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3Wednesday
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青葉とつき合うことになってからしばらく経ったある日、慶一が放課後教室を出て二階へ向かおうとしている途中、階段で腕をつかまれた。また青葉かもしくは睦だろうかと微妙な顔で振り返ると、そこに立っていたのは流河だった。途端、慶一はその腕を振りほどこうとする。
「酷いね、その反応」
「……そうされてもおかしくないこと、お前してきてるだろ……」
じろりと睨むも、流河はニッコリしてくる。
「でもあんた、北條兄弟からも散々な目にあってるよね? なのに何であいつらはよくて俺は駄目?」
「別にいいとは言ってない」
「でも弟くんとつき合うことにしたようだし、睦とも普通に接してない?」
「……謝ってもらったし……」
「え、じゃあ俺も謝るけど」
流河の言葉に、慶一はますます流河を睨んだ。
「……いらない」
「何故?」
何故、と言いながら流河は慶一を引き寄せようとする。
「はな、せ」
もう一度腕を振りほどこうとしたところで慶一はバランスを崩した。腕は一旦離れたものの、そのまま階段を踏み外して落ちそうになる。
「おっと。危ない」
だがすぐに流河が慶一の体を支えてきた。思いきり下に落ちそうになったせいで慶一の心臓は打ち鳴らされたような状態になり、足に力が入らなくなっていた。
「……わ、悪い」
とりあえず助けてくれた流河に何とかそう言うも、慶一はそのままその場にへたり込みそうになる。
「そこで悪い、って言っちゃう慶一は今後も俺につけ入れられちゃうよ?」
流河はニコニコしながら慶一を支えるようにして一旦下まで階段を降りると慶一を立て抱きしてきた。
「ちょ、何考え……おろせ」
「暴れないでね。身長は変わんないんだからさ。つかあんたのがほんの少し高い? まあ俺のが絶対ガタイはいいと思うけどね。それでも暴れたら落としちゃうし落ちたあんたも間抜けだよ。あと騒いで誰かに注目されたいなら、まあどうぞ」
楽しげに言われ、慶一はぐっと喉をつまらせ大人しくなった。それでも暴れるべきなのかもしれないが、色々と面倒くささが勝る。
するとそれをいいことに流河が反対側の校舎へ移動していく。途中で「さすがに重い。あんた軽いほうだろけど女じゃないしね。足は元通りになった?」と聞きながらおろしてきた。言われて先ほどまで力が入らなかった足を思い出す。
無言で頷くと、そのまま引っ張られた。そうして反対側校舎の資料室の一部屋へ慶一を連れ込むと、置いてある椅子に座らせた。
「慶一、あんた隙しかないね」
「……」
「弟くんとつき合ってんのに、こやって俺にさらわれてさ、このままレイプされたら弟くん、どう思うだろうね?」
「お前こそ、そう言うならしてくるな……」
「あんたさ、睦にこないだ酷いことされたんだろ? ああ、何で知ってるって顔してきたね。別にあいつらから聞いたわけじゃないよ。たまたま多分それであいつらが言い争ってるとこに居合わせただけ。知ってる? 弟くん、普段からは想像できないくらい本気で怒ってたよあれ。なるべく抑えよう抑えようってしてたみたいだけど。大好きなお兄ちゃん相手に」
「……青葉が……」
青葉は慶一には「むつを嫌いにならないで」くらいしか言ってきていない。酷いことはもうさせないから嫌いにならないでやって、と。
慶一の心臓がきゅっと痛んだ。だがその痛みにどちらかというと甘ささえ感じられ、慶一は怪訝そうに俯く。
「大好きなお兄ちゃんですらそうなのに、俺に襲われたら弟くん、どんな風になっちゃうだろうね?」
その言葉に慶一は流河を睨もうとしてふと気づいた。
面倒だからと暴れることもなく連れて来られた自分のろくでもなさ。今まではそれでも誰かに迷惑をかけることは少なくともなかったとは思う。だが流河が言うように、多分今の青葉はものすごく怒るだろうし、嫌な気分になるだろうことは馬鹿でもわかることだ。
「……俺、風紀室へ行くから……」
慶一が立ち上がろうとすると流河がそれを留めてきた。
「まぁまぁ。ここまで来たんだし、せっかくだから俺ともう少し話そうよ。慶一とは体でのおつき合いしかほぼしてきてないしね?」
「……っ」
唇を噛みしめつつ、それでも立ち上がろうとしたが押しとどめてくる流河の力のがいつも通り上だった。
「昔から培ってきた性格もあるだろうけど、慶一をさらに無気力っていうか抵抗しても無駄だって体に覚えさせたのは俺だという自覚はあるよ。わかっててそうしたからさ」
座らされて大人しくなった慶一に、流河は楽しげに言ってくる。その言葉に慶一は流河を睨んだ。
「何も知らない慶一の体に無理やり男の味と快楽、それに有無を言わせない力と恐怖、色んなこと、一気に叩きこんだからそりゃ、無気力にもなるよね」
それをわかっててやったと笑顔で言い切る流河に対し、慶一はただ無言で睨むくらいしかできなかった。
「あんたとのセックスもほんとよかったけど、ハッキリ言ってあんたの反応がほんっと俺の嗜虐心とか楽しいスイッチ擽ってくるんだよね。でもさ、弟くんとつき合うんだろ? 俺こういう性格だから意外かもだけど、人のものには手を出さないっていうか興味ないんだよね」
途中まで言われていたことに静かに憤りを感じていたが、興味ないと言われて慶一は怪訝そうに流河を見る。
それって……。
「あれ? ちょっと嬉しそうな顔した? それはそれでムカつくなぁ。まあ、そういうことだからさ、安心しなよ。俺、あんたを犯すこと、一応しないからさ」
「……一応?」
慶一がまた怪訝そうに流河を見ると、ニッコリ微笑まれる。
「そ。一応。だって反応が楽しいって言ってるだろ。弟くんがまた楽しい反応してくれるんだよね。だから基本人のもの、興味ないとはいえ、一応。まあでもさ……そういうことだからあんたは俺に対して今までほどは構えなくても大丈夫じゃないかな」
「……今の言葉を聞いて信用しろ、と? それにお前はいつも言葉に気持ちがこもってない……。だからさっきも謝られたくもなかったし」
「お、言うようになったね? いいことだよ。でもほら、考えてみてよ。そりゃ適当なこと普段言ってるけどさ、俺、あんたに嘘ついたことある? いい加減なことは言っても多分嘘をつかれたって思ったことはないんじゃない?」
「……」
少し考えてから慶一は渋々頷いた。性格の悪さを隠そうともしてこない流河は、いい加減な上に基本適当に人当たりいい態度を取っている。だが確かに嘘をついてまで人を誤魔化そうとしてきたことはない。気持ちのこもっていない謝罪をしたとしても、多分本当にそう思っていないなら「二度としない」とは言わないだろう。
「じゃ、じゃあ何で一応なんだよ。人のものに手を出さないんだろ……」
「だからあんたを無下に犯さないってば。でもからかうくらいはね、そりゃ反応とか楽しいんだからするよね。俺、慶一のこと気に入ってるしさ? あそうそう。ここに連れ込んだっての、弟くんに送ってんだよね。もうすぐやって来るんじゃないかな?」
「は?」
「とりあえずさ、犯さないよ。だから慶一もさ、もうちょっと無気力っぽいとこ、変えたらいいと思うよ。じゃないと弟くんもかわいそうでしょ?」
優しく言うと、流河は慶一の頬に手をそっと当ててきた。そしてそのまま引き寄せると慶一にキスしてくる。
……おま、犯さないって言っておきながらいきなり……っ。
そう思いながら抵抗しようとした時「てめぇ……!」という青葉の声が聞こえた。いつもならここで青葉が引き剥がしてきて流河に対して怒り、慶一はそれを見ているだけだっただろう。だが鈍くて人のことがあまりよくわからない慶一でも、流河が何を言わんとしているかはわかった。
「っやめ、ろ」
青葉が流河に飛びかかる前に、慶一は何とか流河を引き離す。
「抵抗、またちゃんとすることにした?」
「……する。お前のことは、もうそんな嫌いじゃない。けどもちろん体どころか唇だって許さない。……お、れが許す、のは青葉だけだから、二度とする、な!」
その時の青葉の顔は多分忘れようにも忘れられない気がする。
「そういう慶一もやっぱりかわいいし好きだよ」
流河は変わらずニコニコしたまま、慶一の頭を撫でると「弟くん、顔、変なことになってるよ」と言った後に資料室を出ていってしまった。その場に残された慶一は居たたまれなさに消えてしまいたくなる。
抵抗しようと思った。それは間違いない。だがあんな風に言うつもりではなかった。あれは気づけば口が滑っていた。思わず言っていた。
死ねる。
そう思いつつ耳と頬の熱さを感じながら、慶一は顔を逸らしたまま立ち上がろうとした。とりあえずこの場から出ていきたかった。
だがその前に青葉に抱きつかれ、動けなくなってしまった。
「酷いね、その反応」
「……そうされてもおかしくないこと、お前してきてるだろ……」
じろりと睨むも、流河はニッコリしてくる。
「でもあんた、北條兄弟からも散々な目にあってるよね? なのに何であいつらはよくて俺は駄目?」
「別にいいとは言ってない」
「でも弟くんとつき合うことにしたようだし、睦とも普通に接してない?」
「……謝ってもらったし……」
「え、じゃあ俺も謝るけど」
流河の言葉に、慶一はますます流河を睨んだ。
「……いらない」
「何故?」
何故、と言いながら流河は慶一を引き寄せようとする。
「はな、せ」
もう一度腕を振りほどこうとしたところで慶一はバランスを崩した。腕は一旦離れたものの、そのまま階段を踏み外して落ちそうになる。
「おっと。危ない」
だがすぐに流河が慶一の体を支えてきた。思いきり下に落ちそうになったせいで慶一の心臓は打ち鳴らされたような状態になり、足に力が入らなくなっていた。
「……わ、悪い」
とりあえず助けてくれた流河に何とかそう言うも、慶一はそのままその場にへたり込みそうになる。
「そこで悪い、って言っちゃう慶一は今後も俺につけ入れられちゃうよ?」
流河はニコニコしながら慶一を支えるようにして一旦下まで階段を降りると慶一を立て抱きしてきた。
「ちょ、何考え……おろせ」
「暴れないでね。身長は変わんないんだからさ。つかあんたのがほんの少し高い? まあ俺のが絶対ガタイはいいと思うけどね。それでも暴れたら落としちゃうし落ちたあんたも間抜けだよ。あと騒いで誰かに注目されたいなら、まあどうぞ」
楽しげに言われ、慶一はぐっと喉をつまらせ大人しくなった。それでも暴れるべきなのかもしれないが、色々と面倒くささが勝る。
するとそれをいいことに流河が反対側の校舎へ移動していく。途中で「さすがに重い。あんた軽いほうだろけど女じゃないしね。足は元通りになった?」と聞きながらおろしてきた。言われて先ほどまで力が入らなかった足を思い出す。
無言で頷くと、そのまま引っ張られた。そうして反対側校舎の資料室の一部屋へ慶一を連れ込むと、置いてある椅子に座らせた。
「慶一、あんた隙しかないね」
「……」
「弟くんとつき合ってんのに、こやって俺にさらわれてさ、このままレイプされたら弟くん、どう思うだろうね?」
「お前こそ、そう言うならしてくるな……」
「あんたさ、睦にこないだ酷いことされたんだろ? ああ、何で知ってるって顔してきたね。別にあいつらから聞いたわけじゃないよ。たまたま多分それであいつらが言い争ってるとこに居合わせただけ。知ってる? 弟くん、普段からは想像できないくらい本気で怒ってたよあれ。なるべく抑えよう抑えようってしてたみたいだけど。大好きなお兄ちゃん相手に」
「……青葉が……」
青葉は慶一には「むつを嫌いにならないで」くらいしか言ってきていない。酷いことはもうさせないから嫌いにならないでやって、と。
慶一の心臓がきゅっと痛んだ。だがその痛みにどちらかというと甘ささえ感じられ、慶一は怪訝そうに俯く。
「大好きなお兄ちゃんですらそうなのに、俺に襲われたら弟くん、どんな風になっちゃうだろうね?」
その言葉に慶一は流河を睨もうとしてふと気づいた。
面倒だからと暴れることもなく連れて来られた自分のろくでもなさ。今まではそれでも誰かに迷惑をかけることは少なくともなかったとは思う。だが流河が言うように、多分今の青葉はものすごく怒るだろうし、嫌な気分になるだろうことは馬鹿でもわかることだ。
「……俺、風紀室へ行くから……」
慶一が立ち上がろうとすると流河がそれを留めてきた。
「まぁまぁ。ここまで来たんだし、せっかくだから俺ともう少し話そうよ。慶一とは体でのおつき合いしかほぼしてきてないしね?」
「……っ」
唇を噛みしめつつ、それでも立ち上がろうとしたが押しとどめてくる流河の力のがいつも通り上だった。
「昔から培ってきた性格もあるだろうけど、慶一をさらに無気力っていうか抵抗しても無駄だって体に覚えさせたのは俺だという自覚はあるよ。わかっててそうしたからさ」
座らされて大人しくなった慶一に、流河は楽しげに言ってくる。その言葉に慶一は流河を睨んだ。
「何も知らない慶一の体に無理やり男の味と快楽、それに有無を言わせない力と恐怖、色んなこと、一気に叩きこんだからそりゃ、無気力にもなるよね」
それをわかっててやったと笑顔で言い切る流河に対し、慶一はただ無言で睨むくらいしかできなかった。
「あんたとのセックスもほんとよかったけど、ハッキリ言ってあんたの反応がほんっと俺の嗜虐心とか楽しいスイッチ擽ってくるんだよね。でもさ、弟くんとつき合うんだろ? 俺こういう性格だから意外かもだけど、人のものには手を出さないっていうか興味ないんだよね」
途中まで言われていたことに静かに憤りを感じていたが、興味ないと言われて慶一は怪訝そうに流河を見る。
それって……。
「あれ? ちょっと嬉しそうな顔した? それはそれでムカつくなぁ。まあ、そういうことだからさ、安心しなよ。俺、あんたを犯すこと、一応しないからさ」
「……一応?」
慶一がまた怪訝そうに流河を見ると、ニッコリ微笑まれる。
「そ。一応。だって反応が楽しいって言ってるだろ。弟くんがまた楽しい反応してくれるんだよね。だから基本人のもの、興味ないとはいえ、一応。まあでもさ……そういうことだからあんたは俺に対して今までほどは構えなくても大丈夫じゃないかな」
「……今の言葉を聞いて信用しろ、と? それにお前はいつも言葉に気持ちがこもってない……。だからさっきも謝られたくもなかったし」
「お、言うようになったね? いいことだよ。でもほら、考えてみてよ。そりゃ適当なこと普段言ってるけどさ、俺、あんたに嘘ついたことある? いい加減なことは言っても多分嘘をつかれたって思ったことはないんじゃない?」
「……」
少し考えてから慶一は渋々頷いた。性格の悪さを隠そうともしてこない流河は、いい加減な上に基本適当に人当たりいい態度を取っている。だが確かに嘘をついてまで人を誤魔化そうとしてきたことはない。気持ちのこもっていない謝罪をしたとしても、多分本当にそう思っていないなら「二度としない」とは言わないだろう。
「じゃ、じゃあ何で一応なんだよ。人のものに手を出さないんだろ……」
「だからあんたを無下に犯さないってば。でもからかうくらいはね、そりゃ反応とか楽しいんだからするよね。俺、慶一のこと気に入ってるしさ? あそうそう。ここに連れ込んだっての、弟くんに送ってんだよね。もうすぐやって来るんじゃないかな?」
「は?」
「とりあえずさ、犯さないよ。だから慶一もさ、もうちょっと無気力っぽいとこ、変えたらいいと思うよ。じゃないと弟くんもかわいそうでしょ?」
優しく言うと、流河は慶一の頬に手をそっと当ててきた。そしてそのまま引き寄せると慶一にキスしてくる。
……おま、犯さないって言っておきながらいきなり……っ。
そう思いながら抵抗しようとした時「てめぇ……!」という青葉の声が聞こえた。いつもならここで青葉が引き剥がしてきて流河に対して怒り、慶一はそれを見ているだけだっただろう。だが鈍くて人のことがあまりよくわからない慶一でも、流河が何を言わんとしているかはわかった。
「っやめ、ろ」
青葉が流河に飛びかかる前に、慶一は何とか流河を引き離す。
「抵抗、またちゃんとすることにした?」
「……する。お前のことは、もうそんな嫌いじゃない。けどもちろん体どころか唇だって許さない。……お、れが許す、のは青葉だけだから、二度とする、な!」
その時の青葉の顔は多分忘れようにも忘れられない気がする。
「そういう慶一もやっぱりかわいいし好きだよ」
流河は変わらずニコニコしたまま、慶一の頭を撫でると「弟くん、顔、変なことになってるよ」と言った後に資料室を出ていってしまった。その場に残された慶一は居たたまれなさに消えてしまいたくなる。
抵抗しようと思った。それは間違いない。だがあんな風に言うつもりではなかった。あれは気づけば口が滑っていた。思わず言っていた。
死ねる。
そう思いつつ耳と頬の熱さを感じながら、慶一は顔を逸らしたまま立ち上がろうとした。とりあえずこの場から出ていきたかった。
だがその前に青葉に抱きつかれ、動けなくなってしまった。
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