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第二章 ダンジョン調査
第二層
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二層の様子は、一層とほとんど変わりなかった。なので、一層と同じく、左側から順番に調査していくことになった。
「一層よりも広い感じがしますね」
分岐の多さからか、一層よりも二層の方が広く感じた。
「そうだな。ダンジョンの多くは、末広がりになっているという。ここも例に漏れないのだろう。これから、三層、四層と広くなっていくはずだ」
「そういえば、地図も階層が深まるごとに、細かく大きくなっていた気がします」
「ああ、逆の場合もあるが、この辺りは、末広がりが多い」
やっぱり、ダンジョンにも色々とあるみたい。これからもダンジョンに関わることが増えるだろうから、どんどん学んでいかないと。そういう意味では、地図作りの仕事は、学びにうってつけだろう。ダンジョンの中を、机の上にいながらある程度把握することが出来るのだから。
そうこうしている間にも、二層の調査が進んでいく。今のところ、罠を発見するという事はなかった。魔物の数も、一層と変わらないくらいという印象が強い。
「そういえば、ダンジョンの罠ってどういうのがあるんですか?」
「色々ですね。毒が噴き出てくるものがあれば、落とし穴や鉄球なんてものもあります。ダンジョンによって変わってきますが、そのどれもが、死の危険を含んでいます。一番厄介なのは、落とし穴ですかね」
「そうなんですか?」
毒とかの方が厄介に思えるけど、ミリーさん曰く、一番厄介なのは、落とし穴みたい。中に杭でも立っているのかな。
「落とし穴は、下層まで通じているものがほとんどなんです。これだけなら、攻略に有利なんですけど、穴は一瞬で塞がるし、基本的に同じところに落とし穴が現れないしで、パーティーが分断されてしまうんです」
パーティーの分断。それは、ダンジョン攻略においては、死にもっとも近いものだ。戦力の分断は、それまで倒せていた敵を強敵にも変えてしまう。その人が担っていた仕事を、別の人が担当しないといけなくなるし、他の面々がやってくれていたことを、全て自分一人で行わないといけなくもなる。恐らく、私が思っている以上に厳しいことだと思う。
「なるほど、それは厄介ですね。下層って事は、一層下に落ちる感じですか?」
「それは、落とし穴によって変わるわ。最大で、五層下がったって話もあるくらいだから」
この疑問には、マインさんが答えてくれた。
「罠も侮れないですね」
「でも、罠の種類が分かれば、対処も出来ます。落とし穴の罠があるダンジョンなら、地面を叩いていけば、罠の誘発を狙えます。今、クロウさんがやっている事ですね。後は、毒霧などの場合、壁に穴が空いているので、それを見つける必要があります」
「結構大変なんですね」
「ただ、新しい罠みたいなのもあるから、いつも通りやっても、見つけられなかったりするの。だから、私達も罠に引っかかる事があるわ」
クロウさんが、罠を探し出してくれているけど、そのクロウさんでも見逃してしまうものがあるって事なんだね。これから調査するときは、私もやらないといけないかもだし、ちゃんと覚えておかないと。
私が、罠について話していると、偵察に向かっていたクロウさんが、戻ってきた。
「魔物がいる。それも大群だ。大体、五十前後」
「種類は?」
「一層と同じく、全部サハギンだった。ただ、その全部が武器を所持してた。遠距離で仕留めるのは厳しいかもしれない」
「そうだな。アイリスも戦闘の準備をしてくれ。後衛まで、サハギンを近づけたくない」
「わかりました」
今回は、魔物の数が多いから、遠距離で全滅させるのは厳しいと判断された。ダンジョンの中に入って、初めての戦闘だ。少し緊張する。
「アイリスさん、荷物をこちらに、戦闘の邪魔になってしまうかもしれません」
「あっ、そうですね。ありがとうございます」
私は、ミリーさんに、荷物を預かって貰う。そして、サハギンがいるエリアに入っていった。そこにいたのは、クロウさんの言ったとおり、沢山のサハギンの群れだった。
「先制攻撃を仕掛ける。キティとマインは、すぐに攻撃を開始してくれ」
キティさんの矢とマインさんの魔法が、サハギンの群れの一部を倒していく。それでも、十匹前後しか倒せていない。そして、攻撃によって私達に気が付いたサハギン達が向かってきた。
「後衛に近づけるな!」
「はい!」
「おう!」
私とクロウさんが、サハギンの群れに突撃する。サハギンが持っている武器は、三つ叉に分かれた槍だった。ただの突きでも、点攻撃では無く、横長の攻撃になるので、避ける距離を、少し大きくしないといけない。それに、三つ叉の間に剣などを巻き取られる可能性がある。武器を払うには、先端じゃなくて、柄を払わないといけない。
私は、【疾風】を使って、一気に接近し、サハギンに肉迫する。持っているものは槍なので、接近してしまえば、穂による攻撃を受けずに済む。サハギンの身体を抜けるように動いて、サハギンの首を斬り飛ばす。そして、その後ろにいるサハギンの頭も斬り飛ばしていく。今回は、魔石を破壊しないように、気を付けながら倒していく。ライネルさん達の報酬にも関わってくるからね。
そして、今の戦闘で、マイラが防具に施してくれた強化を実感出来た。【疾風】の勢いが増していた。おかげで、予想よりも早く接近出来たから、かなり助かった。でも、今使ったのは軽くだったので、思いっきり使ったら、どうなるのか分からない。そこら辺は、少し考えないといけない。
少し余所見をして、クロウさんの戦い方を見てみると、同じように素早く接近して、素早く首を斬り飛ばしている。同じ速度型の戦い方をするので、似たような戦い方になるのは、当然かもしれない。
そうして、十分間戦い続けて、サハギンの群れを倒し終える事が出来た。そのせいで、少し油断が生まれた。物陰から、突然現れたサハギンに襲われてしまった。
「……っ!?」
すぐに雪白で防いだ。一時的に距離を取るために、後ろにステップを踏む。
「!! アイリス! そこは、ダメだ!」
クロウさんの声が響く。でも、もう遅かった。私が踏んだ床は、すぐに崩れて、私自身を飲み込んでいく。
「アイリス!」
キティさんの叫び声が聞こえた。そのすぐ後、私の目の前で落ちた穴が塞がっていくのが分かった。さっき説明があった落とし穴の罠だ。一体私は、どこまで落ちていくんだろうか。
「一層よりも広い感じがしますね」
分岐の多さからか、一層よりも二層の方が広く感じた。
「そうだな。ダンジョンの多くは、末広がりになっているという。ここも例に漏れないのだろう。これから、三層、四層と広くなっていくはずだ」
「そういえば、地図も階層が深まるごとに、細かく大きくなっていた気がします」
「ああ、逆の場合もあるが、この辺りは、末広がりが多い」
やっぱり、ダンジョンにも色々とあるみたい。これからもダンジョンに関わることが増えるだろうから、どんどん学んでいかないと。そういう意味では、地図作りの仕事は、学びにうってつけだろう。ダンジョンの中を、机の上にいながらある程度把握することが出来るのだから。
そうこうしている間にも、二層の調査が進んでいく。今のところ、罠を発見するという事はなかった。魔物の数も、一層と変わらないくらいという印象が強い。
「そういえば、ダンジョンの罠ってどういうのがあるんですか?」
「色々ですね。毒が噴き出てくるものがあれば、落とし穴や鉄球なんてものもあります。ダンジョンによって変わってきますが、そのどれもが、死の危険を含んでいます。一番厄介なのは、落とし穴ですかね」
「そうなんですか?」
毒とかの方が厄介に思えるけど、ミリーさん曰く、一番厄介なのは、落とし穴みたい。中に杭でも立っているのかな。
「落とし穴は、下層まで通じているものがほとんどなんです。これだけなら、攻略に有利なんですけど、穴は一瞬で塞がるし、基本的に同じところに落とし穴が現れないしで、パーティーが分断されてしまうんです」
パーティーの分断。それは、ダンジョン攻略においては、死にもっとも近いものだ。戦力の分断は、それまで倒せていた敵を強敵にも変えてしまう。その人が担っていた仕事を、別の人が担当しないといけなくなるし、他の面々がやってくれていたことを、全て自分一人で行わないといけなくもなる。恐らく、私が思っている以上に厳しいことだと思う。
「なるほど、それは厄介ですね。下層って事は、一層下に落ちる感じですか?」
「それは、落とし穴によって変わるわ。最大で、五層下がったって話もあるくらいだから」
この疑問には、マインさんが答えてくれた。
「罠も侮れないですね」
「でも、罠の種類が分かれば、対処も出来ます。落とし穴の罠があるダンジョンなら、地面を叩いていけば、罠の誘発を狙えます。今、クロウさんがやっている事ですね。後は、毒霧などの場合、壁に穴が空いているので、それを見つける必要があります」
「結構大変なんですね」
「ただ、新しい罠みたいなのもあるから、いつも通りやっても、見つけられなかったりするの。だから、私達も罠に引っかかる事があるわ」
クロウさんが、罠を探し出してくれているけど、そのクロウさんでも見逃してしまうものがあるって事なんだね。これから調査するときは、私もやらないといけないかもだし、ちゃんと覚えておかないと。
私が、罠について話していると、偵察に向かっていたクロウさんが、戻ってきた。
「魔物がいる。それも大群だ。大体、五十前後」
「種類は?」
「一層と同じく、全部サハギンだった。ただ、その全部が武器を所持してた。遠距離で仕留めるのは厳しいかもしれない」
「そうだな。アイリスも戦闘の準備をしてくれ。後衛まで、サハギンを近づけたくない」
「わかりました」
今回は、魔物の数が多いから、遠距離で全滅させるのは厳しいと判断された。ダンジョンの中に入って、初めての戦闘だ。少し緊張する。
「アイリスさん、荷物をこちらに、戦闘の邪魔になってしまうかもしれません」
「あっ、そうですね。ありがとうございます」
私は、ミリーさんに、荷物を預かって貰う。そして、サハギンがいるエリアに入っていった。そこにいたのは、クロウさんの言ったとおり、沢山のサハギンの群れだった。
「先制攻撃を仕掛ける。キティとマインは、すぐに攻撃を開始してくれ」
キティさんの矢とマインさんの魔法が、サハギンの群れの一部を倒していく。それでも、十匹前後しか倒せていない。そして、攻撃によって私達に気が付いたサハギン達が向かってきた。
「後衛に近づけるな!」
「はい!」
「おう!」
私とクロウさんが、サハギンの群れに突撃する。サハギンが持っている武器は、三つ叉に分かれた槍だった。ただの突きでも、点攻撃では無く、横長の攻撃になるので、避ける距離を、少し大きくしないといけない。それに、三つ叉の間に剣などを巻き取られる可能性がある。武器を払うには、先端じゃなくて、柄を払わないといけない。
私は、【疾風】を使って、一気に接近し、サハギンに肉迫する。持っているものは槍なので、接近してしまえば、穂による攻撃を受けずに済む。サハギンの身体を抜けるように動いて、サハギンの首を斬り飛ばす。そして、その後ろにいるサハギンの頭も斬り飛ばしていく。今回は、魔石を破壊しないように、気を付けながら倒していく。ライネルさん達の報酬にも関わってくるからね。
そして、今の戦闘で、マイラが防具に施してくれた強化を実感出来た。【疾風】の勢いが増していた。おかげで、予想よりも早く接近出来たから、かなり助かった。でも、今使ったのは軽くだったので、思いっきり使ったら、どうなるのか分からない。そこら辺は、少し考えないといけない。
少し余所見をして、クロウさんの戦い方を見てみると、同じように素早く接近して、素早く首を斬り飛ばしている。同じ速度型の戦い方をするので、似たような戦い方になるのは、当然かもしれない。
そうして、十分間戦い続けて、サハギンの群れを倒し終える事が出来た。そのせいで、少し油断が生まれた。物陰から、突然現れたサハギンに襲われてしまった。
「……っ!?」
すぐに雪白で防いだ。一時的に距離を取るために、後ろにステップを踏む。
「!! アイリス! そこは、ダメだ!」
クロウさんの声が響く。でも、もう遅かった。私が踏んだ床は、すぐに崩れて、私自身を飲み込んでいく。
「アイリス!」
キティさんの叫び声が聞こえた。そのすぐ後、私の目の前で落ちた穴が塞がっていくのが分かった。さっき説明があった落とし穴の罠だ。一体私は、どこまで落ちていくんだろうか。
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