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神話の時代の話
敗北の報告と古文書。
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シンが敗けた事は、アーシュリーを通して、クォーロストにより、サイに伝えられた。
そして、ヤーシュレイの事も。
シンは回復し任務に支障が無いので、続行するとの旨も追加として伝令を与えた。
クォーロストは、シンの安否を確認を直に行うと、皇都へ向かう為に消えた。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
ジーペン皇国皇都ヴェーテル。
シンが初めて来訪した時より、三倍の人口と街並みに成長し、賑わいを見せていた。
その皇都中央に位置する城。
ヴェーラング城。
サイこと、親王サイクォーダーは政務に励んでいた。
そこにクォーロストが伝令に現れた。
報告を聴いたサイは、ヤーシュレイの事を家系図や伝承の類いの書物をリーチェ等にも手伝いをして貰い、情報収集を急いだ。
アーシュリーが真祖と伝えられてはいたし、本人も祖先だとも言っていた。
しかしここに至り、ヤーシュレイなる者が真祖だと言う事を語った。
サイは、ヤーシュレイとは一体如何なる人物だったのかを知り、対策を練る必要があった。
シンをこれ以上に敗北させない為には、敵は何者かを知らなければならない。
幾つかの資料を手分けして、探してはみたが一向に文献は見当たらない。
「……くっ。これだけ探しても見つからないとは……」
サイが諦めかけた時、
「………………っ!!、見つかったッス!」
リーチェが最後の一冊に、それを見つける事が出来た。
「どれ?……ふむ、かなり古い書だな。……なになに?」
サイが眼を通し始める。
そこには、最早神話らしい時代の事柄が記載されていた。
死皇帝なる魔神の成り立ちは、長く続いた古代帝国が、一族の内乱により分裂抗争が始まり、時の帝は信頼していた家臣に弑され、女性は輪わされた挙げ句に臣民の前にて、首を斬られると言う公開処刑をされた。
内乱により重傷を負い、処刑の順番を最後にされた、時の皇太子は牢獄のベッドに横たわりながらも、天を憎み、地を呪い、人々に強い殺意の呪詛を呟き続けた。
やがて処刑される日になり、身動きが取れない皇太子は土壇場まで担架で運ばれた。
空は青く澄み渡り、暑くなりそうな日であった。
処刑は、地面に太く頑丈な杭が5つ、五芒星の様に刺さっており、その中央に大の字に仰向けに寝かされた。手首・足首・首にと、動物の腸で出来た湿ったロープで縛られる。
日光によりジワリジワリと、腸は乾燥し縮んでいき、皇太子の身体を引き千切ろうと締め上げる。
皇太子は心の中で、怨み呪い、世界の破壊を祈り続けた。
愛しい家族を奪われ、殺され、信頼する家臣や、この国に住む臣民を死んでも赦さないと。
やがて、皇太子の身体は無惨にも裂け絶命した。
臣民達は皇室が、この世から消えた、この瞬間に歓声を上げた。
そして、ヤーシュレイの事も。
シンは回復し任務に支障が無いので、続行するとの旨も追加として伝令を与えた。
クォーロストは、シンの安否を確認を直に行うと、皇都へ向かう為に消えた。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
ジーペン皇国皇都ヴェーテル。
シンが初めて来訪した時より、三倍の人口と街並みに成長し、賑わいを見せていた。
その皇都中央に位置する城。
ヴェーラング城。
サイこと、親王サイクォーダーは政務に励んでいた。
そこにクォーロストが伝令に現れた。
報告を聴いたサイは、ヤーシュレイの事を家系図や伝承の類いの書物をリーチェ等にも手伝いをして貰い、情報収集を急いだ。
アーシュリーが真祖と伝えられてはいたし、本人も祖先だとも言っていた。
しかしここに至り、ヤーシュレイなる者が真祖だと言う事を語った。
サイは、ヤーシュレイとは一体如何なる人物だったのかを知り、対策を練る必要があった。
シンをこれ以上に敗北させない為には、敵は何者かを知らなければならない。
幾つかの資料を手分けして、探してはみたが一向に文献は見当たらない。
「……くっ。これだけ探しても見つからないとは……」
サイが諦めかけた時、
「………………っ!!、見つかったッス!」
リーチェが最後の一冊に、それを見つける事が出来た。
「どれ?……ふむ、かなり古い書だな。……なになに?」
サイが眼を通し始める。
そこには、最早神話らしい時代の事柄が記載されていた。
死皇帝なる魔神の成り立ちは、長く続いた古代帝国が、一族の内乱により分裂抗争が始まり、時の帝は信頼していた家臣に弑され、女性は輪わされた挙げ句に臣民の前にて、首を斬られると言う公開処刑をされた。
内乱により重傷を負い、処刑の順番を最後にされた、時の皇太子は牢獄のベッドに横たわりながらも、天を憎み、地を呪い、人々に強い殺意の呪詛を呟き続けた。
やがて処刑される日になり、身動きが取れない皇太子は土壇場まで担架で運ばれた。
空は青く澄み渡り、暑くなりそうな日であった。
処刑は、地面に太く頑丈な杭が5つ、五芒星の様に刺さっており、その中央に大の字に仰向けに寝かされた。手首・足首・首にと、動物の腸で出来た湿ったロープで縛られる。
日光によりジワリジワリと、腸は乾燥し縮んでいき、皇太子の身体を引き千切ろうと締め上げる。
皇太子は心の中で、怨み呪い、世界の破壊を祈り続けた。
愛しい家族を奪われ、殺され、信頼する家臣や、この国に住む臣民を死んでも赦さないと。
やがて、皇太子の身体は無惨にも裂け絶命した。
臣民達は皇室が、この世から消えた、この瞬間に歓声を上げた。
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