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現世と幽世
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「…小説のネタ探しとして神社に行こうかな?」
私の名前はユキ、小説家と音楽家を目指す女の子だ。今作業中であったのだが中々アイディアが思い付かなく手が止まっていたのだ…そこで私は気晴らしに神社へ向かう事にした。私はゆっくり準備しながら着替えを済ませ必要最低限の荷物を持って神社へ向かった。神社の名は"妖神社"。そこには狐妖怪が居て人を神隠しに遭わせるというお話があるらしい
「まっ、この世界に非現実な事は起きないんだろうなぁ~」
そして神隠しにあったら二度と現世には戻れない。
「妖の世界…ね。絶対に素敵な場所に違いない!行ってみたいけど絶対起きないよなぁ……」
狐ノ子二逢ウナ
「よし!あと少しで着くね!もう走っちゃお!」
妖ノ世界二連レテ行カレル
「どんな小説になるかな~?タイトルは決めたし内容だな、皆が惹き込まれるような小説を書いてみたいけど今はなぁ」
二度ト帰ッテ来レヌ
人間ノ子、ソレ知ラズ二来ル
愚カナ人間ヨ…此方へ御出デナサイ
物ノ怪トナルノダ
妖神社にて
「よぉし着いた!まずは鳥居を潜る前に一礼…」
リンッ……
「んおっ?…鈴の音?」
何なんだろ今の?鈴の音が聞こえた気がするけど…この辺りに人の気配は無い。
怖いな…
「まぁ良いや、確か参道の真ん中は正中って言われてて神様の通り道だから…左右どちらかに寄って歩かなきゃね!」
その次に私は手水舎の所で手を洗い、水を口をすすぐ。神社へ行く時はこういう礼儀を忘れないようにと良くおばあちゃんに言われてた。事が済んだ私はいよいよお賽銭箱がある所へ向かう事にしたのだが……
リンッ……リンッ……リンッ……
「こっちに来てる…?い、急いでやる事やって帰らないと……」
も、もしかして本当に狐妖怪が居るって事?いやいやいやそんな事ある訳ない。
知らないフリして走ってお賽銭箱のある前に立つ
「鈴を鳴らして、お賽銭を入れて……二礼二拍手一礼っと…うん!出来た、早く帰ろっ……」
私は後ろを振り向いた瞬間、目の前には狐の面を被った女の子が立っていた
『おいでませ、おいでませ』
「っ、ごめんなさい!!!」
私は逃げた、逃げて逃げて…逃げ続ける。この神社の敷地はかなりデカかったのだ…やっと出入口である鳥居まで来た。早く此処から立ち去らなくては。
「はっ、はっ、はぁ!!!」
『逃げないでおくれ、人間ノ子』
「やっ、やばい!!!早く逃げないと…!」
"ユキ、神社へ出る前に鳥居の前で一礼しなさいね"
「おばあちゃんの約束…っ!」
『妾と共に遊ぼう』
鳥居を潜る寸前、私は狐の面を被った女の子に捕まった
『ようこそ、幽世へ』
「だっ、誰か──」
私の意識は闇の中へと堕ちた
幽世にて
「い゛っ…たぁ……」
頭がガンガンする、私はむくりと起き上がり立ち上がっては周りを見渡す……夜空の下で私は佇んでいた。地面を見れば水が貼ってある…もしかして此処が幽世?にしては変な所だな。ん?幽世って事は……
「うぇぇぇ私、神隠しに遭っちゃったのぉ!?!?!?」
だとしたらもう帰れない……!!!
あの話、本当だったのか……!
「えぇどうしたら良いんだろ…本当に帰れないのかな?ってかあの狐のお面を被った女の子…」
あの子が居ない、多分あの子が此処に連れて来たんだろうな
『おぉ起きたかのう、人間ノ子』
私の真後ろで、耳元で囁く女の子の声
静かに振り向いてその子を見た。間違いない……神社で見たあの子だ
「っ、貴方は……」
『待て、待て…急に連れ込んだのは申し訳なかったのう。中には暴れる奴が居たもんでな』
「……だからと言って神隠しに遭わせるのはどうかと思います」
『安心せい、ちゃーんと返しておるよ……妾と遊んだらな』
「……遊ぶ?」
『そうだ、妾はずーっと独りだった。寂しくてあの神社に来た人間を連れ去っては遊んで欲しいと願い込んだら全員怯えてしまってな…仕方ないから逃がしたのだ』
「そんで次に来た人間が私だったと?」
『うむ!そういう事じゃ、妾を見て逃げたようだが…怖くないのか?』
「いいえ全然、貴方が優しいことは分かりました」
いけね、この子の名前聞かないとだ!
「私の名前はユキ!君は?」
『……霊狐じゃ!』
小さき狐妖怪は人間に微笑んだ
~あとがき~
皆様、お初にお目にかかります!
暁紅葉を申す者であります。今回は現世と幽世を読んで下さりありがとうございます、このお話は本当に私が出くわしたものです……嘘か真かは貴方次第ではあります。そんな事より初めてアルファポリスにて小説をあげるのは初めて投稿しましたが…それを記念してこの小説は短編として少し長くするつもりでいます。
最初はショートショートでやっていたんですが気が変わりました。もしかしたら長編になるかもしれません……!まだまだ未熟な所があるのでそこら辺は暖かい目で見守って下さい。
話が尽きてしまったのでここいらで失礼致します!ここまで読んで下さりありがとうございました!次のお話まで気長にお待ち下さいませ。
by暁紅葉
私の名前はユキ、小説家と音楽家を目指す女の子だ。今作業中であったのだが中々アイディアが思い付かなく手が止まっていたのだ…そこで私は気晴らしに神社へ向かう事にした。私はゆっくり準備しながら着替えを済ませ必要最低限の荷物を持って神社へ向かった。神社の名は"妖神社"。そこには狐妖怪が居て人を神隠しに遭わせるというお話があるらしい
「まっ、この世界に非現実な事は起きないんだろうなぁ~」
そして神隠しにあったら二度と現世には戻れない。
「妖の世界…ね。絶対に素敵な場所に違いない!行ってみたいけど絶対起きないよなぁ……」
狐ノ子二逢ウナ
「よし!あと少しで着くね!もう走っちゃお!」
妖ノ世界二連レテ行カレル
「どんな小説になるかな~?タイトルは決めたし内容だな、皆が惹き込まれるような小説を書いてみたいけど今はなぁ」
二度ト帰ッテ来レヌ
人間ノ子、ソレ知ラズ二来ル
愚カナ人間ヨ…此方へ御出デナサイ
物ノ怪トナルノダ
妖神社にて
「よぉし着いた!まずは鳥居を潜る前に一礼…」
リンッ……
「んおっ?…鈴の音?」
何なんだろ今の?鈴の音が聞こえた気がするけど…この辺りに人の気配は無い。
怖いな…
「まぁ良いや、確か参道の真ん中は正中って言われてて神様の通り道だから…左右どちらかに寄って歩かなきゃね!」
その次に私は手水舎の所で手を洗い、水を口をすすぐ。神社へ行く時はこういう礼儀を忘れないようにと良くおばあちゃんに言われてた。事が済んだ私はいよいよお賽銭箱がある所へ向かう事にしたのだが……
リンッ……リンッ……リンッ……
「こっちに来てる…?い、急いでやる事やって帰らないと……」
も、もしかして本当に狐妖怪が居るって事?いやいやいやそんな事ある訳ない。
知らないフリして走ってお賽銭箱のある前に立つ
「鈴を鳴らして、お賽銭を入れて……二礼二拍手一礼っと…うん!出来た、早く帰ろっ……」
私は後ろを振り向いた瞬間、目の前には狐の面を被った女の子が立っていた
『おいでませ、おいでませ』
「っ、ごめんなさい!!!」
私は逃げた、逃げて逃げて…逃げ続ける。この神社の敷地はかなりデカかったのだ…やっと出入口である鳥居まで来た。早く此処から立ち去らなくては。
「はっ、はっ、はぁ!!!」
『逃げないでおくれ、人間ノ子』
「やっ、やばい!!!早く逃げないと…!」
"ユキ、神社へ出る前に鳥居の前で一礼しなさいね"
「おばあちゃんの約束…っ!」
『妾と共に遊ぼう』
鳥居を潜る寸前、私は狐の面を被った女の子に捕まった
『ようこそ、幽世へ』
「だっ、誰か──」
私の意識は闇の中へと堕ちた
幽世にて
「い゛っ…たぁ……」
頭がガンガンする、私はむくりと起き上がり立ち上がっては周りを見渡す……夜空の下で私は佇んでいた。地面を見れば水が貼ってある…もしかして此処が幽世?にしては変な所だな。ん?幽世って事は……
「うぇぇぇ私、神隠しに遭っちゃったのぉ!?!?!?」
だとしたらもう帰れない……!!!
あの話、本当だったのか……!
「えぇどうしたら良いんだろ…本当に帰れないのかな?ってかあの狐のお面を被った女の子…」
あの子が居ない、多分あの子が此処に連れて来たんだろうな
『おぉ起きたかのう、人間ノ子』
私の真後ろで、耳元で囁く女の子の声
静かに振り向いてその子を見た。間違いない……神社で見たあの子だ
「っ、貴方は……」
『待て、待て…急に連れ込んだのは申し訳なかったのう。中には暴れる奴が居たもんでな』
「……だからと言って神隠しに遭わせるのはどうかと思います」
『安心せい、ちゃーんと返しておるよ……妾と遊んだらな』
「……遊ぶ?」
『そうだ、妾はずーっと独りだった。寂しくてあの神社に来た人間を連れ去っては遊んで欲しいと願い込んだら全員怯えてしまってな…仕方ないから逃がしたのだ』
「そんで次に来た人間が私だったと?」
『うむ!そういう事じゃ、妾を見て逃げたようだが…怖くないのか?』
「いいえ全然、貴方が優しいことは分かりました」
いけね、この子の名前聞かないとだ!
「私の名前はユキ!君は?」
『……霊狐じゃ!』
小さき狐妖怪は人間に微笑んだ
~あとがき~
皆様、お初にお目にかかります!
暁紅葉を申す者であります。今回は現世と幽世を読んで下さりありがとうございます、このお話は本当に私が出くわしたものです……嘘か真かは貴方次第ではあります。そんな事より初めてアルファポリスにて小説をあげるのは初めて投稿しましたが…それを記念してこの小説は短編として少し長くするつもりでいます。
最初はショートショートでやっていたんですが気が変わりました。もしかしたら長編になるかもしれません……!まだまだ未熟な所があるのでそこら辺は暖かい目で見守って下さい。
話が尽きてしまったのでここいらで失礼致します!ここまで読んで下さりありがとうございました!次のお話まで気長にお待ち下さいませ。
by暁紅葉
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