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火の魔法への対抗策2
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ああ、なんだ。そういう事ね……。その視点はなかったわ。……って言うと俺が視野搾取な人間みたいに思えてくるけど、本当に思考の外だったんだから仕方ない。
ラルゴさんがさ、俺に何かを求めてる、ってことに実感が沸かないんだよな。
確かに、『意見を参考にしたい』とは言っていたけど、聞いていたけども。それでも、まだ信じられないって言うか……。いや、ラルゴさんが嘘をついてる、って言いたい訳じゃないんだよ?ただ、なんていうんだろう。うん。本当に、実感が沸かない。それ以外に言いようがない。
照れ臭そうに、頬をかくラルゴさんを見て、何だか力が抜けて、小さく息を吐いた。
「じゃあ、水がなかったら、どうしようもないってことなんですか?」
「避ければいいんじゃね」
いや、まあ、そりゃそうなんだけど。それが出来たら、苦労しないよね。高速で動く火の玉を避けるとか、……出来るのか?八束ほどの運動能力スキルがあれば、出来るのか?……いやいや、出来たとしても、俺は多分出来ないだろうし。
「ま、まあ、避けられればいいんじゃがの。魔法使いは避けられんからの。相手が呪文を言い終える前に、攻撃し、呪文の阻害をする、と言うのもありじゃ。」
ああ、なるほどね。確かに、呪文を言い終える前に、呪文を阻害出来れば、魔法を受けずに済む。
となると、魔法使いと魔法使いの戦いは、先に呪文が言えたもん勝ちみたいになるってこと?なーんか、それは、嫌だなあ。
嫌とかそんな、俺の感情なんて関係なしに、この世界が回ってるのは分かり切ってる。し、ただのイメージの押し付けに過ぎないのも、分かっている。けれども、嫌なものは嫌なのだ。
……いや、嫌ってよりは、違和感がある、の方が、表現として近いのかもしれないけど。
「攻撃は最大の防御、って奴だな!」
八束はなぜか嬉しそうに、拳を突き出した。
あれ、そんな脳筋みたいなキャラだったっけ?無意味に陰湿な手口を使うのが好きなんだ、とばかり思っていたのに。
それともなんだ?今の態度は偽りで、本当の陰湿さは隠してる、って事だろうか?
……有りそう、且つ、否定する要素がない、っていうね。
……いや、流石に考えすぎか。そんな、嘘ばっかりついてたら、八束も疲れるし、ないない。何か意味があるならまだしも、ここで嘘ついても、利益はなさそうだし、ラルゴさんが、将来的に、敵になりそう。って訳でもないし。
「その方法なら、何の魔法を食らっても、……いや、食らいそうになっても使える、と言う訳ですね」
「うむ。その通りじゃ」
ラルゴさんは満足そうに、目を細める。
「じゃあ、他の魔法には、その、火の魔法~みたいな、特有の対処法はないんすか?」
「まあ、あるにはあるの……」
「おお、どんなのっすか?」
ワクワク、ドキドキ、と言う効果音がピッタリな態度をとる、八束。ラルゴさんは、そんな彼から、そっと目を逸らし、顎を撫でた。
「まず、水じゃが、土の壁が有効じゃの。そして、風の魔法じゃが、これも土が有効じゃの」
「土の壁万能説」
八束が、ぼそりと呟くと、ラルゴさんはその通り、と言うように、頷く。
いや、その通りなのかよ。じゃんけんとか、ポケモンとか、みたいに、三すくみの関係じゃないの?じゃないと、パワーバランス可笑しならん?大丈夫?え?嫌じゃね?属性一個しかないのに、最弱の属性になった……とか。人生詰むじゃん。その辺は、如何お考えなのだろう。あの、ミケとかいう輩は。
……あー。でも、そこまで考えるような奴じゃないよな。というか、ゲームだったら、苦情入りまくる奴だけど、現実だと考えると、ままある話だよな……。これくらいの不平等感、って。
どーしても、魔法とか剣とかの話が多くて、思考がゲーム寄りの発想になっっちゃうけどさ。
その辺は……まあ、気がつけるだけ、マシだと思う。
そもそもさ、こんな世界、すぐに適応しろ、と言う方が無茶な話なんだよな。だから、多少は思考が可笑しくなっても仕方ない。うん。今後直せばいいだけの話だ。
「じゃあ、その土属性の攻撃を避けるにはどうすればいいんすか?」
どうにかして土属性の欠点を見つけ出したいのか、どこか必死そうにも見える。ここで弱点が見つかったところで、八束には何の得もなさそうだけど……。知り合いに土属性持ちがいる、にしても、そこまで不幸を願うほど、嫌っている人がいるように見えない……と言うか。
そもそも、八束って、全人類等しく興味なし。ってスタンスだと思うんだよね。そんな八束が一個人に固執してるのが、あんまり想像できない。いい意味でも、悪い意味でもね。
ラルゴさんがさ、俺に何かを求めてる、ってことに実感が沸かないんだよな。
確かに、『意見を参考にしたい』とは言っていたけど、聞いていたけども。それでも、まだ信じられないって言うか……。いや、ラルゴさんが嘘をついてる、って言いたい訳じゃないんだよ?ただ、なんていうんだろう。うん。本当に、実感が沸かない。それ以外に言いようがない。
照れ臭そうに、頬をかくラルゴさんを見て、何だか力が抜けて、小さく息を吐いた。
「じゃあ、水がなかったら、どうしようもないってことなんですか?」
「避ければいいんじゃね」
いや、まあ、そりゃそうなんだけど。それが出来たら、苦労しないよね。高速で動く火の玉を避けるとか、……出来るのか?八束ほどの運動能力スキルがあれば、出来るのか?……いやいや、出来たとしても、俺は多分出来ないだろうし。
「ま、まあ、避けられればいいんじゃがの。魔法使いは避けられんからの。相手が呪文を言い終える前に、攻撃し、呪文の阻害をする、と言うのもありじゃ。」
ああ、なるほどね。確かに、呪文を言い終える前に、呪文を阻害出来れば、魔法を受けずに済む。
となると、魔法使いと魔法使いの戦いは、先に呪文が言えたもん勝ちみたいになるってこと?なーんか、それは、嫌だなあ。
嫌とかそんな、俺の感情なんて関係なしに、この世界が回ってるのは分かり切ってる。し、ただのイメージの押し付けに過ぎないのも、分かっている。けれども、嫌なものは嫌なのだ。
……いや、嫌ってよりは、違和感がある、の方が、表現として近いのかもしれないけど。
「攻撃は最大の防御、って奴だな!」
八束はなぜか嬉しそうに、拳を突き出した。
あれ、そんな脳筋みたいなキャラだったっけ?無意味に陰湿な手口を使うのが好きなんだ、とばかり思っていたのに。
それともなんだ?今の態度は偽りで、本当の陰湿さは隠してる、って事だろうか?
……有りそう、且つ、否定する要素がない、っていうね。
……いや、流石に考えすぎか。そんな、嘘ばっかりついてたら、八束も疲れるし、ないない。何か意味があるならまだしも、ここで嘘ついても、利益はなさそうだし、ラルゴさんが、将来的に、敵になりそう。って訳でもないし。
「その方法なら、何の魔法を食らっても、……いや、食らいそうになっても使える、と言う訳ですね」
「うむ。その通りじゃ」
ラルゴさんは満足そうに、目を細める。
「じゃあ、他の魔法には、その、火の魔法~みたいな、特有の対処法はないんすか?」
「まあ、あるにはあるの……」
「おお、どんなのっすか?」
ワクワク、ドキドキ、と言う効果音がピッタリな態度をとる、八束。ラルゴさんは、そんな彼から、そっと目を逸らし、顎を撫でた。
「まず、水じゃが、土の壁が有効じゃの。そして、風の魔法じゃが、これも土が有効じゃの」
「土の壁万能説」
八束が、ぼそりと呟くと、ラルゴさんはその通り、と言うように、頷く。
いや、その通りなのかよ。じゃんけんとか、ポケモンとか、みたいに、三すくみの関係じゃないの?じゃないと、パワーバランス可笑しならん?大丈夫?え?嫌じゃね?属性一個しかないのに、最弱の属性になった……とか。人生詰むじゃん。その辺は、如何お考えなのだろう。あの、ミケとかいう輩は。
……あー。でも、そこまで考えるような奴じゃないよな。というか、ゲームだったら、苦情入りまくる奴だけど、現実だと考えると、ままある話だよな……。これくらいの不平等感、って。
どーしても、魔法とか剣とかの話が多くて、思考がゲーム寄りの発想になっっちゃうけどさ。
その辺は……まあ、気がつけるだけ、マシだと思う。
そもそもさ、こんな世界、すぐに適応しろ、と言う方が無茶な話なんだよな。だから、多少は思考が可笑しくなっても仕方ない。うん。今後直せばいいだけの話だ。
「じゃあ、その土属性の攻撃を避けるにはどうすればいいんすか?」
どうにかして土属性の欠点を見つけ出したいのか、どこか必死そうにも見える。ここで弱点が見つかったところで、八束には何の得もなさそうだけど……。知り合いに土属性持ちがいる、にしても、そこまで不幸を願うほど、嫌っている人がいるように見えない……と言うか。
そもそも、八束って、全人類等しく興味なし。ってスタンスだと思うんだよね。そんな八束が一個人に固執してるのが、あんまり想像できない。いい意味でも、悪い意味でもね。
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