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第24話【技の命名と聖獣】
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ミネストルーネで新しく仲間になったマリナスムーンさんとその娘、マリナスルナさんを連れてタンガルの町へ向かっている。
2人とはみんなもだいぶ仲良くなり打ち解けている。
リアンがダクスも紹介したいとの事だったので、2人に見せるとかなり驚いていた。
今は常にリアンが抱えて移動している。
「そう言えば師匠、カシルに渡した手紙ってなんか?」
「ああ、それはな……」
カシルは最後の修行から戻った時に疲れで早く眠ってしまったので1人の男の子にカシルが起きたら渡すようにと大きなリュックを渡した。
次の日、俺から渡された物を起きてから受け取ったカシルは中を確認すると、一通の手紙とかなりの量の金貨、子供達分の服が入っていた。
「これは……そうだ、手紙」
【この金でスキルを調べて、立派な冒険者になってくれ。 そして強くなったらディーンとまた対戦してやってくれよ。 子供達と元気でな】
手紙にはそれだけ書いた。
金は子供達の生活とカシルの冒険者への手助けをするための分だ。
このお金で冒険者じゃなく商売をしたって構わない、どう使うかはあの子達次第ってことだ。
「さすが師匠! 僕もカシルに負けないくらい強くならなきゃ」
「そのためには修行だな……ふむ……ムーンさんとルナちょっといいか?」
「はい、なんでしょう?」
「タンガルに着く前に2人の強さを見ておきたくて、1対2で模擬戦をやってみないか?」
「1対2でですか?」
「ああ、みんなも2人の強さが見たいだろうしな」
「わかりました……ルナもいいわね」
「もっちろん! 負っけないよー!」
少し広い場所に出たので2人と模擬戦だ。
「この辺りでいいだろ、いつでも来てくれ」
「はい」
ムーンさんが返事をすると同時にルナが弧を描くように走り出し、ムーンさんは直線で走ってくる。
その格闘技術はなかなかの物で、俺も格闘スキルでなんとか応戦しているが、側面から来たルナの攻撃とムーンさんの攻撃で防いで躱すのが精一杯となる。
だけど……あの洞窟で見た時の力は出ていない。
少し距離を置いてタンマをかける。
「どうしました?」
「もう降参かー?」
「いや、そうじゃ無くて……2人とも力を出してないよね?」
「……気がつきましたか……さすがです……ルナ、力を解放しなさい」
「え!? いいの?」
「ええかまわないわ」
力を解放? やっぱりまだ力を隠していたか……。
「それじゃいっくよーー! ハアアアアァァァァ!」
ルナの髪が揺らめき体が光り始めた。
「なにあれ? ルナさんの体が光ってる?」
「あの光……まさかっ!? マシオ殿! あのルナ殿と戦うのは無茶です!」
「ライラさん、どう言うこと? 師匠なら大丈夫でしょ?」
「わかりません……ですが、あの光はもしかしたら……マシオ殿でも勝てないかも知れません……」
輝き出したルナの体はバチバチと電撃でも走っているかのようだ。
そしてルナの人の手足は変わり腕、足は獣へと変化をしていた。
「それが本当の力か?」
「試してみる……ニャッ!」
言うなり姿が消えた。
一応俺には見えているが、ディーンとリアンは「消えちゃった!?」「どこにいった?」 と探している。
別に消えた訳では無い。
地面もえぐれる程の速度で走っているのだ。
ボッ! ボッ! ボッ! と音を立ててジグザグに移動しながら向かって来た。
手は獣と同じく鋭い爪が電撃をまとって腹を目掛けて突いてくる。
俺はその勢いを利用し、突いて来た腕を軽くそらして体を回し足を引っ掛けて投げ飛ばす。
「ギニャアアアアアアー!」
投げ飛ばされたルナは上手く体を回転させたが、勢いあまって転がって行く。
「「…………」」
木々を薙ぎ倒してドーン! と音が響く。
その姿を見た俺達はみんなポカーンとしてしまった……。
「ライラさん……師匠の勝ちですね……」
「そ、そうね……私の勘違いだったかしら……?」
まさかあんな勝ち方になるとは思わなかっただろうからな……俺もあれで勝てるとは思わなかったし……。
「えーと……ムーンさんは戦いませんか?」
「……まったくあの娘は……」
「イタタタ……」
ルナはテクテクと歩いて戻って来た。
「次は私がやらせていただきますね……ハアアアアァァァァ! ガルァァァァ!!」
ムーンさんの姿が完全に変わった。
ルナと同じように輝き電撃が走ると顔から全身が獣の姿へと変貌していた。
手、足だけでは無く顔も虎のような素顔となり全身にはもふもふした白と黒の体毛が現れている。
「それでは参ります!」
やはり消える速度で移動をする……だがルナと違って地面がえぐれることが無く、音もほとんどせず静かに走って向かって来ている。
これは……無理だ!
俺は思わず結界を使ってしまった……。
ガキンッ! と結界でムーンさんの爪は止められたが、その爪は結界を半分貫いている。
「すすす、凄い! 師匠の結界を貫いた!」
「やっぱり……間違っていなかった……ムーン殿はあの伝説の雷獣……」
「雷獣?」
「はい……伝説なので詳しくはわかりませんが、勇者、魔王と並ぶ聖獣がいると聞いた事があります。 その聖獣の1つに雷獣がいたはずです……」
聖獣とは知らず、ムーンさんに結界を両手で引き裂かれたので解除をし、武器屋に行った時に買った安い剣を取り出してムーンさんと戦っている。
防戦一方にならないように剣を振るうが、ムーンさんは腕の一払いで剣を砕いてしまった。
安物の剣じゃ今のムーンさんの体には傷すら付かないってことか……仕方ない……。
俺は魔剣を取り出しやっとムーンさんの爪を防ぐが、今までに無いほど剣がきしむ……。
「私の爪を防ぐとは、なかなかの業物ですね」
「ドワーフの魔剣だからな」
こちらからも攻撃を始めた時、振りかぶった剣の途中でムーンさんは元の人の姿に戻ってしまった。
「うわわ! ムーンさんどうしたんですか?」
「ハァハァ……すいません、私は長い時間あの姿ではいられないのよ」
「そうだったんですか……すいません無茶させて……大丈夫ですか?」
「ええ、この位なら問題ないわ。 マシオ様もだいぶ手加減してくれましたし」
「そんなことはないですが、ムーンさん凄い強いじゃ無いですか!」
模擬戦を終了すると、ディーン達がやって来た。
「ムーンさん凄い!」
「本当に凄いもふもふです!」
「やはり雷獣で間違いないんでしょうか?」
雷獣? 話を聞いていなかった俺はライラさんから話を聞いてムーンさんに確認してみた。
「……はい、私達親子はその……雷獣で間違いないです」
「もしかしてそのせいで魔族に追われているんですか?」
「そうです。 私達親子は元々ラジア大陸の獣人が住む村で暮らしていました。 ある時町が魔族に襲われて立ち向かったのですが、魔王直属の【十二闘魔人】の1人【ラレツ】と名乗る者にやられまして……」
「そうでしたか……それじゃ村の男性もやられたって事ですか?」
「いえ、私達獣人の村は雄はおりません。 子を生す時だけ人の町へと降りて行き伴侶を見つけます。 そこで一緒に暮らす者はその場所にとどまりますが、ほとんどが村に戻って来ます。 私もルナを孕ってから夫は病にたおれてしまい村に戻りました」
「それじゃやはり旦那さんは……」
「はい、もうおりません」
あんな洞窟で2人だけで変だとは思ったけど……、しかし男がいない獣人の村って……もふもふだらけなのか……ちょっと行ってみたい……。
しかし、十二闘魔人……もしかしてガルマンダもその1人なんだろうか?
模擬戦をしてからルナの様子が少しおかしい。
やたらと引っ付いてくる。
リアンが間に入ったりして頑張って引き剥がすけど……。
「ルナさん! 先生にくっつき過ぎです!」
「え~いいじゃない」
「ダメです!」
「そうです! 私もかまってください!」
ある夜、焚き火をしている時、俺の隣に座ったルナにリアンが注意をして、ライラが反対側に座る。
するとまたリアンが反応してしまうので、リアンは俺の膝の上に座って満足したようだ。
ディーンはなにやってんだか……と言う顔で見てくるし、ムーンさんは微笑んでいる。
「ムーンさんからもルナさんに注意してもらえませんか?」
ある日リアンがあまりにルナが俺にくっつくのでムーンさんを離れた場所に呼び出して注意してもらうように伝えるが……。
「ごめんなさいね、私達獣人は強い人程好きになってしまうの。 それもまだ経験の無い子程その本能が強く出てしまうのよ」
生存本能ってやつか?
好かれるのは嬉しいんだけどね。
こそこそと話している俺達を見つけたリアン達は話しを聞いていたみたい……。
戻ったムーンにリアンは何やら話していた。
「私だって先生が好きなんです!」
「そうよねぇ……マシオ様お強いですものね、私も惹かれてしまうもの……、……それなら次から交代制なんてどうかしら?」
「交代制?」
「ええ、マシオ様には秘密にして、私達だけでローテーションしてマシオ様にくっつくのはOKと言うのはどうかしら?」
「それは1日中くっついてても良いって事ですか?」
「そうよ~、それに、順番じゃない時は私にくっついててもいいわよ」
「ムーンさんに……もふもふ?」
「ふふ……もふもふよ」
「わかりました! それでいきましょう!」
その密談から1人づつ俺の隣にくっついて歩くようになった。
リアンは手を繋いで、ライラは腕を組んで、ルナはおんぶさせられたり肩車させられたり……ムーンさんは俺の隣りで話しながら歩いている。
ディーンも何故かそれに加わり隣に並んで俺から戦いについての話しをしていた。
「師匠、前に僕が見せた新しい技の名前何かないですか?」
「ディーンの技?」
「はい! あの腕まで火を纏わせて放つ技です!」
ディーンがラガジャラとの戦いで使った技か……。
「俺が付けていいのか?」
「はい! お願いします! かっこいいのがいいです!」
「ふむ……鳥の魔物を燃やした技……鳥……火……火の鳥……不死鳥……、……不死鳥の羽ばたき……」
ディーンは考えている俺をキラキラさせた瞳で見ている……これは下手な名前はつけられん……。
「ふむ……【フェニックスウイング】と言うのはどうだ?」
「フェニックス?」
「俺が元いた世界での神の鳥の名前さ。 不死鳥と言われていて全身が炎で包まれ死んでも灰の中から蘇るって言う伝説がある」
「不死鳥! かっこいい! 僕、それにします!」
「気に入ってくれたようだな」
「はい! ありがとうございます! ……それにそうか……全身……ブツブツ……」
何かブツブツ言ってたけど気に入ってくれたようで何より。
数日後、天気の悪い中、商業の町タンガルの目の前まで辿り着く。
2人とはみんなもだいぶ仲良くなり打ち解けている。
リアンがダクスも紹介したいとの事だったので、2人に見せるとかなり驚いていた。
今は常にリアンが抱えて移動している。
「そう言えば師匠、カシルに渡した手紙ってなんか?」
「ああ、それはな……」
カシルは最後の修行から戻った時に疲れで早く眠ってしまったので1人の男の子にカシルが起きたら渡すようにと大きなリュックを渡した。
次の日、俺から渡された物を起きてから受け取ったカシルは中を確認すると、一通の手紙とかなりの量の金貨、子供達分の服が入っていた。
「これは……そうだ、手紙」
【この金でスキルを調べて、立派な冒険者になってくれ。 そして強くなったらディーンとまた対戦してやってくれよ。 子供達と元気でな】
手紙にはそれだけ書いた。
金は子供達の生活とカシルの冒険者への手助けをするための分だ。
このお金で冒険者じゃなく商売をしたって構わない、どう使うかはあの子達次第ってことだ。
「さすが師匠! 僕もカシルに負けないくらい強くならなきゃ」
「そのためには修行だな……ふむ……ムーンさんとルナちょっといいか?」
「はい、なんでしょう?」
「タンガルに着く前に2人の強さを見ておきたくて、1対2で模擬戦をやってみないか?」
「1対2でですか?」
「ああ、みんなも2人の強さが見たいだろうしな」
「わかりました……ルナもいいわね」
「もっちろん! 負っけないよー!」
少し広い場所に出たので2人と模擬戦だ。
「この辺りでいいだろ、いつでも来てくれ」
「はい」
ムーンさんが返事をすると同時にルナが弧を描くように走り出し、ムーンさんは直線で走ってくる。
その格闘技術はなかなかの物で、俺も格闘スキルでなんとか応戦しているが、側面から来たルナの攻撃とムーンさんの攻撃で防いで躱すのが精一杯となる。
だけど……あの洞窟で見た時の力は出ていない。
少し距離を置いてタンマをかける。
「どうしました?」
「もう降参かー?」
「いや、そうじゃ無くて……2人とも力を出してないよね?」
「……気がつきましたか……さすがです……ルナ、力を解放しなさい」
「え!? いいの?」
「ええかまわないわ」
力を解放? やっぱりまだ力を隠していたか……。
「それじゃいっくよーー! ハアアアアァァァァ!」
ルナの髪が揺らめき体が光り始めた。
「なにあれ? ルナさんの体が光ってる?」
「あの光……まさかっ!? マシオ殿! あのルナ殿と戦うのは無茶です!」
「ライラさん、どう言うこと? 師匠なら大丈夫でしょ?」
「わかりません……ですが、あの光はもしかしたら……マシオ殿でも勝てないかも知れません……」
輝き出したルナの体はバチバチと電撃でも走っているかのようだ。
そしてルナの人の手足は変わり腕、足は獣へと変化をしていた。
「それが本当の力か?」
「試してみる……ニャッ!」
言うなり姿が消えた。
一応俺には見えているが、ディーンとリアンは「消えちゃった!?」「どこにいった?」 と探している。
別に消えた訳では無い。
地面もえぐれる程の速度で走っているのだ。
ボッ! ボッ! ボッ! と音を立ててジグザグに移動しながら向かって来た。
手は獣と同じく鋭い爪が電撃をまとって腹を目掛けて突いてくる。
俺はその勢いを利用し、突いて来た腕を軽くそらして体を回し足を引っ掛けて投げ飛ばす。
「ギニャアアアアアアー!」
投げ飛ばされたルナは上手く体を回転させたが、勢いあまって転がって行く。
「「…………」」
木々を薙ぎ倒してドーン! と音が響く。
その姿を見た俺達はみんなポカーンとしてしまった……。
「ライラさん……師匠の勝ちですね……」
「そ、そうね……私の勘違いだったかしら……?」
まさかあんな勝ち方になるとは思わなかっただろうからな……俺もあれで勝てるとは思わなかったし……。
「えーと……ムーンさんは戦いませんか?」
「……まったくあの娘は……」
「イタタタ……」
ルナはテクテクと歩いて戻って来た。
「次は私がやらせていただきますね……ハアアアアァァァァ! ガルァァァァ!!」
ムーンさんの姿が完全に変わった。
ルナと同じように輝き電撃が走ると顔から全身が獣の姿へと変貌していた。
手、足だけでは無く顔も虎のような素顔となり全身にはもふもふした白と黒の体毛が現れている。
「それでは参ります!」
やはり消える速度で移動をする……だがルナと違って地面がえぐれることが無く、音もほとんどせず静かに走って向かって来ている。
これは……無理だ!
俺は思わず結界を使ってしまった……。
ガキンッ! と結界でムーンさんの爪は止められたが、その爪は結界を半分貫いている。
「すすす、凄い! 師匠の結界を貫いた!」
「やっぱり……間違っていなかった……ムーン殿はあの伝説の雷獣……」
「雷獣?」
「はい……伝説なので詳しくはわかりませんが、勇者、魔王と並ぶ聖獣がいると聞いた事があります。 その聖獣の1つに雷獣がいたはずです……」
聖獣とは知らず、ムーンさんに結界を両手で引き裂かれたので解除をし、武器屋に行った時に買った安い剣を取り出してムーンさんと戦っている。
防戦一方にならないように剣を振るうが、ムーンさんは腕の一払いで剣を砕いてしまった。
安物の剣じゃ今のムーンさんの体には傷すら付かないってことか……仕方ない……。
俺は魔剣を取り出しやっとムーンさんの爪を防ぐが、今までに無いほど剣がきしむ……。
「私の爪を防ぐとは、なかなかの業物ですね」
「ドワーフの魔剣だからな」
こちらからも攻撃を始めた時、振りかぶった剣の途中でムーンさんは元の人の姿に戻ってしまった。
「うわわ! ムーンさんどうしたんですか?」
「ハァハァ……すいません、私は長い時間あの姿ではいられないのよ」
「そうだったんですか……すいません無茶させて……大丈夫ですか?」
「ええ、この位なら問題ないわ。 マシオ様もだいぶ手加減してくれましたし」
「そんなことはないですが、ムーンさん凄い強いじゃ無いですか!」
模擬戦を終了すると、ディーン達がやって来た。
「ムーンさん凄い!」
「本当に凄いもふもふです!」
「やはり雷獣で間違いないんでしょうか?」
雷獣? 話を聞いていなかった俺はライラさんから話を聞いてムーンさんに確認してみた。
「……はい、私達親子はその……雷獣で間違いないです」
「もしかしてそのせいで魔族に追われているんですか?」
「そうです。 私達親子は元々ラジア大陸の獣人が住む村で暮らしていました。 ある時町が魔族に襲われて立ち向かったのですが、魔王直属の【十二闘魔人】の1人【ラレツ】と名乗る者にやられまして……」
「そうでしたか……それじゃ村の男性もやられたって事ですか?」
「いえ、私達獣人の村は雄はおりません。 子を生す時だけ人の町へと降りて行き伴侶を見つけます。 そこで一緒に暮らす者はその場所にとどまりますが、ほとんどが村に戻って来ます。 私もルナを孕ってから夫は病にたおれてしまい村に戻りました」
「それじゃやはり旦那さんは……」
「はい、もうおりません」
あんな洞窟で2人だけで変だとは思ったけど……、しかし男がいない獣人の村って……もふもふだらけなのか……ちょっと行ってみたい……。
しかし、十二闘魔人……もしかしてガルマンダもその1人なんだろうか?
模擬戦をしてからルナの様子が少しおかしい。
やたらと引っ付いてくる。
リアンが間に入ったりして頑張って引き剥がすけど……。
「ルナさん! 先生にくっつき過ぎです!」
「え~いいじゃない」
「ダメです!」
「そうです! 私もかまってください!」
ある夜、焚き火をしている時、俺の隣に座ったルナにリアンが注意をして、ライラが反対側に座る。
するとまたリアンが反応してしまうので、リアンは俺の膝の上に座って満足したようだ。
ディーンはなにやってんだか……と言う顔で見てくるし、ムーンさんは微笑んでいる。
「ムーンさんからもルナさんに注意してもらえませんか?」
ある日リアンがあまりにルナが俺にくっつくのでムーンさんを離れた場所に呼び出して注意してもらうように伝えるが……。
「ごめんなさいね、私達獣人は強い人程好きになってしまうの。 それもまだ経験の無い子程その本能が強く出てしまうのよ」
生存本能ってやつか?
好かれるのは嬉しいんだけどね。
こそこそと話している俺達を見つけたリアン達は話しを聞いていたみたい……。
戻ったムーンにリアンは何やら話していた。
「私だって先生が好きなんです!」
「そうよねぇ……マシオ様お強いですものね、私も惹かれてしまうもの……、……それなら次から交代制なんてどうかしら?」
「交代制?」
「ええ、マシオ様には秘密にして、私達だけでローテーションしてマシオ様にくっつくのはOKと言うのはどうかしら?」
「それは1日中くっついてても良いって事ですか?」
「そうよ~、それに、順番じゃない時は私にくっついててもいいわよ」
「ムーンさんに……もふもふ?」
「ふふ……もふもふよ」
「わかりました! それでいきましょう!」
その密談から1人づつ俺の隣にくっついて歩くようになった。
リアンは手を繋いで、ライラは腕を組んで、ルナはおんぶさせられたり肩車させられたり……ムーンさんは俺の隣りで話しながら歩いている。
ディーンも何故かそれに加わり隣に並んで俺から戦いについての話しをしていた。
「師匠、前に僕が見せた新しい技の名前何かないですか?」
「ディーンの技?」
「はい! あの腕まで火を纏わせて放つ技です!」
ディーンがラガジャラとの戦いで使った技か……。
「俺が付けていいのか?」
「はい! お願いします! かっこいいのがいいです!」
「ふむ……鳥の魔物を燃やした技……鳥……火……火の鳥……不死鳥……、……不死鳥の羽ばたき……」
ディーンは考えている俺をキラキラさせた瞳で見ている……これは下手な名前はつけられん……。
「ふむ……【フェニックスウイング】と言うのはどうだ?」
「フェニックス?」
「俺が元いた世界での神の鳥の名前さ。 不死鳥と言われていて全身が炎で包まれ死んでも灰の中から蘇るって言う伝説がある」
「不死鳥! かっこいい! 僕、それにします!」
「気に入ってくれたようだな」
「はい! ありがとうございます! ……それにそうか……全身……ブツブツ……」
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