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七廻目 誰が為に
第152話 秘策
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「――なッ!?」
今のは、烏野の記憶……⁉
ほんの一瞬の間に膨大な記憶の束が頭の中に流れ込み、視界の端ではBouvardiaがプスプスと煙を上げていた。完全に壊れてしまったのだろう。
そうして俺は今見た光景を信じることが出来ず、烏野を見る。
「まさか、お前ッ……!」
だが、烏野も俺と同じ信じられないものを見たといったような表情を浮かべ、声を掛けてくる。口調もこれまでとは違う。記憶の中で見た烏野のものに変わっていた。――いや、戻っていたといったほうが正しいか。
俺は烏野の記憶の一部を垣間見た。ということは、まさか烏野は俺の記憶を……?
そんな事が脳裏を過ったが、生憎とそこまで悠長に話をしている余裕は今この場において持ち合わせていない。その代わり、たった一言聞きたいことを口にした。
「……まさか、蛍の為に……?」
あれがただの幻覚ならそれでいい。だがもし事実なら烏野のこれまでの行動、戒田が蛍の前に現れた理由、そしてあの時PLOWのシステムに不具合が起きていた理由にも合点がいく。
そんな俺の言葉を聞いて、烏野は目を見開いた後、眉をひそめる。
「何のことだか――と言いたいところだが。その顔、その口ぶりから察するに、お前は俺の記憶を見たようだな」
――お前は俺の記憶を見た。それはつまり、俺の予想が当たっていたということになる。俺は烏野の記憶を、烏野は俺の記憶を今の一瞬で見たのだ。
烏野の見た俺の記憶がどこからどこまでのものかは分からない。だが――。
「……お前は本当にこれでいいのか」
ついそんなことを口走る。
手段や状況は違えど、蛍を想う気持ちは同じ。これまでの出来事を思えば、すべてを考慮したところで烏野の行いを許すことは断じてできない。それがたとえ蛍の為であったとしても、ここまで大勢の人間を巻き込むことになった。それも、死者が出ると分かっていて。
……だが、それでも〝蛍の為〟という一念で動いているのなら、もしかしたら分かり合えるのではないか、とそんな甘い妄想を抱いていた。
そうだ、地下で無﨑扮する烏野に殺される前、俺に対して期待していたがと言っていた。あの言葉の意味も今なら分かる。あれは蛍のことを言っていたのだ。蛍に見合う人物を探す。それが烏野の目的なら、ついさっきまでの行動にも合点がいく。
思い返して見ても、烏野はやろうと思えばすぐにでも俺を殺すことは出来た。
接近戦の殴り合いに持ち込めたのも、おそらく油断などではなく、俺を見極めるためのもの。その後、銃口を向けてもすぐには発砲せず、試すようなことを口にしていたのも、逆境を跳ね返すだけの力があるか見極めていただけなのだ。
「――っ!」
考えていると、再び大きな揺れと共に爆音が鳴り響く。
「……良いも悪いも無い」
そう言って、烏野は再び銃口を向けてくる。
「俺の考えを知ったところで、この状況を打破できないのなら先は無い。どうする、このまま大人しく死ぬか?」
おそらく、これが烏野の最後の問い。
……だが、口にする言葉は決まっている。
「お前の記憶を見て、確かに思うことはある。――だが、何も変わらない」
「あ?」
「お前をぶん殴る。それだけだ」
「――はっ! やってみろ」
口角を上げる烏野。出来るはずがないと思っている笑みではない、言葉通りの期待が籠った笑みなのだろう。
地響きが続く中、雑念を捨て集中する。意識が飛ぶ前にしようとしていた、対烏野用の策、それを実行する。
烏野との距離は五メートル圏内、つまり秘匿の範囲内ということ。この距離ならルメに感知されることもない。この状況、この身体の状態からして、烏野のもとまでは約二秒。歩数にして五歩といったところ。それなら充分可能だ。
覚悟を決め、息を吐く。
――次の瞬間、天井の一部が落ちた。
「うおおぉッ‼」
それを契機に、拾った模擬刀を手に烏野へ向かって一直線に走り出す。
銃口を向けられていても関係ない。むしろ逆に、烏野の狙いが正確に定まるよう愚直にひた走る。
そうして、烏野のトリガーを握る指に力が籠る。
――来た‼
その瞬間、両腕で頭部をガードする。これが過去の烏野の行動から導き出した秘策。いや、結果次第では愚策とも呼べるかもしれない。
これまでの烏野の行動を考えてみると、一発目は必ず頭部に向けて発砲してくる。それが癖なのか、それとも別の理由があるのかは分からない。けど、これまで経験してきたどの世界においても、必ず最初は頭部を狙ってきていた。それなら、この世界でも同様のことをしてくるはず。
「馬鹿がッ‼」
その動きを見て烏野が吼える。
当然だ。頭部をガードされたのならそれ以外の場所――頭部以外の急所を狙えばいいだけの話なのだから。
では、その場所はどこか。それは地下で殺された時、さらには烏野が黒石を襲った際に見て知っていた。――心臓だ。
「なっ⁉」
直後、烏野は驚愕の表情を浮かべる。
身体に被弾した感覚は無かったが、発砲音と銃口から立ち上る硝煙からして、どうやら発砲した様子。烏野の腕前からして外したとは考えづらい、こうして動けているのなら狙いは上手くいったのだろう。胸ポケットに仕込んでおいたPLOW記念の無駄に分厚い〝メダル〟が機能したようだ。
とはいえ、衝撃で骨の一本ぐらいは折れてそうだが、痛みすら感じないのはアドレナリンによる感覚麻痺なのだろう。
心臓を撃たれても動いている。烏野にとっては完全に予想外とも思える事態だが、すぐさま再び狙いをつけてくる。
――だが、もう遅い。二発目を撃つ時間を与えてやることはできない。
すでに間合い。烏野のダメージからして、あと一発でも殴りつけることが出来れば、今度こそ完全に意識を奪うことができる。
そうして二発目を撃たれる前に模擬刀を振りかぶり、烏野目がけ全力で殴りつけた。
「…………っ⁉」
――はずだった。
確かに捉えたはずの一撃は、何の手応えもないまま烏野を両断する。
これは模擬刀。切断するほどの切れ味は当然無い。そもそも、人を断つだけの感触すら感じていないのだ。
しかし、それなら何故――。
何が起こったのかと理解に努めようとするも、そこには残像のように消えかけたまま憐みの表情を浮かべる烏野の姿があるだけ。
その姿は、これまでよく見てきた現象に酷似していた。
「まさか⁉」
そうして一つの答えを導き出す。
――ホログラム、と。
「しまっ――」
「残念だったな」
今のは、烏野の記憶……⁉
ほんの一瞬の間に膨大な記憶の束が頭の中に流れ込み、視界の端ではBouvardiaがプスプスと煙を上げていた。完全に壊れてしまったのだろう。
そうして俺は今見た光景を信じることが出来ず、烏野を見る。
「まさか、お前ッ……!」
だが、烏野も俺と同じ信じられないものを見たといったような表情を浮かべ、声を掛けてくる。口調もこれまでとは違う。記憶の中で見た烏野のものに変わっていた。――いや、戻っていたといったほうが正しいか。
俺は烏野の記憶の一部を垣間見た。ということは、まさか烏野は俺の記憶を……?
そんな事が脳裏を過ったが、生憎とそこまで悠長に話をしている余裕は今この場において持ち合わせていない。その代わり、たった一言聞きたいことを口にした。
「……まさか、蛍の為に……?」
あれがただの幻覚ならそれでいい。だがもし事実なら烏野のこれまでの行動、戒田が蛍の前に現れた理由、そしてあの時PLOWのシステムに不具合が起きていた理由にも合点がいく。
そんな俺の言葉を聞いて、烏野は目を見開いた後、眉をひそめる。
「何のことだか――と言いたいところだが。その顔、その口ぶりから察するに、お前は俺の記憶を見たようだな」
――お前は俺の記憶を見た。それはつまり、俺の予想が当たっていたということになる。俺は烏野の記憶を、烏野は俺の記憶を今の一瞬で見たのだ。
烏野の見た俺の記憶がどこからどこまでのものかは分からない。だが――。
「……お前は本当にこれでいいのか」
ついそんなことを口走る。
手段や状況は違えど、蛍を想う気持ちは同じ。これまでの出来事を思えば、すべてを考慮したところで烏野の行いを許すことは断じてできない。それがたとえ蛍の為であったとしても、ここまで大勢の人間を巻き込むことになった。それも、死者が出ると分かっていて。
……だが、それでも〝蛍の為〟という一念で動いているのなら、もしかしたら分かり合えるのではないか、とそんな甘い妄想を抱いていた。
そうだ、地下で無﨑扮する烏野に殺される前、俺に対して期待していたがと言っていた。あの言葉の意味も今なら分かる。あれは蛍のことを言っていたのだ。蛍に見合う人物を探す。それが烏野の目的なら、ついさっきまでの行動にも合点がいく。
思い返して見ても、烏野はやろうと思えばすぐにでも俺を殺すことは出来た。
接近戦の殴り合いに持ち込めたのも、おそらく油断などではなく、俺を見極めるためのもの。その後、銃口を向けてもすぐには発砲せず、試すようなことを口にしていたのも、逆境を跳ね返すだけの力があるか見極めていただけなのだ。
「――っ!」
考えていると、再び大きな揺れと共に爆音が鳴り響く。
「……良いも悪いも無い」
そう言って、烏野は再び銃口を向けてくる。
「俺の考えを知ったところで、この状況を打破できないのなら先は無い。どうする、このまま大人しく死ぬか?」
おそらく、これが烏野の最後の問い。
……だが、口にする言葉は決まっている。
「お前の記憶を見て、確かに思うことはある。――だが、何も変わらない」
「あ?」
「お前をぶん殴る。それだけだ」
「――はっ! やってみろ」
口角を上げる烏野。出来るはずがないと思っている笑みではない、言葉通りの期待が籠った笑みなのだろう。
地響きが続く中、雑念を捨て集中する。意識が飛ぶ前にしようとしていた、対烏野用の策、それを実行する。
烏野との距離は五メートル圏内、つまり秘匿の範囲内ということ。この距離ならルメに感知されることもない。この状況、この身体の状態からして、烏野のもとまでは約二秒。歩数にして五歩といったところ。それなら充分可能だ。
覚悟を決め、息を吐く。
――次の瞬間、天井の一部が落ちた。
「うおおぉッ‼」
それを契機に、拾った模擬刀を手に烏野へ向かって一直線に走り出す。
銃口を向けられていても関係ない。むしろ逆に、烏野の狙いが正確に定まるよう愚直にひた走る。
そうして、烏野のトリガーを握る指に力が籠る。
――来た‼
その瞬間、両腕で頭部をガードする。これが過去の烏野の行動から導き出した秘策。いや、結果次第では愚策とも呼べるかもしれない。
これまでの烏野の行動を考えてみると、一発目は必ず頭部に向けて発砲してくる。それが癖なのか、それとも別の理由があるのかは分からない。けど、これまで経験してきたどの世界においても、必ず最初は頭部を狙ってきていた。それなら、この世界でも同様のことをしてくるはず。
「馬鹿がッ‼」
その動きを見て烏野が吼える。
当然だ。頭部をガードされたのならそれ以外の場所――頭部以外の急所を狙えばいいだけの話なのだから。
では、その場所はどこか。それは地下で殺された時、さらには烏野が黒石を襲った際に見て知っていた。――心臓だ。
「なっ⁉」
直後、烏野は驚愕の表情を浮かべる。
身体に被弾した感覚は無かったが、発砲音と銃口から立ち上る硝煙からして、どうやら発砲した様子。烏野の腕前からして外したとは考えづらい、こうして動けているのなら狙いは上手くいったのだろう。胸ポケットに仕込んでおいたPLOW記念の無駄に分厚い〝メダル〟が機能したようだ。
とはいえ、衝撃で骨の一本ぐらいは折れてそうだが、痛みすら感じないのはアドレナリンによる感覚麻痺なのだろう。
心臓を撃たれても動いている。烏野にとっては完全に予想外とも思える事態だが、すぐさま再び狙いをつけてくる。
――だが、もう遅い。二発目を撃つ時間を与えてやることはできない。
すでに間合い。烏野のダメージからして、あと一発でも殴りつけることが出来れば、今度こそ完全に意識を奪うことができる。
そうして二発目を撃たれる前に模擬刀を振りかぶり、烏野目がけ全力で殴りつけた。
「…………っ⁉」
――はずだった。
確かに捉えたはずの一撃は、何の手応えもないまま烏野を両断する。
これは模擬刀。切断するほどの切れ味は当然無い。そもそも、人を断つだけの感触すら感じていないのだ。
しかし、それなら何故――。
何が起こったのかと理解に努めようとするも、そこには残像のように消えかけたまま憐みの表情を浮かべる烏野の姿があるだけ。
その姿は、これまでよく見てきた現象に酷似していた。
「まさか⁉」
そうして一つの答えを導き出す。
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