ダンジョン配信のTS美少女リオンの冒険者生活 〜女の子になっちゃったから、配信してみる。ついでにダンジョンで最強目指しちゃうもんね〜

滝川 海老郎

文字の大きさ
24 / 51

第24話 サキの葛藤と共闘の兆し

しおりを挟む
 ドローンが五階の岩だらけの通路を映す。ヒカリゴケの光がまばらで、岩壁には不気味な削り跡が残る。

『再開だな。さあ、ガンガンいこうぜ!』
『リオンちゃんのハンドガン、めっちゃ期待!』
『ミリアちゃん、ファイアボルトでブチかませ!』
「リオンさん、五階の奥、なんか空気が重いですね……兄がここで何を見つけたかったのか、絶対知りたいです」

 ミリアが剣を握りしめ、決意のこもった声で言う。
 彼女のファイアボルトと剣技は、斎木直樹の影響を強く受け、視聴者からの人気も高い。

「うん、ミリアちゃん。斎木さんが戦ってたのは、きっと改革派の闇だ。スターライトとルミナスで、絶対真相を暴くよ!」

 ルミナスの小野田さんがロングソードをがっしりと構え、増田さんが後ろで魔法の準備。海野さんが鋭いダガーを低く構える。
 保守派のシルバー級パーティーとして、ルミナスは斎木の信念を継ぐ仲間だ。

「リオン、五階の奥にはマギテックが隠してるかもしれない証拠がある。斎木さんがソロで潜った理由、改革派が押し付けた危険な任務の裏を暴こうとしてたんだ」
「小野田さん、斎木さんの想い、僕たちで絶対引き継ぐよ! 視聴者のみんな、今日もめっちゃ盛り上げてね!」
『スターライト&ルミナス、真相究明ガンバ!』
『マギテック、怪しすぎる!』

 視聴者数は一万五千人に迫り、スターライトの勢いは止まらない。
 サキのブルーファングは別の通路で配信中だが、視聴者数一万六千人と僅差だ。
 通路を進むと、突然地面が揺れ、岩壁からゴブリン・ウォリアーの群れが飛び出す。
 硬い木の棍棒を振り回し、その後ろにはゴブリン・マジシャンが雷魔法を準備している。
 さらに、キングオーガが一匹、咆哮を上げて襲いかかる。

「ミリアちゃん、ファイアボルトでマジシャンを! 小野田さん、キングオーガお願い!」
「了解、リオン! ルミナス、フォーメーションA!」

 小野田さんがロングソードでキングオーガに突進。
 ミリアがファイアボルトを連発し、ゴブリン・マジシャンを焼き払う。
 僕がショートソードでゴブリン・ウォリアーに斬りかかるが、棍棒の反撃で接近戦になった。
 マナミが火炎瓶を前方に投げこむと、ゴブリン・ウォリアーに命中、火の手が上がった。

「お兄ちゃん、やった!」
「ないすだ、マナミ!」

 僕は再び突進。増田さんの風魔法がゴブリン・ウォリアーを吹き飛ばし、海野さんのダガーがとどめを刺した。

『スターライト&ルミナス、連携やばい!』
『ミリアちゃんのファイアボルト、最高!』

 そこへ、サキのブルーファングが再び駆けつける。
 サキのアダマンタイト製の青い軽鎧が光り、レッド・メタルのダガーが輝く。
 彼女の仲間、トオルさんとルナさんが雷と氷の魔法を準備。

「リオン、ルミナスと頑張ってるね! でも、ブルーファングの派手さには敵わないよ!」
「サキさん、視聴者数は負けてるけど、スターライトの絆は負けない! 共闘する?」
「いいね、リオン! ブルーファング、参戦!」

 サキのダガーがゴブリン・ウォリアーを切り裂き、トオルさんの雷魔法がマジシャンを一掃。
 ミリアのファイアボルトと僕のショートソードがキングオーガを追い詰め、小野田さんのロングソードがトドメを刺す。
 視聴者コメントが『共闘キター!』『スターライト&ブルーファング、最高!』で埋まる。

 戦利品の魔石と棍棒を山分けし、ダンジョン村のギルド亭で休息。サキが硬い表情で切り出す。

「リオン、ミリア、ちょっと話がある。マギテックとの契約、実はちょっと変な条件がついてたんだ。『特定のルートを配信しない』とか、『改革派の話は触れない』とか……」

 ミリアがハッと顔を上げる。

「サキさん、それって……改革派とマギテックが何か隠してるってことですか?」
「うん、ミリアちゃん。なんか、契約してから変な圧力感じるんだよね。ブルーファングの配信、最近チェックされてる気がする」
「サキさん、マギテックがそんな圧力かけてくるなら、斎木さんの死と絶対関係あるよ。ブルーファングも一緒に真相追わない?」

 僕はサキの手を握る。サキが苦笑する。

「リオン、ぶっちゃけ金に惹かれて契約したけど、ミリアちゃんの兄貴の話聞いて、なんかモヤモヤしてる。マギテック側から本格的に探ってみるよ」
『サキちゃん、裏切りフラグ!?』
『スターライト&ブルーファング、共闘でマギテック倒せ!』
「お兄ちゃん、ミリアちゃん、サキさん、みんなでマギテックの闇暴こう! ポーターもガンガン応援するよ!」

 マナミが串焼きを頬張りながら叫ぶ。小野田さんが頷く。

「サキ、ブルーファングがマギテック側から情報を探るなら、ルミナスは保守派としてギルドの内情を洗う。リオン、スターライトは配信で世論を動かしてくれ」
「了解、小野田さん! スターライト、視聴者のみんなと一緒に真相を暴くよ! ミリアちゃん、マナミ、行くよ!」
「はい、リオンさん! 兄の名誉、絶対守ります!」

 僕はカメラに向かって宣言する。

「みんな、スターライト、ルミナス、ブルーファング、力を合わせて斎木さんの想いを継ぐよ! マギテックの闇、絶対に暴いてみせる!」

 トカゲ丼を食べながら、僕たちは新たな決意を固めた。
 サキの葛藤が、ライバルから共闘への架け橋になる。斎木さんの死の真相は、もうすぐそこだ!

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

大和型戦艦、異世界に転移する。

焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。 ※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

リアルフェイスマスク

廣瀬純七
ファンタジー
リアルなフェイスマスクで女性に変身する男の話

ダンジョンで死んだらペットの黒猫に魂を飲み込まれちゃった結果世界最強になりあがった俺の話

TB
ファンタジー
ダンジョンと呼ばれる不思議な地下構造体が、この世界に現れて1年。 自衛隊員だった俺は一般探索者をかばい、二階級特進した。 みんなが俺の葬式で涙を流してくれている姿を、霊体の俺は「へぇ、初めて死んでみたけどちゃんと意識ってあるんだな……」って思いながら眺めてた。 その時視線を感じる…… 「げ……こいつ俺に気付いてる」 俺の飼い猫だった。 次の瞬間、飛び上がったそいつは、俺を丸のみにしやがった。 そこから始まる、俺とダンジョンの物語。 この作品はあくまでもフィクションで登場する国や都市も仮想的な存在です!

処理中です...