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第3章 新たなる日常
鎧の秘密
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柊巡査は、県警本部にある科学捜査研究所に呼び出しを受けていた。
柊巡査は事件後に警察官である自分が銃砲刀剣類等所持法違反で捕まってはたまらないと生活安全課に話しを通し、市の教育委員会で許可申請を行っていたが、それに待ったをかけたのが、県警本部であった。
目覚めた際に身につけていたもの全ての任意提出を言い渡されたのである。実際にゴブリンを殺害した剣であるならともかく、全ての提出である。
何となくもう返って来ない気がした柊巡査は剣以外は断ろうとした。しかし、そこに暗黙の了解というか脅しである。昇進に、評価に響くということを遠回しに言われたのである。
やっと、子供の頃からの夢がかないなれた警察官。しかし、実積の低い者、警察学校での成績の低かった者に対する見えない差別は実在した。ここで評価を落とせば残りの警察官人生に影響があると考えた末、柊巡査は半強制的な指示に従ったのである。
提出から1ヶ月。世間では目まぐるしいほどに事態が動いていた。下関市のみに限らず全国各地に出現する未確認生物達、その度に発生する人的、経済的な被害。
しかも、柊巡査だけでなく突然気を失い目覚めてみると格好がファンタジ一物語に出てくるようなものに変化していたという人間も増えており、中には魔法が使えたという者も現れ始めた。
この事態に政府は、変化が現れた人間を世界の変化に適合した者、適合者と名称を定め、ゴブリン等も緑小鬼通称ゴブリンと呼称するなどの個体名を定めたりした、適合者とそれに伴う特定危険未確認生物の出現に関する法律、通称異世界法が制定されたのである。この中で適合者の多くは特定危険未確認生物に対し、有効な攻撃手段を持つ者が居たことから、その駆除に積極的に参加することが求められ、確認された未確認生物ごとにまたは状況に応じての高額な報酬が提示されたが、野党等からはゲ一ムの世界ではないなどのヤジが飛んだが、今まで、一般人であった人物達にボランティアで命のやり取りをさせるのかという反論に黙り込んでしまった。
何故、警察なり自衛隊なりを積極的に出動させないのか?それが、警察が発表を当初控え、柊巡査が科学捜査研究所に呼び出しを受けた理由であった。
話しは無理矢理、鎧や剣を提出させられた1週間後に遡る。科学捜査研究所に呼び出された柊巡査は、とんでもない話しを聞かされていた。
「ハア!?魔法?」柊巡査は呆れたように言った。
「そうとでも、言い様が無いんだよ。」中年の研究所員は言った。
「この鎧は恐らく鋼で出来ている。サンプルを取ったり色んな面で確認したからまず間違い無い。しかし、それにしては、軽すぎるし、堅すぎる。サンプルを取るのも大変だったんだよ?」
「だからっていきなり魔法は無いでしょう?」
「実はね、鎧と剣に付いているこの宝石は別の場所でも見つかっているんだよ。」
「何処なんです?」
研究所員は隣の部屋に行き、ホルマリン漬けにされているゴブリンとグリーンウルフを指して言った。
「アレらの体内からだよ。私達は便宜上魔石と呼んでいるがね。機器類で計測したところ微弱な何かを発していることが分かった。」
「だからって何故魔法何ですか?」
「君も見た筈だ、拳銃が効かないアレらを。」
「・・・・」
「恐らく生きている間はバリアのような役目をするんだろう。魔石の大きさで強弱はあるみたいだが。だからゴブリンには多少効果があった。」
「そして、取り出された魔石を加工してあの鎧と剣は造られた、そう考えるのが現段階では無理が無い。」
そうして、話しは終わりもやもやした気持ちを抱えたまま異世界法が可決する日を柊巡査は迎える。
やっと、核心部分に触れて来ました。調子に乗って2日連続投稿してしまいました。しかし、我ながら1ヶ月で新法なんてできるんでしょうか?続きをお楽しみに下さい。
柊巡査は事件後に警察官である自分が銃砲刀剣類等所持法違反で捕まってはたまらないと生活安全課に話しを通し、市の教育委員会で許可申請を行っていたが、それに待ったをかけたのが、県警本部であった。
目覚めた際に身につけていたもの全ての任意提出を言い渡されたのである。実際にゴブリンを殺害した剣であるならともかく、全ての提出である。
何となくもう返って来ない気がした柊巡査は剣以外は断ろうとした。しかし、そこに暗黙の了解というか脅しである。昇進に、評価に響くということを遠回しに言われたのである。
やっと、子供の頃からの夢がかないなれた警察官。しかし、実積の低い者、警察学校での成績の低かった者に対する見えない差別は実在した。ここで評価を落とせば残りの警察官人生に影響があると考えた末、柊巡査は半強制的な指示に従ったのである。
提出から1ヶ月。世間では目まぐるしいほどに事態が動いていた。下関市のみに限らず全国各地に出現する未確認生物達、その度に発生する人的、経済的な被害。
しかも、柊巡査だけでなく突然気を失い目覚めてみると格好がファンタジ一物語に出てくるようなものに変化していたという人間も増えており、中には魔法が使えたという者も現れ始めた。
この事態に政府は、変化が現れた人間を世界の変化に適合した者、適合者と名称を定め、ゴブリン等も緑小鬼通称ゴブリンと呼称するなどの個体名を定めたりした、適合者とそれに伴う特定危険未確認生物の出現に関する法律、通称異世界法が制定されたのである。この中で適合者の多くは特定危険未確認生物に対し、有効な攻撃手段を持つ者が居たことから、その駆除に積極的に参加することが求められ、確認された未確認生物ごとにまたは状況に応じての高額な報酬が提示されたが、野党等からはゲ一ムの世界ではないなどのヤジが飛んだが、今まで、一般人であった人物達にボランティアで命のやり取りをさせるのかという反論に黙り込んでしまった。
何故、警察なり自衛隊なりを積極的に出動させないのか?それが、警察が発表を当初控え、柊巡査が科学捜査研究所に呼び出しを受けた理由であった。
話しは無理矢理、鎧や剣を提出させられた1週間後に遡る。科学捜査研究所に呼び出された柊巡査は、とんでもない話しを聞かされていた。
「ハア!?魔法?」柊巡査は呆れたように言った。
「そうとでも、言い様が無いんだよ。」中年の研究所員は言った。
「この鎧は恐らく鋼で出来ている。サンプルを取ったり色んな面で確認したからまず間違い無い。しかし、それにしては、軽すぎるし、堅すぎる。サンプルを取るのも大変だったんだよ?」
「だからっていきなり魔法は無いでしょう?」
「実はね、鎧と剣に付いているこの宝石は別の場所でも見つかっているんだよ。」
「何処なんです?」
研究所員は隣の部屋に行き、ホルマリン漬けにされているゴブリンとグリーンウルフを指して言った。
「アレらの体内からだよ。私達は便宜上魔石と呼んでいるがね。機器類で計測したところ微弱な何かを発していることが分かった。」
「だからって何故魔法何ですか?」
「君も見た筈だ、拳銃が効かないアレらを。」
「・・・・」
「恐らく生きている間はバリアのような役目をするんだろう。魔石の大きさで強弱はあるみたいだが。だからゴブリンには多少効果があった。」
「そして、取り出された魔石を加工してあの鎧と剣は造られた、そう考えるのが現段階では無理が無い。」
そうして、話しは終わりもやもやした気持ちを抱えたまま異世界法が可決する日を柊巡査は迎える。
やっと、核心部分に触れて来ました。調子に乗って2日連続投稿してしまいました。しかし、我ながら1ヶ月で新法なんてできるんでしょうか?続きをお楽しみに下さい。
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