夢花火

相沢 朋美

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第3章 カップル成立

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 それからというもの、僕とあっちゃんは毎日LINEで他愛もないやりとりをするようになった。お互いのことやディズニー作品の話がメインになっている。営業先で断られたりクレームを言われたりしたとしても、あっちゃんとディズニーランドに行けると思うと乗り切れるようになった。
 僕はディズニーランドのチケットを手配し、あっちゃんにその旨をLINEで報告する。私も自分の分は払うねと言われたけれど、お金はいいよと断った。あっちゃんはその代わり、ちょっとした食べ歩き代を出すと提案する。不公平にならないよう、僕の負担を軽減するよう、そう言ってくれたのだと考えた。
 1週間あっという間に過ぎ、土曜日が来る。僕はあらかじめディズニーランドのアトラクションや休憩できそうな場所、食べ歩き用の軽食を売っている場所を調べた。実はディズニーランドに行ったことがないので、アトラクションやお店でどれくらい並ぶかは想像もつかない。が、日曜日なので多くの人が来場することは想像に難くなかった。
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