竜探しのお話

hachijam

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5章.盗賊見習いと竜見習い

5.

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村に着いたサントたちは積極的に情報を集める事にした。サントたちのように、アリアドットを目指す途中にこの村を訪れる者もいるらしく、盗賊の情報などは比較的簡単に得られた。

村人にとっても、盗賊の動向は気になる物であるらしく、また、その情報でちょっとした手間賃を稼ごうと考えている者もいるようであった。そんな一人、調子よく情報を喋ってくれた村人に酒を奢ると、ここだけの話として内緒の話をしてくれた。

その内緒の話によると、アリアドットを襲撃しようとしている盗賊団がいるのだという。その盗賊団の詳しい事までは分からないが、新参者の盗賊団のようである。その盗賊団とアリアドットを守ろうとしている盗賊団の争いが水面下で行われているらしい。その二つの盗賊団の争いと言うのが、周囲に影響してパミロア山での大規模な盗賊の活動は控えめになっているそうだ。

アリアドットに着いてからどうなるのかと言う点で、不安に思う部分はあったが、ひとまず、アリアドットへたどり着くまでの危険性が薄れたと感じたサントやラテアはそれは朗報だと思った。でも、ファムは少し複雑な表情をした。良くも悪くもちゃんとした組織となっている盗賊であれば、ある程度の決まりによって行動する事が多い。例えば、通行料を払えば、襲撃はされない、安全は守られるという暗黙の了解があったりする。理不尽に感じるところもあるが、それによって安全が確保されると考えれば、無用な争いを避けるための費用と割り切れば良い。

ファムはそう言った情報を得られることを期待していた。でも、場所が混乱しているとなると、そういう秩序が無くなっている可能性があった。その場合、小規模な盗賊などが襲ってくる事も考えられる。成り上がるために、危険を恐れなかったり、若さで粋がっていたりすると相手をするのが面倒になるだけでなく、想像以上の危険に巻き込まれる事もある。

サントはその説明を受けて危険性の回避と言う意味では理解する必要がある気がしたが、理不尽な所に納得できない気もした。旅人を襲う盗賊は悪で、それに加担するような事はするべきではないと考えていた。それは正しいとファムは言ったが、それだけで全て上手くいかないのも現実だとも言っていた。いずれにしろ、ここで引き返すという事は頭の片隅にも無かったサントたちは、この麓の村で無駄に時間をつぶす事はせずに、アリアドットに向かうためパミロア山に翌日から入る事を決めた。
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