江戸の奉公人ですが美しい神仙の封印を解いたら運命の人でした

闇雲シャルロッテ

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05 狭い部屋

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 蒼衣の家は五軒並ぶ裏店長屋の一番端の部屋だ。四畳半一間に小さな土間があるだけの質素で狹い部屋。家に着いた頃にはもう夜も遅くなっていた。
 菜種油の小さな丸行灯に火を入れる。仄かに部屋の中が明るく照らし出された。

「さすがに疲れたな」
「もう休んでください。今、布団敷きますね」

 蒼衣は布団を敷いたが、狹い独り暮らしの男の家にあるのは一組だけ。

「僕が使っている粗末な布団で申し訳ないですが、よかったら使ってください」
「お前はどうするんだ?」
「僕は畳の上で大丈夫ですから」

 二つ折りにした座布団を枕にして畳の上に寝転がる。すると、究竟は蒼衣の両足を掴んで布団の上までずるずると引きずっていった。

「何するんですかっ」
「一緒に寝ればいい」
「ええっ!?」
「なんだ、俺と寝るのは嫌なのか?」

 狭い布団の上に引きずられて横になっている蒼衣のすぐ隣に究竟が寝転がる。横向きに寝てお互いの顔を見ている状態になった。
 丸行灯の仄かな灯りでゆらゆらと揺れている瞳の究竟に見つめられて、その美しさと儚さに緊張してしまう。

「そういうわけじゃないけど、家族もいないし今まで誰かと一緒に寝た事なんてないから、緊張して眠れないと思います」
「じゃあその緊張を、解せばいい」

 究竟は蒼衣の頬に片手を伸ばして優しく包みこむと真っ直ぐにまた見つめてきた。
 いや、それ、もっと緊張するんですけど!
 今の究竟には神通力もないはずのに、まるで呪術をかけられたように身体が強張って心臓もドキドキして動けない。
 このまま見つめ合ったまま時が過ぎるのかと思った時、ふと自分たちを見ている視線を感じた。
 それは灯りの届かない暗い部屋の隅。香箱座りをして瞳孔が大きくなったまん丸の黒い瞳で二人を見ている琥太郎だった。

「琥太郎」

 究竟に促されるように名を呼ばれた琥太郎は重い腰を上げると、蒼衣を一瞥して部屋の外へと自分で戸を開けて出て行った。出たあとは丁寧にちゃんと戸も閉めて!
 これから一体何が起こるのだろう? もしかして生贄にされるとか? それとも食べられてしまうとか? 相手は人間ではなく神仙だ。怖ろしいことをされないとも限らない。
 蒼衣が恐怖を感じはじめた時、究竟は蒼衣の頬を包んでいた手の指で蒼衣の唇をやさしくなぞった。唇をなぞられるとすぐに蕩けるような気持ちになってしまった。
 されるがままの蒼衣の顔にさらに究竟は顔を近付けると、両手で蒼衣の両頬を挟み込みそっと唇と唇を重ねた。蒼衣にとって、はじめての口付けだった。
 最初はやさしく唇を唇でなぞったり吸うようにしていたが、ふと蒼衣が唇を緩めた瞬間、究竟の舌が蒼衣の唇を大きく割って侵入してきた。
 濃厚に舌を絡めたり吸われたり、口内のすべてを舌で探索されていく。

「う……ん」

 思わず漏らしてしまった自分の声で、目を閉じていた蒼衣は我に返り目を開いた。慌てて究竟の唇から離れ、布団の上に正座する。

「どうした?」

 究竟が怪訝な顔で蒼衣を見ている。

「駄目です!」
「なぜ?」
「なぜって……だって、究竟様と僕はまだ今日会ったばかりで、お互いのこともよく知らないし……」

 それにきっと、これ以上深入りしたら戻れなくなってしまうにちがいない。蒼衣の理性が邪魔をした。
 少しの沈黙のあと、寝そべっていた究竟は布団の上に胡坐あぐらをかいて座り、離れていった蒼衣の腕を掴んで引き戻した。

「嫌か? 嫌ならやめてやる」

 蒼衣が答えに詰まっていると、そっと舌先で蒼衣の耳を舐めた。

「ひゃっ」
「どうする? やめる?」
「わ、わかんない……」

 本当はわかっていた。理性は駄目だと言うけど本能はやめて欲しくないと言っていることを。蒼衣は決定権を究竟に委ねた。
 そんな蒼衣の本心など見抜かれているのだろう。そのまま究竟は耳から首筋へと舌を移動させながら愛撫していく。蒼衣の着物の衿を緩めて開き、露わになった肩に口付けして舐めた。
 蒼衣の唇が開いて呼吸が荒くなる。愛撫しながらも時折究竟は蒼衣の唇に戻ったりしてその呼吸を吸い取った。
 究竟の手で着物を腰までずらされると両胸が露わになった。
 恥ずかしさで俯いた蒼衣をゆっくりと布団の上に寝かせると、胸をひとさすりしたあと蒼衣に覆い被さった究竟は、胸の突起をやさしく指で撫で、片方の乳首を口に含んだ。

「あっ……」

 蒼衣の小さな悲鳴は無視されそのまま舐めたり吸われたりした。もう片方のそれは究竟の細く長い指で転がされたり摘んだりされている。
 刺激を受け続けるそれらはどんどん感じて固くなってきた。その突起を究竟はさらに弄り続ける。

「あ……ん……はぅん」

 どうしようもなく感じてしまって声を漏らしてしまう。それでも許してくれない究竟はいきなり突起を強く指で摘んだ。

「―――あぁん!」

 頭の中が真っ白になる。首を仰け反らし身体を痙攣させる蒼衣に究竟が囁く。

「気持ちいい?」

 すぐに声が出なくて小さくこくりと頷いた。

「気持ちいいなら、いいって言って」
「あ……あ……気持ちいい。気持ちよくて頭、おかしくなる……」
「よくできました」

 究竟は蒼衣の胸の間に口付けるとそのまま下腹部の方へと唇を移動させていった。
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