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Δ-ハスラパル戦域編(前編)
168-炊き出し
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「順番に並んでくださいね~! 急いだり争ったりしなくても、取り分はいっぱいありますよ!」
ペルソナの声が聞こえる。
俺は、殆ど死んだような目で並ぶ人たちを、ぼーっと見ていた。
彼等の目には希望がなくとも、生きたいという心はあるようだ。
ギラギラとした目だ。
「食べたら、あちらへ戻してくださいね!」
俺は、自分のかき混ぜている鍋を見る。
白いお粥みたいなものだ。
だが、流動食で、一杯だけでエネルギーを確保できるようだ。
レードルを握った感触は、粘度の高い液体だ。
「ありがとう、腹が空いて仕方なかったんだ....」
「頼む、動けない仲間がいて...もう一杯貰えるか?」
「おかわりはもう一回並べばいいんですかね?」
皆、一様に感謝を述べて、食事を受け取ってはその辺で食べ始めた。
だが、勿論感謝だけではない。
「おい! 前の奴の方が多かっただろ!」
「こんなんじゃ足りない! もう一杯くれ!」
「順番抜かすな!」
「お前今舌打ちしただろう! アンドロイドのくせに!」
ペルソナは笑顔で捌き切っているが、その内の一つが俺に突き刺さる。
「おい! 後ろの女! 後で抱かせろよ!」
「っ....」
「なあおい、いいだろ! 俺たちがお前を守ってやるんだからさぁ!!」
睨み返すが、効果がない。
散々不快な言葉を投げつけた後、男は舌打ちして消えていった。
質の低さがよくわかる。
だが今回は、同情してくれる人もいなかった。
顔を上げた俺は、何かに気づいたようにこちらを見つめる視線に気づいた。
俯く人たちの中には、俺を見ている人たちがいる。
嫌な、視線だ。
「なあ、そっちのネーちゃん! 後で俺っちと一緒にデートしようぜ! なあ、無視すんなよ!」
極限状態では、人体は三つの欲を最大限にまで引き延ばす。
睡眠欲、食欲、そして性欲。
下半身に全振りしている男という性別を、俺はよく知っている。
だからこそ、気持ちが悪い。
仲間も死んだ人がいる。
そして、絶望の中でも生きようとしている人がいるのに、性欲を俺に向けているのも何より気持ち悪い。
同じ性別なのに、ここまで気持ち悪い生き物だったか?
「あ....空だ」
「今から、新しく作るのでお待ちくださいね~!」
鍋に、袋に入った食糧をぶちまける。
そして、ひたすら加熱する。
だが、”待て”を喰らった犬が、我慢できるはずもない。
「はい、落ち着いてくださいね~、他の場所でも炊き出しはやってますからね」
「俺はずっとここで待ってたんだ! 早く出せよ!」
「出さないつもりなんだろう!」
殺気立って来た。
だが、その時。
大きな駆動音と共に、俺の背後で停止していたセンチネルが起き上がる。
威嚇行動に出ているようだ。
「な、なんだよ.....」
「何もしなければ、すぐに食糧を渡します! 冷たい食事はかえって体力を奪うのですから、大人しくお待ちください」
「アンドロイドの癖に、偉そうに! ぐぇっ!?」
平手打ちをしようとした兵士の手を、ペルソナが掴む。
「何もしなければって、言ってるんでしょうがあ!」
そしてそのまま、床に叩きつけた。
テーブルがひっくり返って、音を立てた。
「あ...アンドロイドが、アンドロイドが俺に手を挙げたぞ! 法律違反だ! 法律違反だぞおおおお!!」
男の声がその場に響き渡る。
誰も止めない。
誰も注意しない。
誰も......
ペルソナの声が聞こえる。
俺は、殆ど死んだような目で並ぶ人たちを、ぼーっと見ていた。
彼等の目には希望がなくとも、生きたいという心はあるようだ。
ギラギラとした目だ。
「食べたら、あちらへ戻してくださいね!」
俺は、自分のかき混ぜている鍋を見る。
白いお粥みたいなものだ。
だが、流動食で、一杯だけでエネルギーを確保できるようだ。
レードルを握った感触は、粘度の高い液体だ。
「ありがとう、腹が空いて仕方なかったんだ....」
「頼む、動けない仲間がいて...もう一杯貰えるか?」
「おかわりはもう一回並べばいいんですかね?」
皆、一様に感謝を述べて、食事を受け取ってはその辺で食べ始めた。
だが、勿論感謝だけではない。
「おい! 前の奴の方が多かっただろ!」
「こんなんじゃ足りない! もう一杯くれ!」
「順番抜かすな!」
「お前今舌打ちしただろう! アンドロイドのくせに!」
ペルソナは笑顔で捌き切っているが、その内の一つが俺に突き刺さる。
「おい! 後ろの女! 後で抱かせろよ!」
「っ....」
「なあおい、いいだろ! 俺たちがお前を守ってやるんだからさぁ!!」
睨み返すが、効果がない。
散々不快な言葉を投げつけた後、男は舌打ちして消えていった。
質の低さがよくわかる。
だが今回は、同情してくれる人もいなかった。
顔を上げた俺は、何かに気づいたようにこちらを見つめる視線に気づいた。
俯く人たちの中には、俺を見ている人たちがいる。
嫌な、視線だ。
「なあ、そっちのネーちゃん! 後で俺っちと一緒にデートしようぜ! なあ、無視すんなよ!」
極限状態では、人体は三つの欲を最大限にまで引き延ばす。
睡眠欲、食欲、そして性欲。
下半身に全振りしている男という性別を、俺はよく知っている。
だからこそ、気持ちが悪い。
仲間も死んだ人がいる。
そして、絶望の中でも生きようとしている人がいるのに、性欲を俺に向けているのも何より気持ち悪い。
同じ性別なのに、ここまで気持ち悪い生き物だったか?
「あ....空だ」
「今から、新しく作るのでお待ちくださいね~!」
鍋に、袋に入った食糧をぶちまける。
そして、ひたすら加熱する。
だが、”待て”を喰らった犬が、我慢できるはずもない。
「はい、落ち着いてくださいね~、他の場所でも炊き出しはやってますからね」
「俺はずっとここで待ってたんだ! 早く出せよ!」
「出さないつもりなんだろう!」
殺気立って来た。
だが、その時。
大きな駆動音と共に、俺の背後で停止していたセンチネルが起き上がる。
威嚇行動に出ているようだ。
「な、なんだよ.....」
「何もしなければ、すぐに食糧を渡します! 冷たい食事はかえって体力を奪うのですから、大人しくお待ちください」
「アンドロイドの癖に、偉そうに! ぐぇっ!?」
平手打ちをしようとした兵士の手を、ペルソナが掴む。
「何もしなければって、言ってるんでしょうがあ!」
そしてそのまま、床に叩きつけた。
テーブルがひっくり返って、音を立てた。
「あ...アンドロイドが、アンドロイドが俺に手を挙げたぞ! 法律違反だ! 法律違反だぞおおおお!!」
男の声がその場に響き渡る。
誰も止めない。
誰も注意しない。
誰も......
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