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β-採掘艦隊同行編
066-決壊
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翌日、夜。
オリオンは次のゲートへ向けての一斉ワープに入っており、到着までには10時間を要して居た。
「~♪」
オリオンの主要通路を、ゆっくりと歩く人影があった。
誰あろう、リリーであった。
彼女は、ブリッジへと向かうところであったが...唐突に足を止める事になる。
「そうだ、そうするのが正解だ」
進行方向の扉が開き、一人の少年が現れたからだ。
その手には、レーザーガンが握られている。
リリーの表情に怯えが浮かぶ。
「な、にを...!」
「何を? 違うだろう、お前のせいで全てメチャクチャになったんだ」
少年...リオは、憎悪を込めた視線をリリーへ向けた。
レーザーガンを持つ手が少し震えている。
その射線は、胴体ではなく頭部へと向いている。
最初から手加減などする気もなく、リリーを殺す気なのだ。
「めちゃくちゃ...?」
「そうだ、怪しいと思っていたんだ、あんな金の生る木を、こうも易々と教えるなんて」
「それは...」
「うるさい!!」
リオは神経質な様子で叫ぶ。
それを受けたリリーは、怯む。
それをいい事に、彼は続けた。
「お前がっ...お前が悪いんだ、お前が、お前が!」
「私は...知らなかったの、あんなのが居るなんて!」
「嘘だ、知って居たんだろう、お前はあの怪物の仲間なんだろう!? 人間に擬態して! 情報を引き出して、殺してやる...!」
リリーは逃げられない。
この廊下において、最も近い出口はリオの背後にあり、リリーは武装していない。
背後の扉に走っても、後ろから撃たれるだろう。
助けを呼んでも、この広い艦内では届かない。
「落ち着いて、私は...」
「化け物がっ、プラドが怪我をしたらどうする気だったんだ!」
「責任は感じてる...その上で、プラドは問題ないと言った!」
「本人の意思なんてどうでもいいんだよ!!」
駄目だ、とリリーは悟る。
最初から会話をする気がないのだと。
この少年は、都合のいい言葉しか求めて居ない。
「はい、私は宇宙怪獣です。餌を誘き寄せるために接触しました」とでも言えば大喜びするだろうと。
だが、気の触れた英雄願望だけではない、何かが彼にはあった。
それを、リリーでは推し量る事はできないが...
「お父様が...! くそっ、この女がああ!」
「?」
一人でキレているリオに、リリーは怯える。
その引き金がいつ引かれるかなど、分からないのだから。
「とにかく...認めろ! 宇宙怪獣の仲間なんだろ!?」
「違う」
リリーは毅然として返した。
どんなに怯えようと、恐怖しようと。
その目には、リオの卑劣な暴力では決して押し留められない強さがあった。
「私は、ただ知っただけ。そこを調査したのはプラド自身。彼が安全を担保し、私達はそこで採掘作業をした。私に非がないとは言わない、だけど...」
全ての責任はプラドが負う、そうリリーが言いかけた時。
「うるさああああい! 黙れ、黙れって言ってるんだ! お前は僕に都合のいいことを言えばいいんだ! 早く、早く、はやくううう!」
とうとう片手で構えられなくなり、リオは両手で銃を構えた。
その顔は狂気に満ちている。
怒りとも笑いとも取れる。
そして、抑えが効かなくなった暴力は、彼に引き金を引かせた。
レーザーガンが、リリーの真横をすり抜け、後方の扉に直撃して穴を穿つ。
「あ...」
常人が、その恐怖に耐えられる筈もなく、リリーは気絶した。
倒れた彼女にトドメを刺そうとリオが動き出そうとした時、後方の扉が開く。
そこには、たまたま近くにいたイルゼ・サットルがいた。
「何やってんだ、バカ!」
「止めないでください、僕はこの悪魔を!」
イルゼに押さえつけられたリオだったが、体格差で勝てるわけもなくレーザーガンを手放した。
イルゼは近くにいるはずであるライゼンへ叫ぶ。
「ライゼン、リオがリリーさんを撃った! 警報鳴らせぇ!」
「お、おう!」
見事なまでの連携で、緊急警報がオリオン全体に鳴った。
それで、全員がその場に集まることとなったのであった。
オリオンは次のゲートへ向けての一斉ワープに入っており、到着までには10時間を要して居た。
「~♪」
オリオンの主要通路を、ゆっくりと歩く人影があった。
誰あろう、リリーであった。
彼女は、ブリッジへと向かうところであったが...唐突に足を止める事になる。
「そうだ、そうするのが正解だ」
進行方向の扉が開き、一人の少年が現れたからだ。
その手には、レーザーガンが握られている。
リリーの表情に怯えが浮かぶ。
「な、にを...!」
「何を? 違うだろう、お前のせいで全てメチャクチャになったんだ」
少年...リオは、憎悪を込めた視線をリリーへ向けた。
レーザーガンを持つ手が少し震えている。
その射線は、胴体ではなく頭部へと向いている。
最初から手加減などする気もなく、リリーを殺す気なのだ。
「めちゃくちゃ...?」
「そうだ、怪しいと思っていたんだ、あんな金の生る木を、こうも易々と教えるなんて」
「それは...」
「うるさい!!」
リオは神経質な様子で叫ぶ。
それを受けたリリーは、怯む。
それをいい事に、彼は続けた。
「お前がっ...お前が悪いんだ、お前が、お前が!」
「私は...知らなかったの、あんなのが居るなんて!」
「嘘だ、知って居たんだろう、お前はあの怪物の仲間なんだろう!? 人間に擬態して! 情報を引き出して、殺してやる...!」
リリーは逃げられない。
この廊下において、最も近い出口はリオの背後にあり、リリーは武装していない。
背後の扉に走っても、後ろから撃たれるだろう。
助けを呼んでも、この広い艦内では届かない。
「落ち着いて、私は...」
「化け物がっ、プラドが怪我をしたらどうする気だったんだ!」
「責任は感じてる...その上で、プラドは問題ないと言った!」
「本人の意思なんてどうでもいいんだよ!!」
駄目だ、とリリーは悟る。
最初から会話をする気がないのだと。
この少年は、都合のいい言葉しか求めて居ない。
「はい、私は宇宙怪獣です。餌を誘き寄せるために接触しました」とでも言えば大喜びするだろうと。
だが、気の触れた英雄願望だけではない、何かが彼にはあった。
それを、リリーでは推し量る事はできないが...
「お父様が...! くそっ、この女がああ!」
「?」
一人でキレているリオに、リリーは怯える。
その引き金がいつ引かれるかなど、分からないのだから。
「とにかく...認めろ! 宇宙怪獣の仲間なんだろ!?」
「違う」
リリーは毅然として返した。
どんなに怯えようと、恐怖しようと。
その目には、リオの卑劣な暴力では決して押し留められない強さがあった。
「私は、ただ知っただけ。そこを調査したのはプラド自身。彼が安全を担保し、私達はそこで採掘作業をした。私に非がないとは言わない、だけど...」
全ての責任はプラドが負う、そうリリーが言いかけた時。
「うるさああああい! 黙れ、黙れって言ってるんだ! お前は僕に都合のいいことを言えばいいんだ! 早く、早く、はやくううう!」
とうとう片手で構えられなくなり、リオは両手で銃を構えた。
その顔は狂気に満ちている。
怒りとも笑いとも取れる。
そして、抑えが効かなくなった暴力は、彼に引き金を引かせた。
レーザーガンが、リリーの真横をすり抜け、後方の扉に直撃して穴を穿つ。
「あ...」
常人が、その恐怖に耐えられる筈もなく、リリーは気絶した。
倒れた彼女にトドメを刺そうとリオが動き出そうとした時、後方の扉が開く。
そこには、たまたま近くにいたイルゼ・サットルがいた。
「何やってんだ、バカ!」
「止めないでください、僕はこの悪魔を!」
イルゼに押さえつけられたリオだったが、体格差で勝てるわけもなくレーザーガンを手放した。
イルゼは近くにいるはずであるライゼンへ叫ぶ。
「ライゼン、リオがリリーさんを撃った! 警報鳴らせぇ!」
「お、おう!」
見事なまでの連携で、緊急警報がオリオン全体に鳴った。
それで、全員がその場に集まることとなったのであった。
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