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8. タンポポとノビル
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ただおままごとをするんでは、芸がないと思う。
砂のご飯を食べる真似するくらいなら、何か食べられるものを取ってきて、おやつにしたりするといいと思うんだ。
子供の遊びだと思えば、失敗してもご飯がパーとかにはならずに済むし。
野草、雑草などを食べるのには注意が必要だ。
まず、食べられる草を知る。
次に、食べられない毒がある、まずい草を知る。
まずいのはともかく、毒は危険なので知識は絶対必要だ。
食べられる草を知っていても、それだけの知識で食べてはいけない。
なぜなら、似ている植物がけっこうあるからだ。見分けがつくかどうかの知識もいるってこと。
例えば百合根は食べられる。でもユリの仲間であるヒガンバナは猛毒だ。他にもスイセンにも毒がある。
チョウセンアサガオをゴボウと間違って食べるというのもたまに聞いた。
草以外でも、カワハギは食べれても、仲間のフグ類は毒があるのが多い。
最後に、知らないまたは食べられるか分からない草、植物、動物は食べない。
知識が全然ないならサバイバルならともかく、趣味でよく分からないなら絶対に口にしない。
食べなければ基本的には安全だ。
ただし、中には手で触るだけでかぶれたり炎症が起こるものもある。例えば、キノコの一種、カエンタケとか。たまに地方ニュースとかになっていた。
とまあ、地球知識だけど、こういう前提くらいは知っているといいと思う。
あと異世界には、毒消しポーションが万能的に効いたりするので、案外大丈夫というのはあったりする。
ただカエラばあさんに世話になったら、今度から自由に色々やらせてもらえなくなる可能性が怖い。
最後の保険だけど、これがあるから多少の無茶も平気ということで。
こうして、まずターゲットとして、タンポポを取ってくる「遊び」をする。
薪や家の木材を切った空き地や道の近くに、たくさん咲いている。
タンポポは葉っぱも分かりやすいから間違えることも少ない。
「タンポポとるぞー」
「「はーい」」
「根っこごと頑張って掘ってね」
シャベルを持ってきて、土から掘り出す。
ははは、タンポポ茶、タンポポコーヒーを作ろうと思うんだ。この二つは同じものだと思う。
作り方はあんまり詳しく知らないけど、タンポポの根っこをフライパンで炒って、粉にしてインスタントコーヒーみたいにして飲むんだと思う。
三人でワイワイ言いながら、村のタンポポを収穫した。
日本だったら、道ばたの雑草は犬の餌食にあっているので、とても食べるのは躊躇するけど、ここにはペットのワンチャンはいないし、酔っ払いおやじとかもいないので、安心なのだ。
ちなみに、村から集落までは馬車で通れる広さの道路ができている。もちろん未舗装。
そして集落から山側のルートは徒歩で通れるぐらいしかなくて、その道を進むと、裏街道と言って登山ルートを通って隣国アベルスタン王国への近道なんだそうだ。
近道だけど馬車は通れないから、俺たちの集落までレンタル馬車で来て降りて、馬車は御者とともに引き返していく。
もっともそんなことする人は、たまにしかいない。
よっぽど高く売れるものを背負っていく人くらいだ。
リュックいっぱいの砂糖とか胡椒とかだと思うたぶん。
うちの村には馬車が常駐していないので、逆方向で向こう側から来る人は今までほぼゼロだった。
ちなみに俺たち自身はここをトハムン村の「スモーレル地区」と呼んでいる。
タンポポコーヒーは根を集めたら、水で灰汁抜きしないといけないらしいので、今日は水に晒して終わり。
本日はタンポポの葉っぱに塩を振って食べることにした。
タンポポだけだとちょっと寂しいので川岸に行って、ノビルも取ってきた。
これはエシャロットとかに似ている野草で、俺も日本で食べたことがあるから味はたぶん大丈夫。
ご飯ではなくおままごと扱いなので、サラダのおやつになった。
家ではなく、鶏小屋で三人でサラダをご飯かのようにして食べる。
手にはフォークを持っている。この世界にはナイフとフォークとスプーンがある。
俺は記憶を取り戻したので箸でもいいんだけど、いきなりそんなことしたら怪しまれてしまう。
ナイフを形式ばって持って食べるわけじゃなく、もっとフランクなので、別にそこまで気にはならない。
ナイフは新しいお肉が手に入ったときとかのステーキぐらいでしか出番が無い。
ノビルは子供にはちょっと、らっきょう風味なので、大人の味かなって。
でもあまり食べたことなかったけど、意外にアクセントとしては優秀。おいしい。
ドロシーとリズも変な顔するかなと期待してたんだけど、そんなことはなく、普通に美味しそうに食べていた。
ノビルは焼いて味噌をつけて食べると最高なんだけど、味噌とかないな。実に残念だ。
砂のご飯を食べる真似するくらいなら、何か食べられるものを取ってきて、おやつにしたりするといいと思うんだ。
子供の遊びだと思えば、失敗してもご飯がパーとかにはならずに済むし。
野草、雑草などを食べるのには注意が必要だ。
まず、食べられる草を知る。
次に、食べられない毒がある、まずい草を知る。
まずいのはともかく、毒は危険なので知識は絶対必要だ。
食べられる草を知っていても、それだけの知識で食べてはいけない。
なぜなら、似ている植物がけっこうあるからだ。見分けがつくかどうかの知識もいるってこと。
例えば百合根は食べられる。でもユリの仲間であるヒガンバナは猛毒だ。他にもスイセンにも毒がある。
チョウセンアサガオをゴボウと間違って食べるというのもたまに聞いた。
草以外でも、カワハギは食べれても、仲間のフグ類は毒があるのが多い。
最後に、知らないまたは食べられるか分からない草、植物、動物は食べない。
知識が全然ないならサバイバルならともかく、趣味でよく分からないなら絶対に口にしない。
食べなければ基本的には安全だ。
ただし、中には手で触るだけでかぶれたり炎症が起こるものもある。例えば、キノコの一種、カエンタケとか。たまに地方ニュースとかになっていた。
とまあ、地球知識だけど、こういう前提くらいは知っているといいと思う。
あと異世界には、毒消しポーションが万能的に効いたりするので、案外大丈夫というのはあったりする。
ただカエラばあさんに世話になったら、今度から自由に色々やらせてもらえなくなる可能性が怖い。
最後の保険だけど、これがあるから多少の無茶も平気ということで。
こうして、まずターゲットとして、タンポポを取ってくる「遊び」をする。
薪や家の木材を切った空き地や道の近くに、たくさん咲いている。
タンポポは葉っぱも分かりやすいから間違えることも少ない。
「タンポポとるぞー」
「「はーい」」
「根っこごと頑張って掘ってね」
シャベルを持ってきて、土から掘り出す。
ははは、タンポポ茶、タンポポコーヒーを作ろうと思うんだ。この二つは同じものだと思う。
作り方はあんまり詳しく知らないけど、タンポポの根っこをフライパンで炒って、粉にしてインスタントコーヒーみたいにして飲むんだと思う。
三人でワイワイ言いながら、村のタンポポを収穫した。
日本だったら、道ばたの雑草は犬の餌食にあっているので、とても食べるのは躊躇するけど、ここにはペットのワンチャンはいないし、酔っ払いおやじとかもいないので、安心なのだ。
ちなみに、村から集落までは馬車で通れる広さの道路ができている。もちろん未舗装。
そして集落から山側のルートは徒歩で通れるぐらいしかなくて、その道を進むと、裏街道と言って登山ルートを通って隣国アベルスタン王国への近道なんだそうだ。
近道だけど馬車は通れないから、俺たちの集落までレンタル馬車で来て降りて、馬車は御者とともに引き返していく。
もっともそんなことする人は、たまにしかいない。
よっぽど高く売れるものを背負っていく人くらいだ。
リュックいっぱいの砂糖とか胡椒とかだと思うたぶん。
うちの村には馬車が常駐していないので、逆方向で向こう側から来る人は今までほぼゼロだった。
ちなみに俺たち自身はここをトハムン村の「スモーレル地区」と呼んでいる。
タンポポコーヒーは根を集めたら、水で灰汁抜きしないといけないらしいので、今日は水に晒して終わり。
本日はタンポポの葉っぱに塩を振って食べることにした。
タンポポだけだとちょっと寂しいので川岸に行って、ノビルも取ってきた。
これはエシャロットとかに似ている野草で、俺も日本で食べたことがあるから味はたぶん大丈夫。
ご飯ではなくおままごと扱いなので、サラダのおやつになった。
家ではなく、鶏小屋で三人でサラダをご飯かのようにして食べる。
手にはフォークを持っている。この世界にはナイフとフォークとスプーンがある。
俺は記憶を取り戻したので箸でもいいんだけど、いきなりそんなことしたら怪しまれてしまう。
ナイフを形式ばって持って食べるわけじゃなく、もっとフランクなので、別にそこまで気にはならない。
ナイフは新しいお肉が手に入ったときとかのステーキぐらいでしか出番が無い。
ノビルは子供にはちょっと、らっきょう風味なので、大人の味かなって。
でもあまり食べたことなかったけど、意外にアクセントとしては優秀。おいしい。
ドロシーとリズも変な顔するかなと期待してたんだけど、そんなことはなく、普通に美味しそうに食べていた。
ノビルは焼いて味噌をつけて食べると最高なんだけど、味噌とかないな。実に残念だ。
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