12 / 12
興味
私なら2
しおりを挟む
時刻は8時5分。そろそろ学校に行く人たちはついている頃だろう。
伊織は大丈夫だろうか。こんな台風の中1人で行かせて大丈夫だったのか。
「お母さん。伊織大丈夫かな…」
母に言うと
「そうねぇ。やっぱり一人で行かせるべきじゃなかったかしら…」
信じたくないものが頭の中をよぎった。
「……ねぇお母さん。伊織前なんかの大量出血で運ばれたことなかったっ
け…?」
私は声が震えていた。
「え?そんなんないわよ。伊織は救急車に運ばれたことも大量出血したこともありません。」
じゃあこのデジャヴのようなものはなんだ。相当な全身の焦りを言葉にするしか方法がなかった。でも何かが恐ろしくて声が詰まった。
「…………………竜巻が…来たことは…?」
「…竜巻がこの街に来たことは何回ある!?」
もう声が乾いた雑巾を絞っているようになっていた。
「何言ってるのよ。一回もないわ。今回が初めてよ。」
前と同じだ。この感覚。前は楓がボールに当たって怪我をする夢を見て、本当にボールが飛んできたんだ。あの時はたまたまだろうと思っていた。流していた。あの時はすぐ思い出せた。助けられた。
「今回は…」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「伊織が竜巻に巻き込まれて大量出血で病院に運ばれた。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「っ…!!!!!!」
バタンッ
「ちょ、小春どこいくの!?」
このままだと伊織が!!
上着もはおらず裸足のまま飛び出してきてしまった。こんな私を伊織は笑うだろうか。伊織に会いたい。伊織を助けたい。
「伊織っ……!ハアッハアッ伊織……」
遠くに小さな商店の屋根で雨宿りをしている中学生がいた。
伊織だ。
「伊織!!!!!」
あんなすぐ壊れそうな商店で雨宿りしていても意味が無い。もうすぐ竜巻がくるのに。
「伊織!!!」
伊織はやっと私に気がついてくれた。
「あっ!ハル~!!!台風すごいね~…?」
「きゃぁぁ!!!!!」
伊織の出血原因は巻き込まれたわけじゃなかった。
風で壊れた雨宿りしていた小さい商店の下敷きになったのだ。
私は伊織が下敷きになるのを見ている事しか出来なかった。体が固まった。助けられなかった。
私なら助けられたはずなのに。
伊織は大丈夫だろうか。こんな台風の中1人で行かせて大丈夫だったのか。
「お母さん。伊織大丈夫かな…」
母に言うと
「そうねぇ。やっぱり一人で行かせるべきじゃなかったかしら…」
信じたくないものが頭の中をよぎった。
「……ねぇお母さん。伊織前なんかの大量出血で運ばれたことなかったっ
け…?」
私は声が震えていた。
「え?そんなんないわよ。伊織は救急車に運ばれたことも大量出血したこともありません。」
じゃあこのデジャヴのようなものはなんだ。相当な全身の焦りを言葉にするしか方法がなかった。でも何かが恐ろしくて声が詰まった。
「…………………竜巻が…来たことは…?」
「…竜巻がこの街に来たことは何回ある!?」
もう声が乾いた雑巾を絞っているようになっていた。
「何言ってるのよ。一回もないわ。今回が初めてよ。」
前と同じだ。この感覚。前は楓がボールに当たって怪我をする夢を見て、本当にボールが飛んできたんだ。あの時はたまたまだろうと思っていた。流していた。あの時はすぐ思い出せた。助けられた。
「今回は…」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「伊織が竜巻に巻き込まれて大量出血で病院に運ばれた。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「っ…!!!!!!」
バタンッ
「ちょ、小春どこいくの!?」
このままだと伊織が!!
上着もはおらず裸足のまま飛び出してきてしまった。こんな私を伊織は笑うだろうか。伊織に会いたい。伊織を助けたい。
「伊織っ……!ハアッハアッ伊織……」
遠くに小さな商店の屋根で雨宿りをしている中学生がいた。
伊織だ。
「伊織!!!!!」
あんなすぐ壊れそうな商店で雨宿りしていても意味が無い。もうすぐ竜巻がくるのに。
「伊織!!!」
伊織はやっと私に気がついてくれた。
「あっ!ハル~!!!台風すごいね~…?」
「きゃぁぁ!!!!!」
伊織の出血原因は巻き込まれたわけじゃなかった。
風で壊れた雨宿りしていた小さい商店の下敷きになったのだ。
私は伊織が下敷きになるのを見ている事しか出来なかった。体が固まった。助けられなかった。
私なら助けられたはずなのに。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜
来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。
望んでいたわけじゃない。
けれど、逃げられなかった。
生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。
親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。
無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。
それでも――彼だけは違った。
優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。
形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。
これは束縛? それとも、本当の愛?
穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
妻が通う邸の中に
月山 歩
恋愛
最近妻の様子がおかしい。昼間一人で出掛けているようだ。二人に子供はできなかったけれども、妻と愛し合っていると思っている。僕は妻を誰にも奪われたくない。だから僕は、妻の向かう先を調べることににした。
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話
登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる