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聖女の旅行
避難開始
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二度目の噴火で生じた噴石によって増えた重傷者を優先して治していったクララは、その途中でふらつき、ニャミーに支えられた。
「だ、大丈夫ですか!?」
「は、はい。少し能力を使いすぎてしまったので、魔力が……やっぱり、杖がないと魔力効率が悪いみたいです」
ラビオニアで治療をした時は、自分の杖を持っていたので、魔力効率の他、能力そのものも強化されていた。そのため、長時間能力を使い続けられたが、杖を持っていない現状では、限界が来るのも早かった。
「魔聖女様は、ここでお休みください」
「いえ、まだ重傷者が数人います。そのくらいの魔力は残っているはずですから」
クララの限界を知らないニャミーは、オロオロとしながらどうすれば良いか悩んでいた。そんなニャミーを見るクララの目は、まっすぐ凜としていた。
「……わ、分かりました。でも、本当に限界になったら言って下さい。ぜ、絶対にお願いしますよ!?」
クララに何かあれば、リリンに殺されてしまうので、ビクビクとしながらニャミーは主張した。
「分かりました」
クララは、残っている魔力を使って重傷者の治療を進めていった。ニャミーは、クララのサポートをしながら、倒れてしまわないかと気にしていた。
────────────────────────
クララが治療を施している中、サーファは、街に居る人達の安否確認をしていた。
「怪我をした人はいますか!?」
「いえ、大丈夫です。それより、いつになったら避難が出来るんですか?」
「そうだ! さっさと避難させてくれ!」
安否確認のために駆け回っているサーファに、住人達はそんな事を訊いてくる。実は、これが初めてでは無い。回っている家々で、何度か言われていた。サーファは、またかという感情を抑え込んで、にこやかに笑う。
「そろそろ出来るようになります。なので、もう少しお待ちください」
サーファはそう言って頭を下げてから、家を離れていった。
「はぁ……」
何度も同じ事を訊かれたため、若干ストレスが溜まったサーファは、短くため息をつきながら、少し高いところに上り、北側を見る。
「火が消えて、少し経った。まだ周囲は熱いだろうけど、噴火の事を考えたら、もう避難すべきかな。クララちゃんの方の状況を見て決めよう」
リリンのおかげで、すでに北側の火災を鎮火されている。サーファは、それを少し前から確認していたが、すぐに避難を始める事はなかった。鎮火自体は出来ても、まだ熱気は残っているはずなので、それがある程度引くまで待った方が良いと考えていたのだ。
そんなサーファは、クララの治療がどこまで進んでいるのか確認するために、診療所に入っていった。診療所では、最後の重傷者の治療を終えたクララが倒れるところだった。
「クララちゃん!」
一瞬で駆け寄ったサーファが、クララを受け止めた。傍に居たニャミーよりも速く移動して受け止めたので、ニャミーは驚いていた。
「あれ? サーファさん?」
「はぁ……良かった……クララちゃん、絶対に無理したでしょ? 後で、お説教ね」
「うっ……頑張ったのに……」
「頑張ったのは偉いけど、それで自分が倒れたら駄目に決まってるよ」
サーファはそう言いながら、診療所内を見回す。
(輸血もしているし、起きて移動は無理そうかな……複数人で協力して運ぶしかないか。問題は、こういう状態でも通れるようになっているかだけど……最悪、私が往復するって形かな)
そう判断すると、サーファは、クララを支えながら立ち上がった。
「この街からの避難を開始します! お医者さんと看護師さん達は、患者さん達の避難準備を進めてください!」
「わ、分かりました!」
サーファの言葉を受けて、ニャミーをはじめとした看護師と医者達が準備を進める。
「クララちゃんは、少し休んで。自分の足で逃げて貰う事になるかもだから」
「分かりました」
クララがそう返事をすると、サーファは住人達に呼び掛けをするため、診療所を出て行った。クララもサーファを手伝いたかったが、現状ではサーファに言われた通り休んでおくのが最善なので、大人しく診療所の端っこに座った。
その間に、サーファが街中から住人を広場に集めた。
「北方面から避難を始めます! 力のある方は、負傷者の移動にご協力ください!」
サーファがそう呼び掛けると、力自慢の男達が集まってきた。そして、医者達が用意した担架に乗せられた負傷者達を二人一組で持ち上げていった。
「私が先導します! 皆さんを、後ろを付いてきてください!」
そう言って、サーファは真っ先に街の北側へと向かっていった。その後をクララが追い、さらに街の住人達が追っていった。
「凄い。本当に火が消えてますね」
「そうだね。正直、私もここまで早く消火されると思わなかったよ。リリンさんの魔法は、本当に凄いね」
クララは、サーファとそんな事を話しつつも周囲を見回して、リリンの姿を探していた。だが、近くにリリンの姿は一切なく、かなり遠くの方で木々が薙ぎ倒されている事だけが、リリンが生存している事を教えてくれる。
少し心配そうにしているクララを見たサーファは、一度口を結んで、複雑そうな目をしてから、いつものようににっこりと笑って、クララの頭を撫でた。
「大丈夫だよ。リリンさんは凄い人なんだから」
「そうですよね。今心配するべきは、私達の身ですよね。ところで、消火されたとはいえ、焼けた森の中を歩けるんですか?」
「熱気はあると思うけど、多分大丈夫なはずだよ」
「?」
大丈夫な根拠が示されず、クララは首を傾げる。もう少し深く質問しようとクララが口を開いた直後、また地響きと轟音が鳴る。
「全員一カ所に集まってください!」
サーファの指示に従って、住人達が一カ所に固まる。サーファは、クララを抱くようにして庇いつつ、三度目の噴火の様子を確かめていた。
二度目の噴火同様、噴石が生じた。サーファは、ジッと見て、噴石の軌道を先読みする。
(まず……立ち止まったのは失敗だったかな)
走って逃げようとすれば、全員がバラバラになるという可能性が出ると考え、全員を一カ所に固めておいたのだが、そこに向かってかなり大きな噴石が飛んできていた。それは、サーファ達の身長の三倍近くある。
「本気でやればやれるかな……全員! 姿勢を低くして、頭を守って! 頑丈な人は、患者さんを庇うように!」
サーファは、そう言って周囲を見回す。そして、近くにあった大きめの岩に向かって駆け出す。
(身体強化を全身だけじゃなくて、局所的に使う……それ自体は、私にも出来た。後は、それを高密度で……)
走っているサーファの四肢が、赤く発光する。過剰に集められた魔力が体外に漏れ出ているのだ。そして、同時に少しだけ血が滲む。
(不安定過ぎる……一回ずつが限度かな)
左足で踏み切ったサーファは、異常な加速で岩に突っ込む。そして、身体を反転させると足で岩に着地し、今度は右足で踏み切って噴石に向かって跳び上がった。
この二つの行動で、両脚の赤い光が消え失せる。その場に集中させた魔力が霧散したのだ。
「はああああああああああああああああ!!」
左腕を振い、飛んでくる噴石に左拳を叩き込む。噴石全体に亀裂が走る。
「もういっぱああああああああああつ!!!!」
今度は右腕を振るって右拳を、左拳を叩き込んだ場所に、正確に叩き込んだ。この二発攻撃で、噴石は砕け散った。それでも粉々には出来なかったので、それなりに大きめの破片も出来てしまっている。
サーファは、その破片がどこに飛ぶのかを読み、誰かに命中しそうな破片に向かって、近くの破片を蹴り飛ばした。それによって、命中しそうだった破片が砕け散る。
サーファは、地面に落ちながら何度も破片を蹴り、投げ、クララ達に当たりそうな破片を全て砕いた。
「ふぅ……」
短いため息と共に着地したサーファは、すぐに上と周囲の確認をする。幸い、こっちに飛んできた噴石は、今の一つだけだったようで、直近の危険はなくなっていた。
「だ、大丈夫ですか!?」
「は、はい。少し能力を使いすぎてしまったので、魔力が……やっぱり、杖がないと魔力効率が悪いみたいです」
ラビオニアで治療をした時は、自分の杖を持っていたので、魔力効率の他、能力そのものも強化されていた。そのため、長時間能力を使い続けられたが、杖を持っていない現状では、限界が来るのも早かった。
「魔聖女様は、ここでお休みください」
「いえ、まだ重傷者が数人います。そのくらいの魔力は残っているはずですから」
クララの限界を知らないニャミーは、オロオロとしながらどうすれば良いか悩んでいた。そんなニャミーを見るクララの目は、まっすぐ凜としていた。
「……わ、分かりました。でも、本当に限界になったら言って下さい。ぜ、絶対にお願いしますよ!?」
クララに何かあれば、リリンに殺されてしまうので、ビクビクとしながらニャミーは主張した。
「分かりました」
クララは、残っている魔力を使って重傷者の治療を進めていった。ニャミーは、クララのサポートをしながら、倒れてしまわないかと気にしていた。
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クララが治療を施している中、サーファは、街に居る人達の安否確認をしていた。
「怪我をした人はいますか!?」
「いえ、大丈夫です。それより、いつになったら避難が出来るんですか?」
「そうだ! さっさと避難させてくれ!」
安否確認のために駆け回っているサーファに、住人達はそんな事を訊いてくる。実は、これが初めてでは無い。回っている家々で、何度か言われていた。サーファは、またかという感情を抑え込んで、にこやかに笑う。
「そろそろ出来るようになります。なので、もう少しお待ちください」
サーファはそう言って頭を下げてから、家を離れていった。
「はぁ……」
何度も同じ事を訊かれたため、若干ストレスが溜まったサーファは、短くため息をつきながら、少し高いところに上り、北側を見る。
「火が消えて、少し経った。まだ周囲は熱いだろうけど、噴火の事を考えたら、もう避難すべきかな。クララちゃんの方の状況を見て決めよう」
リリンのおかげで、すでに北側の火災を鎮火されている。サーファは、それを少し前から確認していたが、すぐに避難を始める事はなかった。鎮火自体は出来ても、まだ熱気は残っているはずなので、それがある程度引くまで待った方が良いと考えていたのだ。
そんなサーファは、クララの治療がどこまで進んでいるのか確認するために、診療所に入っていった。診療所では、最後の重傷者の治療を終えたクララが倒れるところだった。
「クララちゃん!」
一瞬で駆け寄ったサーファが、クララを受け止めた。傍に居たニャミーよりも速く移動して受け止めたので、ニャミーは驚いていた。
「あれ? サーファさん?」
「はぁ……良かった……クララちゃん、絶対に無理したでしょ? 後で、お説教ね」
「うっ……頑張ったのに……」
「頑張ったのは偉いけど、それで自分が倒れたら駄目に決まってるよ」
サーファはそう言いながら、診療所内を見回す。
(輸血もしているし、起きて移動は無理そうかな……複数人で協力して運ぶしかないか。問題は、こういう状態でも通れるようになっているかだけど……最悪、私が往復するって形かな)
そう判断すると、サーファは、クララを支えながら立ち上がった。
「この街からの避難を開始します! お医者さんと看護師さん達は、患者さん達の避難準備を進めてください!」
「わ、分かりました!」
サーファの言葉を受けて、ニャミーをはじめとした看護師と医者達が準備を進める。
「クララちゃんは、少し休んで。自分の足で逃げて貰う事になるかもだから」
「分かりました」
クララがそう返事をすると、サーファは住人達に呼び掛けをするため、診療所を出て行った。クララもサーファを手伝いたかったが、現状ではサーファに言われた通り休んでおくのが最善なので、大人しく診療所の端っこに座った。
その間に、サーファが街中から住人を広場に集めた。
「北方面から避難を始めます! 力のある方は、負傷者の移動にご協力ください!」
サーファがそう呼び掛けると、力自慢の男達が集まってきた。そして、医者達が用意した担架に乗せられた負傷者達を二人一組で持ち上げていった。
「私が先導します! 皆さんを、後ろを付いてきてください!」
そう言って、サーファは真っ先に街の北側へと向かっていった。その後をクララが追い、さらに街の住人達が追っていった。
「凄い。本当に火が消えてますね」
「そうだね。正直、私もここまで早く消火されると思わなかったよ。リリンさんの魔法は、本当に凄いね」
クララは、サーファとそんな事を話しつつも周囲を見回して、リリンの姿を探していた。だが、近くにリリンの姿は一切なく、かなり遠くの方で木々が薙ぎ倒されている事だけが、リリンが生存している事を教えてくれる。
少し心配そうにしているクララを見たサーファは、一度口を結んで、複雑そうな目をしてから、いつものようににっこりと笑って、クララの頭を撫でた。
「大丈夫だよ。リリンさんは凄い人なんだから」
「そうですよね。今心配するべきは、私達の身ですよね。ところで、消火されたとはいえ、焼けた森の中を歩けるんですか?」
「熱気はあると思うけど、多分大丈夫なはずだよ」
「?」
大丈夫な根拠が示されず、クララは首を傾げる。もう少し深く質問しようとクララが口を開いた直後、また地響きと轟音が鳴る。
「全員一カ所に集まってください!」
サーファの指示に従って、住人達が一カ所に固まる。サーファは、クララを抱くようにして庇いつつ、三度目の噴火の様子を確かめていた。
二度目の噴火同様、噴石が生じた。サーファは、ジッと見て、噴石の軌道を先読みする。
(まず……立ち止まったのは失敗だったかな)
走って逃げようとすれば、全員がバラバラになるという可能性が出ると考え、全員を一カ所に固めておいたのだが、そこに向かってかなり大きな噴石が飛んできていた。それは、サーファ達の身長の三倍近くある。
「本気でやればやれるかな……全員! 姿勢を低くして、頭を守って! 頑丈な人は、患者さんを庇うように!」
サーファは、そう言って周囲を見回す。そして、近くにあった大きめの岩に向かって駆け出す。
(身体強化を全身だけじゃなくて、局所的に使う……それ自体は、私にも出来た。後は、それを高密度で……)
走っているサーファの四肢が、赤く発光する。過剰に集められた魔力が体外に漏れ出ているのだ。そして、同時に少しだけ血が滲む。
(不安定過ぎる……一回ずつが限度かな)
左足で踏み切ったサーファは、異常な加速で岩に突っ込む。そして、身体を反転させると足で岩に着地し、今度は右足で踏み切って噴石に向かって跳び上がった。
この二つの行動で、両脚の赤い光が消え失せる。その場に集中させた魔力が霧散したのだ。
「はああああああああああああああああ!!」
左腕を振い、飛んでくる噴石に左拳を叩き込む。噴石全体に亀裂が走る。
「もういっぱああああああああああつ!!!!」
今度は右腕を振るって右拳を、左拳を叩き込んだ場所に、正確に叩き込んだ。この二発攻撃で、噴石は砕け散った。それでも粉々には出来なかったので、それなりに大きめの破片も出来てしまっている。
サーファは、その破片がどこに飛ぶのかを読み、誰かに命中しそうな破片に向かって、近くの破片を蹴り飛ばした。それによって、命中しそうだった破片が砕け散る。
サーファは、地面に落ちながら何度も破片を蹴り、投げ、クララ達に当たりそうな破片を全て砕いた。
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