異世界の冒険の果てに。~ハーレムなんて当たり前!果てに至るは天帝~

シロガネーダ

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異世界の冒険の旅立ち(ジェルゴ王国篇)

54話 じゃんけんとヒサ、冒険の旅立ちいつ?

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 朝の訓練を終えたメイド隊は、直ぐに朝食の準備とメイドの仕事に戻り、ヒサ達も屋敷の食堂に戻った。

 朝食は静かだった。唯一の人間パティはお疲れ気味で、他のメイド達も大人しく、ヒサの世話をしなかった。

「中々旨かったよ。パティ。」

「ありがとうございます。旦那様」

 ヒサの旨かったよって言葉を聞いたワカバは、

「ご主人様!ワカバも食事を作るにゃん!昔料理の手伝いしてたにゃん!パティお姉ちゃん教えてにゃん!」

 ワカバは、母親に手伝いを強制的にされており料理をする事はできるが色んな料理の作り方の仕方が分からないのだ。

「で、ですが、私達は旦那様と共にワカバ様に仕えています、料理は私達の仕事です」

「えっ?駄目にゃん?」と目をウルウルさせて言うワカバ

「ですが、やはり……」

 泣きそうなワカバを見たヒサはパティに言った。

「パティ。ワカバに教えてやってくれないか?」


「旦那様!わ、分かりました。ワカバ様にお教え致します」

 ヒサに言われたパティは泣く泣くワカバに教える事にしたようだ。

「やったにゃん!パティお姉ちゃん、ご主人様ありがとうございますにゃん!」

 良かったなワカバと思いながら、ワカバに趣味や得意な事をやらせて、将来の役に立つだろうと思っていたヒサだった。

 朝食が終わりヒサ達は少し休憩して、それから冒険者ギルドに向かう事にした。


「さてと。そろそろ冒険者ギルドに行くか。シルフィ、ウサミとワカバ行くぞ」

「はいぴょん。ぴゅ~♪ぴゅるぴゅる♪ぴゅ~♪」

「はいにゃん。ぴゅ~♪ぴゅるぴゅる♪ぴゅ~♪」

「はいですわ」

 ヒサ達はそろそろ冒険者ギルドに向かおうとすると、

「私も連れてってくれないか?否、連れてってくれませんか?」

「わたすも連れてって下さい、です!」

「私も行きたいきゃりゃ」

「でわでわメナットも行きたいです、ですです」

「「「「「私達も行きたいです!」」」」」二十一名の賛同

 ロージナ、メルネ、ネイラ、そしてメナットに続いてメイド隊全員が付いて行こうとするが、

「う~ん。全員来ると目立ち過ぎるだろう。五人だな。じゃんけんで決めろ」

「「「「「「え?!」」」」」二十五名の驚き

 そして、メイド隊じゃんけんバトルの始まりだった、


「ま、負けません!」

「私こそ負けてたまるか!」

「負けない、です!」

「負けませんきゃりゃ!」

「ならなら、メナットも負けませんです!ですです!」

「「「「「私達も負けません!」」」」」二十一名の負けん気


 意気込むメイド隊。だが、ヒサ達はのんびりお茶を飲んでたり、ウサミとワカバは笛で遊んでた。

「このコゥシィとやら中々コクのある味と苦味だな」

 オールガ商会で買ったコゥシィ(珈琲)がヒサは気に入ったみたいだが、真似したシルフィは、

「にがっ!え?わ、私は、さ、砂糖をもう一杯、にがっ!うーん。もう一杯かしら?にがっ!後砂糖五杯ぐらいかしら?いいえ、十杯入れても……」

 そしてウサミとワカバは、

「ぴゅ~♪ぴゅるぴゅる♪ぴゅ~♪ぴゅるぴゅ~♪ぴゅるぴゅ~♪ぴゅるぴゅるぴゅ~♪」

 新しい吹き方をしたウサミに、ワカバは対抗したが、

「あっ、ウサちゃん凄い!ワカバも!ぴゅ~♪ぴゅるぴゅるぴゅ~♪ぴゅるぴゅるぴゅ~♪ぴゅるぴゅる、ゲホ!ゲホゲホ!」

 途中で呼吸が苦しくなったワカバだった。

 シルフィはかなりの甘党で、苦いコゥシィは苦手だった。だけどヒサと同じがいいシルフィは、飲みたくて高級な砂糖をかなりの量を使ってしまった。



 そして話は変わり、激闘のトーナメント戦を繰り広げているメイド隊は、決勝戦まで進み、決勝戦はロージナとパティだった。

 両者睨み合い、そして、

「「じゃんけん、ぽい!」」としたが、

 勝つ気まんまんなロージナは、手を出すのが速すぎて早だしをしてグーをだし、それを良く観察していたパティは、パーを出した。

「うぉー!負けてしまった!何故だーっ!」

「ふふふっ、優勝は頂きました。メイド長の威厳です!」

 早だしをしたロージナは負けた理由が分かっていなかったのだが、暗躍者パティは何も言わず威厳で片付けた。

 三位決定戦では、なんと!メナットが勝ち、ヒサが目が少しキラリとした。

 シルフィはヒサの目に、コゥシィの砂糖での量で気付かなかった

「うわうわ!やったです、ですです!」

「テヘ、負けちゃました。でも良いです。テヘ」


 それからメナットに負けた四位の目立たないメイド、テヘが癖な狸獣人のポンネが四人目となり、最後は五位は敗者復活戦も混じえて、メルネとなった。

 激戦?の末ロージナ一人以外小さく可愛いメイド四人で、ヒサ達に付いてくる五人が決まった。

「「「「「旦那様!決まりました。」」」」」

「そうか。えらく時間がかかったな」

「「「「「大事な事ですから!」」」」」


 長い激闘?の末、漸くヒサ達とじゃんけんに勝ったメイドは冒険者ギルドに行くのだった。



 ヒサ達が去った後、じゃんけんに負けたメイド隊達は、

「悔しいきゃりゃ!頑張って朝の訓練をしたきゃりゃ!」


「よくよく考えたら、ネイラさん思ったのですが、旦那様と一緒に行っても一緒に依頼受けれないと思いますが。一緒に行って登録したいのですか?」

「た、確かにきゃりゃ。依頼を一緒行けなくて、ただ一緒行くだけなら………。朝の訓練でアピールした方が、否、密かに冒険者ランクを上げた方が……。きゃりゃ、きゃりゃりゃりゃ♪」

「「「「「そ、そうですね!メイド業務早く終わらせて特訓ですね!」」」」」

 と、じゃんけんに負けたネイラとメイド隊達は意気込むが、その中の一人は

「私はぁ~のぉんびりぃしたぁいぃかぁらぁなぁ。うぅん?でぇもぉ旦那様とはぁ一緒にぃ居たいからなぁ。頑張ろぅかなぁ。頑張るぅ!」

「「「「「聞き取りづらいし、迷い過ぎで、面倒くさいよ!シュリエル!」

 と、何やら負けたメイド隊達は、新たな目的と目標を立てていた。



 だが、負けたネイラとメイド達には悪いが、やはり将来的にはヒサと一緒の方が良かったかも知れない。


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