3 / 5
刺さってる
しおりを挟む
刺さってる
仕事、最近忙しかったからな。
だからこんな微妙な幻覚が見えちゃうのかな。
壁に、ベッドが刺さってる
厳密にいうと、二階から階段を滑り落ちてきたような形で、階段の突き当たりの壁に、ベッドが突き刺さっっている。
二階に上がろうにも、これじゃ上がれない。
「あ、おかえり。おとーさん」
部屋から、娘が出てくる。
二階から、妻の声がする。
「え゛!おとーさん帰ってきた?!」
「うん。早く説明したほうがいいんじゃない?」
バタバタと音がして、見事にベッドをかわしながら妻が降りてくる。
「ご、ごめんなさいっ!!」
そうか、お風呂に入ってたのね。うん。
びっくりしたけどさ、何も、全裸で謝りに来ることないじゃない?
ちなみに妻の身長は147センチ。Fカップである。
そんなアンバランスさがグッと来るスタイルは、あの更年期障害と言う名の狼にも食い尽くされることなくキープされている。そんな身体で華麗にベッドをくぐり抜け、謝られても、全く頭に入ってこない。さっきから壁にベッドが刺さるまでの経緯を必死になって説明しているが、俺の頭の中では、全裸で駆け寄ってくる妻の姿がリプレイされまくっている。気のせいか、連日の疲れもじわじわと癒されてきた気がする。
「…というわけで、こうなっちゃったんです。あの、ほんとごめんなさい……。」
「ごめん。もう一回説明してもらっていい?」
「そうだよね。帰ってきたらベッド刺さってるんだもんね。そんなすぐ理解できないよね。えっとね………」
そうなんだよ。疲れて帰ってきたら、更年期障害狼くんに打ち勝った妻が、全裸で華麗な動きをしながら駆け寄ってきたんだよ。そんなすぐ理解できないんだよ。
「………というわけです。改めて、ごめんなさい。」
どうやら妻は、どうしても模様替えがしたくて、ダブルスのベッドを二階から一階へ運ぼうとして落としたらしい。その結果、階段を高速で滑り降りたベッドは、壁際の照明器具を破壊しながら壁に衝突したらしい。
「で、おとーさんは、これじゃ上に上がれないよね。」
妻がベッドに手を添えた。
「あの、帰ってきたところ、本当に申し訳ないんですけど、一緒にこのベッド、運んでもらえる?」
うん。もう一仕事、頑張れ、俺。
「じゃあまずは、服着よっか。」
仕事、最近忙しかったからな。
だからこんな微妙な幻覚が見えちゃうのかな。
壁に、ベッドが刺さってる
厳密にいうと、二階から階段を滑り落ちてきたような形で、階段の突き当たりの壁に、ベッドが突き刺さっっている。
二階に上がろうにも、これじゃ上がれない。
「あ、おかえり。おとーさん」
部屋から、娘が出てくる。
二階から、妻の声がする。
「え゛!おとーさん帰ってきた?!」
「うん。早く説明したほうがいいんじゃない?」
バタバタと音がして、見事にベッドをかわしながら妻が降りてくる。
「ご、ごめんなさいっ!!」
そうか、お風呂に入ってたのね。うん。
びっくりしたけどさ、何も、全裸で謝りに来ることないじゃない?
ちなみに妻の身長は147センチ。Fカップである。
そんなアンバランスさがグッと来るスタイルは、あの更年期障害と言う名の狼にも食い尽くされることなくキープされている。そんな身体で華麗にベッドをくぐり抜け、謝られても、全く頭に入ってこない。さっきから壁にベッドが刺さるまでの経緯を必死になって説明しているが、俺の頭の中では、全裸で駆け寄ってくる妻の姿がリプレイされまくっている。気のせいか、連日の疲れもじわじわと癒されてきた気がする。
「…というわけで、こうなっちゃったんです。あの、ほんとごめんなさい……。」
「ごめん。もう一回説明してもらっていい?」
「そうだよね。帰ってきたらベッド刺さってるんだもんね。そんなすぐ理解できないよね。えっとね………」
そうなんだよ。疲れて帰ってきたら、更年期障害狼くんに打ち勝った妻が、全裸で華麗な動きをしながら駆け寄ってきたんだよ。そんなすぐ理解できないんだよ。
「………というわけです。改めて、ごめんなさい。」
どうやら妻は、どうしても模様替えがしたくて、ダブルスのベッドを二階から一階へ運ぼうとして落としたらしい。その結果、階段を高速で滑り降りたベッドは、壁際の照明器具を破壊しながら壁に衝突したらしい。
「で、おとーさんは、これじゃ上に上がれないよね。」
妻がベッドに手を添えた。
「あの、帰ってきたところ、本当に申し訳ないんですけど、一緒にこのベッド、運んでもらえる?」
うん。もう一仕事、頑張れ、俺。
「じゃあまずは、服着よっか。」
0
あなたにおすすめの小説
✿ 私は彼のことが好きなのに、彼は私なんかよりずっと若くてきれいでスタイルの良い女が好きらしい
設楽理沙
ライト文芸
累計ポイント110万ポイント超えました。皆さま、ありがとうございます。❀
結婚後、2か月足らずで夫の心変わりを知ることに。
結婚前から他の女性と付き合っていたんだって。
それならそうと、ちゃんと話してくれていれば、結婚なんて
しなかった。
呆れた私はすぐに家を出て自立の道を探すことにした。
それなのに、私と別れたくないなんて信じられない
世迷言を言ってくる夫。
だめだめ、信用できないからね~。
さようなら。
*******.✿..✿.*******
◇|日比野滉星《ひびのこうせい》32才 会社員
◇ 日比野ひまり 32才
◇ 石田唯 29才 滉星の同僚
◇新堂冬也 25才 ひまりの転職先の先輩(鉄道会社)
2025.4.11 完結 25649字
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
Husband's secret (夫の秘密)
設楽理沙
ライト文芸
果たして・・
秘密などあったのだろうか!
むちゃくちゃ、1回投稿文が短いです。(^^ゞ💦アセアセ
10秒~30秒?
何気ない隠し事が、とんでもないことに繋がっていくこともあるんですね。
❦ イラストはAI生成画像 自作
【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる