文字サイズ
小
中
大
特大
131 / 272
131
「おまえ、おかしいぞ。アシュレイに恩があるからって、侵略に協力する?魔獣を使って?それで人が死んだんだぞ!俺達の魔法は、そんなことに使うためにあるんじゃないっ」
「それは必要な犠牲だ。それにこの国の奴らが、俺達の仲間を連れ去り殺したんだ。ろくな奴らじゃない!アシュレイに統治してもらった方が、民は幸せになる!」
「勝手なことを言うなっ!」
リオは、机を強く叩いた。拳が痛い。だけど心の方が、もっと痛い。
「俺は、デックが生きていたとわかって、心底嬉しかった。なのに、おまえは変わってしまったな。どうして村の人達が、この国の人に攫われて殺されたって決めつけるんだ?違うかもしれないだろ?証拠なんてないだろ?俺は、ギデオンがいるこの国を侵略させない。全力で阻止する。魔法で守る。たとえデックと戦うことになっても!」
「なんでそこまで肩入れする!狼領主と呼ばれているくらいだ。冷酷な奴なんだろ?リオは利用されてるんだ!」
「ギデオンのことを何も知らないくせに、悪く言うな!ギデオンは民を想い正しく領地を治めているだけ。立派な人だ。俺は尊敬している。これからもずっと、ギデオンの傍にいて役に立ちたいと思ってる。それに利用なんてされてない。ギデオンは魔法のことを知らないんだよ?一人で旅をしていた俺を、困っていた俺を救ってくれただけ。優しい人なんだ。次にギデオンの悪口言ったら、二度と許さないからな!」
リオは怒ってアンを連れて部屋を出て行く。
デックが追いかけようとしたが、部屋を出るタイミングでアシュレイが戻ってきて、デックを止めた。
「言い合う声が聞こえたが…リオを怒らせてしまったんだね。リオをこちらに引き込むのは難しいな。狼領主に心酔しているみたいだからね。無理に引き止めて、計画に支障が出ても困る」
「でもっ、こちらの計画を話しちまった。狼領主や隣国の王に知られたらまずいぞ」
「話すかな?リオは魔法が使えることを、尊敬していると言った狼領主にでさえ、話していない。魔法のことを話さない限りは、こちらの計画はバレない。きっと彼は話せないよ」
「そうかなぁ。あいつはいい加減に見えて真面目な所があるからなぁ。信頼してる狼領主には、その内話しそう」
「話したならそれでもいい。計画に変更はない。さて、リオが賛同してくれないなら、ここにいてもらっても困る。こんな時刻だが、早々に帰してやろう。デック、大通りまで送ってやれ」
「いいのか?アシュレイは甘いね」
「ふっ、そんなことはないと思うが」
デックは大きなため息をついて、ロンを呼ぶ。
そしてロンを肩に止まらせ、アシュレイに手を上げて部屋を出た。
「それは必要な犠牲だ。それにこの国の奴らが、俺達の仲間を連れ去り殺したんだ。ろくな奴らじゃない!アシュレイに統治してもらった方が、民は幸せになる!」
「勝手なことを言うなっ!」
リオは、机を強く叩いた。拳が痛い。だけど心の方が、もっと痛い。
「俺は、デックが生きていたとわかって、心底嬉しかった。なのに、おまえは変わってしまったな。どうして村の人達が、この国の人に攫われて殺されたって決めつけるんだ?違うかもしれないだろ?証拠なんてないだろ?俺は、ギデオンがいるこの国を侵略させない。全力で阻止する。魔法で守る。たとえデックと戦うことになっても!」
「なんでそこまで肩入れする!狼領主と呼ばれているくらいだ。冷酷な奴なんだろ?リオは利用されてるんだ!」
「ギデオンのことを何も知らないくせに、悪く言うな!ギデオンは民を想い正しく領地を治めているだけ。立派な人だ。俺は尊敬している。これからもずっと、ギデオンの傍にいて役に立ちたいと思ってる。それに利用なんてされてない。ギデオンは魔法のことを知らないんだよ?一人で旅をしていた俺を、困っていた俺を救ってくれただけ。優しい人なんだ。次にギデオンの悪口言ったら、二度と許さないからな!」
リオは怒ってアンを連れて部屋を出て行く。
デックが追いかけようとしたが、部屋を出るタイミングでアシュレイが戻ってきて、デックを止めた。
「言い合う声が聞こえたが…リオを怒らせてしまったんだね。リオをこちらに引き込むのは難しいな。狼領主に心酔しているみたいだからね。無理に引き止めて、計画に支障が出ても困る」
「でもっ、こちらの計画を話しちまった。狼領主や隣国の王に知られたらまずいぞ」
「話すかな?リオは魔法が使えることを、尊敬していると言った狼領主にでさえ、話していない。魔法のことを話さない限りは、こちらの計画はバレない。きっと彼は話せないよ」
「そうかなぁ。あいつはいい加減に見えて真面目な所があるからなぁ。信頼してる狼領主には、その内話しそう」
「話したならそれでもいい。計画に変更はない。さて、リオが賛同してくれないなら、ここにいてもらっても困る。こんな時刻だが、早々に帰してやろう。デック、大通りまで送ってやれ」
「いいのか?アシュレイは甘いね」
「ふっ、そんなことはないと思うが」
デックは大きなため息をついて、ロンを呼ぶ。
そしてロンを肩に止まらせ、アシュレイに手を上げて部屋を出た。
感想 0
あなたにおすすめの小説
【完結】朝陽くんは無防備すぎる~年上スパダリ幼馴染の極上溺愛~
年上幼馴染の溺愛スパダリ攻め×パニック障害持ちで自己肯定感が低い受け
高校2年生の加藤朝陽(17歳)は、パニック障害を抱える純粋な少年。
幼馴染で大学生の沖田岬(22歳)に告白し、両想いで交際を始めるが、恋人繋ぎやキスにも赤面する初心な朝陽。
いじめられた過去から自己肯定感が低く、岬はそんな彼を優しく支える。
そんなある日、岬の姉との誤解から不安になる朝陽だが、岬の家で真相を知り安心。
その夜、初めての大人のキスを交わし、幸せに包まれて眠る二人。
ざまぁされたチョロ可愛い王子様は、俺が貰ってあげますね
「オーレリア・キャクストン侯爵令嬢! この時をもって、そなたとの婚約を破棄する!」
オーレリアに嫌がらせを受けたというエイミーの言葉を真に受けた僕は、王立学園の卒業パーティーで婚約破棄を突き付ける。
しかし、突如現れた隣国の第一王子がオーレリアに婚約を申し込み、嫌がらせはエイミーの自作自演であることが発覚する。
その結果、僕は冤罪による断罪劇の責任を取らされることになってしまった。
「どうして僕がこんな目に遭わなければならないんだ!?」
卒業パーティーから一ヶ月後、王位継承権を剥奪された僕は王都を追放され、オールディス辺境伯領へと送られる。
見習い騎士として一からやり直すことになった僕に、指導係の辺境伯子息アイザックがやたら絡んでくるようになって……?
追放先の辺境伯子息×ざまぁされたナルシスト王子様
悪役令嬢を断罪しようとしてざまぁされた王子の、その後を書いたBL作品です。
竜帝陛下の愛が重すぎて身代わりの落ちこぼれ薬師は今日も腰が砕けそうです 〜呪いを解いたら一生離さないと宣言されました〜
「死ぬ覚悟はできています。でも、その前に……お口、あーんしてください」
魔力を持たない「無能」として実家で虐げられていた薬師のエリアン。
彼に下されたのは、触れるものすべてを焼き尽くす「死の竜帝」ヴァレリウスへの、身代わりの婚姻だった。
鳥籠の外を夢見ていた
次期当主になることを定められた少年真志喜は、幼い頃から屋敷に閉じ込められていた。
そして15の歳、当主になる運命を受け入れることと引き換えに、一つの条件を持ちかける。
タイムリミットが訪れるその時まで、せめてその間だけは、鳥籠の外で──。
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
不良×平凡
不良副総長×平凡です。
不良7割、一般生徒3割の不良校に入学した、平凡な香夜(かぐや)は、不良が多いものの絡まれることもなく、過ごしていた。
そんな中で事件が起こった。ある日の放課後、掃除のためにバケツに水をくんで歩いていると、廊下で何かに躓き、バケツは宙を舞う。
その先には、赤髪と青髪の不良様がた。見事にびしょ濡れになった不良様がたに追い掛け回されているところを、不良の副総長である秋夜(しゅうや)に助けられる。
オメガバースは別で新しく書くことにします。
他サイトにも投稿しています。
※残酷な表現については、不良ものなので念の為つけています。
俺は夜、社長の猫になる
冤罪で職を追われた葵は、若き社長・鷹宮に拾われる。
ただし条件は――夜は“猫”として過ごすこと。
言葉を話さず、ただ撫でられるだけの奇妙な同居生活。
タワマン高層階の部屋で、葵は距離を崩さない鷹宮に少しずつ惹かれていく。
けれど葵はまだ知らない。自分が拾われた本当の理由を。