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異世界の街と冒険者
44話 ヒサの助けた女性達とシルフィ天手古舞
しおりを挟む朝の予定を立て、先に転移して向かったのは、パーシリ男爵邸に囚われていた大勢の女性が待つ、元大盗賊団のアジトだった。
そして女性達の寝ている洞窟奥に転移してしまった。
「おはよう。……………………はっ!シルフィそのな!」
朝の挨拶をするが気付くのが遅く、ベットで女性達は扇情的な恰好で寝ていた。
「あっ、お寝坊してぇしまったわぁ。おはようぅございますぅ!えっとぉ。ご主人様ぁ?お名前聞いたぁかしらぁ?」
一番にヒサの声に気付き、甘ったるい声で起きた裸の状態のハーフエルフの女性が、体を隠さずに挨拶とヒサの名前を聞いてきた。が、
シルフィが、
「貴女!ヒサ様になんて物を見せるの!はしたない!服着なさい!この淫乱女!」
と、言ってシルフィがお冠になり、ヒサの行動よりも裸のハーフエルフに言った。
「あらあらまぁまぁ♪淫乱だなんてぇうふふっ♪うぶなのですねぇ。エルフ様はぁ。お名前ぇ、ヒサ様ですぅかぁ?ヒサ様ならぁいくらでもぉ裸見せますぅ!うふふっ♪ヒサ様もぉうぶなぁ御方ですかぁ?」
「何を戯言!私は大事に!してますの!」
「ん?まぁ。俺は経験は無いが?何か問題あるのか?あ?」
ヒサの言葉に少し殺気が帯びていた。
「え?え、え?な、な、無いです、す、、す、すいません」
急に激変したヒサにハーフエルフの女性は、はわはわしだした。
「俺は、多少の事は許すが、余りにも俺の前で仲間に気に食わない事するなら出てけよ?」
殺気が消えたが少しヒサはイラつきながら言った
「すいません。以後気をつけますぅ。喋り方わぁ癖なのでぇお許しぃ下さいぃ。それとぉ私のぉ名前はぁシュリエルとぉ言いますぅ。以後お見知りおきぃ下さいぃ。」
ヒサは、聞くのが煩わしいが別に悪い事では無いから許した。
「分かった。癖は構わんが、そろそろ服着ろ」
「はぁうわぁ。すいません。すぐにぃ着ますぅ。お見苦しぃとこぉ見せぇしましたぁ。」
ハーフエルフは、慌ててるのに口癖のせいかゆっくりした動きに聞こえるが、慌てているのをヒサは、無視して朝食を出し始めた。
シルフィとハーフエルフの事で殆どの女性達は起きていて、ヒサに不快を与えないように手早く身支度をしていた。
「皆起きたな?良し、朝飯を配る。シルフィとウサミとワカバは、手伝ってくれ」
ヒサ達は朝食(インベントリに沢山の食料を溜め込んでいた)を適当に配って行くと、
「ありがとうございます!ヒサ様!」
と食事をヒサから受け取るが妙にヒサの手を触りながら受け取っていた。
その場面を見たシルフィが、
「ヒ、ヒサ様!私達がやります!あっちで休憩為さって下さいませ!」
ヒサの持っていた食事をシルフィに取られ、シルフィに食事の受け渡し場所から離れさせられた。
が、
「ヒサ様!お食事ありがとうございます。こちらで食べてもいいですか」
「ヒサ様はお腹空いてませんか?こちらお食べになります?」
「あのあの!ヒサ様の好きなタイプはどんなでしょうか?でわでわ!やはりシルフィ様見たいなお方がタイプなのですか?」
今度は、食事を貰った女性達がヒサに群がりあれこれヒサに聞きに来ていた。
それに気付いたシルフィは、しまった!という顔しながらも少し聞き耳も立てていた。
「ん?構わないが。え?飯は食って来たから大丈夫だ。だから、あ~ん、しなくていい。好きなタイプ?シルフィ?まぁ何と言うかだな。ん?シルフィ?」
シルフィは、手に食事を持ちながらヒサの近くで長いお耳をピクピクしていた。
「な、何でも無いですわ!さあ!お続きなさって下さい!」
「ん?そろそろ街に戻るが何を続けるのだ?ん?」
「えっ!な、な、」
ヒサはとぼけながらもシルフィの長い耳に近付き、小さな声で
「シルフィが好きなタイプだ。」
「ほぇ!」
シルフィはいきなり言われて変声を上げたが真っ赤かな顔していた。
惚けているシルフィを置いといて、
「さてと、皆に聞く。俺の家で働く気はあるか?昼頃また来るからそれ迄に自分の事だから考えておけ。わかったな。」
「働きます!」
「わたすも働きます!」
「わたちもはたりゃきまっす!」
「私もぉ働きぃますぅ!」
「でわでわ!私も!」
「私もだ!働きたい!ヒサ様!私がこやつらの後の事は、任して頂きたい!」
「ふーん。中々しっかりしてそうだな。名は?」
「私はロージナだ!以後よろしく頼む!」
(言葉遣いが少し悪いが、良いかな)
「ロージナ!よろしく頼む!では昼頃また来るぞ。シルフィ、ウサミとワカバ、行くぞ」
シルフィは未だした惚けており、ハッとしてから来て、ウサミとワカバはいつの間にかヒサの近くにおり呼んだら直ぐに腕に抱き着き、シルフィはヒサに抱き着く間もなく転移した。
ヒサが転移した後ロージナは女性達を纏め始めた。
「皆に告ぐ。ヒサ様に私達はあの下劣な貴族に故郷から連れて来られたはずだ!もし故郷に帰りたくば私に告げよ。またヒサ様に仕えたいと言う者もよく考えて欲しい!ヒサ様が来る昼頃までに皆考えて欲しい!決まった者は、私の所に集まって欲しい!以上!」
ロージナがヒサに仕えたいものだけロージナの所に集まれと聞いたが、全ての者がロージナの所に集まった。
「では、皆の者の特技やできる事、出来ない事を教えてくれ」
と、ロージナ中心に纏まっていくのであった。
そしてヒサもいない間に色々と取り決められていたのであった。
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