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第6章 異世界からの帰還
討伐開始
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元自衛官の集まりである侍から、離れて探索を開始した柊達であったがゴブリンの手掛かりについてはないに等しい状態であった。
そこで、依頼主である市役所に一旦赴き、被害場所の周辺に廃屋や戦時中の防空壕のような場所の情報または、それらについて知っていそうな人物の紹介を受けることにした。
すると、事件のあった現場から5kmほどのところに、廃墟となった遊園地があることが判明した。
昭和の時代に開園し、地域の目玉として賑わったが、平成の時代に入り少子子高齢化、遊具の旧式化なども重なり、入園者数は激減し、閉園となったのだが、解体費用もかかり放置の状態が続いて今に至る。
特に他にめぼしい情報もなかったことから、柊達はこの遊園地の廃墟を重点的に探索をすることした。
幸い、遊園地までの道は何とか生きており、ガ一ディアンの移動拠点である改造中型トラックも遊園地の駐車場跡地まで、入ることができた。
ここからは、ゴブリンの巣窟となっている恐れがあることから、松浦と井上は武装した上で駐車場跡で待機し、柊が、プレートア一マ一の完全武装で遊園地内を探索することとなった。
元は、遊園地のウェルカムゲ一トであったであろう門をくぐると、柊は違和感を感じた。
「こちら柊から待機班。」
無線機で、駐車場跡に居る2人に呼びかける。
「待機班から柊送れ。」
井上が自衛隊式の通話方法で応じる。
「動物の鳴き声を遊園地の中に入って聞かない。そちらはどうだ?」
「待機班から柊、こちらでは、鳥の鳴き声程度は聞き取れます。」
「っと言うことは異常は遊園地内だけってことか。当たりかもしれん。そちらも気を付けろ、以上柊。」
柊は肩に引っ掛けるようにして担いでいたハルバ一トを両手に持ちかえると、誰にともなく呟く。
「折角来たんだ、拍子抜けさせるなよ。ゴブリンどもが。」
それは、いきなりだった。回転木馬の廃墟に動くものを認め、そちらに視線を向けた時だった。
「ゴヴ一ッ」
元は軽食などを販売する施設だったのだろうか?回転木馬の反対側にあたる小屋の残骸から、ゴブリンがナイフを持って飛び出して来るが、
「フン!!」
予期してた柊は、左手の鎧の手の甲でゴブリンの顔面に裏拳をかまし、一撃で沈めた。すると、回転木馬から、ミラーハウスから、お化け屋敷から次々とゴブリンが沸きだして来た。
「柊から待機班、ゴブリン発見。殲滅に移る。」
「了解。応援は必要ですか?」
「廃墟等の遮蔽物が多い。ボウガンは今回は運用が難しいだろう。しかし、予想より地形を利用し、数も多い。そちらも注意しろ。」
「了解。」
通話が終わり眼前に視線を移すと、ゴブリンの数は20匹を超えていた。
「こちらの世界に来たことを後悔しながら死んで逝け。」
そう呟くと、柊はゴブリンの群れの中に飛び込んで行った。後方に居た、ゴブリンの1匹が魔法のようなものを唱えているのを見て、射たれないように、わざと群れに飛び込んだのだ。
そこからは、蹂躙だった。下手に知恵がある分、数を生かして取り囲もうとしていたのだが、柊の思い通り。ハルバ一トの土突きの辺りの柄の端を持つと力任せに振り回したのだ。
ハルバ一トの斧の部分で頭を切断されるゴブリン、柄の部分で側頭部を陥没させられるゴブリン。様々な死に方のゴブリンが量産されて行く。
「ゴブッブブブ。」
指揮官らしき魔法を使おうとしたゴブリン、恐らくゴブリンメイジが作戦を立て直そうとした時には、満足に動けそうなのは5匹ほどにまで減少していた。
「ゴブ一ッ」
覚悟を決めたのか、残りゴブリンが、ナイフや錆びた剣を手に突っ込んで来ようとした時。
「バン、バン、バン」
聞き慣れた錬金術士特製のボウガンの音が聞こえたかと思うと、残っていたゴブリンがメイジも含めて地に伏していた。
始めから、駐車場に残して来た待機班の2人とは思っていなかった。倒れたゴブリンは6匹居て2人に一度で倒すのは無理だ。となる残る可能性は......。
「いや〰大丈夫だったか?囲まれて大変そうだったから援護したぜ。」
やはり、侍の集団だった。しかも、代表者らしき者が話している間に自分達で倒したゴブリン達を他のメンバーが回収していた。
そこで、依頼主である市役所に一旦赴き、被害場所の周辺に廃屋や戦時中の防空壕のような場所の情報または、それらについて知っていそうな人物の紹介を受けることにした。
すると、事件のあった現場から5kmほどのところに、廃墟となった遊園地があることが判明した。
昭和の時代に開園し、地域の目玉として賑わったが、平成の時代に入り少子子高齢化、遊具の旧式化なども重なり、入園者数は激減し、閉園となったのだが、解体費用もかかり放置の状態が続いて今に至る。
特に他にめぼしい情報もなかったことから、柊達はこの遊園地の廃墟を重点的に探索をすることした。
幸い、遊園地までの道は何とか生きており、ガ一ディアンの移動拠点である改造中型トラックも遊園地の駐車場跡地まで、入ることができた。
ここからは、ゴブリンの巣窟となっている恐れがあることから、松浦と井上は武装した上で駐車場跡で待機し、柊が、プレートア一マ一の完全武装で遊園地内を探索することとなった。
元は、遊園地のウェルカムゲ一トであったであろう門をくぐると、柊は違和感を感じた。
「こちら柊から待機班。」
無線機で、駐車場跡に居る2人に呼びかける。
「待機班から柊送れ。」
井上が自衛隊式の通話方法で応じる。
「動物の鳴き声を遊園地の中に入って聞かない。そちらはどうだ?」
「待機班から柊、こちらでは、鳥の鳴き声程度は聞き取れます。」
「っと言うことは異常は遊園地内だけってことか。当たりかもしれん。そちらも気を付けろ、以上柊。」
柊は肩に引っ掛けるようにして担いでいたハルバ一トを両手に持ちかえると、誰にともなく呟く。
「折角来たんだ、拍子抜けさせるなよ。ゴブリンどもが。」
それは、いきなりだった。回転木馬の廃墟に動くものを認め、そちらに視線を向けた時だった。
「ゴヴ一ッ」
元は軽食などを販売する施設だったのだろうか?回転木馬の反対側にあたる小屋の残骸から、ゴブリンがナイフを持って飛び出して来るが、
「フン!!」
予期してた柊は、左手の鎧の手の甲でゴブリンの顔面に裏拳をかまし、一撃で沈めた。すると、回転木馬から、ミラーハウスから、お化け屋敷から次々とゴブリンが沸きだして来た。
「柊から待機班、ゴブリン発見。殲滅に移る。」
「了解。応援は必要ですか?」
「廃墟等の遮蔽物が多い。ボウガンは今回は運用が難しいだろう。しかし、予想より地形を利用し、数も多い。そちらも注意しろ。」
「了解。」
通話が終わり眼前に視線を移すと、ゴブリンの数は20匹を超えていた。
「こちらの世界に来たことを後悔しながら死んで逝け。」
そう呟くと、柊はゴブリンの群れの中に飛び込んで行った。後方に居た、ゴブリンの1匹が魔法のようなものを唱えているのを見て、射たれないように、わざと群れに飛び込んだのだ。
そこからは、蹂躙だった。下手に知恵がある分、数を生かして取り囲もうとしていたのだが、柊の思い通り。ハルバ一トの土突きの辺りの柄の端を持つと力任せに振り回したのだ。
ハルバ一トの斧の部分で頭を切断されるゴブリン、柄の部分で側頭部を陥没させられるゴブリン。様々な死に方のゴブリンが量産されて行く。
「ゴブッブブブ。」
指揮官らしき魔法を使おうとしたゴブリン、恐らくゴブリンメイジが作戦を立て直そうとした時には、満足に動けそうなのは5匹ほどにまで減少していた。
「ゴブ一ッ」
覚悟を決めたのか、残りゴブリンが、ナイフや錆びた剣を手に突っ込んで来ようとした時。
「バン、バン、バン」
聞き慣れた錬金術士特製のボウガンの音が聞こえたかと思うと、残っていたゴブリンがメイジも含めて地に伏していた。
始めから、駐車場に残して来た待機班の2人とは思っていなかった。倒れたゴブリンは6匹居て2人に一度で倒すのは無理だ。となる残る可能性は......。
「いや〰大丈夫だったか?囲まれて大変そうだったから援護したぜ。」
やはり、侍の集団だった。しかも、代表者らしき者が話している間に自分達で倒したゴブリン達を他のメンバーが回収していた。
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