聖蘭西学園物語

紺電 枯

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本編

第一話  日常の終演

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 急いで準備した結果何とか一限目の途中には学校に着いた。幸い先生が優しいので寝坊というバカバカしい理由にも関わらず咎められるとこはなかった。その日はそれ以外はいつも通りすごし部活の時間となった。僕は吹奏楽部に所属していてトロンボーンを担当している。

 「正直さ、最近の部活だるくない?」パートリーダーの誓(ちか)が言う。
「お前が部活を怠がるのは今に始まった話じゃないやろ」すかさずツッコミを入れるのが僕、小野田尊(おのだみこと)だ。うちの部活はそこまで大きくないので規模は20人程度でまぁそんなもんでしょという感じだ。とまぁいつも通りの会話だった。むしろなんの違和感も感じないほどに普通だ。だがそんな幸せを壊すものがいた。

 「小野田ー、なんかやばいねんけどー」そう言ってノックもせずに部屋に入ってきたのは同級生の宇田雄也だ。
「どしたん?どうせ虫が出たとか鈴宮が原と喧嘩してるとかじゃないん?」いつもの事だ。オーボエパートの宇田はフルートパートと一緒に練習してるがフルートの鈴宮と原は仲が悪い。
「それが今日は違うねんな笑」
「言ってみろよ」正直どうでもいい。
「一階と二階を繋ぐスロープの防火扉が閉まってあかないねん」
・・・場が凍りついた 。
「お前ギャグセンないな」気まずかったのでとりあえず喋ってみた。
「もう少しマシな嘘ついたら?」珍しく誓が俺の意見に同意している。
「嫌だからほんまやねん」
「着いてきてみ」
「わかったよ。誓、悪いけど少しの間席を外させてもらうね」
「敬語使えや。パートリーダーやぞ」
うわ、こいつダルー。
「同学年やろ。それに俺は金管リーダーやぞ」俺の返しも今になるとなかなかだるく感じる。
だがそうこうあって防火扉の前に来た。

 「ここやろ」来てみたが扉が閉まってるだけだ。ほんとに。それ以外は普通オブ普通だ。
「中入ってみたくない?」その提案する意味あるかと思ったが僕は乗ってしまった
「ただお前が前な」
「いいよん」
ガチャガチャガキ
「空いたよ、ピッキングは出来ないから鍵は閉まってなかったぽい、多分普通に閉まってただけなんじゃないかな」
「へー」人の仮説を聞けよ、ハゲ。
「くっら、怖いなー、肝試ししよーよ」
「やっぱお前アホやろ」
「俺が先に行くから遠回りして下で待ってて、その後はお前が上にスロープから登れ」なんともダルいがどうせ何も出ないんだからいいだろう。
「じゃあ先に下に降りとくから、待たせんなよー」
「分かったー」

ー十分後ー
「あいつ逃げたな」
「フルートパートは北館でやってるんだっけか」宇田に文句言いつけてやる。

 「ねぇ、鈴宮ー」
「ふぇっ?」相も変わらずこいつは鈍臭い。
「そういや原は居ないんやな。」
「そうやねんな、今年の自由曲で揉めてさ」なんとも珍しい、鈴宮は相当やる気の無い部員だぞ。
「素乃香は普段そんなに揉めないのにな。」
「その(素乃香の一人称)は優しいからね!」
「そうやね。確かに君は優しいよ」
「ところでさ、宇田って帰ってきた?」
「まだやでー小野田と一緒じゃないんや」ならあいつはトロンボーンの部屋で待ってるな。戻ろうか、
「わかった、ありがと素乃香」
「どういたしましてー」

 北館から南館の往復は案外きついものでなぜなら渡り廊下の角度が凄まじいからである。
「違法建築じゃないのかよ、ここは」
そんな独り言を割と大声で言ってたら南館に着いた、さて宇田になんと言ってやろうか。
「ただいまー」やはり理科室はいい。クーラーがあるのがナイス。
「宇田は?」あいつはどこに行ったんだ。
「一緒じゃないんだ。練習の続きしよ」
「そうやね」所詮宇田だ、あまり気にすることでない。終礼の時にはいるだろう。そうして一日が終わろうとしていた。

ー終礼ー
 「これで終わります」
部長の石川多喜子が言う。
多喜子「ありがとうございました」
一同「ありがとうございましたー。さようならー。」
宇田がいないどう考えてもおかしい。みんなも知らないから勝手に帰ったことになっているらしい。そんな中僕は、特に深く考えずに友人の素乃香と共に帰路に着いた。
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