クラス転移~俺は異世界で魔王になる~

S.S@犬走 椛

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第2章

第109話

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「ハハハ……」

 国王は、王の間の時に見せた豪快な笑い声ではなく、どこか呆れた様な、諦めた様な乾いた微笑であった。

「信じるよ。お前が魔王だって事」

「ありがとうございます。それと、申し訳ありません。了承を得たとはいえ、この様な場所に連れてきてしまいました」

 そう言って頭を下げるキリト。それを見た国王は慌ててそれをやめさせようとする。

「待っ、待ってくれ!頭を上げてくれ。それよりも、どうして、俺のところに来たんだ?それを教えてくれ」

「実は、貴方が治めるアワール国と私が、といっても殆ど先代魔王の娘さんが収める魔王領で同盟を組みt「キ~リ~ト~!!」」

 キリトの言葉を遮り、部屋の中に声が響く。その声に国王は頭にある耳を抑えている。

「ウィリア……お前は毎回どうやって、俺の事を感知しているんだ?まったく、見当がつかないんだが?」

「どうやってって、そう言われても何か勘で?」

「この世界に来て勘を頼る奴がいるとは思わなかった。やっぱり、数値だけの世界ではないって事なんだろうな」

 一人しみじみと、そう思うキリト。

「それよりも、そのオッサンはだれ?新しい従者?」

「いいや、この人はアワール国の国王様………って、そう言えば名前を聞いていませんでしたね?名前を伺っても?」

「あ、あぁ、俺は、アワール国国王のサーべジス・レオだ。すまないな。いくらでも名乗る時間ぐらいはあったのに」

「良いんですよ。今回は私がアポも無しに押し掛けたような形になってしまっていたので。で、こちらは」

「私はウィリア!先代魔王の娘だ!!」

「です」

 ここで、両者の自己紹介が終わり、キリトは一つ咳をこぼした。

「コホンッ、では、先程の続k「ウィリア様!!いきなり部屋に入ってどうしたのですか!?」………」

 またもやキリトの話を遮り、ウィリアを追ってきたメイド。
 首を隠すほど長さのブロンドヘアー、青く透き通った目の美女、アリスである。

「すまない。キリトの気配を感じてな」

「だからと言っていきなり乱入は駄目ですよ。あ、キリト様。ご無沙汰しております」

「あ、う、うん、お久しぶりですアリス、さん」

 予想外の登場に驚いてしまった。キリトは「どうして、こうも上手くいかないのかなぁ」と内心頭を抱えていたのであった。
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