが、頑張れとだけは言ってあげますぞ」
幸い、時の魔術の手本となる男の記憶は頭の中に植え付けられている。ヒースは彼の構えや癖、そして格好を真似しながら時の魔術を鍛え続けた。
こうして本来の帝国暦55年で暮らしていた、語尾にッスを付けない方のヒース・バルサミコスは時の魔導師と名乗る存在となり、リーンの転生してくる555年まで生き抜いてきたのだった。
「逃げましょう」
「さーて、どうしようかねえ」
「逃げましょうって!さっきの話しだと、時の大精霊と繋がっている存在は皆、この世界を二周目だと自覚してるんでしょ?」
「そうだよ?」
「じ、じゃあリーンはここを知っている!来る前に逃げましょう!」
ゲンの言う事はゲンにとっては正しい。彼の目的はリーンと人類への復讐だが、それは自らが手を下す事とイコールでは無い。
一方、時の魔導師はリーンとの直接対決こそが最大の目的だった。リーンに敗れ死した後、死に戻りの様な状態で目覚めた彼が思ったのは、『もう一回遊べるドン!』だった。
「よーするに、万全の状態でリベンジマッチ出来るって事だ。リーンとまたやりあえるなら、世界や俺やゲンの命なんて安いもんさ」
「人の命を勝手にベットしないで下さい!」
「いい加減、腹をくくれよ。世界を動かせる特異点、バートって奴が頑張らねーと、どうあがいても世界は全部終わるんだ。そうなったら、もう逃げる場所なんて無い。大賢者リーンとバートとお前のせいで、そうなっちまったんだからな」
そう言われたゲンは肩を落として座り込んだ。覚悟を決めて留まったのでは無い。下手にここから逃げ出すよりも、ここに残り時の魔導師に庇ってもらうのが一番安全と結論付けたからだ。
「一緒に待とうぜ。ゴン先生に会いたいんだろ?」
相手に居場所を知られているなら、宣戦布告の必要も無い。時の魔導師は動かないと決め眠りについた。この日も彼は夢を見る。彼が暮らしていた時代の夢を。
【帝国暦55年・魔法学園】
リーンは未来へと転生し、その魂はここには無い。空っぽになった肉体は死人と見なし埋葬された。
ゴンから詳細を聞いたヒースは、ガクリと肩を落とした。
「戦ってみたかったんだけどなぁ、俺が生まれてくるのが五年遅かったか」
十五歳の頃、ヒース・バルサミコスには文字通り敵は居なかった。魔族最強と人間の最強はこの世を去り、学園長や教頭も全盛期を過ぎ、ゴンも前線で戦うよりは他者の回復や壁役をこなすサポーターだったので頂点を競う相手にはならなかった。
ダントツトップで魔法学園に入学し、そのままトップをひた走り卒業したヒースは、その実力に惹かれた名家の娘と結婚し、子供を何人も作った。その間も魔術の研磨は続けていたが、ライバルと呼べる存在が居なかった為モチベーションを保てず、次第に息子達の教育と政財界での仕事に時間を割く様になっていった。
平和になった時代に殺し合いの才能は要らない。そんな風に考えても良いと思った頃、異変が起こった。
「ただいま、…あれ?お前なんだその格好は」
ある日、長期の仕事から帰ると玄関で妻と子供達が喪服姿で出かける準備をしていた。
「あなた、遅いよー!今日は早く帰ってこいって言ったじゃない!」
「ムネナイ、今日誰かの葬式なのか?」
「はあ!?バート君の三回忌だよ!君とゴン先生が今日やるって言ったんでしょ!」
「いや、ちょっと待ってくれ。俺には何の話か…ぐっ!」
知らない奴の葬儀、しかも自分か段取りを決めたらしいと妻の口から語られた時、ヒースの脳内に存在しない記憶が流れ込む。脳内の記憶はそれが正しき歴史だと叫んでいた。
「な、何だこの記憶は」
帝国暦55年、ヒースは一人の男に敗北し魔法学園には最下位での入学となった。大賢者リーンの隠し子で、常に仮面を着けてフルチンで通学していたその男は、ヒースでも習得が不可能だった時の魔術の使い手だった。
「違う、そんなはずは、俺は同期に自分より強い奴なんて、いや!そもそもこんな変態が居たら絶対覚えてるだろ!俺はこんなフルチン仮面胴上げした事なんてねえよ!」
「あなた、どうしたの!?」
「す、すまない。出張先で変な病気を貰ったかもしれない。葬式はお前達だけで、それと、ゴン先生に会ったら謝っておいて欲しい」
咄嗟に仮病を使い家族を送り出すと、ヒースは自室のベッドに飛び込み震え上がる。
「なんだこれは。本当にヤバイ病気にでもかかってしまったのか俺は?」
頭の中で二つの記憶がせめぎ合う。孤高の最強だった学生時代の記憶。フルチン仮面の腰巾着をしていた学生時代の記憶。卒業後、魔術の研究はそこそこに、バートの背を追い、彼の死期が近い事を知らされ、その最期を。
「違う違う違う違う違う!」
過去が、過去が消えていく。過去が生まれてくる。頭の中で、汚いヒゲマッチョが早く忘れろとばかりに耳に息を拭きかけてくる。
「うっわぁ、何だお前!?」
「おや、もう少しでしたのに気づかれてしまいましたか。ならば認めざるを得ませんぞ。吾輩はしのぶ!貴方が若き日に一度は到達しかけた時の魔術を司る大精霊ですぞ~!」
大胸筋をピクピクさせながらの自己紹介を聞くやいなや、ヒースは無言でしのぶのヒゲを力いっぱい引っ張った。
「時の精霊!お前か!お前が過去の記憶いじってこうなったのか!ふざけんな、戻せ!」
「痛いですぞ、タンマですぞ!吾輩は精霊、人間が操る自然の力に形が与えられたもの。故に、吾輩を使役する人間こそが元凶であり、吾輩は無実なのでヒゲを抜かないで欲しいですぞー!」
ヒースが手を離すと、しのぶは後ろにゴロゴロと転がり、そこからプロレスラーの様な動きで起き上がった。
「吾輩復活!」
「で、犯人は?」
「それは特異点ですぞ!時の魔術を極めし者は時を超越し支配する存在となりますぞ。それが特異点!よーするに自分に都合よく過去や未来を書き換えられるゲームマスター兼主人公的な存在。真のゲームマスターである世界の創造者からしたらあってはならない存在、それが特異点!吾輩一押しの御主人様バート様がその特異点であり元凶なのですぞー!」
その後、ヒースは自分の記憶に出てくるバートこそがその特異点である事、バートを受け入れる事を拒んだ世界がパラレルワールドを生み出しそちらにバートが行った事、それでもなおバートが居る世界の影響で本来の過去世界が歪み上書きされている事、特異点の条件にギリギリ入っていたヒースだけは幸か不幸か記憶が書き換えに抵抗出来てしまった事を告げられた。
「成歩堂、つまり俺の居る世界をAの世界で大賢者リーンが行った未来がBの世界だとしたらバートって奴は平行世界のC世界に居る」
「ぞ」
「で、本来は別世界の住民となったバートの行動はこちらに影響を及ぼさないが特異点として最強なそいつを中心に世界が回ろうとするから俺の居る世界の現実も、その未来にあるリーンが行った555年の世界も歪んてしまい、最終的にはボン!」
「ぞ」
「やっぱリーンは凄いな。一度は諦めていたけど、また殺したくなってきたよ」
「ぞ?」
「後たった470年ぐらい待てばリーンに直接喧嘩を売れる。それさえ分かれば十分だ」
既にヒースの震えは完全に止まっていた。理由さえ分かればこの現象も恐れる物では無い。長生きすればリーンに必ず会える。そして、時の魔術を極めていけは不老に間違いなく辿り着くという確信がヒースにはあった。
「よし、明日から、いや、今日から時の魔術の特訓だ。奴に会う日まで根性で鍛え続け、ド根性で長生きしてやる」
「正直、ヒースさんは吾輩のタイプではありませんが、その向上心と決断の速さは嫌いでは無いですぞ。吾輩は力添え出来ませんが、頑張れとだけは言ってあげますぞ」
幸い、時の魔術の手本となる男の記憶は頭の中に植え付けられている。ヒースは彼の構えや癖、そして格好を真似しながら時の魔術を鍛え続けた。
こうして本来の帝国暦55年で暮らしていた、語尾にッスを付けない方のヒース・バルサミコスは時の魔導師と名乗る存在となり、リーンの転生してくる555年まで生き抜いてきたのだった。
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