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第一章 ギルド職員になった
資料整理
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ギルドに着いた私達は、すぐに更衣室で制服に着替えて、資料室に向かった。その途中で、カルメアさんに出会った。
「おはよう、二人とも。アイリスは……少しだけ顔色がよくなってるわね。うまくいったようで良かったわ」
カルメアさんは、私の頬を手で包んで覗き込んでから、そう言ってホッとため息をついた。ずっと心配してもらっているみたい。嬉しい反面、少し申し訳なさがある。
「そうだ。アイリスは、資料室に行く前にカラメルに寄ってくれる? マイラが心配しているのよ。顔を見せて安心させてくれると助かるわ」
「分かりました」
「リリアは、資料整理用の木箱を、資料室に運んでおいたから、それで先に整理を始めておいてくれるかしら?」
「はい、分かりました」
ここで、リリアさんと別れて、私は、防具屋カラメルに向かった。カラメルの扉をノックしてから中に入る。
「失礼します」
「はぁい。何かご用ですか?」
そう言いながらマイラさんが、作業の手を止めて振り返る。
「あっ! アイリスちゃん!」
マイラさんは、私を見ると、涙を滲ませながら、私に抱きついてくる。
「無事で良かったよ! ごめんね! お見舞いにも行けなくて。少し、仕事が立て込んじゃったんだ」
「いえ、お仕事なら仕方ないですよ。私も顔を見せに来ないで、すみませんでした」
本当に心配掛けちゃったみたい。少しの間、抱きしめ合うと、マイラさんは、ゆっくりと離れた。
「本当にごめんね。私が作った防具があまり役に立たなくて」
私がマイラさんに調整してもらった防具は、ジェノサイドベアの攻撃を完全に防ぐ事は出来ず、私も怪我を負うことになった。
「いえ、防具が無ければ、私は死んでいましたよ。マイラさんの防具があったから、細かい怪我で済んだんですよ」
お世辞でもなんでもなく、マイラさんの防具のおかげで、死にかけるような重傷を負うことは無かった。防具もボロボロになったけど、その分、浅い傷になったのだ。ただ、打ち身とかは防げなかったけど、それは、どんな防具でも同じ事なので、マイラさんのせいじゃない。
「そう言ってくれると嬉しいよ。後、お詫びとして、アイリスちゃん用の防具も作ってるから、もう使う事がないかもだけど、もしもの時のために持っておいても良いと思うんだ」
「そう……ですね。でも、お金が……」
「大丈夫。完全にサービスだから。私の気持ちだよ」
マニラさんは、私のために防具を作ってくれるみたい。使って欲しいという意味では無く、もしもの時のためらしい。多分、私がもう周辺調査に行かないかもしれないと思っているんだと思う。
「ありがとうございます」
「うん。そうだ、ごめんね。就業時間中に、お仕事に戻って大丈夫だよ。アイリスちゃんの無事な姿を見れて良かった。ちょっと元気はなさそうだけど……」
「そうですかね」
マニラさんにも見抜かれた。今の私の顔は、前よりマシになったはずなんだけど、それでもまだ酷いみたい。
「私に出来る事があったら、何でも言ってね」
「はい。ありがとうござます。じゃあ、失礼しますね」
「うん。お仕事頑張って」
私とマイラさんは手を振り合って別れた。その後、私は、資料室の方に向かう。中に入ると、リリアさんが作業をしていた。昨日と同じく、まだ入口周辺だ。
「お疲れ様です」
「お疲れ。まだ、全然進んでないよ」
「そうですね。やっぱり、入れやすい入口周辺は、多いのかもしれませんね」
「そうだね」
ただの資料整理なんだけど、必要なものといらないものを分けるために、資料を一々見ないといけないから、進みはかなり遅くなる。中には、本当に重要な資料もあるから、適当に捨てるなんて事は出来ない。
それからお昼まで作業を続けて、お昼休憩を取った後も、同じく作業を続けていった。結果、入口が少し広くなった。つまり、あまり進んでいないということだ。
「う~~ん! 終わらない!!」
「そうですね。木箱も足りなくなりそうですし、少し重要な資料をまとめた方が良いかもしれませんね」
「まとめる?」
「資料の中の重要な部分をまとめてしまうんです。年度別にする必要はありますが、何枚もの資料が一枚に収める事が出来ると思います」
「なるほど。そっちの作業もしないといけないかもね。アイリスちゃん頼める?」
「分かりました。明日からは、その方法を取ってみましょう」
一口に資料といっても、様々なものがある。会計資料、周辺の魔物情報、ダンジョン情報、依頼書の控えなどだ。それらを種類別に分けてから、それぞれの重要な部分をまとめる。例えば、会計資料だったら、古い年度のものは、一ヶ月分にまとめるなどだ。さらに古い会計資料があった場合は、年度でまとめるということもすると思う。
「一応、カルメアさんにも確認を取ってみますね」
「うん。お願い。私は少しでも進めておくね」
「はい」
カルメアさんに確認を取ってみると、あっさりと許可が出た。それ用に資料室に使っていない机が置かれることになった。まさか、そこまでしてくれるとは思わなかったから、少し驚いた。明日からも、忙しくなりそう。
この資料整理が、重要な情報を得る事に繋がるとは、この時の私は思ってもみなかった。
「おはよう、二人とも。アイリスは……少しだけ顔色がよくなってるわね。うまくいったようで良かったわ」
カルメアさんは、私の頬を手で包んで覗き込んでから、そう言ってホッとため息をついた。ずっと心配してもらっているみたい。嬉しい反面、少し申し訳なさがある。
「そうだ。アイリスは、資料室に行く前にカラメルに寄ってくれる? マイラが心配しているのよ。顔を見せて安心させてくれると助かるわ」
「分かりました」
「リリアは、資料整理用の木箱を、資料室に運んでおいたから、それで先に整理を始めておいてくれるかしら?」
「はい、分かりました」
ここで、リリアさんと別れて、私は、防具屋カラメルに向かった。カラメルの扉をノックしてから中に入る。
「失礼します」
「はぁい。何かご用ですか?」
そう言いながらマイラさんが、作業の手を止めて振り返る。
「あっ! アイリスちゃん!」
マイラさんは、私を見ると、涙を滲ませながら、私に抱きついてくる。
「無事で良かったよ! ごめんね! お見舞いにも行けなくて。少し、仕事が立て込んじゃったんだ」
「いえ、お仕事なら仕方ないですよ。私も顔を見せに来ないで、すみませんでした」
本当に心配掛けちゃったみたい。少しの間、抱きしめ合うと、マイラさんは、ゆっくりと離れた。
「本当にごめんね。私が作った防具があまり役に立たなくて」
私がマイラさんに調整してもらった防具は、ジェノサイドベアの攻撃を完全に防ぐ事は出来ず、私も怪我を負うことになった。
「いえ、防具が無ければ、私は死んでいましたよ。マイラさんの防具があったから、細かい怪我で済んだんですよ」
お世辞でもなんでもなく、マイラさんの防具のおかげで、死にかけるような重傷を負うことは無かった。防具もボロボロになったけど、その分、浅い傷になったのだ。ただ、打ち身とかは防げなかったけど、それは、どんな防具でも同じ事なので、マイラさんのせいじゃない。
「そう言ってくれると嬉しいよ。後、お詫びとして、アイリスちゃん用の防具も作ってるから、もう使う事がないかもだけど、もしもの時のために持っておいても良いと思うんだ」
「そう……ですね。でも、お金が……」
「大丈夫。完全にサービスだから。私の気持ちだよ」
マニラさんは、私のために防具を作ってくれるみたい。使って欲しいという意味では無く、もしもの時のためらしい。多分、私がもう周辺調査に行かないかもしれないと思っているんだと思う。
「ありがとうございます」
「うん。そうだ、ごめんね。就業時間中に、お仕事に戻って大丈夫だよ。アイリスちゃんの無事な姿を見れて良かった。ちょっと元気はなさそうだけど……」
「そうですかね」
マニラさんにも見抜かれた。今の私の顔は、前よりマシになったはずなんだけど、それでもまだ酷いみたい。
「私に出来る事があったら、何でも言ってね」
「はい。ありがとうござます。じゃあ、失礼しますね」
「うん。お仕事頑張って」
私とマイラさんは手を振り合って別れた。その後、私は、資料室の方に向かう。中に入ると、リリアさんが作業をしていた。昨日と同じく、まだ入口周辺だ。
「お疲れ様です」
「お疲れ。まだ、全然進んでないよ」
「そうですね。やっぱり、入れやすい入口周辺は、多いのかもしれませんね」
「そうだね」
ただの資料整理なんだけど、必要なものといらないものを分けるために、資料を一々見ないといけないから、進みはかなり遅くなる。中には、本当に重要な資料もあるから、適当に捨てるなんて事は出来ない。
それからお昼まで作業を続けて、お昼休憩を取った後も、同じく作業を続けていった。結果、入口が少し広くなった。つまり、あまり進んでいないということだ。
「う~~ん! 終わらない!!」
「そうですね。木箱も足りなくなりそうですし、少し重要な資料をまとめた方が良いかもしれませんね」
「まとめる?」
「資料の中の重要な部分をまとめてしまうんです。年度別にする必要はありますが、何枚もの資料が一枚に収める事が出来ると思います」
「なるほど。そっちの作業もしないといけないかもね。アイリスちゃん頼める?」
「分かりました。明日からは、その方法を取ってみましょう」
一口に資料といっても、様々なものがある。会計資料、周辺の魔物情報、ダンジョン情報、依頼書の控えなどだ。それらを種類別に分けてから、それぞれの重要な部分をまとめる。例えば、会計資料だったら、古い年度のものは、一ヶ月分にまとめるなどだ。さらに古い会計資料があった場合は、年度でまとめるということもすると思う。
「一応、カルメアさんにも確認を取ってみますね」
「うん。お願い。私は少しでも進めておくね」
「はい」
カルメアさんに確認を取ってみると、あっさりと許可が出た。それ用に資料室に使っていない机が置かれることになった。まさか、そこまでしてくれるとは思わなかったから、少し驚いた。明日からも、忙しくなりそう。
この資料整理が、重要な情報を得る事に繋がるとは、この時の私は思ってもみなかった。
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