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異世界の冒険の旅立ち(ジェルゴ王国篇)
52話 屋敷の夕食から就寝までの話?
しおりを挟むヒサはシルフィ達にヒサの秘密を教えて更に冒険の旅の話をしたヒサは、夕食の時間になり食堂に向かった。
「何か忙しい一日だったな。これからはもっと忙しくなるかも知れないな」
とヒサが独り言の様に喋るとシルフィが返答した。
「そうでしたわね。ワカちゃん誘拐から少し慌ただしかったですものね」
「あっ。声に出してたか。そうだな。もっとウサミとワカバを鍛えなきゃな!」
ウサミとワカバはヒサ達の話しを聞いて無く、笛のおもちゃで遊んでいた。
「ぴゅ~♪ぴゅるぴゅる♪ぴゅ~♪」
「ぴゅ~♪ぴゅるぴゅる♪ぴゅ~♪」
二人はヒサが真面目な話をしだして、笛は絶対駄目だと思い、笛を我慢していたので、今は笛を吹くのに爆発中だった。
「ウサミとワカバはほんとにおもちゃの笛を飽きないなぁ」
「うふふっ。楽しい事があるのですから良い事だと思いますわ」
ヒサとシルフィが話している間に食堂に着いた。
「お待ちしておりました旦那様、シルフィ様、ウサミ様、ワカバ様」
やはりシルフィは奥様と呼ばれなかった。
そして席につくなり料理が出て来て、出てきた料理は家庭料理な感じな料理だったが、何故か高級料理みたいに一皿ずつ出てきた。
そんな事をヒサが考えているとシルフィの様子が変だった。
「むぅですわ!」
「ん?どうしたシルフィ?」
「な、何でもありませんわ!」
(なんで奥様って呼んでくれないの!ロージナさん!どうしたのよ!)
シルフィは心の中で叫び、ロージナを見るがロージナは緊張状態で全然駄目だった。
そしてシルフィはまた心の中で
(まだメイドの接客業に慣れていないのね。ふぅ。早くヒサ様と結婚したいなぁ)と思いながらヒサを見るがヒサはメイドにちやほやされていてシルフィの事など思っても、見てもいなかった。
「ヒサ様!テーブルマナーは今度にして早く食べましょう!」
シルフィはメイド達がヒサに懇切丁寧に、テーブルマナーを教えているのが気に食わないらしく、少し荒声を出してメイド達に言った。
「そ、そうだな。うん。そうだ。俺にはまだ早過ぎるな。うん。その内シルフィに教えてもらうとするか。そうしよう。な、シルフィ!」
「そ、そうですわね!懇切丁寧に優しく教えて上げますわ!ヒサ様!」
「あ、ありがとう。シルフィ。た、助かるよ」
ヒサはシルフィの荒々しい声を聞いて少しヤバイと思ってシルフィに教えて貰う事にしたんだが、逆に張り切り過ぎたシルフィに焦るヒサだった。
因みにウサミは食事をする為、体から笛を手放す事が出来ず、胸の隙間に笛を差した。ワカバは真似をしようとしたが、胸が足りなく出来ず、涙目でウサミを見つつ、頭の髪の毛に笛を挿した。
(は?何やってんのウサミ?え?ワカバも?ワカバ頭に挿すなよ!よだれが付いてるだろ!)とヒサは、心の中で、叫んだ。声に出すと何か更に面倒くなりそうだったから。
こんな食事を迎えながら夕食を済ませ、ヒサ達はヒサの部屋に戻り、少し休憩した後訓練所に転移していた。
ウサミとワカバの笛はヒサがインベントリにしまうと言うと何故かあっさりと渡してきた。
ウサミとワカバはヒサの言う事は絶対だった。
そして訓練という名の特訓が始まった。
「これからはウサミとワカバ!訓練じゃなく特訓をする事にした。今日からは俺からも軽く攻撃するからな。対処しろよ。分かったか?」
「は、はいぴょん!「はいにゃん!」」
ウサミは少し緊張しているみたいだが、ワカバはやる気いっぱいのようだ。ワカバは、今回の誘拐事件の後から少し大人びた感じがした。ワカバが誘拐されてから何か決意を決めた感じだとヒサは思った。
ウサミとワカバはウサミは何時もの攻撃のスタンスはあまり変わってないが、ワカバは少し考えるようになりヒサに攻撃する時は、フェイントと俊敏性を活かしたヒットアンドウェイでウサミをサポートしながら攻撃する様になった。だが、ヒサは甘くなく少しでも甘い攻撃をすると木刀でウサミとワカバの足や手を叩かれたり、足を引っ掛けたりして、ウサミとワカバは転倒したりとヒサからの攻撃をされる事により、いつもよりも早く体力が減るのだった。
そしてシルフィもウサミとワカバがダウンした後ヒサと対峙していた。
「よし!来い、シルフィ」
「はい!ですわ!」
二人は木刀で打ち合っており、自己鍛錬ではなく本格的にシルフィが動き出したようだ。シルフィは連続的に攻撃を仕掛けてきて、ヒサは躱したり、躱していなしたり、木刀で受け流して攻撃を返したりしていた。
やがてシルフィが疲れ果てて倒れ込み、夜の特訓と訓練は終わった。
未だ荒い息で倒れているウサミとワカバを両手持ち抱き上げると、二人が成長したなぁと色々と思っていると、座り込んでいた筈のシルフィに「えいっ」と抱き着かれてしまった。
三人を抱き上げ付きして倒れそうになりながら、ヒサのベットに転移した。
ヒサの広いベットに転移した四人は“ぼふんっ”とベットに倒れ沈み、そして全員に[クリーン]を掛けながらヒサは暫くベットに寝ていたが、一向にシルフィ、ウサミとワカバが離れないでいた。よく見たらウサミとワカバは疲れて眠っていた。
「はぁ。離れてくれないのか?シルフィさん?」
ヒサの真上でヒサを抱き締めながら
「うふふっ♪嫌ですわ♪」
と、顔を上げてシルフィは言うと、
“ちゅっ”
“ちゅるちゅる”
“ちゅっちゅっ”
そして止まらなくなり、
“れろれろちゅー、れろれろちゅー”
と激しくなり音を立てながらキスをするシルフィは、キスシルフィ(キスフィ)になってしまった。
ウサミとワカバが熟睡してるからいいものを、起きていたら大惨事だぞとキスされながらもキスを返して、思っていたヒサだった。
本当は“えっち”したいシルフィだが我慢していて、キスで欲求不満を晴らしていた。
そしてシルフィになすがままにされつつも、ヒサも反撃して何時のまにか、シルフィは疲れてキスしたまま寝てしまった。
いつの間にか両腕はウサミとワカバに抱き締められておりヒサは、ん?起きていたか?自然にか?と思いながらキスしたまま寝るシルフィがちょっと起きたかと思えばヒサの首元で眠ってしまった。
ヒサは少しホットしながら朝も大変なんだろうなと思いつつ目を閉じ眠りについた
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