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γ-クラリウム星系群編(後編)
146-スケープゴート
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二日後。
俺たちは民間のホテルステーションに入港していた。
避難民の受け入れをしているようだ。
そして、ここに俺たちが来たのは補給と、もう一つの目的のためだ。
「短い間だったが、中々快適な旅だったよ」
「ええ」
アルデランを降ろすためだ。
一応彼は、フーデリア・アルターテックのCEOであって、責任ある立場だ。
本社は粉々になったわけだが、支社の責任者でもあり、そして今回の事件に関わりある人物でもある。
「最後に少し話をさせてくれんかね?」
「ええ、どうぞ」
TRINITY.が待機しているが、待ってはくれるようだ。
「私はお咎めなしとはいかないが、全てが終われば恐らくは元の立ち位置に戻れるだろう、それだけ私は理不尽な目に遭った」
「ええ、それで...?」
「全てが終わった後、私は君に償いをしたい。どうかな、待遇よく我が社に迎え入れてもいいし、出来る限り他社でも口利きをしよう、それとも金がよかったかな?」
「........」
「まあ、全てが終わったらの話だがね、その時に私の人望が――――」
よくもまあ、そんな事が言えたものだ。
俺は、手に握っていた飲み物のボトルを、彼の手に叩きつけた。
「いっ!?」
「あのですね、ムードが台無しですよ」
「何か悪い事をしたかね......」
「散々世捨て人のような言動をしておいて、今更金ですか? 受け取ると、本気で思ってるんですか?」
俺たちは未来を切り拓くために、アルデランを利用しただけだ。
アルデラン自身もそれを理解しており、ヤレヤレ系主人公のような立ち振る舞いをしていたのだ。
それを分かっていたつもりだったが、違うのだろうか?
「.......君は思ったより、娘に似ているよ」
「?」
「娘も、贈り物より私と話すことが好きだった。彼女のために時間を割いてやれなかったのが、唯一の心残りだった。せめて君に償いをする事で、私は自分だけ満足しようとしていた」
「そんな事をするよりも、しっかり弔ってあげてください。娘さんも、あなたに正しく生きてほしいと思ってるはずです」
「そうかね」
アルデランの声が震えている。
怒らせてしまっただろうか?
「ならば、私の養子に.....」
「それ、セクハラですか?」
「はははは、これは失礼」
彼は立ち上がる。
「モノやカネで君に報いようとしたのは、私の視野が狭かった証拠だろうね。ムショでしっかり反省させてもらおう」
俺も立ち上がり、行こうとする彼ともう少しだけ話したいと目で訴える。
彼がこれから何をするのかを、聞いておきたかった。
アルデランの生き様に尊敬を少しでも抱いた身としては、ね。
「これから、どうするんですか?」
「まずは裁判に参加することになるだろう、まあ刑務所に入る事になるのは変わらんだろうな」
「全て終わったら、どうするんですか?」
「君に全て否定されてしまったからなあ.....まあ、じっくり考えるとも、ではな」
アルデランはニヤリと笑うと、踵を返してTRINITY.の方へと歩いて行った。
かっこ悪いのかカッコいいのかよく分からない爺さんだった。
まあ、刑務所から出たら何らかの補償はしてくれるんだろうな。
金でもコネでもモノでもない、別の何かで。
そんな無理難題を解決できるかは分からないが。
俺たちは民間のホテルステーションに入港していた。
避難民の受け入れをしているようだ。
そして、ここに俺たちが来たのは補給と、もう一つの目的のためだ。
「短い間だったが、中々快適な旅だったよ」
「ええ」
アルデランを降ろすためだ。
一応彼は、フーデリア・アルターテックのCEOであって、責任ある立場だ。
本社は粉々になったわけだが、支社の責任者でもあり、そして今回の事件に関わりある人物でもある。
「最後に少し話をさせてくれんかね?」
「ええ、どうぞ」
TRINITY.が待機しているが、待ってはくれるようだ。
「私はお咎めなしとはいかないが、全てが終われば恐らくは元の立ち位置に戻れるだろう、それだけ私は理不尽な目に遭った」
「ええ、それで...?」
「全てが終わった後、私は君に償いをしたい。どうかな、待遇よく我が社に迎え入れてもいいし、出来る限り他社でも口利きをしよう、それとも金がよかったかな?」
「........」
「まあ、全てが終わったらの話だがね、その時に私の人望が――――」
よくもまあ、そんな事が言えたものだ。
俺は、手に握っていた飲み物のボトルを、彼の手に叩きつけた。
「いっ!?」
「あのですね、ムードが台無しですよ」
「何か悪い事をしたかね......」
「散々世捨て人のような言動をしておいて、今更金ですか? 受け取ると、本気で思ってるんですか?」
俺たちは未来を切り拓くために、アルデランを利用しただけだ。
アルデラン自身もそれを理解しており、ヤレヤレ系主人公のような立ち振る舞いをしていたのだ。
それを分かっていたつもりだったが、違うのだろうか?
「.......君は思ったより、娘に似ているよ」
「?」
「娘も、贈り物より私と話すことが好きだった。彼女のために時間を割いてやれなかったのが、唯一の心残りだった。せめて君に償いをする事で、私は自分だけ満足しようとしていた」
「そんな事をするよりも、しっかり弔ってあげてください。娘さんも、あなたに正しく生きてほしいと思ってるはずです」
「そうかね」
アルデランの声が震えている。
怒らせてしまっただろうか?
「ならば、私の養子に.....」
「それ、セクハラですか?」
「はははは、これは失礼」
彼は立ち上がる。
「モノやカネで君に報いようとしたのは、私の視野が狭かった証拠だろうね。ムショでしっかり反省させてもらおう」
俺も立ち上がり、行こうとする彼ともう少しだけ話したいと目で訴える。
彼がこれから何をするのかを、聞いておきたかった。
アルデランの生き様に尊敬を少しでも抱いた身としては、ね。
「これから、どうするんですか?」
「まずは裁判に参加することになるだろう、まあ刑務所に入る事になるのは変わらんだろうな」
「全て終わったら、どうするんですか?」
「君に全て否定されてしまったからなあ.....まあ、じっくり考えるとも、ではな」
アルデランはニヤリと笑うと、踵を返してTRINITY.の方へと歩いて行った。
かっこ悪いのかカッコいいのかよく分からない爺さんだった。
まあ、刑務所から出たら何らかの補償はしてくれるんだろうな。
金でもコネでもモノでもない、別の何かで。
そんな無理難題を解決できるかは分からないが。
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