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壱話 異界での少女の戦いとあやかし
しおりを挟むここは東京の都内で立ち並ぶビルや店、飲食店と普段の日常は首都東京の名に恥じなく多くの人々が賑わっている。
しかし、今この場所には何故か人も何故か人々はいない、車やバスもなく、ビルマンション、店があるだけだ。
奇妙で不気味なこの場所に一人の少女が歩いていた。
その少女はセーラー服に刀帯にひと振りの刀を佩いていた。
「ん?出てきたね。陽炎、今回は私一人で殺るから見てて」
少女が何かに気付くと、黒くオーラを纏った人形の人ではない何かが少女に近付いて来ていた。
陽炎と言われた者は姿は無く沈黙だったが、少女には聞こえてきたいたらしい。
陽炎に了解を得た少女は刀を抜刀すると、刀は淡く光って綺麗な刀身が見えた。
刀の刃紋は湾れ刃で切っ先は中切先だった。
そんな刀を持っていても少女に何故か馴染み、違和感無くそして様になっていた。
「邪悪な気配を纏っている君は人で無いことは知っている。君を邪人と呼ぶね。君を黄泉の国に送ってあげるね」
少女は刀を正眼に構えると、少女から淡く白い靄が纏い始めその瞬間邪人に対って走り出した。
邪人は少女のが動き始めると身構え少女の攻撃を待ち構える。
少女は邪人が武器を持っていないので正面から突き進み、邪人に刀を上段に構えると袈裟斬りで斬りかかる、邪人は少女の攻撃を後ろに後退して避けようとするが、少女の攻撃を避けれなかった。
斬られた邪人は血は出ていないが少し苦しんでいた。
少女はそのまま右薙で邪人を斬ろうとするが、邪人の手が形状を変えて防御をして少女の攻撃を止めた。
少女は身体に力を込めるとそのまま連続的に左右の袈裟斬り、逆袈裟、右薙、左薙と攻撃するが、邪人は何度か斬られたが、両の手を形状変化させて防御する。
邪人に決め手となる攻撃を出来なくて埒があかないと少女は一度後退する。
「えっ?でもぉ。無理だと思ったの。あそこからまた頑張るの?あっ!」
少女がブツブツ話していると、邪人は手を元に戻し、手に丸い黒いオーラを出し、黒球を少女に対って投げて来た。
少し余所見をしていた少女は避けるが、避け方が甘かったのか衝撃が少女に当たる。
「キャッ。避けたのにー!うわっ。二発目早くない?前より強くない?」
少女は少し衝撃を食らったが、かすり傷は無く邪人の黒球の次弾の速さに驚きつつ、後退して不味かったなと思いながら、邪人は両の手に交互に黒球を投げて来た。
少女は黒球を避けながら刀を上段に構えると、邪人の黒球を避けながらも邪人に近付いて行く。
「煌姫私に力を貸して!流一刀流、魔刀奥義煌魔纏!」
魔刀奥義とは流一刀流のヒサと言う男から力を持った刀を授かった時に、ヒサから新たに伝えられた流一刀流の刀から得る技だ。
普通の刀にはない力を持っている煌姫の為に教えられた技だった。
刀の名前は煌姫と呼んでいるが、本当は煌姫だった。
邪人の黒球を避けながと少女は煌魔纏と叫びながら刀に力を込めると刀の刀身が真っ白に光り出した。
刀から光が漏れていのは少女に纏いにはより一層素早く動くと、邪人との距離が近付く。
だが、邪人も後退しながら黒球を投げ続け、少女から距離を取ろうとする。どうやらこの邪人は近距離戦が余り得意では無いようだ。
先程の近接戦で少女が頑張ってそのまま邪人と斬り合っていれば、早急な決着が出来たのでは無いかと思う。
「まだまだー!私は出来る!持っと素早く動ける筈!てやー!今なら出来る瞬動!」
少女は瞬動と叫ぶと黒球の速さより早く邪人に近付くと、少女は邪人の跳び上がり、
「流一刀流新奥義列煌斬」
と叫ぶと刀がより一層煌めき刀が少し大きくなった。
邪人の上から少女は上段からまっすぐ刀を振り落とそうとする。
殺られてたまるかと邪人は急ぎ左右の前腕を硬くして防御をする。
だが少女は邪人の防御を無視してそのまま振り落とすと、邪人の前腕ごと邪人を唐竹に斬り込むと、邪人は頭から胸まで割れる。
列煌斬もヒサから教わっていた奥義技だった。
列煌斬を極めればビルを真っ二つに割ることが出来るだろう。
少女は再び右薙で邪人を斬ると、そのまま刀を返し今度は左薙で斬り更に右の袈裟斬り、刀を返すと逆袈裟、再び刀を返すと左の袈裟斬り、を繰り返していると、
「あっ!今なら出来るかも!よーし!流一刀流奥義煌桜連斬!」
少女は煌桜連斬と呼んでいるが、血桜連斬である。
血桜連斬は流一刀流の始祖が人を斬るための技で作り、飛び散る血が桜のように散る事からの名前で、この現代の時代に刀は人を斬ることが無くなっていて、少女が以前一度ヒサから教わって血桜連斬を見た時、煌姫から光が飛び散る様子を見た時煌姫から桜が散っている事から後から少女が考え少女が煌桜連斬と名付けた。
煌桜連斬は瞬動と通常技が完璧に使える様になると初めて使える奥義だった。
連続的な技に通常技を繰り出す速さが無いと出来ず少女は今迄出来なかった。
邪人との対戦で少女が成長したお陰で出来るようになったのだ。
邪人は少女に通常技から連続的に変化させながら煌桜連斬で滅多斬りにされ、邪人は細々とかしていた。
少女は細かくなった邪人を見て斬るものが無いなと思うと、煌桜連斬を止めて刀を鞘に納刀した。
細々となった邪人は消えて行くのを見た後後ろに振り返ると誰かに話し掛けた。
「陽炎!私、一人で邪人倒したよ!見直したかな?フフン!」
少女は誰かにcカップ程の胸を張って自慢気に話した。
そして。
何処からか真っ黒な羽を生やした黒髪の男が刀身が顕わになった水色に光る刀を何かに突き刺した。
「甘いぞ!詰めが甘いッ!奴らの心臓たる核を壊さないと復活するだろうが!」
「あっ!忘れてた。テヘ。何時も陽炎がトドメを刺してたから………つい」
「はぁ。ふぅ。玲奈邪人との戦闘で成長したかと思えば、ふぅ。これからは忘れるなよ」
「はーい♪陽炎。何時もありがとね。そしてこれからもよろしくね♪」
「いいさ。ヒサ様からのお願いだし、玲奈の事も好きだからな」
「なっ何言ってのよ!す、好きだなんて。もぅ!ふぅ~。そうだね。ヒサ様に会いたいな~」
「ヒサ様は忙しい。今頃別の星にいるのだろう。なんだ玲奈?好きだと駄目なのか?それはともかく周囲を確認して邪人がいないか周囲を探索しよう」
「んも~。好きって大事なんだよ。陽炎達の好きと人間の好きはあやかしとは捉え方が違うんだよ!ふぅ~。はーい。周囲を確認して早く帰ろ。ここ不気味で好きじゃないんだよね」
玲奈がそう言うと陽炎と二人は周囲を確認しに歩き出した。
少女とあやかし玲奈と陽炎の二人が今居るこの裏の世界(異界)に、邪人という者と戦い始めたのはヒサと言う男が玲奈に刀を授けてからやっている事だった。
そんな少女とあやかしがヒサが引き合わせ、共に邪人と戦っているのだった。
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