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第六章 愛と勇気のデッドリーサマーキャンプ
第109.5話 初日/温泉/水着があるからこそ許される温泉の話:他
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――俺とミフユ。
「そういえば俺達、七歳児だったねぇ~」
「……この年齢だとこんなにキツいのね、熱いお風呂」
二人ともとっくに風呂から出て外の風で涼しんでるよ。
「いや~、盲点だったわ……」
「本当よね~、全然笑えないっての……」
床に大の字に寝転がって、お互いにそんなことを言い合う。
いやぁ、うん、よくわかったよ。
風呂ってのは、疲れてるときとか体が冷えてるときに入るから気持ちがいいんだ!
――って、こと。
「この体で入っても、ただ熱いだけだったな」
「ただ熱いだけだったわね。しかも、何か長風呂もしにくいのがね……」
子供の体は疲れを知らない。強いでも耐えるでもなく、知らない。
肩こりとか『へー大人って大変なんだー』としか思わない生物だモンな! ガキ!
そんな子供にとって、風呂は癒しでも何でもねーんだ!
お湯! ただの、いっぱいあるお湯! 全然ありがたくないわ、そんなの!
「まだみんな、お風呂に入ってるわよね~」
「まぁ、さっさと出て涼んでてもいいんだろうけど、涼むならここが一番だよな~」
「そ~なのよね~」
だって俺達は水着で、ここは外で、風が流れておりまして。
「「あぁ~、涼しぃ~~~~ん……」」
って、なるワケですわ。
「ところでさー、ミフユさー」
「なぁ~に~?」
「おまえの水着、すげぇ~可愛いな」
「ひにゃっ!?」
また変な声で鳴いて、このカミさんは。
ミフユの水着はピンクのワンピースタイプで、腰にスカートっぽいフリルがある。
七歳じゃボディラインもへったくれもないんで、そのチョイスなんだろうけど。
しかし、これがまたミフユによく似合ってるんだわ。
自分のカミさんだっていうのを抜きにしても、普通に可愛い。映える。推せる。
「明日も湖で泳ぐだろ? そのときもまた見せてくれよな」
「う、うん。いいけど……」
やったぁ、たぁ~のしみ~!
「あんた、本当に臆面もなく言うわよね……」
「恥ずかしがって言いたいことも言えないままってのは、損するだけだからな」
と、それを口に出したところで、俺は何となくケントのことを思い出した。
しかし、言葉にしたのはあいつのことじゃなく、タマキについてだった。
「なぁ、タマキが一生未婚だった理由ってさ」
「うん? ああ、その話? 何よ、何かに気づいたの?」
「気づいたっていうほどじゃないんだが、もしかして、ケントが理由か?」
「そうよ」
ミフユは至極あっさり認めた。
やっぱり、異世界でのタマキは、ケントに操を立ててたのか……。
「バカな子よね。いくらでもいい男捕まえられたでしょうに。勿体ない」
「それは、俺からは何とも言えねぇな。タマキが決めたことだからな」
とはいえ、死んだ初恋の相手を想い続けて、未婚のまま生涯を終える、か。
「愛情、バリ重くないですかね、ミフユさんや」
「何言ってるのよ。バーンズ家の人間はそれがデフォルトでしょ」
「え~、それマジッすかぁ……」
「間違いなく、あんたの影響よ。喜びなさいよね、パパ」
「うっへぁ~……」
クスクス笑って言うミフユに、俺はうめき声を返すことしかできなかった。
しかし、ケントとタマキと菅谷真理恵、どう展開するかねぇ……。
「――ちょっと、思い出したことがあるわ」
ふと、ミフユが言ってくる。おかしそうに笑っている気配がするぞ。
「ん~? 何を思い出したって?」
「あんたの浮気の話よ」
「ぶっは!?」
噴いた。そして呼吸が乱れて、俺は咳き込んだ。
おま、このタイミングで何つ~話を持ち出してきやがりますかね……!?
「けほ、げほッ、おまえ、ミフユ。言っておくけどあれは……!」
「わかってるって。別に責めるつもりはないわよ。ただ、昔の笑い話として、ね」
ビックリさせやがってよぉ~。全く、このババアは……!
「ね~、いつ出る~?」
「待って、今ので体温一気に上がったので、もう少し涼ませてください……」
「あらあら、笑えないわねぇ……」
言い出しっぺはおまえなんだよなぁ~!
と、軽く恨みに思いながら、俺はもう少しだけ風に当たり続けていた。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
――美沙子とシンラ。
美沙子の水着は、黒のビキニというなかなかに攻めているものだった。
肌の露出も大きい上、黒という色がかなり目立つ。
着ければ否応なしに体のラインが露わになる、着こなすのが難しい水着だ。
しかし、美沙子はそれを何ら造作もなく己の一部にしていた。
シンラですら息を飲む、見事に完成された大人の女性のプロポーション。
出るところは出て、という次元ですらない、芸術品の如き神がかったバランス。
「ハハンッ、今日に向けてちったぁ絞ったんだけど、どうだろうねぇ?」
「いや、これは何とも……、申し訳ありませぬ、言葉が、見つかりませぬ……」
この日のために、美沙子はトレーニングに励んでいた。
最近、彼女が朝からいなくなっていた理由はパートの面接と、実はこれ。
水着を着る機会があるということで、わざわざ走り込みなどをしていたのだ。
アキラに知られるのも何となし恥ずかしいので、言わずにいたが。
「しかし、やっぱりナマってるね。ずっと専業主婦だったから仕方ないんだけど」
右腕を曲げて、美沙子は力こぶを作る。
全然ダメだ、というのが正直な感想。腕の細さはいいのだが、締まりが今ひとつ。
「まだ、これからさらに整えられるとおっしゃるのか……」
「当たり前じゃないかい。アタシは母親だけど、オンナをやめたつもりはないよ」
言ってくるシンラに、美沙子はニヤリとワイルドに笑う。
すると、シンラはかしこまった風に軽く頭を下げ――、
「本当に、以前の美沙子殿から変わられたのですな。ミーシャ殿とお呼びするべきでありましょうか? その辺り、正直申し上げて、少し迷っております」
「好きな方で、って言いたいけどね。美沙子でいいさ。そう呼んどくれよ」
美沙子。金鐘崎美沙子。
それこそが今の自分の名前なのだと、ミーシャ・グレンの記憶を持つ彼女は言う。
「今のアタシは、前の『あたし』があの子からの罰を受け入れてやっと得た祝福なのさ。だったらアタシは美沙子だよ。それ以外の名前は、アタシにゃ相応しくないね」
「然様でありますか。失礼を申しました。許されよ、美沙子殿」
シンラが律儀に再び頭を下げる。
それをカラッとした笑顔で受け止めて、今度は美沙子から話題を投げる。
「ところで、色男。アンタ、絶好のチャンスなのに、アタシを口説かないのかい?」
「えっ」
「ひなたちゃんだって、今はいないよ。ほら、アタシを惚れさせるんだろ?」
変な声を出すシンラに、さらに押しを強めていく美沙子。
風呂の中をバシャバシャ歩いて、彼女はシンラの前に立って、その顔を見上げた。
「どうしたんだい、色男。オンナの口説き方を知らないワケじゃないだろ?」
「いえ、存じ上げませぬ」
普通に、知らないって言われてしまった。
「……何だって?」
さすがに、これには迫った美沙子の方がポカンとなってしまう。
シンラは逡巡ののち、言いにくそうにしながらも「実は……」と切り出した。
「余があちらの世界にて皇帝であったときは、当然ながら国の統治こそが最優先課題でありまして、婚姻もそのための手段の一つでございました。皇妃との間に愛情がなかったとは言いませぬが、余自らが口説いた相手ではありませなんだ……」
「はぁ、そりゃあ、あっちじゃそうもなるだろうけど、こっちじゃどうなんだい? ひなたちゃんの父親の風見慎良はとんだイケメンじゃないかい。それなら――」
と、美沙子は言いかけるのだが、シンラはただ目を伏せかぶりを振るだけだった。
「風見慎良の親は毒気の強い連中でありましたため、学生時代はとにかく家を出ることだけを考えて生きて参りました。大学時代にやっとそれが叶ったところで、藤咲祥子に出会いまして、その、押し切られてしまって……」
視線を泳がせて説明するシンラに、美沙子はますます呆けてしまう。
「つまり、何かい? シンラ・バーンズは女を口説いたことがなくて、風見慎良は、これまでの経験人数が一人だけ、しかも口説かれた側、ってコトなのかい?」
「…………はい」
唖然となっている美沙子から目を逸らしたまま、シンラは重い声で肯定する。
そして、美沙子が我に返る前に、彼は大声で弁解をし始めた。
「しかし美沙子殿! 余が貴女を娶ろうという想いは本気ですぞ! 我が作法、未だ拙いものなれど、必ずや長じてみせまする! そして貴女の心を掴んでご覧に――」
もう、耐えきれなかった。
「……ップ、ッ、ァハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!」
美沙子は笑った。笑った。派手に笑った。
こんなに可笑しいことがあっていいのか、と。心の底から大笑いした。
「み、美沙子殿?」
今度は、シンラの方が唖然となる番だった。
「いや、いやごめんよ? 嘲笑ってるワケじゃないさ。それは、わかってほしいね」
「無論にて。貴女は理由なく他者を嘲る方ではござりませぬゆえ」
「わかってくれて嬉しいよ。でも、あ~、おかしい。そうかい、そうなのかい!」
涙を拭う美沙子に、シンラはうなずきながらも今の大笑いの理由を尋ねる。
「美沙子殿、今のは一体……?」
「ん、ちょっとね。どうにもアンタが可愛く見えちまってね~」
「か、可愛く……!」
「そりゃね、二つの人生通して、今まで一回も女引っかけたことがないヤツが、頑張ってアタシを口説こうとしてるんだよ。そりゃあ、可愛いさ。ああ、イイね」
「イイ、とは?」
「好きになったってコトさね」
「えッ!?」
「ほんの少しだけ、ね」
驚くシンラに、美沙子は笑ってウインクをする。
「これからも頑張りなよ、色男。その頑張る姿を、アタシは見届けてやるからさ」
そして、美沙子は「今日のご褒美さ」とシンラの額に唇を軽く触れさせる。
硬直するシンラに、彼女は「先に出るよ」と伝え鼻歌混じりに風呂から上がった。
一人残ったシンラは、星が瞬く夏の夜空を仰ぎ見て、呟いた。
「……手ごわい」
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
――タクマとシイナ。
あれだけ息巻いていた割に、シイナの水着は特に色気などはなかった。
白のワンピースで、シイナには似合っているのだが、いかんせん飾り気に乏しい。
タクマに『綺麗と言わしめさせる!』とか言っていた割に、このチョイスだ。
他人が見れば、出てくる感想は十中八九『可愛い』だろう。
「…………」
「…………」
そして、タクマとシイナは今、風呂に浸かりながら微妙な沈黙を保っていた。
「…………」
「…………」
非常に、微妙な沈黙だ。
片方がかすかな動きを見せると、もう片方が「!」となって大きく動く。
それを見て、お互いに動きを止めて、また沈黙する。
風呂に入ってから大体十分ほど、そんな気まずい静寂が続いていた。
タクマとシイナは、互いに向かい合っていない。
誰が見てもわざと相手を見ようとはせず、しかし、時折チラリチラリと流し見る。
何なのだろうか、この空間は。
一体、二人はここに何をしに来ているのだろうか。
そんな疑問を抱いたのは、タクマの方だった。
「なッ、シイナ姉ッさ」
「あッッ、ひゃい! なんでひゅうぅ~!?」
なかなか激しいリアクションをいただいてしまった。
これは出鼻を挫かれた。話しかけたタクマは開けた口から言葉が出せない。
シイナの方も、真っ赤になった顔を半分風呂に沈めた。
頭から湯気を出しそうになっている彼女に、果たして声をかけていいのやら。
落ち着くまで待つか、と思って、タクマは話題を引っこめようとする。
「あ~ッ、いッや、別に何ッでも……」
「ダ、ダメッ!」
しかし、シイナが慌てて風呂から顔を出して、タクマを制止した。
「何です、は、話聞きますから、言ってください。タクマ君!」
「お、おうッ。わかッたよ、じゃッ、言うッけどよ……」
シイナの勢いに気圧されつつも、タクマは最初に言おうとしたことを口に出す。
「もォ、ラチあかねッからやめねッか、よぉ、シイナ」
「……タクマさん」
その瞬間、二人の関係性が変わる。
同じバーンズ家の家族としての姉弟から、一人の男と一人の女に。
「こッちでも、こうやッて会えたんだからッさ、奇跡だッて、ぜッてぇさ」
「そう、ですね。私もそう思います。こっちでタクマさんに会えるなんて……」
そう言いはするものの、シイナの顔は晴れない。
相変わらずタクマを見ようとせずに、彼から顔を背けている。
「シイナは、どッなん? 今、カレシッとかさ……」
問われ、シイナがギュルンと首をひねってタクマを見た。真顔だ。
「え、いませんけど? 何です? 二十代後半はカレシがいないといけないとかそういう思想の持ち主ですか、タクマさん? 別にいいじゃないですかアラサーでも独身で、一人暮らしで、完全無欠のボッチでもいいじゃないですか! 独身の一人暮らしだからこその素晴らしく幸福な人生を私は送っていますけど何か!?」
「OK、OK、わかッたぜシイナ、理解したッから鬼気迫るのやめよッぜ?」
ズンズン迫りくるシイナに、タクマは両手をあげてギブアップのポーズ。
「くッ、タクマさんこそどうせモテモテなんでしょ? その見た目って絶対陽キャのパリピでウェ~イじゃないですか! あああああああ、妬ましい憎たらしい!」
「いや、俺は女と付き合ったことないよ」
「急に普通の物言いしないでください、本気でビックリします……」
真顔になり返されて、シイナの方が面食らってしまった。
「しゃーねーじゃん、マジになるとこうなるんだよ。自分でもどうしょもねぇさ」
「こういうときのタクマさん、本当にしゃべり方が父様に似てますよね~」
「自覚はねぇんだけどな」
と、タクマは苦笑する。だがそれは一瞬で、彼はすくに真顔に戻った。
「なぁ、シイナ。俺さ、やっぱおまえのことが――」
「その話はやめましょう、タクマさん」
そしてシイナは、再びタクマから顔を背ける。タクマは、開いた口を閉じた。
「ダメか?」
「私達は、姉弟です。家族として再会したんです。それでいいじゃないですか……」
「シイナ、だけどな……」
「私も、ついお話ししたくて、お風呂のときに因縁つけちゃいましたけど」
「じゃあ、いいじゃねぇか。俺だっておまえと話したいんだよ!」
「…………ごめんなさい、タクマさん」
顔をそむけたまま、シイナは風呂から上がっていく。
その背中に、タクマは手を伸ばそうとしながら、声を張り上げて告げた。
「おまえの水着、世界で一番、綺麗だからよッ!」
「……ッ、外で待ってます」
一瞬だけ動きを止めはしたが、シイナはそのまま、脱衣場へと入っていった。
タクマは「あ~……」と声を出しながら、風呂にゆったりと浸かる。
「……諦められッかよ」
そうして夜空を見上げたタイミングは、奇しくもシンラと同時だった。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
――スダレとひなた。
「わ~、ひなたちゃん、水鉄砲だよ~!」
「きゃ~、やったな~! え~い、おかえし~!」
「や~ら~れ~た~!」
とても、平和なお風呂でした。
「そういえば俺達、七歳児だったねぇ~」
「……この年齢だとこんなにキツいのね、熱いお風呂」
二人ともとっくに風呂から出て外の風で涼しんでるよ。
「いや~、盲点だったわ……」
「本当よね~、全然笑えないっての……」
床に大の字に寝転がって、お互いにそんなことを言い合う。
いやぁ、うん、よくわかったよ。
風呂ってのは、疲れてるときとか体が冷えてるときに入るから気持ちがいいんだ!
――って、こと。
「この体で入っても、ただ熱いだけだったな」
「ただ熱いだけだったわね。しかも、何か長風呂もしにくいのがね……」
子供の体は疲れを知らない。強いでも耐えるでもなく、知らない。
肩こりとか『へー大人って大変なんだー』としか思わない生物だモンな! ガキ!
そんな子供にとって、風呂は癒しでも何でもねーんだ!
お湯! ただの、いっぱいあるお湯! 全然ありがたくないわ、そんなの!
「まだみんな、お風呂に入ってるわよね~」
「まぁ、さっさと出て涼んでてもいいんだろうけど、涼むならここが一番だよな~」
「そ~なのよね~」
だって俺達は水着で、ここは外で、風が流れておりまして。
「「あぁ~、涼しぃ~~~~ん……」」
って、なるワケですわ。
「ところでさー、ミフユさー」
「なぁ~に~?」
「おまえの水着、すげぇ~可愛いな」
「ひにゃっ!?」
また変な声で鳴いて、このカミさんは。
ミフユの水着はピンクのワンピースタイプで、腰にスカートっぽいフリルがある。
七歳じゃボディラインもへったくれもないんで、そのチョイスなんだろうけど。
しかし、これがまたミフユによく似合ってるんだわ。
自分のカミさんだっていうのを抜きにしても、普通に可愛い。映える。推せる。
「明日も湖で泳ぐだろ? そのときもまた見せてくれよな」
「う、うん。いいけど……」
やったぁ、たぁ~のしみ~!
「あんた、本当に臆面もなく言うわよね……」
「恥ずかしがって言いたいことも言えないままってのは、損するだけだからな」
と、それを口に出したところで、俺は何となくケントのことを思い出した。
しかし、言葉にしたのはあいつのことじゃなく、タマキについてだった。
「なぁ、タマキが一生未婚だった理由ってさ」
「うん? ああ、その話? 何よ、何かに気づいたの?」
「気づいたっていうほどじゃないんだが、もしかして、ケントが理由か?」
「そうよ」
ミフユは至極あっさり認めた。
やっぱり、異世界でのタマキは、ケントに操を立ててたのか……。
「バカな子よね。いくらでもいい男捕まえられたでしょうに。勿体ない」
「それは、俺からは何とも言えねぇな。タマキが決めたことだからな」
とはいえ、死んだ初恋の相手を想い続けて、未婚のまま生涯を終える、か。
「愛情、バリ重くないですかね、ミフユさんや」
「何言ってるのよ。バーンズ家の人間はそれがデフォルトでしょ」
「え~、それマジッすかぁ……」
「間違いなく、あんたの影響よ。喜びなさいよね、パパ」
「うっへぁ~……」
クスクス笑って言うミフユに、俺はうめき声を返すことしかできなかった。
しかし、ケントとタマキと菅谷真理恵、どう展開するかねぇ……。
「――ちょっと、思い出したことがあるわ」
ふと、ミフユが言ってくる。おかしそうに笑っている気配がするぞ。
「ん~? 何を思い出したって?」
「あんたの浮気の話よ」
「ぶっは!?」
噴いた。そして呼吸が乱れて、俺は咳き込んだ。
おま、このタイミングで何つ~話を持ち出してきやがりますかね……!?
「けほ、げほッ、おまえ、ミフユ。言っておくけどあれは……!」
「わかってるって。別に責めるつもりはないわよ。ただ、昔の笑い話として、ね」
ビックリさせやがってよぉ~。全く、このババアは……!
「ね~、いつ出る~?」
「待って、今ので体温一気に上がったので、もう少し涼ませてください……」
「あらあら、笑えないわねぇ……」
言い出しっぺはおまえなんだよなぁ~!
と、軽く恨みに思いながら、俺はもう少しだけ風に当たり続けていた。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
――美沙子とシンラ。
美沙子の水着は、黒のビキニというなかなかに攻めているものだった。
肌の露出も大きい上、黒という色がかなり目立つ。
着ければ否応なしに体のラインが露わになる、着こなすのが難しい水着だ。
しかし、美沙子はそれを何ら造作もなく己の一部にしていた。
シンラですら息を飲む、見事に完成された大人の女性のプロポーション。
出るところは出て、という次元ですらない、芸術品の如き神がかったバランス。
「ハハンッ、今日に向けてちったぁ絞ったんだけど、どうだろうねぇ?」
「いや、これは何とも……、申し訳ありませぬ、言葉が、見つかりませぬ……」
この日のために、美沙子はトレーニングに励んでいた。
最近、彼女が朝からいなくなっていた理由はパートの面接と、実はこれ。
水着を着る機会があるということで、わざわざ走り込みなどをしていたのだ。
アキラに知られるのも何となし恥ずかしいので、言わずにいたが。
「しかし、やっぱりナマってるね。ずっと専業主婦だったから仕方ないんだけど」
右腕を曲げて、美沙子は力こぶを作る。
全然ダメだ、というのが正直な感想。腕の細さはいいのだが、締まりが今ひとつ。
「まだ、これからさらに整えられるとおっしゃるのか……」
「当たり前じゃないかい。アタシは母親だけど、オンナをやめたつもりはないよ」
言ってくるシンラに、美沙子はニヤリとワイルドに笑う。
すると、シンラはかしこまった風に軽く頭を下げ――、
「本当に、以前の美沙子殿から変わられたのですな。ミーシャ殿とお呼びするべきでありましょうか? その辺り、正直申し上げて、少し迷っております」
「好きな方で、って言いたいけどね。美沙子でいいさ。そう呼んどくれよ」
美沙子。金鐘崎美沙子。
それこそが今の自分の名前なのだと、ミーシャ・グレンの記憶を持つ彼女は言う。
「今のアタシは、前の『あたし』があの子からの罰を受け入れてやっと得た祝福なのさ。だったらアタシは美沙子だよ。それ以外の名前は、アタシにゃ相応しくないね」
「然様でありますか。失礼を申しました。許されよ、美沙子殿」
シンラが律儀に再び頭を下げる。
それをカラッとした笑顔で受け止めて、今度は美沙子から話題を投げる。
「ところで、色男。アンタ、絶好のチャンスなのに、アタシを口説かないのかい?」
「えっ」
「ひなたちゃんだって、今はいないよ。ほら、アタシを惚れさせるんだろ?」
変な声を出すシンラに、さらに押しを強めていく美沙子。
風呂の中をバシャバシャ歩いて、彼女はシンラの前に立って、その顔を見上げた。
「どうしたんだい、色男。オンナの口説き方を知らないワケじゃないだろ?」
「いえ、存じ上げませぬ」
普通に、知らないって言われてしまった。
「……何だって?」
さすがに、これには迫った美沙子の方がポカンとなってしまう。
シンラは逡巡ののち、言いにくそうにしながらも「実は……」と切り出した。
「余があちらの世界にて皇帝であったときは、当然ながら国の統治こそが最優先課題でありまして、婚姻もそのための手段の一つでございました。皇妃との間に愛情がなかったとは言いませぬが、余自らが口説いた相手ではありませなんだ……」
「はぁ、そりゃあ、あっちじゃそうもなるだろうけど、こっちじゃどうなんだい? ひなたちゃんの父親の風見慎良はとんだイケメンじゃないかい。それなら――」
と、美沙子は言いかけるのだが、シンラはただ目を伏せかぶりを振るだけだった。
「風見慎良の親は毒気の強い連中でありましたため、学生時代はとにかく家を出ることだけを考えて生きて参りました。大学時代にやっとそれが叶ったところで、藤咲祥子に出会いまして、その、押し切られてしまって……」
視線を泳がせて説明するシンラに、美沙子はますます呆けてしまう。
「つまり、何かい? シンラ・バーンズは女を口説いたことがなくて、風見慎良は、これまでの経験人数が一人だけ、しかも口説かれた側、ってコトなのかい?」
「…………はい」
唖然となっている美沙子から目を逸らしたまま、シンラは重い声で肯定する。
そして、美沙子が我に返る前に、彼は大声で弁解をし始めた。
「しかし美沙子殿! 余が貴女を娶ろうという想いは本気ですぞ! 我が作法、未だ拙いものなれど、必ずや長じてみせまする! そして貴女の心を掴んでご覧に――」
もう、耐えきれなかった。
「……ップ、ッ、ァハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!」
美沙子は笑った。笑った。派手に笑った。
こんなに可笑しいことがあっていいのか、と。心の底から大笑いした。
「み、美沙子殿?」
今度は、シンラの方が唖然となる番だった。
「いや、いやごめんよ? 嘲笑ってるワケじゃないさ。それは、わかってほしいね」
「無論にて。貴女は理由なく他者を嘲る方ではござりませぬゆえ」
「わかってくれて嬉しいよ。でも、あ~、おかしい。そうかい、そうなのかい!」
涙を拭う美沙子に、シンラはうなずきながらも今の大笑いの理由を尋ねる。
「美沙子殿、今のは一体……?」
「ん、ちょっとね。どうにもアンタが可愛く見えちまってね~」
「か、可愛く……!」
「そりゃね、二つの人生通して、今まで一回も女引っかけたことがないヤツが、頑張ってアタシを口説こうとしてるんだよ。そりゃあ、可愛いさ。ああ、イイね」
「イイ、とは?」
「好きになったってコトさね」
「えッ!?」
「ほんの少しだけ、ね」
驚くシンラに、美沙子は笑ってウインクをする。
「これからも頑張りなよ、色男。その頑張る姿を、アタシは見届けてやるからさ」
そして、美沙子は「今日のご褒美さ」とシンラの額に唇を軽く触れさせる。
硬直するシンラに、彼女は「先に出るよ」と伝え鼻歌混じりに風呂から上がった。
一人残ったシンラは、星が瞬く夏の夜空を仰ぎ見て、呟いた。
「……手ごわい」
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
――タクマとシイナ。
あれだけ息巻いていた割に、シイナの水着は特に色気などはなかった。
白のワンピースで、シイナには似合っているのだが、いかんせん飾り気に乏しい。
タクマに『綺麗と言わしめさせる!』とか言っていた割に、このチョイスだ。
他人が見れば、出てくる感想は十中八九『可愛い』だろう。
「…………」
「…………」
そして、タクマとシイナは今、風呂に浸かりながら微妙な沈黙を保っていた。
「…………」
「…………」
非常に、微妙な沈黙だ。
片方がかすかな動きを見せると、もう片方が「!」となって大きく動く。
それを見て、お互いに動きを止めて、また沈黙する。
風呂に入ってから大体十分ほど、そんな気まずい静寂が続いていた。
タクマとシイナは、互いに向かい合っていない。
誰が見てもわざと相手を見ようとはせず、しかし、時折チラリチラリと流し見る。
何なのだろうか、この空間は。
一体、二人はここに何をしに来ているのだろうか。
そんな疑問を抱いたのは、タクマの方だった。
「なッ、シイナ姉ッさ」
「あッッ、ひゃい! なんでひゅうぅ~!?」
なかなか激しいリアクションをいただいてしまった。
これは出鼻を挫かれた。話しかけたタクマは開けた口から言葉が出せない。
シイナの方も、真っ赤になった顔を半分風呂に沈めた。
頭から湯気を出しそうになっている彼女に、果たして声をかけていいのやら。
落ち着くまで待つか、と思って、タクマは話題を引っこめようとする。
「あ~ッ、いッや、別に何ッでも……」
「ダ、ダメッ!」
しかし、シイナが慌てて風呂から顔を出して、タクマを制止した。
「何です、は、話聞きますから、言ってください。タクマ君!」
「お、おうッ。わかッたよ、じゃッ、言うッけどよ……」
シイナの勢いに気圧されつつも、タクマは最初に言おうとしたことを口に出す。
「もォ、ラチあかねッからやめねッか、よぉ、シイナ」
「……タクマさん」
その瞬間、二人の関係性が変わる。
同じバーンズ家の家族としての姉弟から、一人の男と一人の女に。
「こッちでも、こうやッて会えたんだからッさ、奇跡だッて、ぜッてぇさ」
「そう、ですね。私もそう思います。こっちでタクマさんに会えるなんて……」
そう言いはするものの、シイナの顔は晴れない。
相変わらずタクマを見ようとせずに、彼から顔を背けている。
「シイナは、どッなん? 今、カレシッとかさ……」
問われ、シイナがギュルンと首をひねってタクマを見た。真顔だ。
「え、いませんけど? 何です? 二十代後半はカレシがいないといけないとかそういう思想の持ち主ですか、タクマさん? 別にいいじゃないですかアラサーでも独身で、一人暮らしで、完全無欠のボッチでもいいじゃないですか! 独身の一人暮らしだからこその素晴らしく幸福な人生を私は送っていますけど何か!?」
「OK、OK、わかッたぜシイナ、理解したッから鬼気迫るのやめよッぜ?」
ズンズン迫りくるシイナに、タクマは両手をあげてギブアップのポーズ。
「くッ、タクマさんこそどうせモテモテなんでしょ? その見た目って絶対陽キャのパリピでウェ~イじゃないですか! あああああああ、妬ましい憎たらしい!」
「いや、俺は女と付き合ったことないよ」
「急に普通の物言いしないでください、本気でビックリします……」
真顔になり返されて、シイナの方が面食らってしまった。
「しゃーねーじゃん、マジになるとこうなるんだよ。自分でもどうしょもねぇさ」
「こういうときのタクマさん、本当にしゃべり方が父様に似てますよね~」
「自覚はねぇんだけどな」
と、タクマは苦笑する。だがそれは一瞬で、彼はすくに真顔に戻った。
「なぁ、シイナ。俺さ、やっぱおまえのことが――」
「その話はやめましょう、タクマさん」
そしてシイナは、再びタクマから顔を背ける。タクマは、開いた口を閉じた。
「ダメか?」
「私達は、姉弟です。家族として再会したんです。それでいいじゃないですか……」
「シイナ、だけどな……」
「私も、ついお話ししたくて、お風呂のときに因縁つけちゃいましたけど」
「じゃあ、いいじゃねぇか。俺だっておまえと話したいんだよ!」
「…………ごめんなさい、タクマさん」
顔をそむけたまま、シイナは風呂から上がっていく。
その背中に、タクマは手を伸ばそうとしながら、声を張り上げて告げた。
「おまえの水着、世界で一番、綺麗だからよッ!」
「……ッ、外で待ってます」
一瞬だけ動きを止めはしたが、シイナはそのまま、脱衣場へと入っていった。
タクマは「あ~……」と声を出しながら、風呂にゆったりと浸かる。
「……諦められッかよ」
そうして夜空を見上げたタイミングは、奇しくもシンラと同時だった。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
――スダレとひなた。
「わ~、ひなたちゃん、水鉄砲だよ~!」
「きゃ~、やったな~! え~い、おかえし~!」
「や~ら~れ~た~!」
とても、平和なお風呂でした。
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