21 / 24
その3『美咲大活躍』編
第二話 メタの過去とチャーハン餃子
しおりを挟む
21.
第二話 メタの過去とチャーハン餃子
メタさんがトッププロであると妹から情報が入ったがイマイチ信じられない。
メタさんは黒縁メガネだ。黒縁メガネかけてる人の顔ってけっこうみんな同じに見えるし。ましてメタさんは太ってる。太ってる黒縁メガネの人はいよいよ皆同じに見えてくると思うのだが(言い過ぎか)。いや、過去動画のメタさんは痩せてるんだっけ……。
「あの、メタさん。つかぬことをお聞きしますが……」
「んぁ。なんだ?」
「メタさんって。昔、麻雀のトッププロだったりします?」
「あれ? 誰かに聞いた? そーそー、アルファで打ってたよ。『ミネルヴァ彩』ってチームのチームリーダーだった」
「本当なんだ! すごい!」
「ふっ、まあな」
「なーにが『ふっ、まあな』よ! 信じらんないくらい負けまくってクビになったくせにさ!」と、あやのさんが珍しくそんな事を言う。
「仕方ないだろぉ。そういうこともあるのが麻雀なんだから。ま、弱かったよ。あの時のおれは」
あれ、2人の空気感。もしかして。
「あの、もしかしてだけどあやのさんのご主人って……」
「ああ、わかった? コレが私の亭主。メタこと『髙橋幸太郎』よ。まあいまは離婚してるけど」
「あれ、いま離婚してたっけか」
「したわよ。あんたと3回結婚して3回離婚したでしょうが! ホント私もバカよね」
「そうか、もうどっちでも良くなってきてたな。ハハハ!」
「たくぅ、もうあんたとの結婚はいい加減こりごりよ。絶対次は違う男と結婚するって決めてるんだから! 例えばそこのイヌイさんとか。てことで私はいま独身なの、シングルマザーでっす!」
「ちょい! イヌイくんはアタシに譲る約束でしょお!? アンタはまたメタでいいじゃん!」
「やーよ。こんな甲斐性なし。そんな約束した覚えないしぃ~」
3回結婚して3回離婚? そんな夫婦があるの? ケンカする度に離婚してるのかな。もうそれわざわざ離婚する必要なくないか?
あやのさんが独身だということに少しホッとしたけど、いやこれ既婚とあんま変わらないだろ。とも思った。
「あっ、おとーさんだ。おかえりー」
「ああ、いのり。ただいま。ご飯は食べたのか」
「まだー、お母さんが待ってろって。でもいのりお腹すいてきちゃった」
「はいはい、ごめんねいのり。今できたから、チャーハンと餃子! おかわりもあるからね」
「わぁい!」
それはシンプルなチャーハンと餃子だった。だけど、とても美味しそう。特に餃子の焼き色がこんがりしてて俺の作るものとは明らかに違う。
普通に中火で蒸し焼きをしただけではないはずだ。中火の蒸し焼きだけだとあんなに美味しそうな焼き色になった事がない。
「その、焼き色ってどうやってつけてるんですか」
「ああ、これは中火で蒸し焼きしたあと1分だけ蓋取って強火で焼くのよ。そうすると色も食感も良くなるから。あとはその焼き色つけた面を上にして皿に盛れば完成!」
「お兄ちゃんそんな事も知らないの~? 私だって知ってたのに」と美咲が言う。……知ってただと?
「おま、知ってんなら家で俺が餃子作ってるとき言えよな」
「いやよ。余計なこと言って怒られたくないし~。作ってもらう側は文句なく食べるのみですー」
(それは、たしかに)
しかし良いことを知った。今まで生餃子を買って食べることは何度もあったがいつも焼き色がお店みたいにならないのはこう言うことだったのかと納得した。
「ねー、そろそろ麻雀しようよ」
「そうだな。やろう」
店の奥の住居スペースではいのりちゃんがザクザクといい音を出して焼き餃子を食べていた。
第二話 メタの過去とチャーハン餃子
メタさんがトッププロであると妹から情報が入ったがイマイチ信じられない。
メタさんは黒縁メガネだ。黒縁メガネかけてる人の顔ってけっこうみんな同じに見えるし。ましてメタさんは太ってる。太ってる黒縁メガネの人はいよいよ皆同じに見えてくると思うのだが(言い過ぎか)。いや、過去動画のメタさんは痩せてるんだっけ……。
「あの、メタさん。つかぬことをお聞きしますが……」
「んぁ。なんだ?」
「メタさんって。昔、麻雀のトッププロだったりします?」
「あれ? 誰かに聞いた? そーそー、アルファで打ってたよ。『ミネルヴァ彩』ってチームのチームリーダーだった」
「本当なんだ! すごい!」
「ふっ、まあな」
「なーにが『ふっ、まあな』よ! 信じらんないくらい負けまくってクビになったくせにさ!」と、あやのさんが珍しくそんな事を言う。
「仕方ないだろぉ。そういうこともあるのが麻雀なんだから。ま、弱かったよ。あの時のおれは」
あれ、2人の空気感。もしかして。
「あの、もしかしてだけどあやのさんのご主人って……」
「ああ、わかった? コレが私の亭主。メタこと『髙橋幸太郎』よ。まあいまは離婚してるけど」
「あれ、いま離婚してたっけか」
「したわよ。あんたと3回結婚して3回離婚したでしょうが! ホント私もバカよね」
「そうか、もうどっちでも良くなってきてたな。ハハハ!」
「たくぅ、もうあんたとの結婚はいい加減こりごりよ。絶対次は違う男と結婚するって決めてるんだから! 例えばそこのイヌイさんとか。てことで私はいま独身なの、シングルマザーでっす!」
「ちょい! イヌイくんはアタシに譲る約束でしょお!? アンタはまたメタでいいじゃん!」
「やーよ。こんな甲斐性なし。そんな約束した覚えないしぃ~」
3回結婚して3回離婚? そんな夫婦があるの? ケンカする度に離婚してるのかな。もうそれわざわざ離婚する必要なくないか?
あやのさんが独身だということに少しホッとしたけど、いやこれ既婚とあんま変わらないだろ。とも思った。
「あっ、おとーさんだ。おかえりー」
「ああ、いのり。ただいま。ご飯は食べたのか」
「まだー、お母さんが待ってろって。でもいのりお腹すいてきちゃった」
「はいはい、ごめんねいのり。今できたから、チャーハンと餃子! おかわりもあるからね」
「わぁい!」
それはシンプルなチャーハンと餃子だった。だけど、とても美味しそう。特に餃子の焼き色がこんがりしてて俺の作るものとは明らかに違う。
普通に中火で蒸し焼きをしただけではないはずだ。中火の蒸し焼きだけだとあんなに美味しそうな焼き色になった事がない。
「その、焼き色ってどうやってつけてるんですか」
「ああ、これは中火で蒸し焼きしたあと1分だけ蓋取って強火で焼くのよ。そうすると色も食感も良くなるから。あとはその焼き色つけた面を上にして皿に盛れば完成!」
「お兄ちゃんそんな事も知らないの~? 私だって知ってたのに」と美咲が言う。……知ってただと?
「おま、知ってんなら家で俺が餃子作ってるとき言えよな」
「いやよ。余計なこと言って怒られたくないし~。作ってもらう側は文句なく食べるのみですー」
(それは、たしかに)
しかし良いことを知った。今まで生餃子を買って食べることは何度もあったがいつも焼き色がお店みたいにならないのはこう言うことだったのかと納得した。
「ねー、そろそろ麻雀しようよ」
「そうだな。やろう」
店の奥の住居スペースではいのりちゃんがザクザクといい音を出して焼き餃子を食べていた。
10
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる