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12話 海と霊 一
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廃病院のニュースに世間が飽きてきたころ、学校は夏休みを迎えた。
私たちが冷凍死体の第一発見者であることは、世間には内緒にしてもらっている。
春子が霊とシンクロしてしまったことは、私たちだけの秘密だ。
私が霊と対面できることは、春子も裕太も知らない。
卓弥の心の中だけに、留めてもらうことにしている。
この事件がきっかけで、四人でつるむことが増え、裕太と卓弥が私たちを呼ぶ際は、緋ノ江、日向から、麗奈、春子に変わった。
私も春子も、彼らのことを、裕太、卓弥と呼ぶようになった。
今、私たちは、裕太の別荘に向かっている。
廃病院の件で迷惑をかけたから、そのお詫びにと誘われた。
「ちゃんと管理人も、メイドもいるし、食事だって一流のシェフがいるんだ。だから安心していいよ。」
さすがお金持ちは違うと感心したが、私はあまり乗り気ではなかった。
だけど・・・、春子ががぜん乗り気になってしまった。
「こんなこと、二度と経験できないもん。一度くらい行ってみたい!」
頭の上に、にっこり笑っているおばあさんの霊を乗せながら、嬉しそうに目を輝かせて話す春子に反対する気も失せて、結局私も一緒に行くことにした。
当然のように、卓弥も一緒である。
旅気分を満喫するために、電車で最寄り駅まで行き、その後は迎えの車に乗って、私たちは海に近い別荘に着いた。
さすがに金持ちの別荘は違う。
白亜のギリシャ神殿のようなイメージのデザインで、私たちが到着すると、管理人さんとメイドさんが恭しく出迎えてくれた。
管理人さんとメイドさんのもてなしを受けて少し休憩した後、私たちは別荘の近くを散策することにした。
20分ほど歩けば、断崖絶壁の風光明媚な景勝地があると言うので、まずそこへ。
断崖絶壁の上に立って海を見ると、実に気持ちが良い。
視界を遮るものはなく、海がすごく大きくて、自分がとってもちっぽけな存在に思えてくる。
だけど、もしも強風にあおられて、ここから落ちたら命はないと思うと、多少の緊張も走った。
『ここから先は絶対に近寄らないでください』
『生きる道は必ずあります』
と書かれている立て看板が、よけいに緊張感を高める。
「やっぱりここから見る景色は、何度来ても最高だね。」
裕太は慣れているからか、まったく緊張感なんてないようで、自慢のカメラを手にして、風景写真を撮りまくっていた。
私たちは、海に夕日が沈む美しさを堪能した後。別荘に戻った。
裕太が自慢しただけあって、夕食は美味しかった。
この別荘は、一般のホテルを利用したくない大物芸能人が宿泊することがあるので、料理には気を使っているそうだ。
なんだか高校生が利用させてもらうなんて、申し訳ない気がするけど、管理人さんが「社長が、皆様へのお礼だと申しておりますので、お気になさらず」と言ってくれたので、ちょっとほっとする。
私たちは、翌日、浜辺に出て、ボートに乗ることにした。
私たちが冷凍死体の第一発見者であることは、世間には内緒にしてもらっている。
春子が霊とシンクロしてしまったことは、私たちだけの秘密だ。
私が霊と対面できることは、春子も裕太も知らない。
卓弥の心の中だけに、留めてもらうことにしている。
この事件がきっかけで、四人でつるむことが増え、裕太と卓弥が私たちを呼ぶ際は、緋ノ江、日向から、麗奈、春子に変わった。
私も春子も、彼らのことを、裕太、卓弥と呼ぶようになった。
今、私たちは、裕太の別荘に向かっている。
廃病院の件で迷惑をかけたから、そのお詫びにと誘われた。
「ちゃんと管理人も、メイドもいるし、食事だって一流のシェフがいるんだ。だから安心していいよ。」
さすがお金持ちは違うと感心したが、私はあまり乗り気ではなかった。
だけど・・・、春子ががぜん乗り気になってしまった。
「こんなこと、二度と経験できないもん。一度くらい行ってみたい!」
頭の上に、にっこり笑っているおばあさんの霊を乗せながら、嬉しそうに目を輝かせて話す春子に反対する気も失せて、結局私も一緒に行くことにした。
当然のように、卓弥も一緒である。
旅気分を満喫するために、電車で最寄り駅まで行き、その後は迎えの車に乗って、私たちは海に近い別荘に着いた。
さすがに金持ちの別荘は違う。
白亜のギリシャ神殿のようなイメージのデザインで、私たちが到着すると、管理人さんとメイドさんが恭しく出迎えてくれた。
管理人さんとメイドさんのもてなしを受けて少し休憩した後、私たちは別荘の近くを散策することにした。
20分ほど歩けば、断崖絶壁の風光明媚な景勝地があると言うので、まずそこへ。
断崖絶壁の上に立って海を見ると、実に気持ちが良い。
視界を遮るものはなく、海がすごく大きくて、自分がとってもちっぽけな存在に思えてくる。
だけど、もしも強風にあおられて、ここから落ちたら命はないと思うと、多少の緊張も走った。
『ここから先は絶対に近寄らないでください』
『生きる道は必ずあります』
と書かれている立て看板が、よけいに緊張感を高める。
「やっぱりここから見る景色は、何度来ても最高だね。」
裕太は慣れているからか、まったく緊張感なんてないようで、自慢のカメラを手にして、風景写真を撮りまくっていた。
私たちは、海に夕日が沈む美しさを堪能した後。別荘に戻った。
裕太が自慢しただけあって、夕食は美味しかった。
この別荘は、一般のホテルを利用したくない大物芸能人が宿泊することがあるので、料理には気を使っているそうだ。
なんだか高校生が利用させてもらうなんて、申し訳ない気がするけど、管理人さんが「社長が、皆様へのお礼だと申しておりますので、お気になさらず」と言ってくれたので、ちょっとほっとする。
私たちは、翌日、浜辺に出て、ボートに乗ることにした。
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