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「ん…」
柔らかい感触がしてすぐに離れる。僕は物足りない気持ちで紫の瞳と目を合わせる。
僕が魔物に襲われた後の、目覚めた時にしてくれたような、あの深いキスをして欲しい。
思わずそんなことを考えてしまったことが恥ずかしくて、慌ててリアムの胸に顔を埋めた。
リアムに対する自分の気持ちがよくわからないのに、そんなキスをして欲しいと願うなんて…どうかしてる。
「フィー…やはり嫌か?」
優しい声が頭の上から降ってくる。
僕は首を横に振りながら「大丈夫…」と小さく言う。
「そうか…そうかぁ。じゃあ時々してもいいか?」
「うん…」
「フィーは俺のことを好意的には思ってくれてるんだな?」
「うん…」
「よし!今はそれで充分だ。では腹が減ったし食事にしよう。その前に…フィー」
「うん?」
リアムが両手で僕の髪を数回撫でる。するとまだ濡れて湿っていた髪が素早く乾いた。
僕は驚いて起き上がり、自分の髪を何度も触る。
「すごいすごい!」
「魔法だ。便利だろ?」
「うんっ。ラズールもよく乾かしてくれたけど、こんなに早くはできなかったよ」
「また…その名…」
「あ、ごめん」
「いや、いいさ。今フィーの傍にいるのは俺だからな」
「うん…。リアム、ありがとう」
「もうフィーの銀髪は誰にも触らせない」
起き上がったリアムに腕を引かれて再び抱きしめられる。抱きしめられながら、リアムはどうしてラズールの名前にそんなに反応するんだろうと考えた。でもよくわからなくて、リアムが気になるならラズールのことは話さないように気をつけようと決めた。
翌朝に目覚めるなり、僕は飛び起きて窓に張りついた。そして外の景色を見てがっくりと肩を落とす。
「雪…止んじゃった」
昨夜、降り始めた雪を見て触ってみたいと思ってたのに。お風呂に入りリアムと食事をしている途中で我慢できなくなって早々に寝てしまった。ベッドに横になりながら雪のことを忘れていたことに気づいて、朝早く起きたら外に出ようと思っていたのに。
僕が青い空を恨めしく眺めていると、後ろでシーツの擦れる音がした。
「ん…、あれ…フィー?」
「おはよう」
「いた…よかった」
僕が振り向いて挨拶をすると、リアムが転がるようにベッドから降りて傍にきた。そして身体を屈めて僕の頬にキスをしながら「おはよう」と笑う。
「起きたらフィーの姿がなかったから、心臓が止まるかと思った」
「ええ?大げさじゃない?」
「だって前に目覚めたらフィーがいなかったことがあっただろ?あの時は本当に、状況がわからなくてしばらく固まってたよ」
「あ…あの時は勝手に出て行ってごめんね…。僕が傍にいたら迷惑をかけると思ったから」
「フィー」
僕の右手を持ち上げて、リアムが指先にキスをする。そのまま唇を触れさせながら僕を見る。
「これからは思ったことは俺に話して。あの時は、俺も迷った態度を見せたから悪かった。でも今は違う。フィーの悩みは全て取り除いてやりたい。だから黙っていなくなったりしないで。頼む」
「うん…ちゃんとリアムに話すよ」
「よし。じゃあ顔を洗って着替えて、朝餉を運んでもらおうか」
「うん。あ、ねぇ…雪が止んじゃった」
「ん?ほんとだ、晴れてるな。でも大丈夫だ。この時期は頻繁に雪が降る」
「ほんと?また見れる?触れる?」
「見れるし触れる」
「よかったぁ」
僕はほっと胸をなでおろして笑う。
その時僕の手を握ったままだったリアムが、いきなり僕を抱きしめて変な唸り声を上げた。
柔らかい感触がしてすぐに離れる。僕は物足りない気持ちで紫の瞳と目を合わせる。
僕が魔物に襲われた後の、目覚めた時にしてくれたような、あの深いキスをして欲しい。
思わずそんなことを考えてしまったことが恥ずかしくて、慌ててリアムの胸に顔を埋めた。
リアムに対する自分の気持ちがよくわからないのに、そんなキスをして欲しいと願うなんて…どうかしてる。
「フィー…やはり嫌か?」
優しい声が頭の上から降ってくる。
僕は首を横に振りながら「大丈夫…」と小さく言う。
「そうか…そうかぁ。じゃあ時々してもいいか?」
「うん…」
「フィーは俺のことを好意的には思ってくれてるんだな?」
「うん…」
「よし!今はそれで充分だ。では腹が減ったし食事にしよう。その前に…フィー」
「うん?」
リアムが両手で僕の髪を数回撫でる。するとまだ濡れて湿っていた髪が素早く乾いた。
僕は驚いて起き上がり、自分の髪を何度も触る。
「すごいすごい!」
「魔法だ。便利だろ?」
「うんっ。ラズールもよく乾かしてくれたけど、こんなに早くはできなかったよ」
「また…その名…」
「あ、ごめん」
「いや、いいさ。今フィーの傍にいるのは俺だからな」
「うん…。リアム、ありがとう」
「もうフィーの銀髪は誰にも触らせない」
起き上がったリアムに腕を引かれて再び抱きしめられる。抱きしめられながら、リアムはどうしてラズールの名前にそんなに反応するんだろうと考えた。でもよくわからなくて、リアムが気になるならラズールのことは話さないように気をつけようと決めた。
翌朝に目覚めるなり、僕は飛び起きて窓に張りついた。そして外の景色を見てがっくりと肩を落とす。
「雪…止んじゃった」
昨夜、降り始めた雪を見て触ってみたいと思ってたのに。お風呂に入りリアムと食事をしている途中で我慢できなくなって早々に寝てしまった。ベッドに横になりながら雪のことを忘れていたことに気づいて、朝早く起きたら外に出ようと思っていたのに。
僕が青い空を恨めしく眺めていると、後ろでシーツの擦れる音がした。
「ん…、あれ…フィー?」
「おはよう」
「いた…よかった」
僕が振り向いて挨拶をすると、リアムが転がるようにベッドから降りて傍にきた。そして身体を屈めて僕の頬にキスをしながら「おはよう」と笑う。
「起きたらフィーの姿がなかったから、心臓が止まるかと思った」
「ええ?大げさじゃない?」
「だって前に目覚めたらフィーがいなかったことがあっただろ?あの時は本当に、状況がわからなくてしばらく固まってたよ」
「あ…あの時は勝手に出て行ってごめんね…。僕が傍にいたら迷惑をかけると思ったから」
「フィー」
僕の右手を持ち上げて、リアムが指先にキスをする。そのまま唇を触れさせながら僕を見る。
「これからは思ったことは俺に話して。あの時は、俺も迷った態度を見せたから悪かった。でも今は違う。フィーの悩みは全て取り除いてやりたい。だから黙っていなくなったりしないで。頼む」
「うん…ちゃんとリアムに話すよ」
「よし。じゃあ顔を洗って着替えて、朝餉を運んでもらおうか」
「うん。あ、ねぇ…雪が止んじゃった」
「ん?ほんとだ、晴れてるな。でも大丈夫だ。この時期は頻繁に雪が降る」
「ほんと?また見れる?触れる?」
「見れるし触れる」
「よかったぁ」
僕はほっと胸をなでおろして笑う。
その時僕の手を握ったままだったリアムが、いきなり僕を抱きしめて変な唸り声を上げた。
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