幸せの形

野良猫

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第1章 迷い人・雪の話

第1話 迷い人・雪

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カランコロン

店の扉に着いているベルが店内に響き渡る。

雪「あれ・・・ここはどこ?」

不安そうな顔で雪は辺りを見回す。

幸「ようこそおいで下さいました。」

幸はそう言うと雪を出迎えた

幸「当店は人の幸せの形を集め提供する、幸福屋でございます。」

不安そうな雪に優しく微笑みながら、幸は声をかけた。

雪「幸せの形・・・?」

雪は不思議そうな顔をしている。

幸「えぇ、当店では来訪者様からお聞きした幸せの形を、迷い人であるお客様へとお渡しをしております。」

幸がそう言うと、雪は怪訝けげんな顔をして、さちを見つめる。

幸「そう警戒なさらず、リラックスしてください。」

そう言うと、幸は雪をソファーに案内し、ホットミルクを差し出した。

幸「本日は冷えますからね、こちらはサービスです。宜しければホットミルクで温まってください。」

そうして差し出されたホットミルクを、雪は手に取り口に含んだ。

雪「・・・凄く甘い。でも美味しい。」

ホットミルクを飲んで少し気が楽になったのか、雪の表情が和らぐ
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