122 / 133
第六章「そして山百合は咲きこぼれる」
第二十二話「今日も朝からドキドキですっ」
しおりを挟む
ピピピっという電子音と共に目が覚める。
あたりは真っ暗。
そして、身動きひとつできない。
もしかして金縛り?
……そう思ったけど、体中がなにかで縛られているような圧迫感があり、胸元にも別の圧迫感がある。気になるのは、一定の周期で温められる胸の谷間だ。
いったい、私はどうなっているんだろう?
その時、布がこすれる音が聞こえ、周囲がほのかに明るくなった。
見えるのは黄色い布の壁で、ここが八重垣高校のテントの中だと分かる。
そして自分は寝袋の中にくるまったまま、横向きに寝そべっている。
胸元を見下ろすと、黒くてつややかな髪の毛が見えた。
「……って、千景さんだっ」
よくよく見ると、千景さんの顔が私の胸の谷間にうずもれているのが分かった。
温かいのは千景さんの呼吸に違いない。
昨日の夜は手をつないで寝たはずだけど、いつの間にか向かい合わせになって密着している。
寝ているうちに勝手にこうなったんだろうけど、恥ずかしくて心臓が早鐘を打ち始める。
そして、自分の体が動かない理由も予想がついた。
これは美嶺だ。
美嶺がまた長い手足で絡みつき、私を抱き枕みたいに抱きしめているに違いない。
案の定、耳を澄ますと「ましろに近づくなあ」と寝言を言っている。
えっと……。
これはまずいかもしれない。
千景さんが私の胸に顔をうずめている。この状態を美嶺が見たら、大暴走が始まってしまいかねない。
でも、何とか千景さんから離れようとしても、美嶺のせいで体が動かせない!
体の状態を確認してみると、かろうじて首と胸は動かせそうだ。
なので、今度は千景さんを起こそうと胸を動かしてみる。
胸を押し付けたり、左右に揺さぶったり。
……だけど全然起きてくれないし、なんか自分のほうが変な気分になってきた。
これでは八方ふさがりだ。
「あぅぅ……ほたかさん、助けてぇ~」
「ましろちゃん、呼んだ?」
「あぅ?」
頭だけを動かして声のほうを見ると、その瞬間に周囲がオレンジ色の光に包まれた。
まぶしくて目を細めると、その光の中にほたかさんが立っている。どうやら天井にぶら下げてあるガスランタンに灯をともしたところのようだ。
さっきの電子音や動く気配は、どうやらほたかさんだったみたいだ。
「ほたかさん……。と、とりあえず千景さんを動かしてくれませんか?」
「……あらあら、千景ちゃん。まるで赤ちゃんみたいで可愛いねっ」
ほたかさんは微笑ましいといった感じで私たちを見下ろしている。
そんなにゆっくり見つめていると、ランタンの光で美嶺が起きてしまうかもしれない。
「そ、そんなこと言ってないで……。緊急事態なんですぅ」
強くお願いした瞬間、頭上で「んあ?」っという美嶺の声がした。
私は身をこわばらせ、気配を探る。
すると、「あかちゃんぷれいは……はずかしぃ……」というつぶやきの後、再び寝息を立て始めた。
セーフ……。
なんだか怪しいつぶやきだったけど、寝ているなら問題ない。今のうちに、ほたかさんに千景さんの位置をずらしてもらおう。
私が目配せすると、ほたかさんもうなづいてくれる。
「じゃあ、とりあえず千景ちゃんを動かすね」
そう言ってほたかさんが動いた時、何かがぽろっと床に落ちた。
それが何なのかは一瞬で分かる。
私が着ているユニフォームと全く同じ装いの、小さな人形。
「そ、それ。ぬいぐるみ! しかもユニフォームバージョンの新作じゃないですか!」
「えへへ……。夜中に目が覚めちゃったんだけど、これを抱きしめたら、よく眠れたんだよっ。見て見て! さらにましろちゃんっぽく、可愛くなってるの!」
頬ずりされるのがぬいぐるみだとしても、それが私をモデルにしたものだと思うと、妙に恥ずかしくなってしまう。
キャンプの朝はなんでこう、色々起こるのかなぁ……。
みんなの寝相の悪さには今後も振り回されそうだと、しみじみ思った。
△ ▲ △ ▲ △
朝の四時は真っ暗だ。
これ、朝というよりは、まだまだ夜だと思う。
テントの外に出るとあたりはなんだか霧っぽくて、ヘッドライトで照らすと水の粒子が流れていくのがよく見えた。
立っているだけで顔が濡れてくる。
この景色も普段は見たことがないので、とても新鮮だった。
炊事場で水をくみ、テントに戻る。
起きたばかりだと体を動かすのがおっくうなので、五竜さんのように、昨日のうちから水をくんでおけばよかったかもしれない。
「お。ましろが戻ってきた」
テントの入り口から美嶺が顔を出し、迎えてくれる。
しかし、朝食を作るというのに、外にはシートはまだ広がっていなかった。
「ただいま~。えっと、ご飯を作るシートは?」
「霧が出てて体が冷えるし、テントの中で作るんだってさ」
テントの中では、すでに朝食用の材料や食器などが床に並べられ、千景さんがシングルバーナーを組み立てている。
「ましろちゃん、お水、ありがと~」
「テントの中だと審査員から見えないですけど、いいんですか?」
「朝ご飯は審査されないんだ~。じゃ、作ろっか!」
どうやら炊事の審査は夜だけらしい。
まあ確かにこんな暗闇の中で審査するのも大変だろうし、寝ぼけた顔を見られるのも恥ずかしい。
今日の朝ご飯は『乾燥野菜とビーフジャーキーのミネストローネとフランスパン』だ。
これは小桃ちゃんが私のリクエストに応えて考えてくれたレシピ。
山での保存と軽さを重視して、使う材料は乾燥野菜を選んである。キャベツと玉ねぎ、にんじん、そしてダイスカットのジャガイモをたっぷりと鍋に入れ、濃縮されたトマトペーストをチューブから絞り出す。
ビーフジャーキーは叩いてほぐしてから投入。赤身のお肉からいい出汁が出るらしい。
料理方法はとっても簡単。
全部の材料とコンソメと水を一緒に煮込むだけ!
あっという間に、ミネストローネの完成だ。
主食のフランスパンと共に器をみんなの前に並べ、「いただきます」と手を合わせる。
「うまっ! 肉の味が染み出してて、体が目覚める感じがするな」
「うん。こんなに簡単なのに、すごく美味しいね! 寝ぼけてた体にしみこむ~」
食道を下りていく熱さが、体の内側から眠気を覚まさせる。
そして程よい塩分と野菜の甘さ、お肉から染み出した旨味が心を安心させてくれる。
フランスパンにしたのも大正解で、あれだけぎっしりと荷物を詰め込んだザックの中でも、ほとんど潰れずに原型を保ってくれていた。
「小桃さんのレシピ……美味しい」
「そうだね~。なんといっても、乾燥野菜とビーフジャーキーをお鍋に入れただけだもん。軽くて簡単で……すっごく山の事を考えてくれたんだなって、うれしくなっちゃった」
「ですよね~。寝ぼけてる状態で野菜を切るなんて考えると、それだけで大変ですもん……。これはお礼を言わなきゃ!」
今回の登山が充実しているのは、ひとえに小桃ちゃんがメニュー作りを手伝ってくれたおかげだ。
小桃ちゃんは食べ物が大好きなので、今度何かをご馳走しよう。そうしよう!
ふと美嶺を見ると、空になった器を下ろし、腕組みして何かを考えこみ始めた。
「寝ぼけてたと言えば、アタシ、なんか変な夢を見たんだよな……」
その一言で、私の中に緊張が走った。
さっきの恥ずかしいハプニングは過去のものだと思っていたのに、ここでよみがえってくるとは!
「ど……どんな夢だったの?」
「なんか伊吹さんとましろが抱き合ってて、なぜかましろっぽい人形も空から降ってくるんだよな……」
「へ……へぇぇ……」
あまりにも的確な状況説明。
美嶺って、寝ぼけていた割にはしっかり観察していたようだ。
「なんか、やたらと出来のいい人形だったんだよなぁ……」
「か、変わってる夢だね~」
あまり深く突っ込むと、ますます鮮明に思い出しかねない。
これ以上はあまり追求しないほうがよさそうだ。
すると、今度は千景さんがはにかみながら口を開いた。
「ボクは……すごくいい夢を」
「へえ。どんなのっすか?」
「柔らかな雲に包まれ……星空を見る、夢。……雲がふかふかで、人肌のよう」
そう言って、両手で頬っぺたを優しく包み込んでいる。
その夢って、私の胸に顔をうずめていた時の感触が影響してるんじゃなかろうか。
そう思うと胸がむずむずとこそばゆくなってきた。
「ん? なんでましろが顔を赤くしてるんだよ」
「えっ……赤い?」
「ああ。どこに照れる要素があったんだ?」
美嶺は不思議そうな顔でのぞき込んでくる。
「なんでもないよぉ~」
私はたまらなくなり、テントの中を逃げ回った。
うんうん。今日も平常運転。
私はみんなにドキドキしっぱなしのようです。
あたりは真っ暗。
そして、身動きひとつできない。
もしかして金縛り?
……そう思ったけど、体中がなにかで縛られているような圧迫感があり、胸元にも別の圧迫感がある。気になるのは、一定の周期で温められる胸の谷間だ。
いったい、私はどうなっているんだろう?
その時、布がこすれる音が聞こえ、周囲がほのかに明るくなった。
見えるのは黄色い布の壁で、ここが八重垣高校のテントの中だと分かる。
そして自分は寝袋の中にくるまったまま、横向きに寝そべっている。
胸元を見下ろすと、黒くてつややかな髪の毛が見えた。
「……って、千景さんだっ」
よくよく見ると、千景さんの顔が私の胸の谷間にうずもれているのが分かった。
温かいのは千景さんの呼吸に違いない。
昨日の夜は手をつないで寝たはずだけど、いつの間にか向かい合わせになって密着している。
寝ているうちに勝手にこうなったんだろうけど、恥ずかしくて心臓が早鐘を打ち始める。
そして、自分の体が動かない理由も予想がついた。
これは美嶺だ。
美嶺がまた長い手足で絡みつき、私を抱き枕みたいに抱きしめているに違いない。
案の定、耳を澄ますと「ましろに近づくなあ」と寝言を言っている。
えっと……。
これはまずいかもしれない。
千景さんが私の胸に顔をうずめている。この状態を美嶺が見たら、大暴走が始まってしまいかねない。
でも、何とか千景さんから離れようとしても、美嶺のせいで体が動かせない!
体の状態を確認してみると、かろうじて首と胸は動かせそうだ。
なので、今度は千景さんを起こそうと胸を動かしてみる。
胸を押し付けたり、左右に揺さぶったり。
……だけど全然起きてくれないし、なんか自分のほうが変な気分になってきた。
これでは八方ふさがりだ。
「あぅぅ……ほたかさん、助けてぇ~」
「ましろちゃん、呼んだ?」
「あぅ?」
頭だけを動かして声のほうを見ると、その瞬間に周囲がオレンジ色の光に包まれた。
まぶしくて目を細めると、その光の中にほたかさんが立っている。どうやら天井にぶら下げてあるガスランタンに灯をともしたところのようだ。
さっきの電子音や動く気配は、どうやらほたかさんだったみたいだ。
「ほたかさん……。と、とりあえず千景さんを動かしてくれませんか?」
「……あらあら、千景ちゃん。まるで赤ちゃんみたいで可愛いねっ」
ほたかさんは微笑ましいといった感じで私たちを見下ろしている。
そんなにゆっくり見つめていると、ランタンの光で美嶺が起きてしまうかもしれない。
「そ、そんなこと言ってないで……。緊急事態なんですぅ」
強くお願いした瞬間、頭上で「んあ?」っという美嶺の声がした。
私は身をこわばらせ、気配を探る。
すると、「あかちゃんぷれいは……はずかしぃ……」というつぶやきの後、再び寝息を立て始めた。
セーフ……。
なんだか怪しいつぶやきだったけど、寝ているなら問題ない。今のうちに、ほたかさんに千景さんの位置をずらしてもらおう。
私が目配せすると、ほたかさんもうなづいてくれる。
「じゃあ、とりあえず千景ちゃんを動かすね」
そう言ってほたかさんが動いた時、何かがぽろっと床に落ちた。
それが何なのかは一瞬で分かる。
私が着ているユニフォームと全く同じ装いの、小さな人形。
「そ、それ。ぬいぐるみ! しかもユニフォームバージョンの新作じゃないですか!」
「えへへ……。夜中に目が覚めちゃったんだけど、これを抱きしめたら、よく眠れたんだよっ。見て見て! さらにましろちゃんっぽく、可愛くなってるの!」
頬ずりされるのがぬいぐるみだとしても、それが私をモデルにしたものだと思うと、妙に恥ずかしくなってしまう。
キャンプの朝はなんでこう、色々起こるのかなぁ……。
みんなの寝相の悪さには今後も振り回されそうだと、しみじみ思った。
△ ▲ △ ▲ △
朝の四時は真っ暗だ。
これ、朝というよりは、まだまだ夜だと思う。
テントの外に出るとあたりはなんだか霧っぽくて、ヘッドライトで照らすと水の粒子が流れていくのがよく見えた。
立っているだけで顔が濡れてくる。
この景色も普段は見たことがないので、とても新鮮だった。
炊事場で水をくみ、テントに戻る。
起きたばかりだと体を動かすのがおっくうなので、五竜さんのように、昨日のうちから水をくんでおけばよかったかもしれない。
「お。ましろが戻ってきた」
テントの入り口から美嶺が顔を出し、迎えてくれる。
しかし、朝食を作るというのに、外にはシートはまだ広がっていなかった。
「ただいま~。えっと、ご飯を作るシートは?」
「霧が出てて体が冷えるし、テントの中で作るんだってさ」
テントの中では、すでに朝食用の材料や食器などが床に並べられ、千景さんがシングルバーナーを組み立てている。
「ましろちゃん、お水、ありがと~」
「テントの中だと審査員から見えないですけど、いいんですか?」
「朝ご飯は審査されないんだ~。じゃ、作ろっか!」
どうやら炊事の審査は夜だけらしい。
まあ確かにこんな暗闇の中で審査するのも大変だろうし、寝ぼけた顔を見られるのも恥ずかしい。
今日の朝ご飯は『乾燥野菜とビーフジャーキーのミネストローネとフランスパン』だ。
これは小桃ちゃんが私のリクエストに応えて考えてくれたレシピ。
山での保存と軽さを重視して、使う材料は乾燥野菜を選んである。キャベツと玉ねぎ、にんじん、そしてダイスカットのジャガイモをたっぷりと鍋に入れ、濃縮されたトマトペーストをチューブから絞り出す。
ビーフジャーキーは叩いてほぐしてから投入。赤身のお肉からいい出汁が出るらしい。
料理方法はとっても簡単。
全部の材料とコンソメと水を一緒に煮込むだけ!
あっという間に、ミネストローネの完成だ。
主食のフランスパンと共に器をみんなの前に並べ、「いただきます」と手を合わせる。
「うまっ! 肉の味が染み出してて、体が目覚める感じがするな」
「うん。こんなに簡単なのに、すごく美味しいね! 寝ぼけてた体にしみこむ~」
食道を下りていく熱さが、体の内側から眠気を覚まさせる。
そして程よい塩分と野菜の甘さ、お肉から染み出した旨味が心を安心させてくれる。
フランスパンにしたのも大正解で、あれだけぎっしりと荷物を詰め込んだザックの中でも、ほとんど潰れずに原型を保ってくれていた。
「小桃さんのレシピ……美味しい」
「そうだね~。なんといっても、乾燥野菜とビーフジャーキーをお鍋に入れただけだもん。軽くて簡単で……すっごく山の事を考えてくれたんだなって、うれしくなっちゃった」
「ですよね~。寝ぼけてる状態で野菜を切るなんて考えると、それだけで大変ですもん……。これはお礼を言わなきゃ!」
今回の登山が充実しているのは、ひとえに小桃ちゃんがメニュー作りを手伝ってくれたおかげだ。
小桃ちゃんは食べ物が大好きなので、今度何かをご馳走しよう。そうしよう!
ふと美嶺を見ると、空になった器を下ろし、腕組みして何かを考えこみ始めた。
「寝ぼけてたと言えば、アタシ、なんか変な夢を見たんだよな……」
その一言で、私の中に緊張が走った。
さっきの恥ずかしいハプニングは過去のものだと思っていたのに、ここでよみがえってくるとは!
「ど……どんな夢だったの?」
「なんか伊吹さんとましろが抱き合ってて、なぜかましろっぽい人形も空から降ってくるんだよな……」
「へ……へぇぇ……」
あまりにも的確な状況説明。
美嶺って、寝ぼけていた割にはしっかり観察していたようだ。
「なんか、やたらと出来のいい人形だったんだよなぁ……」
「か、変わってる夢だね~」
あまり深く突っ込むと、ますます鮮明に思い出しかねない。
これ以上はあまり追求しないほうがよさそうだ。
すると、今度は千景さんがはにかみながら口を開いた。
「ボクは……すごくいい夢を」
「へえ。どんなのっすか?」
「柔らかな雲に包まれ……星空を見る、夢。……雲がふかふかで、人肌のよう」
そう言って、両手で頬っぺたを優しく包み込んでいる。
その夢って、私の胸に顔をうずめていた時の感触が影響してるんじゃなかろうか。
そう思うと胸がむずむずとこそばゆくなってきた。
「ん? なんでましろが顔を赤くしてるんだよ」
「えっ……赤い?」
「ああ。どこに照れる要素があったんだ?」
美嶺は不思議そうな顔でのぞき込んでくる。
「なんでもないよぉ~」
私はたまらなくなり、テントの中を逃げ回った。
うんうん。今日も平常運転。
私はみんなにドキドキしっぱなしのようです。
0
あなたにおすすめの小説
放課後の約束と秘密 ~温もり重ねる二人の時間~
楠富 つかさ
恋愛
中学二年生の佑奈は、母子家庭で家事をこなしながら日々を過ごしていた。友達はいるが、特別に誰かと深く関わることはなく、学校と家を行き来するだけの平凡な毎日。そんな佑奈に、同じクラスの大波多佳子が積極的に距離を縮めてくる。
佳子は華やかで、成績も良く、家は裕福。けれど両親は海外赴任中で、一人暮らしをしている。人懐っこい笑顔の裏で、彼女が抱えているのは、誰にも言えない「寂しさ」だった。
「ねぇ、明日から私の部屋で勉強しない?」
放課後、二人は図書室ではなく、佳子の部屋で過ごすようになる。最初は勉強のためだったはずが、いつの間にか、それはただ一緒にいる時間になり、互いにとってかけがえのないものになっていく。
――けれど、佑奈は思う。
「私なんかが、佳子ちゃんの隣にいていいの?」
特別になりたい。でも、特別になるのが怖い。
放課後、少しずつ距離を縮める二人の、静かであたたかな日々の物語。
4/6以降、8/31の完結まで毎週日曜日更新です。
義姉妹百合恋愛
沢谷 暖日
青春
姫川瑞樹はある日、母親を交通事故でなくした。
「再婚するから」
そう言った父親が1ヶ月後連れてきたのは、新しい母親と、美人で可愛らしい義理の妹、楓だった。
次の日から、唐突に楓が急に積極的になる。
それもそのはず、楓にとっての瑞樹は幼稚園の頃の初恋相手だったのだ。
※他サイトにも掲載しております
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
まずはお嫁さんからお願いします。
桜庭かなめ
恋愛
高校3年生の長瀬和真のクラスには、有栖川優奈という女子生徒がいる。優奈は成績優秀で容姿端麗、温厚な性格と誰にでも敬語で話すことから、学年や性別を問わず人気を集めている。和真は優奈とはこの2年間で挨拶や、バイト先のドーナッツ屋で接客する程度の関わりだった。
4月の終わり頃。バイト中に店舗の入口前の掃除をしているとき、和真は老齢の男性のスマホを見つける。その男性は優奈の祖父であり、日本有数の企業グループである有栖川グループの会長・有栖川総一郎だった。
総一郎は自分のスマホを見つけてくれた和真をとても気に入り、孫娘の優奈とクラスメイトであること、優奈も和真も18歳であることから優奈との結婚を申し出る。
いきなりの結婚打診に和真は困惑する。ただ、有栖川家の説得や、優奈が和真の印象が良く「結婚していい」「いつかは両親や祖父母のような好き合える夫婦になりたい」と思っていることを知り、和真は結婚を受け入れる。
デート、学校生活、新居での2人での新婚生活などを経て、和真と優奈の距離が近づいていく。交際なしで結婚した高校生の男女が、好き合える夫婦になるまでの温かくて甘いラブコメディ!
※特別編7が完結しました!(2026.1.29)
※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録、感想をお待ちしております。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
迷子を助けたら生徒会長の婚約者兼女の子のパパになったけど別れたはずの彼女もなぜか近づいてくる
九戸政景
恋愛
新年に初詣に来た父川冬矢は、迷子になっていた頼母木茉莉を助け、従姉妹の田母神真夏と知り合う。その後、真夏と再会した冬矢は真夏の婚約者兼茉莉の父親になってほしいと頼まれる。
※こちらは、カクヨムやエブリスタでも公開している作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる