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未来の小説家

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渋谷真斗

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 今俺たちは2年の教室に向かっている。渋谷真斗実際どのような人物なのだろう。2年B組のドアを開ける。
「あのぉ、渋谷さんいらっしゃいますか。コラボを依頼しに来たんですけど…」
「あぁ、よろしくお願いします。」
 思ったよりもかなり低姿勢だ。印象とかなり違う。
「さぁどんなコラボを撮ろうか。」
「そうですね。渋谷さんの動画に合わせたコラボとかどうでしょう?炎上しそうでしないサムネ選手権とか。」
「それは面白いかもしれないな。」
 それもそうだ。この企画のために俺らは昨日寝ないで企画会議をした。

 共用の撮影場所に行く。
「君たちはいつもどんな感じで撮っているんだ。」
「俺が回して、ほぼ編集しないでいいような動画にしています。」
「編集無しで? 君マジで言ってるの?」
 俺たちは動画を見せる。

 動画を見終わり渋谷は言う。
「なかなか面白いね。けど、、、このままだったら人気になっても、どこかでヘマするよ。」
 渋谷の言っていることがあまりよくわからない。
「まあ動画を撮ってみよう。」
 動画を撮り始めてすぐ渋谷さんが撮影を止める。
「寺岡、その発言はあまり良くないな。もしかしたら垢BANをくらうかも。」
 
 破天荒なイメージとは裏腹にかなり細かい。撮影が終わった。1つの動画を撮るのに2時間も撮影していた。たぶんほとんど使えないだろう。だが、渋谷さんのいうことは間違っていない。渋谷さんほどの人気TouYuberともなれば垢BANされることは相当なリスクだ。過去の人気動画は資産。細心の注意を払う必要がある。

 編集を始める。ここも渋谷さんはきめ細やかな編集を俺たちに指示する。少しでも言葉の間があれば全部不自然にならないようにカットする。正直面倒くさいと思ったが、一方トップの人たちはこれほど細かく投稿しているのかと思うと尊敬に値する。

 動画を公開する。これまでにはなかったほど動画の視聴回数が伸びている。動画の反応は、
「なんか印象変わったな。」
「こんなに面白かったのかこいつら。」
のように高評価ばかりだ。知らぬ間にすぐ10万回を突破して、登録者数も4000人近くになった。トップの人達というのはやはりとんでもなく真剣に動画投稿をしているのだと感じた。
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