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第二秘書 34
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文教振興会事務所。
浦口はリモコンでテレビのボリュームを落としながら受話器を持っている。
武智の声が受話器から漏れる。
「じゃあ、改(アラタ)めてご挨拶に」
浦口は、
「ゴアイサツですか。ハハハ。まあ、それはそれとして、ちょっと」
「チョット? どうしました」
「ちょっと、理事長から大所高所(タイショコウショ)からの『ご指導』を仰(アオ)ごうと思いまして」
「アタシが出来る事なら何なりと」
「いや~ッ! イヤイヤ。あのね・・・、ウチの若いモンを行かせますから話を聞いてやって下さい」
「何だろう。楽しみにして良いのかしら?」
「そりゃー、アンタ~、甘~いモンですから」
「ええ! 甘いモノ? ただ、今、ドクターストップなんですよ~」
「甘さ控(ヒカ)えめですから大丈夫です」
「うれしい! お待ちしてま~す」
事務所では伴がカップ麺を置いてジッと聞いている。
武智の締(シ)めの言葉。
「じゃ、後(ノチ)ほど三時頃に、伴 憲護と云う『カバン持ち』がお邪魔します」
「カバン持ちですか。お待ちしてま~す」
武智が受話器を置く。
伴は呆れた顔で武智を見ている。
「どうした?」
「武智さん、本当に頭がキレますね。詐欺師みたいだ」
「何? オマエ、俺をバカにしているんだろう」
「とんでもないです。僕、武智さんみたいなキレる方って今まで見た事ありません。いやー、本当に勉強に成ります」
武智は伴の顔を見て、
「?・・・」
高木が台車に『湯呑』を載せて購買から戻って来る。
伴がソレを見て、
「ご苦労さまです」
「けっこう、この湯呑って売れてますねえ」
武智は振り向いて、
「何処も大変なんだよ」
「あ、武智さんにお弁当・・・はい」
「おお、ワリー、ワリー」
武智は伴を見て、
「おい、早く行って来いや」
「いや、まだメシ食ってないです」
「何?」
つづく
浦口はリモコンでテレビのボリュームを落としながら受話器を持っている。
武智の声が受話器から漏れる。
「じゃあ、改(アラタ)めてご挨拶に」
浦口は、
「ゴアイサツですか。ハハハ。まあ、それはそれとして、ちょっと」
「チョット? どうしました」
「ちょっと、理事長から大所高所(タイショコウショ)からの『ご指導』を仰(アオ)ごうと思いまして」
「アタシが出来る事なら何なりと」
「いや~ッ! イヤイヤ。あのね・・・、ウチの若いモンを行かせますから話を聞いてやって下さい」
「何だろう。楽しみにして良いのかしら?」
「そりゃー、アンタ~、甘~いモンですから」
「ええ! 甘いモノ? ただ、今、ドクターストップなんですよ~」
「甘さ控(ヒカ)えめですから大丈夫です」
「うれしい! お待ちしてま~す」
事務所では伴がカップ麺を置いてジッと聞いている。
武智の締(シ)めの言葉。
「じゃ、後(ノチ)ほど三時頃に、伴 憲護と云う『カバン持ち』がお邪魔します」
「カバン持ちですか。お待ちしてま~す」
武智が受話器を置く。
伴は呆れた顔で武智を見ている。
「どうした?」
「武智さん、本当に頭がキレますね。詐欺師みたいだ」
「何? オマエ、俺をバカにしているんだろう」
「とんでもないです。僕、武智さんみたいなキレる方って今まで見た事ありません。いやー、本当に勉強に成ります」
武智は伴の顔を見て、
「?・・・」
高木が台車に『湯呑』を載せて購買から戻って来る。
伴がソレを見て、
「ご苦労さまです」
「けっこう、この湯呑って売れてますねえ」
武智は振り向いて、
「何処も大変なんだよ」
「あ、武智さんにお弁当・・・はい」
「おお、ワリー、ワリー」
武智は伴を見て、
「おい、早く行って来いや」
「いや、まだメシ食ってないです」
「何?」
つづく
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