歪な国と白銀の双子

相崎 ゆの

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3ピース目

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ツヌイット博士の所から自室に戻ってきた双子は相変わらず頭痛に悩んでいた。
2人は仮面を脱ぎすてた。
「ほんと慣れないなぁ」
「こればかりは慣れないわね。まあ、しょうがない事なんだけどね」
夕刻だったがそのまま双子は眠りについた。

ーーーー
いつもと変わらない1日が始まる。
頭痛は変わらずだ。
ここしばらくは悩ませられると2人は理解している。
ルランが先に起き上がり、お風呂場へ向かった。
彼は風呂場にある鏡に映る自身の身体を眺めため息をつく。
「はぁー…」
手のひらを眺め、拳を握ったり開いたりしたのち、身体を清めた。


風呂から上がり、リリムに声を掛ける
「リリム、起きてる?風呂先に入っちまえよ」
ベッドからむくりと立ち上がり彼女は風呂場へ向かう。
「正直もう少し寝たいわ。」
「ほら後で寝れるよ。
僕たちには時間はたっぷりあるからね」
「そうね」
返事を返し風呂場に消えていく。
彼女もまた風呂場の鏡を見て溜息をついた

「ふぅー」
その後身体を清めラフな格好に着替えて出て来るやいなそのままベッドに倒れる様に眠りについた。
「相変わらず頭痛には弱いね」
ルランはそう呟く自分にハッとして我にかえる。
それを忘れるかのように彼は捌ききれていなかった書類と向き合った。

ーーーー
コンコンと扉を叩く音で集中が切れ、書類に向かっていた手を止めた。
その音にリリムもベッドから起き上がる。
ルランが扉の主に声を掛ける。
「誰だ?」
扉越しに返事が帰って来る。
「私です。アルレイン・イーサーです。」
「何の用だ?」
「はい、実は朝食も昼食も召し上がっていないと聞き、伺った次第です。
どこか調子が悪いのでしょうか?」
「問題ない。作業に集中していただけだ」
「無理をなさいませんよう。」
「ああ、下がっていいぞ」
「はい、では」
話終え足音が遠のくのを聞き脱力する。
「あーー疲っれたーー」
「私を起こしてくれてもよかったのに」
「いや、寝てる邪魔はしたくなかったしさ。
それに僕が時間忘れるくらい没頭していたからねー。リリムは気にしないでよ」
「そう?ならそうするわ。それよりも流石にお腹空いたわ。夜ご飯食べましょう?」
「そうだね」
2人は食事を食べた。
そしてそのまま2人でベッドに入り眠りについた。
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