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第一話 地雷を踏むなと軍人に言う地雷のことをご配慮くださいってことですかとボクは叫んだ
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「XXXX、XXXXX」
「ボク、この辺の言葉そんなにわからないんだけど……ええと……どういったご用件でしょう……」
「XXX! XXXXXX!」
「うわあ、ナイフだ! ナイフ出してきたぞ、これはもしやカツアゲか!?」
ナイフを腰に押し当てられ、ボクはとても困っていた。
何故ならボクは現金を全く持っていないからだ。正確に言うなら有り金全てをお土産屋と寄付箱に放り込んでしまっていたからだ。つまりボクは無一文。あるのは推しへの愛だけだ。なんならボクの作った同人誌ならあるのだがそれを渡しても彼らは多分さらに怒るだろう。
「ボク、お金ない……」
「XXXX、XXXXX」
「XXX! XXXXXX!」
「だからボク、お金ないって言ったよ!?」
彼らはああだこうだと言いつつボクのリュックを奪い、財布に中身が入ってないことを確認した。そしてやっぱり怒ると、今度はボクのズボンに手を伸ばしてきた。
「お金ない! お金ないんだよ!」
「XXXX! XXX!」
「いや本当に持ってないの! なんも持ってない! パンツ脱がそうとするな!」
「おい、なにをしている!」
彼らの声とボクの声に重なって、誰かの声が聞こえた。流ちょうな標準言語。彼の声は低くて響く声をしている。路地の向こうから彼はこちらに向かって叫んでくれたみたいだけど、彼らに囲まれているボクからはその姿は見えない。
「俺は地球軍だ。運が悪かったな、ティーンエイジャー。全員説教してやるから出てきなさい」
彼らはその声に「XXX!」「XXXXX!」とよく聞き取れない言葉で応答した。彼らの言葉はもしかしたらボクの知らない罵倒語かもしれない。
彼らはボクを思い切り地面に突き飛ばすと、男の声がしたのとは逆の路地の奥へと走っていった。
「いてて……」
ボクは乱された服を直しながら、ボクと同じように地面にポイされたリュックを拾う。どろまみれになっていた。汚された『I ♡ Sanl』の文字に泣きそうになる。ああ、シャンル、ボクが弱いばっかりに、あなたをこんな目に遭わせてしまった……と考えていると、「おい」と、その声がさっきより近くからした。
「そこにいるか? すまんな。俺は目が悪くてよく見えん。……無事かい?」
どうやら路地に入ってきてくれているらしい。ボクはそちらを向いて「はい……」と言ったところで固まった。
こっちに歩いてくる男は、とても大きかった。
その短く刈りあげられた白髪、顔を半分覆う黒の仮面、そこからのぞく金の瞳、黒い杖をつき、地球軍軍服、胸には隊長しか付けられない金バッチ、というか! その筋肉、めっちゃ筋肉、ゴリ筋肉!
「ゴフッ!?」
「おい! どうした!」
目の前の情報に耐えきれずにボクが咽ると、その人はすごい勢いで走ってきてくれた。
彼は暗い路地裏でボクの背を支えて「持病か、気持ち悪いか、吐きそうか、なにされた」と矢継ぎ早に聞いた後「ここじゃよく見えん! 外出るぞ!」とボクを担ぎ上げた。ヒョイ、と彼の肩に担がれたボクは「アッ、いい匂い……」と推しにもっとも言ってはいけない言葉をのたまい、気を遠くした。
「おい、大丈夫か!」
が、すぐにたたき起こされた。
ボクは路地裏の外にかつぎだされ、近くの公園のベンチに横にされていたらしい。そしてボクを助けてくれた人ははベンチの横に立ち、じっとボクを見下ろしている。
「怪我はないな?」
ボクは体を起こし、彼を見上げる。彼はじっとボクを見ていた。
「ボク、この辺の言葉そんなにわからないんだけど……ええと……どういったご用件でしょう……」
「XXX! XXXXXX!」
「うわあ、ナイフだ! ナイフ出してきたぞ、これはもしやカツアゲか!?」
ナイフを腰に押し当てられ、ボクはとても困っていた。
何故ならボクは現金を全く持っていないからだ。正確に言うなら有り金全てをお土産屋と寄付箱に放り込んでしまっていたからだ。つまりボクは無一文。あるのは推しへの愛だけだ。なんならボクの作った同人誌ならあるのだがそれを渡しても彼らは多分さらに怒るだろう。
「ボク、お金ない……」
「XXXX、XXXXX」
「XXX! XXXXXX!」
「だからボク、お金ないって言ったよ!?」
彼らはああだこうだと言いつつボクのリュックを奪い、財布に中身が入ってないことを確認した。そしてやっぱり怒ると、今度はボクのズボンに手を伸ばしてきた。
「お金ない! お金ないんだよ!」
「XXXX! XXX!」
「いや本当に持ってないの! なんも持ってない! パンツ脱がそうとするな!」
「おい、なにをしている!」
彼らの声とボクの声に重なって、誰かの声が聞こえた。流ちょうな標準言語。彼の声は低くて響く声をしている。路地の向こうから彼はこちらに向かって叫んでくれたみたいだけど、彼らに囲まれているボクからはその姿は見えない。
「俺は地球軍だ。運が悪かったな、ティーンエイジャー。全員説教してやるから出てきなさい」
彼らはその声に「XXX!」「XXXXX!」とよく聞き取れない言葉で応答した。彼らの言葉はもしかしたらボクの知らない罵倒語かもしれない。
彼らはボクを思い切り地面に突き飛ばすと、男の声がしたのとは逆の路地の奥へと走っていった。
「いてて……」
ボクは乱された服を直しながら、ボクと同じように地面にポイされたリュックを拾う。どろまみれになっていた。汚された『I ♡ Sanl』の文字に泣きそうになる。ああ、シャンル、ボクが弱いばっかりに、あなたをこんな目に遭わせてしまった……と考えていると、「おい」と、その声がさっきより近くからした。
「そこにいるか? すまんな。俺は目が悪くてよく見えん。……無事かい?」
どうやら路地に入ってきてくれているらしい。ボクはそちらを向いて「はい……」と言ったところで固まった。
こっちに歩いてくる男は、とても大きかった。
その短く刈りあげられた白髪、顔を半分覆う黒の仮面、そこからのぞく金の瞳、黒い杖をつき、地球軍軍服、胸には隊長しか付けられない金バッチ、というか! その筋肉、めっちゃ筋肉、ゴリ筋肉!
「ゴフッ!?」
「おい! どうした!」
目の前の情報に耐えきれずにボクが咽ると、その人はすごい勢いで走ってきてくれた。
彼は暗い路地裏でボクの背を支えて「持病か、気持ち悪いか、吐きそうか、なにされた」と矢継ぎ早に聞いた後「ここじゃよく見えん! 外出るぞ!」とボクを担ぎ上げた。ヒョイ、と彼の肩に担がれたボクは「アッ、いい匂い……」と推しにもっとも言ってはいけない言葉をのたまい、気を遠くした。
「おい、大丈夫か!」
が、すぐにたたき起こされた。
ボクは路地裏の外にかつぎだされ、近くの公園のベンチに横にされていたらしい。そしてボクを助けてくれた人ははベンチの横に立ち、じっとボクを見下ろしている。
「怪我はないな?」
ボクは体を起こし、彼を見上げる。彼はじっとボクを見ていた。
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