30 / 59
ラバニエル王国編
第25話 モルトウイスキー試飲会
しおりを挟む
私は聖女の力でエールからモルトウイスキーを造ることに成功した。それは厳密に言えば紛い物だが本物のモルトウイスキーに負けない味に仕上がっていると言ってもいいくらいだ。
それから私は20年物の元チェリー酒小樽を抱えて台所に向かった。そろそろお昼ご飯の時間なのでカルビーンお爺さんが仕事から戻ってきてる筈。だから試飲してもらうのだ。
「カルビーンお爺さん、おかえりー」
私が台所に入るとカルビーンお爺さんはすでに帰宅していてテーブルで美味しそうにエールを飲んでいた。サーシャさんは調理中だ。
私はサーシャさんに「手伝えなくてごめんね」と謝って、カルビーンお爺さんの隣に座りテーブルの上に小樽を置いた。
「ん?その小樽はこの間飲んだチェリー酒だ。確かもう飲み干してた筈なんだが中身が入ってるな?新しく買ってきたのか?」
チェリー酒はエールと比べると倍くらい高いらしい。なのであまり買うことがないみたいでカルビーンお爺さんの目が光っていた。
「これはね、朝カルビーンお爺さんから預かったエールが入ってるんだよ」
それを聞いたカルビーンお爺さん。途端にガックリと肩を落として呟いた。
「なんじゃ、紛らわしいことしおって‥‥喜んで損したわい‥‥‥‥」
そんなカルビーンお爺さんに私は人差し指をピンと伸ばし「チッチ」と口を鳴らす。そして持ってきていたコップに小樽からウイスキーを注いだ。その小樽からは琥珀色したウイスキーが「トクトク」と音を鳴らして流れ出て、フルーティーな香りが周辺を包み込む。
「お、おい、その透き通るような琥珀色、そして芳醇な香り。奏嬢ちゃんは確かエールだと言ったよな。だがどう見てもそれはエールには見えないぞ。それはいったいなんなんだ?」
そう言ってカルビーンお爺さんは注がれたそのウイスキーに目が釘付けだ。そして調理中のサーシャさんもカルビーンお爺さんの隣に来て様子を伺っていた。私はその2人に自慢気に話をするのであった。
「これはね、預かったエールを私の魔法で違うお酒に造り変えたの。ウイスキーって言うんだよ。そのままで飲んでも美味しいんだけど、酒精が強いから水や果実水で割ったり氷を入れて濃さを変えながら飲むのもオツで美味しいの。
まずはこのまま飲んでみて。キツイから少しずつね。出来れば最初に香りを楽しんで、その次に口に含んで味わいを楽しんでからゆっくりと飲んでみるのがいいと思うよ」
私の説明を真剣に聞くカルビーンお爺さん。そして説明が終わるとウイスキーが入ったコップを手に持ち鼻の前に持ってくる。すると何故か目を閉じて「ほぉ~」と囁き動かなくなった。(死んだか?)
「これはなんていい香りなんだ。確かに酒の匂いでチェリー酒のようにも思えるがそれだけではない。とにかく複雑なんだが全てが混ざりあい1つの完成された匂いになってるんだ」
そう言ったカルビーンお爺さんはまだ目を閉じたままだ。それからゆっくりとウイスキーを口に含むとまた動かなくなった。(今度こそ死んだか?)
そしてカルビーンお爺さんから「ゴクリ」と音がした。どうやらやっとウイスキーを飲んだようだ。だがその目はまだ開かない。と、思ったら「カッ!」と見開きやがった。(お前、おちょくってんのか?)
「こ、こりゃあ凄ぇ。口に含んだ途端、芳醇な香りが口いっぱいに広がり舌に感じるその酒精の強さ、いやそれだけではない。ほのかに甘くまろやかで‥‥とにかく複雑な味わいで極上のものなんだ。そして喉から胃に掛けて「カァッ」と熱くなり体中に行き渡る感覚。ワシは今までこんな旨い酒を飲んだ事がない」
その言葉を聞いたサーシャさんはカルビーンお爺さんからコップを奪い取り、同じ飲み方で一口飲んだと思ったら残りを全て一気に飲み干した。そして一言。
「うー、旨い!もう一杯!」
その言葉を聞いた私は恐る恐るサーシャさんの握るコップにウイスキーを注ぐのであった。(えっ、まだ注ぐの?えっ、コップの縁まで?まじ?それってストレートだよ?濃いよ?そしてそのコップはエール用だからいっぱい入るよ?)
そのサーシャさんは私がコップの縁まで注いだウイスキーを味わうように何度かに分けてだが最後まで飲みきった。それを見た私の目は点になるどころか白目になっていた。
「サ、サーシャさん‥‥‥いける口だったんですね。それも酒豪と言われるレベルの‥‥‥もしかしてドワーフ?ハーフとか?」
「ふふふ、私は純粋な人族よ。でもとても美味しいお酒だからつい飲んじゃったの」
「ワ、ワシの酒が‥‥‥‥悲しくて死んでしまいそうじゃ‥‥‥‥」
私の目の前で恥ずかしそうに両手を頬に当てて照れてるサーシャさんとウイスキーを奪われて死にそうになっているカルビーンお爺さん。
私は仕方なくカルビーンお爺さんにお代わりを注いであげた。(サーシャさん、その目が怖いんですが‥‥‥)
「この残りは2人で飲んで。あとの2つは武器屋のおっちゃんの所に今から持って行くの。だからまた飲みたくなったら言ってね。造るから。因みに今は手持ちが少ないからエールは準備して欲しいかな」
私の言葉に2人は見つめ合い、そしてカルビーンお爺さんが私に聞いてきた。
「もしかして武器屋というのはドワーフのエルフィーの事か?まさかその腰にあるナイフはそこで買ったのか?」
「ん?そうだよ。カルビーンお爺さん、エルフィーさんの事知ってるんだ」
私は腰に差していたナイフを鞘ごと取り外しカルビーンお爺さんに渡す。そのナイフを受け取ったカルビーンお爺さんは、鞘からナイフを抜き取りじっくりと眺めていた。
「まさしくこれはエルフィーのナイフ。それでは奏お嬢ちゃんはあの名匠エルフィーに認められたって事だな」
「名匠エルフィー?」
「ああ、あのエルフィーは鍛冶を天性の職とするドワーフ族の中でも三大名匠のひとりと名高い。そして認めた者にしか売らない頑固オヤジと有名なんだ」
(やっぱりエルフィーさんは凄い人だったんだ。それを金貨1枚でいいなんて。そして実はその金貨1枚を払い忘れてた私。挙げ句の果てその金貨を使ってしまってる私はなんて悪い子なんでしょう。これは早く貢ぎ物を持って行かないと!)
「わ、私‥‥エルフィーさんがナイフと他にも凄い装備を全部で金貨1枚で売ってくれたからお礼にお酒を造ったの。それでその金貨1枚渡すの忘れてて使っちゃったの!だから急いでこのお酒を持って行ってくるーーー!」
私は立ち上がり急いで客室に向かい小樽を両脇に抱え、2人に「行ってくるよ!」と一声掛けて玄関を飛び出した。
「お、お前‥‥名匠のナイフと装備を金貨1枚だなんて。それも払い忘れておったと?あのナイフだけで金貨300枚以上するんだぞ。このバカもんが!さっさと行ってこい!!」
私は走る。怒り叫ぶカルビーンお爺さんの言葉を背に受けながら‥‥‥(ごめんなさーい!)
それから私は20年物の元チェリー酒小樽を抱えて台所に向かった。そろそろお昼ご飯の時間なのでカルビーンお爺さんが仕事から戻ってきてる筈。だから試飲してもらうのだ。
「カルビーンお爺さん、おかえりー」
私が台所に入るとカルビーンお爺さんはすでに帰宅していてテーブルで美味しそうにエールを飲んでいた。サーシャさんは調理中だ。
私はサーシャさんに「手伝えなくてごめんね」と謝って、カルビーンお爺さんの隣に座りテーブルの上に小樽を置いた。
「ん?その小樽はこの間飲んだチェリー酒だ。確かもう飲み干してた筈なんだが中身が入ってるな?新しく買ってきたのか?」
チェリー酒はエールと比べると倍くらい高いらしい。なのであまり買うことがないみたいでカルビーンお爺さんの目が光っていた。
「これはね、朝カルビーンお爺さんから預かったエールが入ってるんだよ」
それを聞いたカルビーンお爺さん。途端にガックリと肩を落として呟いた。
「なんじゃ、紛らわしいことしおって‥‥喜んで損したわい‥‥‥‥」
そんなカルビーンお爺さんに私は人差し指をピンと伸ばし「チッチ」と口を鳴らす。そして持ってきていたコップに小樽からウイスキーを注いだ。その小樽からは琥珀色したウイスキーが「トクトク」と音を鳴らして流れ出て、フルーティーな香りが周辺を包み込む。
「お、おい、その透き通るような琥珀色、そして芳醇な香り。奏嬢ちゃんは確かエールだと言ったよな。だがどう見てもそれはエールには見えないぞ。それはいったいなんなんだ?」
そう言ってカルビーンお爺さんは注がれたそのウイスキーに目が釘付けだ。そして調理中のサーシャさんもカルビーンお爺さんの隣に来て様子を伺っていた。私はその2人に自慢気に話をするのであった。
「これはね、預かったエールを私の魔法で違うお酒に造り変えたの。ウイスキーって言うんだよ。そのままで飲んでも美味しいんだけど、酒精が強いから水や果実水で割ったり氷を入れて濃さを変えながら飲むのもオツで美味しいの。
まずはこのまま飲んでみて。キツイから少しずつね。出来れば最初に香りを楽しんで、その次に口に含んで味わいを楽しんでからゆっくりと飲んでみるのがいいと思うよ」
私の説明を真剣に聞くカルビーンお爺さん。そして説明が終わるとウイスキーが入ったコップを手に持ち鼻の前に持ってくる。すると何故か目を閉じて「ほぉ~」と囁き動かなくなった。(死んだか?)
「これはなんていい香りなんだ。確かに酒の匂いでチェリー酒のようにも思えるがそれだけではない。とにかく複雑なんだが全てが混ざりあい1つの完成された匂いになってるんだ」
そう言ったカルビーンお爺さんはまだ目を閉じたままだ。それからゆっくりとウイスキーを口に含むとまた動かなくなった。(今度こそ死んだか?)
そしてカルビーンお爺さんから「ゴクリ」と音がした。どうやらやっとウイスキーを飲んだようだ。だがその目はまだ開かない。と、思ったら「カッ!」と見開きやがった。(お前、おちょくってんのか?)
「こ、こりゃあ凄ぇ。口に含んだ途端、芳醇な香りが口いっぱいに広がり舌に感じるその酒精の強さ、いやそれだけではない。ほのかに甘くまろやかで‥‥とにかく複雑な味わいで極上のものなんだ。そして喉から胃に掛けて「カァッ」と熱くなり体中に行き渡る感覚。ワシは今までこんな旨い酒を飲んだ事がない」
その言葉を聞いたサーシャさんはカルビーンお爺さんからコップを奪い取り、同じ飲み方で一口飲んだと思ったら残りを全て一気に飲み干した。そして一言。
「うー、旨い!もう一杯!」
その言葉を聞いた私は恐る恐るサーシャさんの握るコップにウイスキーを注ぐのであった。(えっ、まだ注ぐの?えっ、コップの縁まで?まじ?それってストレートだよ?濃いよ?そしてそのコップはエール用だからいっぱい入るよ?)
そのサーシャさんは私がコップの縁まで注いだウイスキーを味わうように何度かに分けてだが最後まで飲みきった。それを見た私の目は点になるどころか白目になっていた。
「サ、サーシャさん‥‥‥いける口だったんですね。それも酒豪と言われるレベルの‥‥‥もしかしてドワーフ?ハーフとか?」
「ふふふ、私は純粋な人族よ。でもとても美味しいお酒だからつい飲んじゃったの」
「ワ、ワシの酒が‥‥‥‥悲しくて死んでしまいそうじゃ‥‥‥‥」
私の目の前で恥ずかしそうに両手を頬に当てて照れてるサーシャさんとウイスキーを奪われて死にそうになっているカルビーンお爺さん。
私は仕方なくカルビーンお爺さんにお代わりを注いであげた。(サーシャさん、その目が怖いんですが‥‥‥)
「この残りは2人で飲んで。あとの2つは武器屋のおっちゃんの所に今から持って行くの。だからまた飲みたくなったら言ってね。造るから。因みに今は手持ちが少ないからエールは準備して欲しいかな」
私の言葉に2人は見つめ合い、そしてカルビーンお爺さんが私に聞いてきた。
「もしかして武器屋というのはドワーフのエルフィーの事か?まさかその腰にあるナイフはそこで買ったのか?」
「ん?そうだよ。カルビーンお爺さん、エルフィーさんの事知ってるんだ」
私は腰に差していたナイフを鞘ごと取り外しカルビーンお爺さんに渡す。そのナイフを受け取ったカルビーンお爺さんは、鞘からナイフを抜き取りじっくりと眺めていた。
「まさしくこれはエルフィーのナイフ。それでは奏お嬢ちゃんはあの名匠エルフィーに認められたって事だな」
「名匠エルフィー?」
「ああ、あのエルフィーは鍛冶を天性の職とするドワーフ族の中でも三大名匠のひとりと名高い。そして認めた者にしか売らない頑固オヤジと有名なんだ」
(やっぱりエルフィーさんは凄い人だったんだ。それを金貨1枚でいいなんて。そして実はその金貨1枚を払い忘れてた私。挙げ句の果てその金貨を使ってしまってる私はなんて悪い子なんでしょう。これは早く貢ぎ物を持って行かないと!)
「わ、私‥‥エルフィーさんがナイフと他にも凄い装備を全部で金貨1枚で売ってくれたからお礼にお酒を造ったの。それでその金貨1枚渡すの忘れてて使っちゃったの!だから急いでこのお酒を持って行ってくるーーー!」
私は立ち上がり急いで客室に向かい小樽を両脇に抱え、2人に「行ってくるよ!」と一声掛けて玄関を飛び出した。
「お、お前‥‥名匠のナイフと装備を金貨1枚だなんて。それも払い忘れておったと?あのナイフだけで金貨300枚以上するんだぞ。このバカもんが!さっさと行ってこい!!」
私は走る。怒り叫ぶカルビーンお爺さんの言葉を背に受けながら‥‥‥(ごめんなさーい!)
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
天日ノ艦隊 〜こちら大和型戦艦、異世界にて出陣ス!〜
八風ゆず
ファンタジー
時は1950年。
第一次世界大戦にあった「もう一つの可能性」が実現した世界線。1950年4月7日、合同演習をする為航行中、大和型戦艦三隻が同時に左舷に転覆した。
大和型三隻は沈没した……、と思われた。
だが、目覚めた先には我々が居た世界とは違った。
大海原が広がり、見たことのない数多の国が支配者する世界だった。
祖国へ帰るため、大海原が広がる異世界を旅する大和型三隻と別世界の艦船達との異世界戦記。
※異世界転移が何番煎じか分からないですが、書きたいのでかいています!
面白いと思ったらブックマーク、感想、評価お願いします!!※
※戦艦など知らない人も楽しめるため、解説などを出し努力しております。是非是非「知識がなく、楽しんで読めるかな……」っと思ってる方も読んでみてください!※
おばさんは、ひっそり暮らしたい
波間柏
恋愛
30歳村山直子は、いわゆる勝手に落ちてきた異世界人だった。
たまに物が落ちてくるが人は珍しいものの、牢屋行きにもならず基礎知識を教えてもらい居場所が分かるように、また定期的に国に報告する以外は自由と言われた。
さて、生きるには働かなければならない。
「仕方がない、ご飯屋にするか」
栄養士にはなったものの向いてないと思いながら働いていた私は、また生活のために今日もご飯を作る。
「地味にそこそこ人が入ればいいのに困るなぁ」
意欲が低い直子は、今日もまたテンション低く呟いた。
騎士サイド追加しました。2023/05/23
番外編を不定期ですが始めました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる