音に浸る〜組曲〜

アキノナツ

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8.〜ジーグ〜 ※

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ゆきずりのサラリーマンと。
フェラチオ、イラマチオ、あります。苦手な方は飛ばして。


ーーーーーー



雑踏の中をそぞろ歩き。
夜の街。

今日は、相棒のチェロはお留守番。

昼間知り合いから電話があった。
カルテットへのお誘いだった。乗り気がしない。
断ったのに、返事は明日と延ばされてしまった。
よく考えてと言う事なのか?

車の行き交う大通りを横目に、繁華街へ踏み込む。

怪しい光と人々にさざめく、嬌声と怒声が聞こえて来る。
雑多な音の渦。
鼓膜を震わし頭を痺れさせる。

ぼんやり壁にもたれて、建物の影に切り取られた夜空に浮かぶ月を眺めていた。

音に揺蕩って音の渦で遊んでいた。

「君ひとり?」

声のする方がぼんやり見遣ると、着崩れた背広の男が立っていた。
手にビジネス鞄。
サラリーマンかな?

ああ、今日は花金か。

緩んだネクタイもセクシーな感じ。

「そうだけど?」
タイプかも?
「良いバー知ってるんだけど、行かないか?…もしかして、待ち合わせ?」

ナンパしてきて、気遣い?
ちょっと笑える。
押しが強いのか弱いのか。

オレのセンサーは………警告なし。
まぁ、好みかな。
飲みながら、後のことはその時考えるか。

連れてって貰ったバーは少し賑やかで面白い感じだった。

比べてら悪いけど、マスターのとこより大きい。
コンセプトが違うから比べるべきじゃない。
シェイカー振ってる人も多い。
だから、ちょっと音が混ざって、音にも酔いそう。

キツイ酒は飲んでなかったんだけど、ふわふわする。
酔ったかな。
カクテルって難しい……。

「大丈夫?」
カウンターで横並びで飲んでた。
仕事の事とか旅行の事とか、結構色々話してくれて楽しい。
こういう感じの話を聞くのは好きだ。
知らない世界が広がって、ワクワクする。

周りの雰囲気もあって、楽しく飲んでた。
よく話を聴きたくて、身体が寄ってた。

「らい丈夫」
ちょっと怪しいかな。
楽しいから話を促しながら、ノンアルコールのカクテルを頼む。

「綺麗な指してるね」
お互い砕けてきて、距離も怪しくなってきてる。
スルッと触られても、そのまま触らせてた。
手首まで指先が進んで、袖の中に入り込んできた。
ぞくりと甘美な痺れがそこから広がる。

自分の唇から熱い吐息が漏れるのを感じた。
あれ? ノンアルコール頼んだはずだったんだけど、小休止にならなかったみたい?

カクテルのグラスをカラリと傾け、バーテンダーをチラッと見ると、視線を外された。

ん?

「別なところに移動しない?」
Yシャツから覗く首筋がエロい。

「んー、どうしようかなぁ」
なんだろう。熱っぽい。

「もう一軒?」
「じゃあ、もう一軒」

店を出る時、ちょっとよろけた。
スッと肩を抱き寄せられた。
あったかい。

テーブル席が仕切りがあるブースのようになった薄暗いムーディーな店だった。
なんとなく仕切りの中で絡んでるような気もするけど、今のふわふわしてるオレにはあまり気にならなかった。

黒服のボーイのような店員に耳打ちして何か渡してる。

ブースの中はちょっと音楽が大きく感じる。
会話するには、引っ付かないとしにくい。

お酒を片手に腰に回る手を気にする事なく、彼にもたれ掛かって、話を聞いていた。

「して欲しい」
ん?
耳元に囁かれたが、すぐには理解出来なかった。
キョトンと顔を見てると、グラスをスッと抜き取られテーブルに移動させられた。
顔をグッと耳に近づけ、息を吹き込むように「フェラ」と言って耳介を舐められた。

あー、フェラか。ここで?
「ゴムしてくれるならしてもいい」
彼の耳に唇を近づけて言ってみた。
大体が生でして欲しいみたいだし、断るだろう。
こんなところでする気は起きない。

グラスに手を伸ばすと寸でのところで手を絡め取られると、唇を合わせてきた。

あー、性的にオッケーかどうかの確認だったのかな?

キスは好きな方だからいいけど。
外見的には好みだし。
薄っすら開いて、招き入れる。

わぉ! ねっちこい。

スルッと這入り込んできた舌は絡めるのはもちろん、舌裏や根元を突いたり撫でたり唾液を注いでくる。

彼の口に舌を引き込まれて、吸われ、絡められて、痺れてきて、唾液が口の端から溢れて垂れた。
なかなか解放してくれず、角度を変えて深く絡んでくる。
腰に回った手も妖しく動いている。

解放された時には、クッタリと彼の肩口に凭れてないと姿勢を保てるか怪しくなっていた。

カチャカチャとベルトを外してる様子をぼんやり眺めてた。

出てきた彼の陰茎は完勃ちしていた。

硬そう。立派なエラの張り。
そっと亀頭に指を這わせてみた。
グッと更に大きくなる。
ピクッと指を引く。

思わず彼を見ると、眉間に皺を寄せて呻いた。
目が合うと、戯けた感じに笑った。

鞄から銀色のパウチを取り出すと、慣れた手つきで封を開けて、這わせていく。

ピッタリ亀頭に張り付いてピンクに光ってる。
根元まで這わせてる間、悪戯心からツンツンと触ってしまった。
彼はクスっと笑った。

チュっとキスされた。
ズクンと奥が疼いた。
「イチゴの味がついてるらしいよ」
イチゴかぁ、しばらく食べれないな。

チュっと再びキスされて、促すように手を導かれる。
ゴムしてくれたし、致しますかね。

彼の足の間に身体を滑る込ませると、跪き彼に手を添え、大きく口を開けて見せつけるように咥えた。
上目遣いに彼の様子を伺うと、予想に反して、じっくり見てる。

あれ?
大体がここで目を細めて、自分の快楽に流されていくのに。感じないのかな?

ゴム越しだから、感覚が鈍いんだろう。ちょっと頑張るか。
竿に指を絡め、舌全体を使って奉仕しだした。

マズイ。こっちが、のまれて腰が揺れる。

吸って摩って、扱いて、丁寧に、いやらしく舌で鈴口を突いてねじ込んで舐めて、射精を促す。
チラッと見ると、感じてくれてみたいで、上気した色香漂ってるけど、なんだろう…じっくり見てくる。

顎が疲れてきた。
更に大きくしてくれてるみたいだから、あと少しだと思うんだけど。
顎に唾液が伝ってる。
イチゴ味だかなんだかもう分からない。

突然、ガシッと頭を掴まれた。

!!!
ヤバい。
もう動けない。

彼の手を外そうと手回したら、始まってしまった。
慌てて彼の腰に手をついて、なるべく喉の奥を突かせないように予防するが、無駄なようだ。
仕方なく、喉を限界まで緩めて、歯を立てないように受け入れる。
彼のシャツを握り締めた。

その様子に気を良くしたのか、頭撫でられた。
嬉しくないわ!

「うぅ…ぐぅ……う“ぐっ…ふぐぅ」
オレの呻き声とブースの音楽が満たしている。
いつまで続くの?!

オレの頭を動かすのに飽きたのか疲れたのか、立ち上がって、腰を振ってる。
オレは抑え込まれる頭を動かせず、男の腿に掴まって耐えた。涎の垂れるのもそのまま、酷いものだ。

胃液が逆流してきそうな苦しさの中、自分勝手な腰は動き、喉を犯していく。

彼が腰を深く突っ込んできた。
鼻先が陰毛に触れる。
喉が!
ドクンと衝撃が響く。
ゴム越しにも熱が伝わってくる。

お、終わった。

精液をたっぷり溜め込んだゴムとエラの張った雄を喉にズルズルと擦りつけながら抜けていった。
篭って澱んだ空気でもうまいわぁ。

座った彼の太腿にぐったりと頭を凭れさせていた。
スラックスのカサついた布が頬に気持ちいい。

銀色が視界の隅にチラつく。
ん?

見上げるとニヤッと笑われた。

支度してないからムリ!というかココでなんて嫌だぁ。
動けない身体を必死に縮こまらせて、ブンブン首を振った。

センサーが鈍ったみたいだ。
ヤバいヤツじゃん。

そんなオレを無視してゴムを再装着出来た彼は、ヒョイとオレを持ち上げて膝に跨らせた。

涙目で首にしがみついて、懇願した。
「ここは嫌。ホテルなら最後までしていいから」
くふふと含み笑い。

嫌ぁぁぁ

ソファにうつ伏せに、尻を高く上げさせられた。
下着ごとズラされると、股にズルり差し込まれた。
ローション付きのゴムなのか滑りがいい。

素股?!

す、擦れる。
いやーん、擦れて感じちゃうぅぅ。

タマとサオにダイレクトに刺激が、オレを直撃する。
快楽に流された。
思いっきり腰を擦り付け、腿を締めた。

ぐったりとソファで汚れた前を隅の籠にあったタオルで拭いてくれてる。
ここってこういう事の用意もしてくれてるんだろうか。
隣から喘ぎ声が微かに聞こえた。

「隣の声もクルでしょ?」
下着を履かせて身支度を整えてくれてる彼が耳元に囁く。

既に身支度を終えてる彼が、支度を終えたオレを軽々と膝に跨らせて抱き竦める。

チュっとキスして、良かったと感想を述べてる。
んー、オレも良かったのか?

「ちょっとアルコールが効き過ぎた? バーテンダーに適度にって頼んだんだけど」
あのバーテンダーはグルか!

「また会ってよ」
舌を絡ませて、蹂躙してくる。
もう感じないな。

「帰る。楽しかったけど、次はないわぁ」
ひらっと手を振ると、ふらつく脚を叱咤して動かす。

財布を出すと、支払いは彼が持つと言う。
ゴチになった。

じゃ!と手を挙げると、出口に向かった。


暫くイチゴもカクテルも口にしない!




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