140字創作集

菅原 龍飛

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13 暗黒のその先で

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 時は満ちた。サムライは刀を抜き、正面に構えた。刃が光を反射して白く光る。サムライは目の前にあるブレーカーを叩き切った。部屋の電気は消え、煩わしい換気扇の音も途絶える。部屋の壁を切り刻み、向こう側の部屋にいた男を袈裟斬りする。サムライの目から溢れる光は、血のついた刃を暗く照らした。
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