異世界でネコとして人生を謳歌します。

いく

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2異世界でネコとしての一歩を踏み出します。

2-6異世界でネコになりましたが、幸運スキルのせいで早くもピンチな予感がします。

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「旦那様、世界最高峰の魔法使い様が見つかりました!」


ちょうどカナの部屋に様子を見に来ていた父親の元に、そんな知らせが舞い込んだのは、猫化してから一週間も経たない昼下がりだった。


「バァン!」とお世辞にも丁寧とはいえないほどの勢いで扉を開けて入って来た魔法使いが、そう興奮気味に叫ぶと父親の元へ駆け寄ってくる。


「なんだと!」


(なんですとー!)


父親と同時にカナは叫んでいた。
実質は「ニャア!?」的な音だけれど、叫んだのはニュアンスで伝わるだろう。
うん。


「遣いのものから先ほど返事がありまして、なんと偶然にも隣国に今日入国したとのことでした。
事情を説明し、明後日にはこちらに来ていただけるよう説得できたとのことで」


「おぉ、こんなに早く見つかるとは……」


「えぇ、まさか私も1ヶ月も経たずして見つかるとは思いませんでした。
運が良かったとしか言いようがありません」


高揚する魔法使いとは裏腹に、カナの気持ちは急降下していく。
どこを彷徨い歩いているかも分からない目当ての人間が、この短期間で見つかるなんて……なんてツいてないんだろうか。


「本当に、ありがとう。見つけ出してくれたことに感謝する」


「いえいえ、こればかりは本当に運ですからね……。
神様の思し召しとしか思えません」


魔法使いの芝居がかった物言いに、カナはそんな大げさなと聞き流しそうになって、ハッと「神様」という単語にひっかかりを覚えた。


(神様の思し召し、運が良いって……まさか!)


一つの可能性がカナの中ではじき出される。


うっかり忘れていたが、カナは「幸運」のスキル持ちなのだ。
カナにとっての「幸運」と他の人基準の「幸運」は、実はズレがある。
というのは、一応自覚している。


(まさか、そういうこと?
いやいやいやいや、こんなところで幸運スキルが働いたとは思えないけど)


ぐるぐると思考が脳内を巡っているところに、「ピロン」という軽い電子音が脳内に響いた。


(嘘でしょ?)


この世界に転生して早3年。
今まで一度もお目にかかったことのない画面が、カナの前に投影される。


【スキル:幸運レベル2
ものごとが良い方向に進むように最大級の補正がかかる。】


(今発動しなくていいわー!)


ネコが頭を抱えるという珍しいポーズで、カナは心の中で絶叫した。
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