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1Mandy
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「基久先輩はいねーの?」
目の前でかわいらしい顔を綻ばせつつ、生徒会会計の一年と二年が聞いてくる。拓実は顔だけはぼんやりして椅子に座ったまま二人を見上げた。
「見回りだよ。何」
「何ってそりゃ用事あるからだよ拓実ちゃん」
「風紀での一カ月の収支明細報告書だよ拓実ちゃん」
相変わらず軽々しくちゃんづけで、しかも片方は後輩だというのに呼んでくる二人に冷たい視線を送るが、全く二人は気にした様子もない。ちなみに彼らは兄弟でもある。
この会計二人は同じ生徒会以外の生徒に対し、風紀委員も含めどこか小馬鹿にしたような見下したような態度を取ってくる。もちろんその性格がえげつないのを拓実は大いに知っている。ただ見た目は明るくてかわいい感じのこの二人は、背もそこそこあるし一見人懐こそうな様子でもあるので一般生徒の受けはいいようだ。
ちなみにこの風紀内でも委員長である基久は基本誰に対してもおおらかだし、風紀のマスコットと呼ばれているかわいらしい後輩である風紀書記一年は生徒会の役員なら誰であろうが尊敬している。風紀書記の三年はひたすら優しいまとめ役といった人なのでこの会計たちに対しても優しいし、会計のほうでも自分たちの先輩である会計三年がこの書記とつき合っているせいか、他には小馬鹿にした態度をとっているわりに彼への当たりは柔らかい。
要は風紀委員の役職についている大半はこの会計二人に対して特に思うことはないようだ。ただし風紀書記三年の弟である二年は無表情ながらに生徒会に対しては微妙に思っている気がする。この会計二人が彼にやたら絡むので余計だろう。
あとは雫や慧、そして他の一般風紀たちも生徒会特に会計の彼らを苦手なようではある。
「じゃあ俺が預かるよ」
拓実は淡々とした顔を二人に向けると手を差し出した。
「えー。どうしよっかなー、ねー、むつ」
「そうだねー、どうしよっか、あお」
兄弟なのでもちろん名字は同じ北條(ほうじょう)、兄である二年が睦(むつみ)、弟である一年が青葉(あおば)という名前だ。弟は兄に対してもあだ名のような名前で呼んでいる。そして外聞上ではなく、本当に兄弟仲がいい。
「……どうしようこうしようもないよね。必要書類だしそれをわざわざ作って持ってきたのは君たちだろ……」
呆れたように二人を見上げる拓実に対し、二人は相変わらず楽しげにかわいらしく顔を綻ばせている。
「そんじゃ拓実ちゃん美人だから、拓実ちゃんがちゅーしてくれたらあげるよ」
「むつ、ヤらせてくれたらとかじゃないの? サービスだねー」
また馬鹿なことを言ってきている、と拓実は生ぬるい目を二人へ向ける。
「君たち、別に俺にキスして欲しいわけでもなんでもないだろ。いいからそれよこして。あと、しょうもないことばかり言ってるといくら宏さんでも注意してくるよ?」
宏(ひろむ)というのは生徒会会長だ。それこそいつもニコニコしていて基本穏やかではあるが、底知れない何かを感じさせる人でもある。
半年前の薬事件の時はまだ二年生で副会長であったが、その対応能力は当時の会長よりも高く、実質色んな力を持っていたのだろうなと思われた。この会計兄弟ですら宏に対してかなり尊敬というか崇拝しているようであるのを拓実は知っている。
「宏さん出してくるとかずるいなー」
「ねー。まあ、仕方ないねー、でも」
青葉が楽しげに見ている中、座ってすでに別の書類を見ている拓実の顎を睦は手でつかんで上を向かせてきた。そして顔を近づけてくる。
「話してんだから俺を見てよね」
今度はかわいらしい笑顔というよりも何か含みのあるどこか冷たい表情の上、言葉の響きに柔らかさはない。
「つまらないやりとりやめてくれたらね」
だが拓実はそういった対応が苦手ではない。ある意味わかりやすい。むしろ基久に対するよりやりやすいかもしれない。呆れた顔を向けながらはっきり言う。
「……あーぁ、拓実ちゃんって美人だし一見からかい甲斐あるんだけどほんと、一見なんだよねー」
「だね。見た目は爽やかすぎて好みじゃないけど、基久先輩のがまだからかい甲斐あるかも。でも基久先輩って逆にあっけらかんとしすぎてて面白くないんだよねー」
あっけらかんに関しては否定しない、と拓実は内心そっと思う。
ようやく飽きたのか、二人は持ってきた書類を置くと「慶一くん探しに行こーぜー」と風紀書記二年の名前を出しながら風紀室を出ていった。拓実は慶一のためにそっと祈ると仕事を続ける。
「いつもながらすげーな、拓実」
部屋にいた雫が、仕上げた報告書を拓実の机に置きながら苦笑している。
「何が」
「んー、お前の対応かな」
「……普通」
鬱陶しいし面倒なので、あの会計二人の絡みを拓実は歓迎しないが、本気で困るほどでもない。だから雫だろうが他の人の加勢だろうが必要ではないし、むしろ余計面倒になりかねないと思っている。それをわかっているので雫も他の風紀委員たちもこういう場合はそっとしてくれている。
「普通か?」
「君と慧のやりとりを仲介するほうが面倒かな」
「基本してこねえだろ」
「俺は面倒だって言ったよ?」
「……ほんとお前は」
「だいたい別に仲介いらないだろ? 君、むしろ楽しんで……」
「……っねぇよ!」
拓実が言いかけると雫は微妙な顔を向けてくる。拓実は淡々としながら雫を押しやった。
「ああ、わかったわかった。顔が近いよ」
「お前なー……」
雫がますます呆れたように拓実を見ていると「ただいま」と見回りに行っていた基久と慧が帰ってきた。それに対し拓実はいつものように、そして雫もある意味通常通りだが何がそうさせるのか別にそうする意味を感じられないというのに慧を睨むようにして「おかえり」と返す。
「ほら、面倒」
拓実がぼそりと言ったことも雫はもう聞いていないのか、慧が「しず、うざい……」と呟いたことに対し「んだと?」ともう臨戦態勢になっている。
この二人の喧嘩は珍しくも何ともないので拓実や基久以外の者も、あまりにも煩い時と他に迷惑がかからない限りスルーしていた。今もこの中にいる他の生徒も、何でもないかのように仕事したり喋ったりしている。
「何か問題あったか?」
拓実もすでに眼中になく、基久に顔を向けて聞いた。
「え? あー、と。問題? って、何が?」
拓実を見ていたようなのに何故か返事がとぼけているため、拓実こそ怪訝な顔をさらに基久へ向ける。
「大丈夫か、ひさ……? 見回りの話」
「そんな残念なヤツ見るような表情で見てくるなよ。ああ、見回りね。何人かちょっとあれな感じでいちゃついてたから注意したくらいかな」
一瞬様子が変だった基久だが、もういつもと同じ爽やかな笑顔を見せてきた。
「そうか」
「ん。……なあ、そういやお前って雫と仲、いいよな」
自分のパソコンを開きながら言ってきた基久の言葉に拓実は怪訝そうな顔を向ける。
「ひさだっていいだろ……?」
「ああうん、そりゃそうだけど。でも特に仲がいいのかなって」
「は? ……別に考えたことないけど。だったら一緒に回るからじゃないの。ひさだって一緒に回る慧とよく喋るだろ」
基久の場合は誰とでも分け隔てなく親しそうに見えるけれども、と拓実は内心ため息つく。誰にでも優しいしあっけらかんとしているし明るく親しげだ。いいことだとは思うが、腹立たしい。
それに、と拓実はそっと唇を噛みしめる。
雫が特に仲がいい、だって? 昔からずっと一緒だったお前は何なのだ。ただの幼馴染というだけで仲よくもないとでもいいたいのか。
そして基久がそんなことを言うわけも考えるわけもないのになと拓実は自嘲気味に思う。
基久のことだ。拓実が先ほど雫と何やら話していたからそのままそれを述べただけだろうと思われた。
だいたい拓実は基久に対し、意識して淡々とするよう心がけている。そうでもしないともし万が一気持ちがバレてしまったら、男に興味がないであろう基久と幼馴染ですらいられなくなるかもしれないのだ。
いや、基久のことだからあからさまに避けたり不快だと伝えてくることはないだろうと拓実はそっと考える。周りにも同性愛は溢れかえっている。ただ、それでもよく見かけるのと実際自分がその対象にされるのでは違うだろう。きっと拓実を傷つけないようやんわり断り、いつもと変わらないよう接してはくれると思う。
内心、警戒しながら。
目の前でかわいらしい顔を綻ばせつつ、生徒会会計の一年と二年が聞いてくる。拓実は顔だけはぼんやりして椅子に座ったまま二人を見上げた。
「見回りだよ。何」
「何ってそりゃ用事あるからだよ拓実ちゃん」
「風紀での一カ月の収支明細報告書だよ拓実ちゃん」
相変わらず軽々しくちゃんづけで、しかも片方は後輩だというのに呼んでくる二人に冷たい視線を送るが、全く二人は気にした様子もない。ちなみに彼らは兄弟でもある。
この会計二人は同じ生徒会以外の生徒に対し、風紀委員も含めどこか小馬鹿にしたような見下したような態度を取ってくる。もちろんその性格がえげつないのを拓実は大いに知っている。ただ見た目は明るくてかわいい感じのこの二人は、背もそこそこあるし一見人懐こそうな様子でもあるので一般生徒の受けはいいようだ。
ちなみにこの風紀内でも委員長である基久は基本誰に対してもおおらかだし、風紀のマスコットと呼ばれているかわいらしい後輩である風紀書記一年は生徒会の役員なら誰であろうが尊敬している。風紀書記の三年はひたすら優しいまとめ役といった人なのでこの会計たちに対しても優しいし、会計のほうでも自分たちの先輩である会計三年がこの書記とつき合っているせいか、他には小馬鹿にした態度をとっているわりに彼への当たりは柔らかい。
要は風紀委員の役職についている大半はこの会計二人に対して特に思うことはないようだ。ただし風紀書記三年の弟である二年は無表情ながらに生徒会に対しては微妙に思っている気がする。この会計二人が彼にやたら絡むので余計だろう。
あとは雫や慧、そして他の一般風紀たちも生徒会特に会計の彼らを苦手なようではある。
「じゃあ俺が預かるよ」
拓実は淡々とした顔を二人に向けると手を差し出した。
「えー。どうしよっかなー、ねー、むつ」
「そうだねー、どうしよっか、あお」
兄弟なのでもちろん名字は同じ北條(ほうじょう)、兄である二年が睦(むつみ)、弟である一年が青葉(あおば)という名前だ。弟は兄に対してもあだ名のような名前で呼んでいる。そして外聞上ではなく、本当に兄弟仲がいい。
「……どうしようこうしようもないよね。必要書類だしそれをわざわざ作って持ってきたのは君たちだろ……」
呆れたように二人を見上げる拓実に対し、二人は相変わらず楽しげにかわいらしく顔を綻ばせている。
「そんじゃ拓実ちゃん美人だから、拓実ちゃんがちゅーしてくれたらあげるよ」
「むつ、ヤらせてくれたらとかじゃないの? サービスだねー」
また馬鹿なことを言ってきている、と拓実は生ぬるい目を二人へ向ける。
「君たち、別に俺にキスして欲しいわけでもなんでもないだろ。いいからそれよこして。あと、しょうもないことばかり言ってるといくら宏さんでも注意してくるよ?」
宏(ひろむ)というのは生徒会会長だ。それこそいつもニコニコしていて基本穏やかではあるが、底知れない何かを感じさせる人でもある。
半年前の薬事件の時はまだ二年生で副会長であったが、その対応能力は当時の会長よりも高く、実質色んな力を持っていたのだろうなと思われた。この会計兄弟ですら宏に対してかなり尊敬というか崇拝しているようであるのを拓実は知っている。
「宏さん出してくるとかずるいなー」
「ねー。まあ、仕方ないねー、でも」
青葉が楽しげに見ている中、座ってすでに別の書類を見ている拓実の顎を睦は手でつかんで上を向かせてきた。そして顔を近づけてくる。
「話してんだから俺を見てよね」
今度はかわいらしい笑顔というよりも何か含みのあるどこか冷たい表情の上、言葉の響きに柔らかさはない。
「つまらないやりとりやめてくれたらね」
だが拓実はそういった対応が苦手ではない。ある意味わかりやすい。むしろ基久に対するよりやりやすいかもしれない。呆れた顔を向けながらはっきり言う。
「……あーぁ、拓実ちゃんって美人だし一見からかい甲斐あるんだけどほんと、一見なんだよねー」
「だね。見た目は爽やかすぎて好みじゃないけど、基久先輩のがまだからかい甲斐あるかも。でも基久先輩って逆にあっけらかんとしすぎてて面白くないんだよねー」
あっけらかんに関しては否定しない、と拓実は内心そっと思う。
ようやく飽きたのか、二人は持ってきた書類を置くと「慶一くん探しに行こーぜー」と風紀書記二年の名前を出しながら風紀室を出ていった。拓実は慶一のためにそっと祈ると仕事を続ける。
「いつもながらすげーな、拓実」
部屋にいた雫が、仕上げた報告書を拓実の机に置きながら苦笑している。
「何が」
「んー、お前の対応かな」
「……普通」
鬱陶しいし面倒なので、あの会計二人の絡みを拓実は歓迎しないが、本気で困るほどでもない。だから雫だろうが他の人の加勢だろうが必要ではないし、むしろ余計面倒になりかねないと思っている。それをわかっているので雫も他の風紀委員たちもこういう場合はそっとしてくれている。
「普通か?」
「君と慧のやりとりを仲介するほうが面倒かな」
「基本してこねえだろ」
「俺は面倒だって言ったよ?」
「……ほんとお前は」
「だいたい別に仲介いらないだろ? 君、むしろ楽しんで……」
「……っねぇよ!」
拓実が言いかけると雫は微妙な顔を向けてくる。拓実は淡々としながら雫を押しやった。
「ああ、わかったわかった。顔が近いよ」
「お前なー……」
雫がますます呆れたように拓実を見ていると「ただいま」と見回りに行っていた基久と慧が帰ってきた。それに対し拓実はいつものように、そして雫もある意味通常通りだが何がそうさせるのか別にそうする意味を感じられないというのに慧を睨むようにして「おかえり」と返す。
「ほら、面倒」
拓実がぼそりと言ったことも雫はもう聞いていないのか、慧が「しず、うざい……」と呟いたことに対し「んだと?」ともう臨戦態勢になっている。
この二人の喧嘩は珍しくも何ともないので拓実や基久以外の者も、あまりにも煩い時と他に迷惑がかからない限りスルーしていた。今もこの中にいる他の生徒も、何でもないかのように仕事したり喋ったりしている。
「何か問題あったか?」
拓実もすでに眼中になく、基久に顔を向けて聞いた。
「え? あー、と。問題? って、何が?」
拓実を見ていたようなのに何故か返事がとぼけているため、拓実こそ怪訝な顔をさらに基久へ向ける。
「大丈夫か、ひさ……? 見回りの話」
「そんな残念なヤツ見るような表情で見てくるなよ。ああ、見回りね。何人かちょっとあれな感じでいちゃついてたから注意したくらいかな」
一瞬様子が変だった基久だが、もういつもと同じ爽やかな笑顔を見せてきた。
「そうか」
「ん。……なあ、そういやお前って雫と仲、いいよな」
自分のパソコンを開きながら言ってきた基久の言葉に拓実は怪訝そうな顔を向ける。
「ひさだっていいだろ……?」
「ああうん、そりゃそうだけど。でも特に仲がいいのかなって」
「は? ……別に考えたことないけど。だったら一緒に回るからじゃないの。ひさだって一緒に回る慧とよく喋るだろ」
基久の場合は誰とでも分け隔てなく親しそうに見えるけれども、と拓実は内心ため息つく。誰にでも優しいしあっけらかんとしているし明るく親しげだ。いいことだとは思うが、腹立たしい。
それに、と拓実はそっと唇を噛みしめる。
雫が特に仲がいい、だって? 昔からずっと一緒だったお前は何なのだ。ただの幼馴染というだけで仲よくもないとでもいいたいのか。
そして基久がそんなことを言うわけも考えるわけもないのになと拓実は自嘲気味に思う。
基久のことだ。拓実が先ほど雫と何やら話していたからそのままそれを述べただけだろうと思われた。
だいたい拓実は基久に対し、意識して淡々とするよう心がけている。そうでもしないともし万が一気持ちがバレてしまったら、男に興味がないであろう基久と幼馴染ですらいられなくなるかもしれないのだ。
いや、基久のことだからあからさまに避けたり不快だと伝えてくることはないだろうと拓実はそっと考える。周りにも同性愛は溢れかえっている。ただ、それでもよく見かけるのと実際自分がその対象にされるのでは違うだろう。きっと拓実を傷つけないようやんわり断り、いつもと変わらないよう接してはくれると思う。
内心、警戒しながら。
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