輸送艦オリオン~SF異世界に転生したら、女体化したうえ大型輸送艦の艦長になりました!最強輸送艦で商人プレイ!~

黴男

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Δ-ハスラパル戦域編(後編)

187-神の在りし聖堂・アルケーシア

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「アハハハハハハハハ」

俺は笑っていた。
いつもの白い場所で。
おかしくてしょうがない、死ねなかった。
たまたまで俺は死ねなかった。
何なんだ、素直に死なせてもくれないのか。

『ナゼ ワラッテイル?』

いつもの声が響く。
お前も笑えよ。
笑え。
笑え。
笑え。
笑えよ。

『ナゼ クルッテイル フリヲ スル?』
「いひひひひひ」
『メヲ ソムケテモ ナニモ カワラナイ』
「アハハハハハハハハ」
『メヲ ヒラケ』
「ハハハ...ああ」

心に無理やり平静さを流し込まれた。
それで俺は、笑いが引いていくのを感じた。

「............」
『ヒトハ クルウトキ ヨクボウモ キエサル』
「それが、何だっていうんだ」
『オマエノ ノゾミハ キエテイナイ』
「.........」

俺の欲望は消えていない。
つまりは、狂えばメチャクチャになる欲望を、俺はまだ持っているということだろう。
そうなると、結局俺は狂ったことにして、全てを投げ出して逃げ出した卑怯者だということになる。

『サテ...オマエノ ノゾミハ ナンダ?』
「そんなのないよ」
『ヨクボウガ ミエル』
「...」

叶えたい夢はある。
例えば...

『シシャヲ ヨミガエラセタイカ?』
「ッ...やめておく。死者が蘇っても、それが救いになるわけじゃない」

おぞましい。
この願いを叶える機械は、俺が言いたくても言えないことを言った。
俺は拒否する。
だから嫌なんだ。
願いを叶えるなんて、碌でもない事に決まっている。
それでも、俺はこのハリボテと。
対話したくなった。

「なあ、願いを複数にとかは出来るのか?」
『ソレハ デキナイ』
「そうか、じゃあここがどこか教えてくれるとか?」
『...』

無理だろうな、俺がそう思った時。
白い空間が、唐突に砕け散った。
白い破片が、砂のように辺りへ散って溶けていく。
ひやりとした空気が、肌に触れる。
見上げた俺は、硬直した。
巨大な彫像のような何かが、真っ直ぐに俺を見下ろしていたからだ。

『ココハ アルケーシア 神ノ在リシ聖堂 アルケーシア ダ』
「神の在りし聖堂...」

周囲を見渡せば、確かに聖堂だ。
彫像がある周囲は、バロック調? によく似た内装の聖堂だった。
見上げれば、天井からは白く綺麗な光が降り注いでいる。
光源を囲むように、俺では何なのか理解できない絵画が描かれている。

「ここには人はいないのか?」
『ココハ 永遠 ソウノゾマレ 永遠ノ ナカニ シズンダ』

聖堂の外は見えるが、目を凝らしても白い空間でよくわからない。
ここは聖堂しかない世界なのか?
俺は立ち上がって、外を眺める。

「...!」

外の白さは、空がそう見えているだけだった。
この聖堂は、アルケーシアとやらの一番高い場所にあったようで、見下ろせば広大な街が見えた。
そのどれもが崩落しかかっているが。
ここは、ファンタジーの粋を凝らしたような世界だ。

「願いを言わなくても、ここを探索することはできるのか?」
『デキル ソノシカクガ アルノダカラ』

その資格?
何だかは分からないが、白い空間でひたすら同じことを言われるのは何とか回避できるようだな。
そう考えると、眠るというのも悪くない気がしてきた。

「俺に願いは必要ない。ただ、この世界は面白そうなので探索させてもらう」
『シカクヲモツ オマエノスキニ スレバイイ』

そう神が言うと、視界が揺らいでいく。
夢が終わるのか?
初めての感覚だった。
夢が終わるのを知るのは。
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