まほカン

jukaito

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第29話 恋文!? 少女への想いを綴るひときれの言の葉 (Bパート)

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「それで、その話はどうなったの?」
 翠華は食い入るようにかなみに訊く。
「え、えぇっと……いつの間にか、コスプレするって話になりまして、明日彼の家にいくことになりまして」
「どうしたらそういう流れになるのかしら? って家!? 彼!?」
 翠華は驚愕してかなみに食いついてくる。
 それはさながら怪人の攻撃よりも素早く、激しいモノであった。
 特に「彼!?」の時にはそれはもう鬼気迫る形相であり、思わずかなみは後ずさってしまった。
「かなみさん、その人と付き合うことにしたの!?」
「い、いえ、決してそんなわけじゃないですよ!」
「じゃあ、どうして家に行くんですか?」
「ですから、そういう話の流れになったんです」
「だから付き合うことになったのね!」
「ですから違いますって! ああ、翠華さんと話していると山田君を思い出します!」
「お付き合いしてる人を浮かべるなんてどういう了見よ!?」
「えぇ、なんでそういうことになるんですか!?」
 かなみは大いに戸惑った。
 時間はもう夕暮れ。あのあと、たっぷり懇願してくる山田に対してとうとう断りきれなくなったかなみはコスプレすることを了承してしまった。
 まあ、かなみも忍耐力なら自信があったのだが、あまりにも執拗な懇願から更に状況に戸惑った上に千歳もノリノリのせいで、どうしたらいいかわからなくなって折れてしまったというわけだ。
「ああ、私がついれてば、こんなことには……いえ、絶対にこんなことにはさせなかったわ!」
「やっぱり翠華さんがいると心強いです」
「かなみさん……」
 かなみの純粋な一言が翠華にとって何より嬉しいモノであった。
「あ~、翠華ちゃん」
 そこへあるみがやってくる。
 二人は心底震え上がる悪魔の来訪であった。
「しゃ、社長!?」
「今日の仕事の続きのことなんだけど」
「つ、続きってあれで終わりじゃなかったんですか!?」
「終わりあれば始まりがある」
「無茶苦茶ですよ!」
「というわけで、ちょっとついてきて。大丈夫、生きていれば月曜の学校までには帰れるから♪」
 それはつまり、月曜にならないと帰ってこれない、ということだ。
「それ以前に生きていればってどういうことですか!?」
「そういうことよ」
「今日だって死ぬ想いでしたのに」
「それをもう一回すればいいだけよ」
「もう一回なんて御免ですよ!」
「大丈夫、あと何回もこれからしてもらう予定だから」
「全然、大丈夫じゃないですよ!」
「さ、行きましょうか!」
「か、かなみさん、助けて!」
 翠華は必死にかなみに助けを求める。
「翠華さん、みんな人の話を聞かないものなんですね」
「聞いて! 私の話聞いて!」
 しかし、翠華はあるみに引っ張られてオフィスを去っていく。
「あ、あたしさ……あいつのこと、嫌いだけど、なんか可哀想っていうか……」
 その一部始終を見ていたみあは翠華に同情していた。
「あ、そうだ。みあちゃん!」
「なに急に?」
「みあちゃんも一緒にコスプレするって条件だったよね?」
「はあ!?」
「みあちゃんもいいって言ってたでしょ?」
「いいって? そんなふざけたこと、あたしが言うわけ無いでしょ!」
「ああ、確かに言ってたわね」
「ババア、あんたは黙ってなさい!」
「大丈夫だよ、みあちゃん可愛いから」
「いい加減、そのふざけた口をたたけないようにしてやろうか、バかなみ!」
「みあちゃん、素直なのはいいんだけど口が悪いとろくな大人になれないよ」
「借金でどうにもならないことになってるろくでもない中学生に言われたくないわ」
 それを言われると弱いかなみであった。
「明日が楽しみね、かなみちゃんとみあちゃんがどんな格好になるのか楽しみだわ」
「あたしがコスプレするのは決定事項なわけ!?」
「というか、千歳さん。言い方がおばさんくさいんですけど」
「実際ババアでしょ。戦争中に戦ってたって九十ぐらいじゃないの」
「肉体的にはカチカチのシリコンなんだけどね」
「カチカチだったら十分ババアよ」
「みあちゃん、それはちょっと極端だよ」



 翌日、つまり日曜日。
 朝早くから通常の仕事を終わらせたかなみは山田の家へと向かった。
「あの鬼部長、もうちょっと加減してもよかったんじゃないの?」
「しょうがないでしょ。いつもより勤務時間減らすように頼んだんだから」
 そう言いつつ、付き合ったみあもかなり辛そうだった。
 発注した商品と在庫の確認に、足りない分は発注をかける。
 さらには商品の運び出しによる肉体労働……これをいつもの半分の時間でこなさなければならないから、常に全力しそうだった。
 手当をもらわないと割に合わないレベルだとかなみは思った。
 しかも昼食もとっていない。こんなんで身体がもつのかというと……なんとかもたせると答えるしかないのであった。
「みあちゃん、そのスティックちょうだい?」
 みあが歩きながら食べているチョコスティックに目が行く。
 その視線は完全に飢えた物乞いであり、みあは気味が悪いと思った。
「嫌よ。私のお昼なんだから」
「そんなに食べたら太るから。私なら大丈夫だからちょうだい!」
「ってこれだけしか食べてないから太るわけ無いでしょ! あとその目、気持ち悪いからやめなさい!」
「え~、気持ち悪いってひどい……」
「ホントのことよ。だいたい百円なんだから買えばいいだけのことでしょ」
「うぅ……一日に五十円しか使えないから無理なのよ……」
「ご、五十円って……ちょっとあんたの財布見せなさい!」
「あ、ちょ!?」
 みあはかなみの服のポケットをガサガサする。
 ちなみに今日のかなみの服は昨日の物に比べてランクが落ちるし、あり合わせのシャツとスカートを組み合わせたものなので、おしゃれとはお世辞にも言えない。今朝みあに会ったら「ダサい」の一言で切り捨てられた。
 そんなかなみの服のポケットから財布、というより小銭入れを取り上げて開いて中身を出す

チャりンチャリン

 五十円玉一枚、十円三枚、五円玉と一円玉が一枚ずつ。計八十八円。
 そのあまりにも悲惨なかなみの現状を見て、みあは言葉を失った。
「貧乏ここに極まり……」
 ただ一言そういうのだけで精一杯であった。
「みあちゃん、ひどい!」
「いや、ひどいひどいと思っていたけどここまでひどいなんて……よりつかないで、貧乏が伝染るから」
 みあはかなみから距離を取る。
「貧乏ウイルスじゃないから! あと財布返して!」
「ああ、そうだったわね。って、これ小銭入れじゃないの?」
「財布よ!」
 あくまでこれを財布と言い張るかなみを、さすがにみあは哀れに思ったので投げ返してやることにする。
「そんなの使ってるから金運が逃げるのよ」
「うぅ……財布で金運は決まらないわよ……」
「でも、いい財布を持つと収入がよくなるって話よく聞くわね」
 千歳は二人のやり取りを見守りつつ、かなみに助言する。
「千歳さん、いい財布持っても、中身が伴わないとダメなんですよ。というより、財布を新調するお金なんてあるわけないじゃないですか」
「あら? 八十八円ってかなりの大金じゃないの?」
「ああ、そうね。昔は十円でも大金だったって言うじゃない」
 みあは千歳が言いたいことを理解してかなみに言ってやる。
「い、いつの時代の話ししてるんですか……?」
「戦後ぐらいじゃない」
 そりゃ確かに八十八円でも一ヶ月過ごせそうな物価だ、とかなみは思った。
「今じゃパン一個も買えないよ。あ、でも売れ残りのパンだったら買えるし、ミミだったら結構もらえるよ」
「言っててみじめにならない?」
「うん、すんごくなる」
 かなみはため息をついて、みじめさのあまりその場にうずくまりそうになる。
「――というわけで、みあちゃん! 今夜のご飯よろしくね!」
「はやッ!? たちなおるの、はやッ!? あとご飯はあげないから!」
「なんでぇッ!」
「気分よ」
「みあちゃんの気分で私の生死が決まるなんて」
「生死なんて大げさよ」
「じゃあ、みあちゃん試してみてよ! 一食抜くと本当にキツイから、次の日のお昼まで何も食べられないんだよ!」
「嫌よ。だいたい次の日の昼って……朝ご飯はどうしたの?」
「そんなのあるわけないじゃない」
「ああ、やっぱりあんたってみじめだわ」
 改めてみあはため息をつく。
「哀れむならご飯をお願い」
「……しょうがないわね」
「やったー!」
 かなみは飛び上がって本気で喜ぶ。
「まったく大げさなのよね」
「みあちゃんは飢えたことがないからそういうこと言えるのよ」
 千歳は笑顔でそう言った。
 その心の中では、戦時中じゃ、と言おうとしたのをこらえる。
 また「ババア」扱いされたら困る。金宮未亜の前では笑って受け流していたが、実際心の中では年寄りだと言われるのはキツイと感じていた。
(私としてはまだまだ現役のつもりなんだけどね……)
 千歳は心の中で呟く。
 魔法少女は少女らしくいることでより強い魔力を得られる。それに少女らしくいたいというのは千歳自身の願望だ。
 だから、この身体を望んだ。
 生前の肉体とはまるで違うが、それと同じ勝手で動かすことが出来る。だから、不満はない。
 この二人には内心感謝している。
 遺産として残していた遺髪を取り戻すことができたおかげでかつての魔力が戻りつつあった。
(まあ、ちょっと我慢してあげるか)
 千歳がみあの年寄り扱いにはそういう心境で受け流していた。
「さ、ついたわよ」
「思ったよりも普通のところね」
 みあははっきりと言う。
「立派な家だと思うけど」
 かなみからしてみれば一目で中流家庭以上の家で、立派なものだが、高級マンション住まいのみあの目からしてみれば普通らしい。
「いいところの子なのね」
「だから頭おかしかったのね」
「こっち見て何のつもりよ、千歳!」
 「いいや、なんでもないわ」と言わんばかりに千歳は明後日の方へ向く。
「と、とにかく呼びますね……」
 かなみは震える手をインターフォンへ向ける。
 いざ、家の前に立ってみると緊張する。
「えいッ!」
 勇気を出して意を決して押す。

ピンポーン

「ねえ、やっぱり逃げない?」
「今更何言ってるの? 逃げられると思うわけ?」
 みあはそう言って千歳を目で指す。
 千歳はとても楽しそうである。それはかなみとみあのコスプレが楽しみだから、というのが理由らしい。
 そうなると、かなみとみあを逃がさない。
 千歳の糸から逃げられない自信は無い。下手をするとあるみに比肩するのではないかという実力の持ち主だし、それとは別に彼女が苦手だった。
 初対面の時点で、というか今でもそうだが、千歳は幽霊なのだ。
 かなみはお化けや幽霊、ゾンビが大の苦手だから千歳にはどうしても頭が上がらない。
 というわけで、逃げられないのだ。
 インターフォンを鳴らして速攻で逃げる、ピンポンダッシュは千歳の前じゃできない。
 結局、玄関から扉が開くまで逃げることができなかった。
「やあ、かなみさん。よく来てくれましたね」
 開いた扉から山田がやってきた。
(来させられたんだけどね……)
 かなみは心の中で答える。
「さ、早く入ってください。お友達方もいっしょに」
「はーい!」
 千歳は楽しそうに答える。
 友達ということは同年代に見られたとのことだからそれが嬉しかったのだろうか。
 山田の家に上がってみると中は立派な外見と同じように、清潔感整った居間があった。ただそこに他の家族の姿がない。
「両親は仕事でよく家を空けるんですよ」
「日曜日にも?」
「はい、出張とか多いんで」
「ふーん、そうなんだ……」
 それを聞いて、かなみは少しだけ山田に親近感が沸いた。
 今でこそかなみの両親は消息を絶っているが借金を背負う前までは、海外出張とかで家を空けることが多かったことを思い出したかだら。
「まあ、おかげで家で好きなことをできるんですがね」
 山田がそう付け加えたことで、かなみに悪寒が走った。
 山田が奥の部屋から衣装を取り出して、物凄い勢いでやってくる。
「さあ、早く着てください!」
「やっぱりやめます!」
 かなみは玄関に走る。
 やっぱり無理だ。一度はオーケーを出したが、それは一時の気の迷いというか白昼夢を見たからというか、とにかくまともな状態で出したものじゃない。
 ゆえに今断ればまだわかってくれるはずだ。
 断るというより、逃亡なのだが、大した違いはないだろう、とかなみは思う。
 玄関で靴を履きかけた時だった。
「あ……」
 身体が動かない。
 誰かに身体をおさえつけられているようだ。しかし、今かなみの身体をおさえるどころか、触れている人間さえいない。
――千歳の糸だ。
 やっぱり、やってきた。
 絶対に逃がさないだろうと思っていたけど、いざやられると実感となってこみ上げてくる。
 ああ、やっぱり逃げられないんだ。
 もう指一本動かせないのだとわかると、かなみはあっさり諦めた。
――今日、自分は大事な何かを失うのだと。



「んで、なんであたしまでしなきゃいけないのよ!」
「だって、一人じゃ心細いし」
「道連れにされていい迷惑ね」
「ごめんね。今度の晩ご飯でお肉一切れあげるから」
「そんなの嬉しくないわよ。第一それ私のご飯じゃないの」
「あ、あれ……?」
「ま、いいわ。今度パンのミミよこしなさいよ」
「パンのミミ……?」
「貧乏の味ってやつ? たまには味わってみようかと思ってね」
「みあちゃん……やっぱりいい子だよ」
「あ、こら、勝手に撫でるな!」



「賑やかね」
「ですね」
 一部屋越しにかなみとみあの声が聞こえてくる。
 内容までは聞き取れないが、とても楽しいものだというのが伝わってくる。もっとも千歳の場合、魔法の糸を使っているおかげで遠くの声でも拾えるのでちゃんと聞こえているのだが。
「かなみさんとみあちゃんは仲がいいんですね」
「そうね。みあちゃんって人見知りが激しいけど、かなみちゃんには心開いてるみたいだし」
「あれで人見知りするんですか?」
 みあの遠慮の無い物言いを耳にしている山田からしてみれば少し信じられないことだ。
「かなみちゃんと私の時ぐらいよ。あなたとふたりっきりだと会話が続かないわよ」
「そういうものですか。まあ別にいいんですけど」
 そう言った山田の顔は爽やかだった。
 本当に別にいいように思えた。
(まあ、彼はかなみちゃんの方にしか興味は無いみたいだし)
 それでみあに興味を持ってもらっても困るからいいか。
「着替え、終わりましたー」
 隣の部屋から、かなみの声が聞こえる。
「じゃあ、お披露目ね」
「楽しみです」
 そう言って山田はカメラを構えた。
 隣の部屋のふすまが開いて、魔法少女の衣装に身を包んだかなみとみあがやってくる。
「ど、どうですか?」
 かなみは恥じらいながら訊く。
「ピッタリです、お似合いです!」
 山田は親指を立てて言う。
「そ、そうですか……?」
 正直、着慣れた魔法少女の衣装なので、学生服と同じくらい着ていることに違和感は無い。
 じっくり見られているのが恥ずかしいのだ。しかも山田はカメラを構えている。
「やっぱり僕の見立て通りです! まるで本人みたいですよ、かなみさん!」
(そりゃ本人ですから!)
 しかし、ここまで本物そっくりの衣装を着ているのに本人だとバレない。
 改めて秘匿の魔法は偉大だと思った。
「そ、そんなに似てますかね?」
「はい! 衣装もバッチリですよ、頑張って作った甲斐がありました!」
「本当にどれだけ頑張ったんですか?」
 かなみは思った。
 実際に着てみると思うのだが、採寸がバッチリな上に着心地まで完璧に再現しているのだ。
 動画で見るだけでここまで出来るものなのか。
 明らかに素人の仕事じゃない。超一流の仕事人のモノだ。
 それを自分と同年代の少年がやっているのだから恐ろしく感じる。
「みあちゃんもよく似合ってるわね」
 千歳がそう言ったことでミアにも目が行く。
 ミアの場合、山田は魔法少女ミアの衣装までは用意できなかったからミアは普通に変身して、それをコスプレだということにするようにした。
「こちらも本人そっくりですね」
 この際に、ミアは秘匿の魔法を使っていないからミアは、魔法少女ミアと認識されず、ただの阿方みあがコスプレをしている、と山田の目には認識されている。
「お二人が並ぶと絵になりますね」

パシャ!

 今シャッターが鳴る音がする。
 つまり、いきなり写真を撮ったのだ。
「って、いきなり撮影してんじゃないわよ!」
「あ、いえ、これは手が勝手に」

パシャ!

「ああ、また撮った!」
「まさに電光石火の早業ね」
 千歳は感心する。
「いや、それほどでもないですよ」

パシャ!

「褒めてないからって、えぇ、また撮ったよね!?」
「どうやらはやる気持ちを抑えれないようですね」
「抑えられないって……」
 まるで人ごとみたいだ。
「大丈夫です。フィルムはバッチリあるんで心ゆくまで撮れます!」
 山田は親指を立てる。
「いや、そういうこと心配してるんじゃなくて!」

パシャ!

「って、油断も隙もないですね!」
「うーん、そろそろポーズとか欲しいところですね」
「ポーズ?」
「ほら、いつもやってるやつよ」
 みあはボソリと山田に聞こえないよう呟く。
「あ、ああ! って、あれやるの」
「やりなさい」
 千歳は命令口調で言う。
 さもないと、この部屋から出さないと言わんばかりの物言いだ。
 仕方ない、とかなみはため息とともに諦めをつける。
「愛と正義と借金の天使、魔法少女かなみ参上!」
「勇気と遊戯の勇士、魔法少女ミア登場!」
 かなみとミアはいつもと同じように変身後の口上を述べ、ポーズをとる。

パシャ!

「おお、最高です! 最高ですよ、かなみさん!」
 かなみとしてはいつものことをいつものようにやっただけなのだが、山田にとってはとてもサマになっているように見えたようだ。
「うーん、せっかくのコスプレなんですから僕の家なんかで撮影するのは勿体無いですね」
「いえいえ、今の格好で外になんて出られませんから」
「外で思いっきり戦ってるのに、何をいまさら」
「みあちゃん、ちょっと黙ってて」
 かなみはミアの口をつぐませる。
「そうだ、昨日の公園で撮影しましょう!」
「あの、私の意見聞いてました?」
「はい。ですから公園に行きましょう」
「ああ、聞いてないんですね」
「公園、いいわね」
 千歳も乗り気な以上、かなみとミアに拒否権は無い。
 二人は観念して外に出た。
(どうか知り合いに見られませんように……)
 今のこの衣装は、同じ魔法少女でも本物の生地を使っている。
 そのせいで秘匿の魔法をかけることができない。あれは変身の際に、衣装を生成したときにセットでついてくるようなもので、逆に言えば変身以外であの魔法を使う方法をかなみは知らない。
 かなみは知り合いとすれ違わないことを祈りつつ、公園に向かった。
 その祈りが通じたのか、公園に辿り着くまでに知り合いと会うことは無かった。
「さあ、さっそく撮りましょう」

パシャ!

「本当にさっそくね!」
「それじゃ、次はあの木と空をバックに写真を撮りましょう」

パシャ!

 そう言っているうちに山田はまたシャッターを切る。
「ええ、そうね。お願い」
 だんだんその行為にも慣れてきて、もうシャッター音もさらりと流せるようになってきた。
「かなみちゃん、対応が雑になってきたわね」
「まあ、しょうがないでしょ。っていうか、これ私がコスプレした意味あるの?」
 山田はミアの方には見向きもしていない。興味を示されても困るのだが、せっかく変身までしたのに、と思うとなんだか面白くない。
「あら、大丈夫よ。私が心のフィルムでちゃんと撮ってあげてるから」
「だからババアくさい発言はやめなさいよ!」
 千歳とミアはこれはこれで楽しくやっているようだ。
 もっとも当のかなみはぜんぜん楽しくないのであった。

パシャ! パシャ! パシャ!

 もう何十枚撮ったのかわからない。
 下手をすると百枚以上に達するかもしれなえい。
「うーん、これでステッキがあれば完璧なんだけどな~」
「それはさすがに作れなかったのね」
 今はステッキを出そうと思えば出せるが、そんな魔法を使って喜ばせるのもどうかと思うのでやらない。
(私が本物だってバレても困るし)
 というわけで、早く山田と千歳が満足してこの時間が終わってくれないかと願うばかりのかなみであった。
「うーん」
 そう思っているうちにシャッターを押し続けていた山田の手が止まる。
「どうしたの、もう終わり?」
 思わず笑顔で訊く。
「いえ、なんだか物足りないと思いまして」
「物足りないって何が?」
「なんというか、こう躍動感が足りないといいますか……」
「ポーズだけじゃ不満だっていうのね」
「そういうわけじゃないんですけど……なんていうか、カナミさんといえば……ああ、魔法少女カナミの方なんですが」
 山田はあえて女子中学生のかなみと魔法少女カナミを分けて呼んでいる。
(どっちのかなみも私なんだけど……)
 その辺りで気づきやしないかと内心ドキドキしているかなみであった。
「やっぱりカナミは、泣き言を言いながら戦うのが最高なんですよね」
「へ、へえ、そうなんだ……」
 そんなに泣き言言ってたかな、とかなみは思い返してみる。というより、そんなマニアックな趣向を自分に向けられているのだと思うとこれから動画を撮られる時、そういうことをいやがおうにも意識していきそうになりそうだ。
――なんか嫌ね。
 と率直に思うかなみであった。
「怪人が出てくると助かるんですけどね」
「そんな都合良く出るわけ無いでしょ。っていうか、出てきても戦いませんから」

ブオオオン!!

 なにやら犬や猫とは到底思えない『何か』の鳴き声が轟く。
「あ……」
 かなみはがっくりと肩を落とす。
 これは間違いない。こんな真昼間の街中の公園で猛獣じみた鳴き声をさせるなんて心当たりは一つしかない。
――ネガサイドの怪物だ。
「なんで……なんだってこんなタイミングで出てくんのよぉぉぉッ!」
「そう、それです! そんな泣き言が聞きたかったんです!」

パシャ!

「撮ってる場合じゃないわよ! さっさと逃げなさい!」
「あ、かなみさん、戦うんですか?」
「あ、いえ、そういうわけじゃ……」
 このまま戦うわけにいかない。
 衣装は魔法少女のものだが、この衣装には魔力が通っていないから防御力は大きく落ちる。
 怪物の攻撃を食らったら一発で入院モノだ。
「ミアちゃん、お願い!」
「あ、メンドー」
 ミアは頭をかきながら怪物の方へ向かう。
「というか、山田君。怪物が出ても驚かないの?」
「え、よくできた着ぐるみの怪物なんですね」
「き、着ぐるみ……」
 かなみは現れた方の怪物を良く見てみる。
 四つんばいになった大きなガマガエルのような外見。パッと見た感じ気味が悪いが、真ん丸な大きな目がどことなく愛嬌を感じる。
「って、気持ち悪いだけよ!」
「怪物出てきてから妙にかなみさんが輝いてますね」

パシャ!

「このままの勢いで戦っていただけると嬉しいのですが」
「戦えるわけないでしょ、逃げるのよ!」
「うーん、残念です」
 何が残念なのよ、とかなみは思った。
「かなみ、聞こえてるかい?」
「ま、マニィ?」
 どこからともなくマニィの声が聞こえてきた。
「たった今、あるみから連絡入ってね。あの怪物を一匹倒すごとに一万あげるってさ」
「はああッ!!」
「あとちなみに君が魔法少女カナミだって彼にバレたら罰金一千万円だって」
「い、一千万!?」
 そんなものどうやって払えというのだ。
 いや、実際払わされるのだろう。社長のことだから本気だ。
 それこそ魔法のような、というより、本物の魔法の手段を使って何が何でも支払わせるに決まっている。
 そんなのごめんだ。
 しかし、一匹一万というのは破格だ。
 向こうの方に何匹いるかわからないが、とにかく一万円は欲しい。
「ミアちゃんや千歳さんが倒してしまう前にぃぃぃッ!!」

パシャ!

「いい叫びですね。なんのことだかわかりませんが」
「わからなくていいのよ。早く」
「せっかくのシャッターチャンスなんですが……かなみさんは戦ってくれないんですか?」
「戦えるわけ無いでしょ!」
 本当は戦いたくて、倒したくてしょうがないのだが、山田の前でそんなことは言えない。
 何しろ、一千万なのだ。
 一万のためにそんな危険をさらすわけには行かない。
 しかし、一万。されど、一万。
 危険を冒してでも手に入れたい魔力を秘めた言葉に感じてしょうがない。
「こいつ、気絶させられないかな?」
「かなみ、仮にも正義の魔法少女なんだからそういうこと言うの控えた方がいいよ」
「大きなお世話よ」
「そんなんだったら、簡易変身で済ませればいいじゃない?」
「え、そんなことできるの?」
「よく尺の都合で変身シーンをカットするだろ。その要領でやればいいんだ」
「よ、よくわからないけど、やってみる! 一万のためだもの」
「そこはせめて正義と借金のためって言って欲しいところだね」
「どっちも変わらないでしょ」
 そう言って、かなみは変身してみる。
「今回は口上無し!」
「なんたる暴挙……」
 マニィはぼやくが気にしていられない。
「って、ああッ!」
 そこで山田はこちらを見る。
 その発した声に、カナミは心臓が飛び上がるかと思った。
 何しろ、この時点でバレたら一千万の借金の追加だ。
 どうかバレていませんように、とカナミは心の底から祈る。
「魔法少女カナミ! 本物だぁッ!」
 よかった、と安堵する。
 やっぱり、秘匿の魔法は偉大だと実感した。
「すごい! すごいです! 写真とっていいですか!?」

パシャ!

「って、許可する前にとってるし!」
「あ、そうですね。動いてしまうしまうんですよ、勝手に手が」

パシャ!

「あ~はいはい、そうですね」
「今日はいつに無く投げやりなんですね」

パシャ!

「って、あんたにかまっている場合じゃないわ!」
 カナミはそう言って怪物の方へと走る。
「これはシャッターチャンスです!」
 山田は飛び上がらんばかりの勢いでカナミを追いかけた。

ブオオオオオン!!

 カエルに似つかわしくない甲高いおたけび。
 しかも複数、パッと見は十匹はいる。
 そのうち、三匹ぐらいはすでにミアによって倒されている。
「あと七万!」
 カナミは大慌てでステッキの鈴を飛び出す。
「ジャンバリック・ファミリア!!」
 鈴から魔法弾が雨のように降り注ぎ、ガマガエルの怪物達を薙ぎ倒していく。
「よし! これでボーナスはいただきよ!」
 カナミはガッツポーズをとる。
「ボーナスって何よ?」
「一匹倒すと一万出るんだよ」
 カナミの足元にいたマニィが勝手に答える。
「こら、マニィ!」
 そんなこと、ミアの前では言ってはいけない。
「ふうん」
 何故ならミアはものすごく楽しそうな笑顔をこちらへ向けてくるからだ。
 その意図はもちろん、カナミを困らせるものだ。
「おらぁ、ビッグワインダー!」
 魔法で巨大化したヨーヨーを横薙ぎする。
 それで残っていたガマガエルの怪物は次々と押しつぶされていく。
「ああ、ミアちゃん!」
「あんたにボーナスをあげられないわね」
「ええ、なんで!?」
「面白くないから!」
「死活問題なんだよ、ミアちゃん!」
「だったら、私より多く倒してみなさいよ!」
「――ああ、それは無理ね」
 チトセの声が妙にはっきりと聞こえた。琴に爪弾かれたかのような音色であった。
 次の瞬間には、公園のそこらにいたガマガエル達が宙を舞った。
 いや、見えない釣り糸に吊り上げられたと言った方がいい。
 何しろ仕掛け人が魔法の糸の紡ぎ手、チトセなのだから。
「チトセさん、やめてください!」
 カナミにはわかる。わかってしまう。
 チトセが今あの指をちょっと動かすだけでガマガエル達は一瞬にして全滅させられることを。
 だから止める。必死に止める。
 あの一匹、一匹が一万の価値がカナミにある。
「やめない」
 チトセはニコリというと、人差し指を天へと掲げる。

プシュウウウウッ!!

 ガマガエル達はバラバラに見えない何かに切り裂かれて、原形をとどめず液体となって降り注ぐ。
「ああ、一万が、十万が……」
 カナミは両膝をついてうなだれる。
「いやあ、こういうのっていいわよね。文字通り一網打尽!」
 チトセは上機嫌で言ってくる。何故カナミがうなだれているのか知る由もなく。
「ああ、うん。何もいえないわ、かわいそすぎて……」
 さすがにそこまでやるつもりがなかったのか、カナミのあまりの落ち込みに同情したのか。
 とにかくミアはカナミの肩を叩いてやる。
「え、なになに? なんでカナミが落ち込んでるわけ?」
「あんた……あれ一匹一万のボーナスなのよ、知らなかったの?」
「え……」
 ミアの問いかけに、チトセはキョトンとする。
 知らなかったようだ。
「あ、あは、あはははは」
 チトセは笑ってごまかそうとした。
「ごめんね、久々の実践だったからはしゃぎすぎちゃった」
「はしゃぎすぎ! 歳を考えなさいよババア!!」
「だって、今の私は十代の身体だからね。心も若返ってきちゃったみたい。ごめんね、カナミちゃん」
「ごめんですんだら、借金なんてありませんよ……!」
 カナミは涙ながらに反論する。そのあまりの本気ぶりにチトセは引く。
「あはは、だったら私のボーナスをカナミちゃんにあげるわ」
「本当ですか!?」
「ボーナスって言われても使い道がないからねえ」
「あうう、一度でいいからそういう言葉を使ってみたいです」
「あんたの場合、使い道は借金返済一択なんだけどね」
 ミアは皮肉を言う。
「ああ、すまないんだけど今社長からの連絡でカナミが倒した分だけしかボーナスは入れないってさ」
「な、なんですって!?」
 カナミはマニィを掴み上げて問いただす。
「ボクに言われても困るなあ。全ては社長の意向だよ」
「う、うぅ……!」
 それを言われると弱い。
「なんでこうなるのよぉぉぉッ!!」
 怪物のいなくなった平和な公園で木霊する。

パシャ!

 その陰で密かにシャッターが切られたことに気づくことなく



「し、死ぬかと思ったわ……」
 ようやくオフィスが見えきた翠華はほうほうの体でついた。
 いきなりネガサイドの拠点に放り込まれて、怪人の大群と戦わされた。レイピアは大群を倒すのには向いていない。一体一体正確に敵を突き倒して、戦うのはかなりの骨だった。
 こんなとき、カナミさんがいてくれたら、と何度思ったことか。
 そういえば今日は一度も顔を拝むことが出来なかったな。今日もまた問題の山田という少年に会ったそうだが、何か間違いが起きてないといいけど。
 間違いというのは、男と女同士でするあんなことやこんなことはもちろんのこと。まかり間違って、かなみが彼に恋心を抱いてしまってもいけない。というか、ちょっといいかもしれないと思ってしまってもアウトだ。そういった些細なきっかけから恋愛というものは始まってしまうのだ。
 男女の健全な恋愛というものは。
 ああ、一度考えたら止まらない。戦いの最中はそんなことを考える暇などなかったのに。
 いや、もうその戦いは終わったからこそ考えてしまうんだ。
 一刻も早く事の真相をかなみに問いたださなければならない。
 ただ、それでももし、間違い起きてしまったのなら……知るのは、どうしようもなく怖い。
 聞きたい。けど、聞きたくない。
 迷いの中、それでも足は止まらない。
(この階段、上がり終わったら、あのオフィスの扉を開けたら……)
 そう、ちゃんとかなみに聞こう。翠華は決意した。

「やっぱりはずかしいです」
「何言ってるの? せっかく作ったのに」
「ほらほら、翠華だって喜ぶわよ」
「……そう、かなあ?」

 なにやら話し声が聞こえる。
 なんだろう、かなみの声だし、自分に対する話題のように思える。

「でも、この格好はちょっと……」
「おかしいわね、みあちゃんからもらった本だとこれが今時の流行りだと思ったのに」
「みあちゃん、何を貸したの!?」
「あんた、何勝手に私の本、読んでんのよ!!」
「こんなんで翠華さんの前に出られないよ……」

 一体何の会話しているのかわからないが、かなみの身に何か起きていることだけは確かだ。
「かなみさん、どうしたの?」
 意を決して翠華は扉を開けた。
 そこに広がっていた光景は、

「お、おかえりなさいませ、お嬢様!」

 顔を赤らめて緊張した面持ちで迎えるかなみの姿だった。
――メイド服の姿で。
「ど、ど、どど……」
 翠華はあまりの目の前の非現実的な光景に、完全に正気を失った。
「どういうことなの!? これ!? か、かかか、かなみさんがどうなってこうなって!?」
「ああ、翠華さんがおかしくなった! やっぱり見苦しいものなんですね!」
「あんたまで叫んでどーすんのよ」
「ああ、そうか。これは夢ね、夢なのね。きっとこれは疲れた私がいつの間にか眠って見ている夢なのよ!?」
 翠華は頭をデスクへ打ちつけた。
「って、えぇ翠華さん!」
「夢なら覚めてぇ、こんな光景見てたら目のほよう……もとい、毒なのよ!」
「ああ、やっぱり毒なんですね!」
 正気を失った翠華の言動にかなみを困惑させる。
「うーん、これはこれで面白い光景ね」
 そう言って千歳は後ろから興味津々に眺めている。



「それで、こんなもの引っ張り出してきたわけね」
 深夜、少女達が帰路についた後に残った二人の魔法少女がオフィスのとある物に目を向ける。
「いいじゃない、ホコリかぶってたところを私が有効活用してあげたんだから」
「まあ、使い道が無かったんだから有効活用してくれるのはありがたいわ」
 それは機織り機であった。
 今日、山田の家に行って、かなみやみあに可愛い衣装を着せることが楽しいと感じた千歳は自分でも作って着せようと思い立った。
 そこでオフィスに帰ってきたところ、機織り機を発見してさっそく使ってみせたのだ。
 魔法でも使ったのではないかと思うぐらいの速さと質の良さであった。
 まあ、千歳ならこれだけで十分食っていけるだろう。
 あるみの方でも何か注文したいぐらいだ。
「あんたにはドレスを見立ててあげようか? そこの床敷マットを素材にしてね」
 そんなあるみの気持ちを察したのか、千歳は一つ提案をする。
「面白い冗談ね。お礼にあんたを床に敷いてあげようか?」
 二人は微笑ましく睨み合う。
「ああ、それとかなみちゃんの彼のことだけど」
「シロね……わざわざ、あなたをつけるまでもなかったわね」
「私も結構興味深かったけど」
「そうね、あの娘に彼氏ができたら……あの娘はなんて反応するのかしらね」
「ああ、それも前々から聞きたかったわ」
 千歳はため息をついてから、真剣な眼差しであるみへ問いただす。
「――あんた、かなみちゃんの母親の居場所、知ってるんでしょ?」
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