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第五章「百合の花を胸に秘め」
第十三話「卒業生からのメッセージ」
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動画ファイルを開くと、さっそく画面の中央に陽彩さんの姿が映った。
『あれ~。これ、ちゃんと撮れてるのかな? 陽彩―、どう思いますー?』
画面には部室の中と陽彩さんが映っているが、画面外から聞きなれない声が聞こえてきた。
この声の主がきっと赤石 苺先輩なのだろう。
『苺! ボタンを押す以外のセッティングは終わってるから、こっちに来なよー』
陽彩さんが手招きした直後、『きゃーっ!』という悲鳴と共にズデンと転ぶ音がした。
やれやれといった顔で陽彩さんはテーブルの下のほうを見る。
『大丈夫―? 相変わらずそそっかしいなぁー』
『ごめ~ん。ケーブルにつまづいちゃいました~』
そして、画面下から栗色のロングヘアの女性がよろよろと立ち上がってきた。
整った顔立ちだけど、たれ目で眠そうな目をしている。
この人が赤石さんなのか……。
千景さんのお店で会ったことをほとんど覚えていないので、なんか新鮮だった。
赤石さんが陽彩さんの隣に座ると、陽彩さんはあらたまったようにカメラに向かってお辞儀をする。
『えーっと……。八重垣高校登山部の元部長、聖 陽彩です』
『元ふくぶちょーの赤石 苺です~。よろしくお願いしますっ!』
『本当は二年間かけて色々と伝えたかったんだけどね。私たちは卒業しちゃうので、大切に思うことを資料に残しました。……ドキュメント化してあるので、読んでおいてね!』
『……それだけで十分と思ったんですけど、陽彩がどうしても自分の言葉で言いたいっていうので、動画にするんですよ~』
『うん。……じゃあ、私からね』
赤石さんの言葉を受けて、陽彩さんは姿勢を正した。
『大会で、無理に勝とうとしなくていいんだよ』
急にすごい発言が飛び出した。
ほたか先輩も驚いた顔で見入っている。
陽彩さんは少し間を置いた後、話をつづけた。
『……うちの学校って、とにかく勝利すべしっていう風潮があるから、ほたかちゃんも千景ちゃんも無理しちゃうと思うんだ。……でも、勝とうとして慌てると、怪我するよ! 山はいいところだけど、危ない場所だっていうことも忘れないで欲しい』
『遭難ももちろんだけど、クマさんやヘビさんもいますからね~』
美嶺はクマと聞いて、こぶしを握りしめている。
闘志を燃やし始めているようだ。
だけど、ヘビと聞いて私は鳥肌が立ってしまった。
画面の中でも、陽彩さんが赤石さんを突っついている。
『苺~。あんまり言うと、新入生が怖がっちゃうよー。……でも、何よりも安全が大事っていうのは確かだね。危ない時には無理しないっていう決断も大事なんだよー!』
『陽彩も、優れたリーダーは引き際も知ってる……って、いつも言ってますからね~』
赤石さんもうなづいている。
無理に勝ちにいかなくてもいいという言葉は意外だったけど、『優れたリーダー』の話はどこかで聞いたことがある。
思い出してみると、それはカフェバイトの時のほたか先輩の言葉だった。
確か、千景さんのお父さんがカフェの状況を見極め、あえて道具屋さんのほうを店じまいにしたはずだ。そうやって戦力をカフェのほうに集約してくれなければ、あの日のデスマーチのようなカフェの仕事はやりくりできなかっただろう。
無理はしない。
……それが大事なのだと思った。
『私たちは卒業するけど、何か困ったことがあれば、いつでも連絡してね。どんなに遠くにいても、ずっと仲間だと思ってるから!』
陽彩さんの言葉は熱く、そして温かかった。
ほたか先輩と千景さんもうなづきながら画面に見入っている。
特にほたか先輩は転校の経験もあるから、別れがつらかったはず。
陽彩さんの『ずっと仲間』という言葉が心に響いているのかもしれない。
『じゃあ、苺からはメッセージある?』
陽彩さんは赤石さんに話を振る。
『う~ん……。なにかあったかな……?』
『ないの?』
宙を見つめてぼんやりしていた赤石さんだったけど、急に何かを思いついたようにカメラのほうをみた。
『あ、そうそう! 他人の目なんて気にしなくていいんだよって……言いたかったんですよー!』
『どういうこと?』
『千景さんは恥ずかしがり屋さんだし……。ほたかさんも、いつも自分はあとでって言うから、心配してたんですよ~。二人とも、他人なんて気にせず、やりたいことをもっと主張していいんですよ! 私なんてアイドル声優大好きって公言してるんだから!』
『アイドルは山に関係ないんじゃない?』
陽彩さんが冷静に突っ込んでいるけど、赤石さんは満面の笑みだ。
『そうやって公言できるぐらいに、誰かの目を気にする必要はないって言いたいんですよ~。十分に楽しめないのは損ですから!』
すごい。
オタクであることをここまであっけらかんと話せる人を初めて見た。
赤石さんはニコニコしたまま、話をつづける。
『……そういえば夏合宿の時は、帰りに東京のライブに行きたいって言っておいて、本当によかったです! あれは本当に楽しかったんですよ~!』
『苺はもう少し自重して! この間も急に大阪まで行っちゃうし……。こんど勝手にどっかに行ったら、怒るからねーっ!』
『えへへ~。テヘペロ』
赤石さんはなんともあざとく舌を出して、おどけて見せる。
東京観光の話は聞いたことがあるけど、そうか、あれは赤石さんの発案だったのか……。
そして、突飛な行動力でみんなを困らせるのは現役時代からのことらしい。
千景さんもほたか先輩も映像を見ながら、困ったような顔で笑っていた。
『でもでも。新入生のみんなにも伝えておいてくださいね~。周りの目を気にして、全力を出せないのはもったいないんですよ。やりたいことをやりたいようにやるのが大事! 陽彩も実は……』
『わーーっ、ストップ、ストーップ!』
陽彩さんは慌てたように赤石さんの口を押さえた。
『と、とにかく、気負わずに、ゆる~く頑張ってね!』
そう言うと、カメラのほうに手を伸ばし、何かを操作する。
そして、そこで映像は終わったのだった。
△ ▲ △ ▲ △
「赤石さんって、面白い人だったんですね……」
「伊吹さんの店にはしょっちゅう行ってたのに、まさかあの店員さんが先輩だったとは……。世間って意外と狭いっすね」
映像を見終わったあと、みんなの顔には自然と笑みがこぼれていた。
「陽彩先輩……。実はって、何だったんだろうね? ……千景ちゃんは知ってる?」
「分からない」
千景さんも首を振っている。
先輩たちは知らないようだけど、私は知っている。
……陽彩さんが私以上のディープなオタクだっていうことを。
陽彩さんがそれを秘密にするというのなら、私も他言しないように気を付けよう。
「それにしても、無理に勝とうとしなくていいっていうのも、登山ならではなんですね!」
「……でもなぁ。五竜に宣戦布告された身だ。アタシは当然勝ちたいけどな!」
美嶺は戦う気マンマンなようだ。
すると、ほたか先輩が私の顔をのぞき込んできた。
「……ましろちゃんはどう思う? 大会に勝ちたい?」
大会に負ければ、私は五竜さんの言いなりになって百合作品を世の中に発表することになってしまう……。
実を言うと百合の世界は大歓迎になってきてるのも事実。
でも、やっぱり自分の作品をネットという不特定多数の誰かに見られるのは怖いに決まってる。
赤石さんは「他人の目なんて気にしなくていい」と言ってくれたけど、そんなに簡単に割り切れるものではない。
心の準備ができてないのに、五竜さんの勢いに身を任せていたら、ヘタレの私はどうなってしまうのか分かったものじゃない。
「負けたくは……ないです」
勝ち負けを競うのが大の苦手だから、自ら進んで勝ちたいわけじゃない。
だから、消極的に言うことしかできなかった。
ほたか先輩はそんな私の気持ちを汲み取って、優しく微笑んでくれる。
「うん。……じゃあお姉さん、一生懸命に頑張るねっ!」
「ボクは……みんなが無理しないように、見てる」
千景さんも静かにうなづく。
すると、美嶺が引き寄せるように私を抱きしめた。
「心配すんな。アタシの体力があれば、負けっこねえよ!」
みんなの温かさに涙が出そうになる。
私も精一杯頑張ろうと、心に誓った。
『あれ~。これ、ちゃんと撮れてるのかな? 陽彩―、どう思いますー?』
画面には部室の中と陽彩さんが映っているが、画面外から聞きなれない声が聞こえてきた。
この声の主がきっと赤石 苺先輩なのだろう。
『苺! ボタンを押す以外のセッティングは終わってるから、こっちに来なよー』
陽彩さんが手招きした直後、『きゃーっ!』という悲鳴と共にズデンと転ぶ音がした。
やれやれといった顔で陽彩さんはテーブルの下のほうを見る。
『大丈夫―? 相変わらずそそっかしいなぁー』
『ごめ~ん。ケーブルにつまづいちゃいました~』
そして、画面下から栗色のロングヘアの女性がよろよろと立ち上がってきた。
整った顔立ちだけど、たれ目で眠そうな目をしている。
この人が赤石さんなのか……。
千景さんのお店で会ったことをほとんど覚えていないので、なんか新鮮だった。
赤石さんが陽彩さんの隣に座ると、陽彩さんはあらたまったようにカメラに向かってお辞儀をする。
『えーっと……。八重垣高校登山部の元部長、聖 陽彩です』
『元ふくぶちょーの赤石 苺です~。よろしくお願いしますっ!』
『本当は二年間かけて色々と伝えたかったんだけどね。私たちは卒業しちゃうので、大切に思うことを資料に残しました。……ドキュメント化してあるので、読んでおいてね!』
『……それだけで十分と思ったんですけど、陽彩がどうしても自分の言葉で言いたいっていうので、動画にするんですよ~』
『うん。……じゃあ、私からね』
赤石さんの言葉を受けて、陽彩さんは姿勢を正した。
『大会で、無理に勝とうとしなくていいんだよ』
急にすごい発言が飛び出した。
ほたか先輩も驚いた顔で見入っている。
陽彩さんは少し間を置いた後、話をつづけた。
『……うちの学校って、とにかく勝利すべしっていう風潮があるから、ほたかちゃんも千景ちゃんも無理しちゃうと思うんだ。……でも、勝とうとして慌てると、怪我するよ! 山はいいところだけど、危ない場所だっていうことも忘れないで欲しい』
『遭難ももちろんだけど、クマさんやヘビさんもいますからね~』
美嶺はクマと聞いて、こぶしを握りしめている。
闘志を燃やし始めているようだ。
だけど、ヘビと聞いて私は鳥肌が立ってしまった。
画面の中でも、陽彩さんが赤石さんを突っついている。
『苺~。あんまり言うと、新入生が怖がっちゃうよー。……でも、何よりも安全が大事っていうのは確かだね。危ない時には無理しないっていう決断も大事なんだよー!』
『陽彩も、優れたリーダーは引き際も知ってる……って、いつも言ってますからね~』
赤石さんもうなづいている。
無理に勝ちにいかなくてもいいという言葉は意外だったけど、『優れたリーダー』の話はどこかで聞いたことがある。
思い出してみると、それはカフェバイトの時のほたか先輩の言葉だった。
確か、千景さんのお父さんがカフェの状況を見極め、あえて道具屋さんのほうを店じまいにしたはずだ。そうやって戦力をカフェのほうに集約してくれなければ、あの日のデスマーチのようなカフェの仕事はやりくりできなかっただろう。
無理はしない。
……それが大事なのだと思った。
『私たちは卒業するけど、何か困ったことがあれば、いつでも連絡してね。どんなに遠くにいても、ずっと仲間だと思ってるから!』
陽彩さんの言葉は熱く、そして温かかった。
ほたか先輩と千景さんもうなづきながら画面に見入っている。
特にほたか先輩は転校の経験もあるから、別れがつらかったはず。
陽彩さんの『ずっと仲間』という言葉が心に響いているのかもしれない。
『じゃあ、苺からはメッセージある?』
陽彩さんは赤石さんに話を振る。
『う~ん……。なにかあったかな……?』
『ないの?』
宙を見つめてぼんやりしていた赤石さんだったけど、急に何かを思いついたようにカメラのほうをみた。
『あ、そうそう! 他人の目なんて気にしなくていいんだよって……言いたかったんですよー!』
『どういうこと?』
『千景さんは恥ずかしがり屋さんだし……。ほたかさんも、いつも自分はあとでって言うから、心配してたんですよ~。二人とも、他人なんて気にせず、やりたいことをもっと主張していいんですよ! 私なんてアイドル声優大好きって公言してるんだから!』
『アイドルは山に関係ないんじゃない?』
陽彩さんが冷静に突っ込んでいるけど、赤石さんは満面の笑みだ。
『そうやって公言できるぐらいに、誰かの目を気にする必要はないって言いたいんですよ~。十分に楽しめないのは損ですから!』
すごい。
オタクであることをここまであっけらかんと話せる人を初めて見た。
赤石さんはニコニコしたまま、話をつづける。
『……そういえば夏合宿の時は、帰りに東京のライブに行きたいって言っておいて、本当によかったです! あれは本当に楽しかったんですよ~!』
『苺はもう少し自重して! この間も急に大阪まで行っちゃうし……。こんど勝手にどっかに行ったら、怒るからねーっ!』
『えへへ~。テヘペロ』
赤石さんはなんともあざとく舌を出して、おどけて見せる。
東京観光の話は聞いたことがあるけど、そうか、あれは赤石さんの発案だったのか……。
そして、突飛な行動力でみんなを困らせるのは現役時代からのことらしい。
千景さんもほたか先輩も映像を見ながら、困ったような顔で笑っていた。
『でもでも。新入生のみんなにも伝えておいてくださいね~。周りの目を気にして、全力を出せないのはもったいないんですよ。やりたいことをやりたいようにやるのが大事! 陽彩も実は……』
『わーーっ、ストップ、ストーップ!』
陽彩さんは慌てたように赤石さんの口を押さえた。
『と、とにかく、気負わずに、ゆる~く頑張ってね!』
そう言うと、カメラのほうに手を伸ばし、何かを操作する。
そして、そこで映像は終わったのだった。
△ ▲ △ ▲ △
「赤石さんって、面白い人だったんですね……」
「伊吹さんの店にはしょっちゅう行ってたのに、まさかあの店員さんが先輩だったとは……。世間って意外と狭いっすね」
映像を見終わったあと、みんなの顔には自然と笑みがこぼれていた。
「陽彩先輩……。実はって、何だったんだろうね? ……千景ちゃんは知ってる?」
「分からない」
千景さんも首を振っている。
先輩たちは知らないようだけど、私は知っている。
……陽彩さんが私以上のディープなオタクだっていうことを。
陽彩さんがそれを秘密にするというのなら、私も他言しないように気を付けよう。
「それにしても、無理に勝とうとしなくていいっていうのも、登山ならではなんですね!」
「……でもなぁ。五竜に宣戦布告された身だ。アタシは当然勝ちたいけどな!」
美嶺は戦う気マンマンなようだ。
すると、ほたか先輩が私の顔をのぞき込んできた。
「……ましろちゃんはどう思う? 大会に勝ちたい?」
大会に負ければ、私は五竜さんの言いなりになって百合作品を世の中に発表することになってしまう……。
実を言うと百合の世界は大歓迎になってきてるのも事実。
でも、やっぱり自分の作品をネットという不特定多数の誰かに見られるのは怖いに決まってる。
赤石さんは「他人の目なんて気にしなくていい」と言ってくれたけど、そんなに簡単に割り切れるものではない。
心の準備ができてないのに、五竜さんの勢いに身を任せていたら、ヘタレの私はどうなってしまうのか分かったものじゃない。
「負けたくは……ないです」
勝ち負けを競うのが大の苦手だから、自ら進んで勝ちたいわけじゃない。
だから、消極的に言うことしかできなかった。
ほたか先輩はそんな私の気持ちを汲み取って、優しく微笑んでくれる。
「うん。……じゃあお姉さん、一生懸命に頑張るねっ!」
「ボクは……みんなが無理しないように、見てる」
千景さんも静かにうなづく。
すると、美嶺が引き寄せるように私を抱きしめた。
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