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暗雲たちこめる王国と公国
国王と将軍への頼み。
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城にに戻り、2人はサーマメイド長に呼び止められた。
「サーマ、どうさたのです?」
「国王様より、お二人様が戻り次第、案内する様に仰せ付かっているのでざます。先程、ギルバルト将軍とヤースキー将軍もいらっしゃりましたでざます。」
サーマに導かれる様に、2人はサロンへと、足を運ぶ。
暫くしてから、部屋の前に到着し、サーマはノックをし、
「サラ様、シン様が、お付きになられました。」
と言うと、中から「通せ。」
と返事が返ってきた。
「失礼します。」
サロンに入室すると、サイと2人の将軍は椅子に腰掛けて待っていた。
「で、話はリーチェから聞いた。これはどういう事か?」
サイは、リーチェからの言伝の内容を質問してきた。
当然である。
頼んだ言伝の内容は
『国内の国民を出来るだけ、王都に収容して頂きたい。ギルバルト将軍とヤースキー将軍が揃ってから説明する。』
だけなのだ。
その内容の詳しくは、外部に漏れない為に、言伝としては省いたのである。
「恐れいります。相手が村などを襲う傾向に対しての、対応策です。貴族を始め、国民を一旦、王都に収容し敵から護る事が肝心と思います。幸い王都には、空いている土地もあります。また、小国故に国民の人口も少ない。なので、そこに集めて頂きたいたいのです。」
国民の人口が少ないのは、宰相との以前に会話をした時に訊き出していたので、可能だろうと導いた策略であった。
「何故、そこまでする必要があるのだ?」
ギルバルト将軍は、当然この質問を投げ掛けた。
「そうですね。先ずは、国民は国にとっては宝だからです。国民亡き国は、財政も儘ならなくなります。これが一つ。」
「他にも理由があるのか?」
ヤースキー将軍が質問する。
「はい。もう一つは、国民に入れ換わり、陛下の暗殺を未然に防ぐ事にあります。杞憂で終われば良いのですが、敵、いや、グレイの手を一つ潰す事にもつながります。」
3人は「なるほど」と頷いた。
「後、大切な事二点。一つは、敵に悟られなく速やかに実行する事。もう一つ、彼らが既に入れ換わっている可能性を考慮して、区分けし管理する事。食糧等は暫くは国で配給し、農作物等、育てる場所を設ける事です。事態が収集し次第、希望者は王都に残留出来る様にする事です。」
「ふむ、心得た。陛下もギルバルト将軍も異議、質問ありませんか?私は、現時点で良案と思いますが。」
ヤースキー将軍は、そう言うと、
「某も異議は無い。些か強引ではあるか、とは思うが、平和ボケには、良き訓練にもなろう。」
と、ギルバルト将軍は賛同する。
「あいわかった!ゴンザレスらには、余から説明する。ギルバルト、ヤースキー、速やかに作戦を実行に移せ。逆らう者は、この作戦が勅である事を示せ。余の名である事を教えるのだ。各領地における、回収可能な食糧や畜産は、運搬する様に。直ぐ様、勅を記す。それを持って任に当たれ。」
『はっ!!』
将軍両名、椅子から立ち上がり、一礼し、拝命の意を表すと退席した。
「ところで、兄上。」
「なんだ?サラ。」
「簡易的ですが、住居の修復も急がねばなりません。あの区画は、スラムにはなってはおりませんが、建物が傷んでおり、衛生面でも心配されます。」
建物自体は確かにある。
しかし、人が住まない建物程、劣化は早く、著しいものだ。
その改善をサラはサイに求めた。
「うむ。そこは近衛騎士団と、王都の建築の有志に依頼するとしよう。ゴンザレスには、至急、区画整備と住民票の作成を命ずるとする。お前達は、近衛騎士団が減る分、余の護衛並びに指揮の補佐を頼みたい。良いか?」
すると、サラは、
「謹んで、拝命致します。」
と、一礼をする。
シンもそれに倣った。
「サーマ、どうさたのです?」
「国王様より、お二人様が戻り次第、案内する様に仰せ付かっているのでざます。先程、ギルバルト将軍とヤースキー将軍もいらっしゃりましたでざます。」
サーマに導かれる様に、2人はサロンへと、足を運ぶ。
暫くしてから、部屋の前に到着し、サーマはノックをし、
「サラ様、シン様が、お付きになられました。」
と言うと、中から「通せ。」
と返事が返ってきた。
「失礼します。」
サロンに入室すると、サイと2人の将軍は椅子に腰掛けて待っていた。
「で、話はリーチェから聞いた。これはどういう事か?」
サイは、リーチェからの言伝の内容を質問してきた。
当然である。
頼んだ言伝の内容は
『国内の国民を出来るだけ、王都に収容して頂きたい。ギルバルト将軍とヤースキー将軍が揃ってから説明する。』
だけなのだ。
その内容の詳しくは、外部に漏れない為に、言伝としては省いたのである。
「恐れいります。相手が村などを襲う傾向に対しての、対応策です。貴族を始め、国民を一旦、王都に収容し敵から護る事が肝心と思います。幸い王都には、空いている土地もあります。また、小国故に国民の人口も少ない。なので、そこに集めて頂きたいたいのです。」
国民の人口が少ないのは、宰相との以前に会話をした時に訊き出していたので、可能だろうと導いた策略であった。
「何故、そこまでする必要があるのだ?」
ギルバルト将軍は、当然この質問を投げ掛けた。
「そうですね。先ずは、国民は国にとっては宝だからです。国民亡き国は、財政も儘ならなくなります。これが一つ。」
「他にも理由があるのか?」
ヤースキー将軍が質問する。
「はい。もう一つは、国民に入れ換わり、陛下の暗殺を未然に防ぐ事にあります。杞憂で終われば良いのですが、敵、いや、グレイの手を一つ潰す事にもつながります。」
3人は「なるほど」と頷いた。
「後、大切な事二点。一つは、敵に悟られなく速やかに実行する事。もう一つ、彼らが既に入れ換わっている可能性を考慮して、区分けし管理する事。食糧等は暫くは国で配給し、農作物等、育てる場所を設ける事です。事態が収集し次第、希望者は王都に残留出来る様にする事です。」
「ふむ、心得た。陛下もギルバルト将軍も異議、質問ありませんか?私は、現時点で良案と思いますが。」
ヤースキー将軍は、そう言うと、
「某も異議は無い。些か強引ではあるか、とは思うが、平和ボケには、良き訓練にもなろう。」
と、ギルバルト将軍は賛同する。
「あいわかった!ゴンザレスらには、余から説明する。ギルバルト、ヤースキー、速やかに作戦を実行に移せ。逆らう者は、この作戦が勅である事を示せ。余の名である事を教えるのだ。各領地における、回収可能な食糧や畜産は、運搬する様に。直ぐ様、勅を記す。それを持って任に当たれ。」
『はっ!!』
将軍両名、椅子から立ち上がり、一礼し、拝命の意を表すと退席した。
「ところで、兄上。」
「なんだ?サラ。」
「簡易的ですが、住居の修復も急がねばなりません。あの区画は、スラムにはなってはおりませんが、建物が傷んでおり、衛生面でも心配されます。」
建物自体は確かにある。
しかし、人が住まない建物程、劣化は早く、著しいものだ。
その改善をサラはサイに求めた。
「うむ。そこは近衛騎士団と、王都の建築の有志に依頼するとしよう。ゴンザレスには、至急、区画整備と住民票の作成を命ずるとする。お前達は、近衛騎士団が減る分、余の護衛並びに指揮の補佐を頼みたい。良いか?」
すると、サラは、
「謹んで、拝命致します。」
と、一礼をする。
シンもそれに倣った。
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