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決戦!アキラ対エリック
君に決めた
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<エリーゼになったエリック視点>
予定通りというべきか、うちのアキラならこれくらい余裕というべきか、チュートリアルドラゴン戦で1位になった。
これで入れ替え戦のチャンスを得ることができるわけだ。
「入れ替え戦ってなに?」
「ドラゴンクラスのメンバーの中から、1組指名して、勝負を挑むの。そして、勝利したら、正式にドラゴンクラスに昇進ね」
アキラがわかっていないようなので簡単に説明した。
「それって、ドラゴンクラスの人たちは自分たちが指名されないか戦々恐々としない?」
「そうね。そろそろ来る頃よ」
教室にどかどかと5組の生徒が入ってくる。
ドラゴンクラスのバッジをつけている。
「君がアキラくんか!」
アキラの両手を握る。
「頼む!俺だけは、俺だけは指名しないでくれ。奨学金が打ち切られると両親から実家に帰ってこいと言われるんだ」
「私からもお願いだわ!絶対に卒業しないと故郷でバカにされるの!」
プライドを捨ててアキラと僕に頭を下げてくる。
その中には、女子寮で僕のことをさんざんバカにしたメンバーも含まれていた。
「私たち友達でしょ?ね?ね?」
「遊びに連れてってあげたじゃない」
今更、手のひらを翻すとはどういう領分なんだろうか。
少しむかむかとしてきた。
「アキラ……」と声をかけると制止された。
「残念ながら、僕は既に誰に対決を挑むかもう決めているんだ。君たちがなんと言おうと関係ない」
「ええっ」とため息が漏れる。
アキラは誰を指名しようとしているのか僕も不思議になってきた。
これは復讐のチャンスかもしれないと僕は思った。
性格が悪いかもしれないが、僕をいじめてきたメンバーの中から選ぶことを検討しはじめた。
メンバーの中で、アキラでもぶっちぎりの余裕で勝てる相手は誰か。
むかつき度と実力を天秤にかけて、一組ずつ吟味しはじめていた。
「アキラ、私がいいと思う対戦相手の候補は……」
「いや、エリーゼ、僕に選ばせてくれ」
アキラは頑なに自分で選ぼうとする。
「わかったわ」
これはアキラが勝ち取った権利だ。
僕は補助魔法で助けたに過ぎない。
アキラに決めさせることにした。
「アキラくんたち、誰と対戦するか決めたかね?」
入れ替え戦担当の先生がやってきてアキラに話しかける。
「はい、エリック・モリスと戦わせてください」
「エリック・モリス!?今の首席じゃないか!」
「僕にはやつと戦わなければいけない大事な理由があるんです」
なんだって。
予想だにしない名前に僕は心底驚いた。
だが、いい機会かもしれない。
エリーゼと勝負を、決着をいつか付けなきゃいけないと僕も思っていたんだ。
予定通りというべきか、うちのアキラならこれくらい余裕というべきか、チュートリアルドラゴン戦で1位になった。
これで入れ替え戦のチャンスを得ることができるわけだ。
「入れ替え戦ってなに?」
「ドラゴンクラスのメンバーの中から、1組指名して、勝負を挑むの。そして、勝利したら、正式にドラゴンクラスに昇進ね」
アキラがわかっていないようなので簡単に説明した。
「それって、ドラゴンクラスの人たちは自分たちが指名されないか戦々恐々としない?」
「そうね。そろそろ来る頃よ」
教室にどかどかと5組の生徒が入ってくる。
ドラゴンクラスのバッジをつけている。
「君がアキラくんか!」
アキラの両手を握る。
「頼む!俺だけは、俺だけは指名しないでくれ。奨学金が打ち切られると両親から実家に帰ってこいと言われるんだ」
「私からもお願いだわ!絶対に卒業しないと故郷でバカにされるの!」
プライドを捨ててアキラと僕に頭を下げてくる。
その中には、女子寮で僕のことをさんざんバカにしたメンバーも含まれていた。
「私たち友達でしょ?ね?ね?」
「遊びに連れてってあげたじゃない」
今更、手のひらを翻すとはどういう領分なんだろうか。
少しむかむかとしてきた。
「アキラ……」と声をかけると制止された。
「残念ながら、僕は既に誰に対決を挑むかもう決めているんだ。君たちがなんと言おうと関係ない」
「ええっ」とため息が漏れる。
アキラは誰を指名しようとしているのか僕も不思議になってきた。
これは復讐のチャンスかもしれないと僕は思った。
性格が悪いかもしれないが、僕をいじめてきたメンバーの中から選ぶことを検討しはじめた。
メンバーの中で、アキラでもぶっちぎりの余裕で勝てる相手は誰か。
むかつき度と実力を天秤にかけて、一組ずつ吟味しはじめていた。
「アキラ、私がいいと思う対戦相手の候補は……」
「いや、エリーゼ、僕に選ばせてくれ」
アキラは頑なに自分で選ぼうとする。
「わかったわ」
これはアキラが勝ち取った権利だ。
僕は補助魔法で助けたに過ぎない。
アキラに決めさせることにした。
「アキラくんたち、誰と対戦するか決めたかね?」
入れ替え戦担当の先生がやってきてアキラに話しかける。
「はい、エリック・モリスと戦わせてください」
「エリック・モリス!?今の首席じゃないか!」
「僕にはやつと戦わなければいけない大事な理由があるんです」
なんだって。
予想だにしない名前に僕は心底驚いた。
だが、いい機会かもしれない。
エリーゼと勝負を、決着をいつか付けなきゃいけないと僕も思っていたんだ。
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